子峰院研修生 和珞の鑑定例 NO46

 この命式は、平岡滴宝著 子平学・四柱推命法深書より。推命偏丁日からの命式です。

本文に忠実ですが、性格・壬丁化木運・月令乙にポイントを宛てて見ました。又、戊己

(土)と丁 そして乙の関係は洩気で土を強めるのか、木尅土で土を弱めるのかで推命は

180度分かれる事とになり間違った判断が下される事があります。そこにも重点を置い

てみました。

< 命式・女性 >  生年月日 1929・4・12 酉時

時 日 月 年 

食   傷 食    

己ィ丁キ 戊ィ己ィ      丁1干(巳)1支  (2)

酉ィ亥ィ辰ィ巳キ     戊己3干(辰)1支 (4)

辛 壬 乙キ 丙     日干2 対 食傷4

                                内格扶抑法 傷官 (身弱)

 

用神取得法は Aグループ(日干比劫印)  Bグループ(食傷財官)の比率は内格の範囲で

「内格扶抑法」。日干より食傷の方が強く用神は食神か傷官のどちらかになる。

食神は2干と多いが傷官戊は、丁に取っては釜戸や炉で丁火に覆いかぶさって護丁作用

(丁火の安定を保つ)が強く、用神は戊の「傷官」。 

 

< 命式の喜忌 >

この命式は日干と食傷だけで成り立っている命式だが、両神成象格では無い、

両神成象格は日干と財だけ、日干と官だけの場合を言う。この命式は内格扶抑法で

AグループとBグループのバランスを重要視する。よって Aが弱く日干丁とそれに通

根する巳が喜、Bの食神=己・傷官=戊それに通根する辰は忌 

Bの水(官)支亥(閑支)と金(財)の地支酉(閑支)は忌となる。

喜=丁 巳     忌=戊己 辰亥酉

 

< 月令乙について>

この年の四月の節日は五日 辰は節日より12日目迄の生日の人は月令は乙、

それ以降の人は戊となる。この命は12日生まれ、節日より8日目で月令は乙。

月支辰は忌の土に通根して忌だが、月令乙は陰干 行運の乙は1,5倍となり亥辰が通根

で乙の偏印(倒食)はAに3,5プラスされ Aは5,5 Bは4で喜忌変遷となり忌だが、

乙は辰亥の水支で丁の火に洩れにくく戊己を強めない 却って辰が乙と戊己に還流して

木尅土の形で忌の土が弱り喜とした。(甲運は年干己を合去)

 

< 命式から > 

己土も戊土と同じく護丁作用をするが 己は丁火を下から受ける燭台やコンロの様なも

の この命式の場合は日支亥(蔵干は壬)からの抵抗力である。戊己双方使いこなし要領

の良い人。食傷の行動性は自分の得になる時だけ、多趣味表現方法は言葉が主体とな

る。日干(本人)丁火は巳に1支と弱く 戊己は辰に根を持ち泥土(水分の多い土) 辰は側

支の巳(火)の影響受けているが、命中辰と亥の水支が強く

戊己泥土での護丁作用は丁をうとくする為 臆病

性格は自身を守る傾向が強く言い訳上手、月令は乙で言い訳には愛嬌があり戊は月干の

社会環境透干で丁の逃げ場所、社会環境の人達はその言い訳を受け止めてくれる

忌運では、忌の食傷でもあり上記の事からズルさが加わり、自身の立場が悪くなれば人

の悪口を言い、拡大表現されある事が多く人に理解されにくい。

 

< 初運の出し方 > 

女性 年干は陰干で順行

節日5/6(節日は次の月) 誕生日を入れて計算する。 

(30-11+5)÷3=8 8歳運  

大運の干支の順序は、月の干支の次の干支で始まる。

(命式)

己丁戊己   

酉亥辰巳   

  乙

< 大運 > 

命式はBグルプ(食傷財官)が強く忌、A グループ(日干印)が喜のはずですが、

癸(殺)は忌の戊を合去で喜 大運での喜忌は次の通りとなる。

喜=甲乙丙丁癸 

忌=戊己庚辛壬 壬は化木

大運の印 〇=喜運  ✓=忌運  △=現状維持変化は少ない  

▲=現状よりやや悪いが何とかなる

 

8 18 28 38 48 58 68 78 88 98

△ ▲ ▲ ✓ 〇 〇 〇 〇 〇 ✓

己 庚 辛  癸 甲 乙 丙 丁 戊    丁戊己庚辛

傷 財 才 劫 殺 印 倒 劫 比 傷

巳 午 未 申 酉 戌 亥 子 丑 寅    壬癸甲乙丙

〇 〇 △ ✓ 〇 〇 ✓ ✓ ✓ 〇

 

