日干庚に 月干庚の錬金の命式になれば!

平岡滴宝著 子平学・四柱推命法深書より「下の命式は日本刀が

鍛えられる様子が目に浮かぶようです。庚の鉄は硬さが身上で、

そのままでは物の役には立ちません。必ず丁火の鍛錬があって物

の用に立ちますし、日本刀のように鋭さも増してきます。即ち

本質の鈍がとれ頭の回転の良い人といえます」又「庚ー庚の場合は

ぶつかり合って相尅になる まずは庚2つを1つの塊にしなければ

ならない 1つにするには程好い強さの丁が必要 丁が強すぎれば

熔となり熔けてしまい値打ちがなくなる」と記しています 

要は庚2干の場合 相尅か、制で塊か、錬金(制と熔の間)か

熔なのかを見抜けた方が、より具体的な推命ができそうです。

 < 命式 >    

時 日 月 年   

官   比 官   庚2干 戌丑2支 (4) 

丁イ庚キ庚キ丁イ  丁2干 戌寅2支 (4)

丑キ寅イ戌△亥キ  日干比4 対 正官4

己 甲 戊 壬   内格 両神成象格

 

上記の命式は錬金と言える。まず、錬金には庚の強さに対して

程好い強さの丁火が必要  

内側の庚2干2支は 外側の丁2干2支に制された

命式である。錬金の命式となるには 強さの関係や

地支の配合などで幾つかの条件が整う必要がある。 

戌丑の通根は理想である 何故なら錬金にするには 

熱するだけではなく冷やす作業が必要となる。

熱するだけでは、鉄は鈍らで終りやすい。

丑と戌は無恩の刑の関係で二支が共に協力しあう事はない。

丑が働く時戌はさぼり、戌が働く時丑はさぼる、

戌の蔵干には火があり特に丁を強める役目

丑の蔵干には水があり1月の冷たい水で冷ます役目がある

熱して冷ます、丑戌で錬金に必要な作業がひそかに行われている。

よって 二支が丑だけの2支でも 戌だけの2支でも錬金の

命式とはならない この場合の錬金とは、硬く良質な庚鉄で

性格としては、叩けば響く賢さに加え器用 職人気質で仕事内容

にこだわりがあり妥協のない人 言い換えれば気難しく

厳しい人でもある。又月支は戌で月令は戊の釜戸(丁火を調節する

護丁の役目)で 蔵干は印星この場合の象意は、職人気質に

加え仕事の準備に時間と手間を惜しまず、儲かる、

儲からないの話をすれば「金じゃないんだよ」と仰る人である。

適職には、キッチリとして緻密(月令戊の偏印)の職人気質で

精密機器の製造 伝統工芸刀剣の製造などがある。

本当に良い命式なのでしょうか?私はそこに疑問を感じた。

ある時、渕宝先生「良い命式とは思えん所があるね。」と仰った。

そうですよねと心で、よし書こう!ここからが私の出番である。

(命式)

官 比官  月干(社会環境)比肩はライバルの存在、負けず嫌い

丁庚庚丁  二干の庚は、夫々が硬く本文でも日本刀と述べている。

丑寅戌亥  現実的には相尅でもあり 庚の性格はきつく社会生活

  戊   では 争い事が多くトラブルメーカ的な所のある人で

業としか言えない。この様な人は現実的には社会生活が送りにくく

ストレスや多くの悩みを抱え苦しんでいる。

命式は庚と丁のバランスが取れて、尅す方の丁(正官)が忌 

庚(日干、比肩)は丑戌が協力し合わない所からも丁よりやや弱く、

喜の干バランスが取れすぎて 喜忌変遷が起り易い命式であるため、

運では庚が地支1支で強くなる時や、丁が1支の強さで

弱くなる時が喜運となるが、1支で冲や支合で抜ける時は、地支には

夫々役割分担があり、そう言った意味での不都合が生じる場合が多い。

命式、丑寅戌亥の並び方は 夫々の蔵干は水火火水で、

寅は丑を宥(なだ)め亥は戌を宥めて、亥も寅も大事な役目を

背負っている。時間と共に尅に 制に 熔にと変化する命式は

気分屋ともいえる。(時間は年・月・日・時間でも流れる=行運)

他の人が出来ないような仕事が出来る人であっても

器用、賢い、押しが強いそれだけでは 現代社会は

立派な人として通用しない厳しい社会となっています。

この方は、運に流されて生きる人で、苦労の多い人と言える。

 

< 大運 >

5 15 25 35 45 55 65 75 85 95

忌 忌 忌 忌 忌 忌 忌 忌 喜 忌

己 戊 丁 丙 乙 甲 癸 壬 辛 庚

印 倒 官 殺 財 才 傷 食 敗 比

酉 申 未 午 巳 辰 卯 寅 丑 子

喜 喜 △ 忌 忌 △ △ 忌 △ △

 

命式そのものが良ければ 他の干支が増えても忌運

減っても忌運と言う事になります。

 

  冲    冲    冲

 申―寅  子―午  卯―酉

 | |  | |  | | ←支合

 巳―亥  丑―未  戌―辰

 

忌の地支と支合・冲は喜運 喜の地支と支合・冲は忌運

日干比肩印星(Aグループ)は喜=庚辛壬癸 ですが

命式干支の亥は 丁が忌の干 亥の蔵干は水で喜とした。

庚運は比肩 バランスはAグループに傾き忌運(喜忌変遷) 

気性荒く口うるさくなる。性格面でも忌運

辛運は敗財 上記に同じく辛をいじめ 意地悪に、しかし

陰干でもありバランスはあまり崩れず喜運

5・15歳の己戊運(印星)は 戌丑2支に月令陽干 バランスは

Aに忌運 しかし護丁で丁の調節をして賢さがでる。親御さんに

忌運と説明しても信じず お金がかかってるはずと説明すれば

納得するが 喜運の印をいれても良い

酉申運は 庚を1支強め喜運 5歳から24まで賢さが目立ち

基盤を作るには良い時期である。 

壬運は忌の丁を合去するが バランスはAに忌運で 丁火

の力(制)が弱まり 気性が強くなる。

 

アドバイス 一つ 工夫して人と争わない事、この庚は硬く

庚同士争い打ち合えば刃こぼれを起こしてみすぼらしくなり、

賢さや 器用さの評価が得られない。この方の生きる目的は

良い仕事をする事である。評価を得られれば良い仕事が巡り

こなす事がでる。結果、人生に満足ができる

 

(子峰院 推命士・和珞の鑑定例 No 24 2018/03/06 )

 

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