〇8歳からの己(食神)運は 忌の土を強め忌運、しかし( 食神の性格は、人の好き嫌い

がなく 愛想良く他人に理解されやすい 。傷官の性格は、人を選り好み 

気分にむらがある為人を傷つける言行が目立ち人に理解されにくい) 

この時期、己の食神の性格が強く出るため 人に理解され易く多少生き易くなる傾向。

〇13歳からの巳運は、忌の亥(閑支)と冲で喜運 亥は水支でもあり

日干(本人)は楽になる。

〇18歳からの庚(偏財)運は、庚は巳酉が通根して忌のBに3プラスされて忌運ではある

が、護丁された丁火で庚鉄は鍛錬され、亥で冷やされ錬金に近い状態となり賢い対応で

失敗が少なく人に理解されやすく▲とした。この様な時期は良い出会いがあったり、

仕事に夢中になれたり、大運の始めに目差した事は大運五年の内に達成の可能性は大き

い。この方は食傷の透干と財運で自立、そして看護師を目指した。しかし 

忌運忙しく、仕事の報酬は安価で本人に取っては大変な時期となる。

(苦労の末に結果を得る)

〇23歳からの午運は、日干丁に通根しに喜の日干を強め喜運。気力を強め勤務先の医師

と恋愛結婚、出会いは庚運だったでしょう。

〇28歳からの辛(偏財)運は、巳酉が通根して忌のB 3プラスで忌運ですが、

丁巳は柔らかい辛を尅せる為△ 収入は少なく経済的に苦しい時期となるが

お金は回り何とかなる時期。

〇33歳からの未運は、丁と戊を強め△変化は少なく現状維持。

〇38歳からの壬運は、月令は乙木で、日干丁と運の壬は変化の干合で化木 

日干丁は乙に運の壬は甲の変化し 甲は年干己を合去する命式は次の通りとなる。

己乙戊      日干乙は、月令は陰干で1,5倍 辰亥2支 (3,5)

酉亥辰巳     (偏正財)戊己2干 辰1支  (3)

  乙      日干3,5 対  正偏財3 内各両神成象格 

日干が忌 財は喜となる。変化での運は、変化をしないままを見たりするが、

変化の見方の方が、幾人もの依頼人に聞いた結果運命的に合致し、

現在では変化を重視している。

本文によれば、夫の浮気があり色々悩まれたが、気弱になるだけでなく、生活の恨みつ

らみの小言(財の干渉心)を相当言われたとか、結果的にお金の流失(喜の財戊己を日干

乙が尅す)があった、恐らく慰謝料などではなく、ストレス発散の為の浪費で、

後に後悔「チョット使いすぎてしまった」する程度の浪費(日干と財のバランス)でしょ

う。又、運での壬=正官は、根本的原因であり女性に取っての伴侶である。

〇43歳から申運は、年支巳と支合し日干を弱め気苦労が絶えず、

38歳から47歳の10年間は人生で一番辛い時期。

〇48歳から癸運は、年干忌の戊(傷官)を合去で喜運。湿った戊が合去で無作用となれば

己の燭台だけになり 弱い丁は落ち着き気楽で穏かな時期となり、人生で一番良い時期

となる可能性がありますが、忌の年干の見極めが必要になります。 

〇53歳から酉運・63歳の戌運は忌の辰を支合・冲で弱め喜運。

〇58歳から甲運は、年干の己を合去して喜運

〇63歳から乙運は、辰亥が通根し忌の土を尅し喜運

※48歳から25年間は、喜運続き比較的穏かで生き易い時期ですが、忌の年干に要注意。

〇73歳からの亥運は、年支巳を冲し丁を弱める。体質的に心臓、

血行不良の健康的不安と精神的な弱まりが心配な時期で、寿命の恐れ。

〇78歳から以後 丙子 丁丑と火運 水運と上下10年運で考える時、

亥運を無事超えれば100歳前後の寿限を向かえられます。

医学の進歩や自身の意欲によって可能性は大いに期待が持てます。

※大運は干と地支を五年運と見る方法と 縦の干支を十年運と見る方法があるが、

基本五年運で見た上で十年運も見る 

尚且つその前後も見て運の流れの様子を見た上で判断をする。

 

( 子峰院 推命士・和珞の鑑定例 No46  2018/08/05 

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