子平学とは、干関係を重視する東洋占術学問です。
特に「平岡滴宝式子平学」は、天干を支える地支でその質を読み解きます。
よって、通変星の意味は基本的干関係の生尅で表しますが、
他の推命と違い、(日干・比肩)と(劫財・敗財)の意味は同じではありません。
他の同気の通変も同様、同気という意味での同じ部分はありながら、
陰陽での干関係では、例えば、己=田や畑、戊=山 の様な違いがあり、
陰陽では異なる意味合いが出ます。
そうした詳細な通変星の意味で、その方の性格や資質、
そして喜怒思愁や苦樂等を、見極めています。
< 子平学・四柱推命鑑定 >
この方は男性タレント、麻薬取締法違反で逮捕され、世間で話題の人となり
ました。仕事は順調で、何が原因でこの様な事になってしまったのかに
興味が湧き今回の推命となりましたが、命式は年丁・月甲・日壬・時甲、月令乙
となって41歳からの己運は、月干甲を合去 年干は丁は日干壬と化木
命式は大きく変動しての忌運で被害は酷いはずが、
現実ではその時期仕事は順調の様でしたので推命を中断していましたが師から、
顔は壬日では無いとのヒントをいただき、PM11時から12時の生時にしました。
この場合日干は次の日を取る事になります
すると大運も合いこれで推命する事にしました。
子平学・四柱推命は運命学を得意分野として、私は利用させて頂いています。
題して、予知・予報学としました。
<命式・男性 時間推定PM11~12時(子時) >
時 日 月 年 生月4月 季節( 春 )
傷 傷 才 癸1干辰子2支 3)
甲ィ癸キ 甲ィ丁ィ 甲2干(令)未辰卯3支 (9)
子キ 卯ィ辰△未ィ 丁1干未1支 (2)
癸 乙 乙ィ己 日干3 対 傷才11
傷官偏財は日干の4倍以下 よって用神取法は扶抑法(内格)
格名=内格傷官格
害 = 辰卯 半合 = 卯辰・卯未・子辰 毒=未 薬=子
内格でB(食神・偏財)は、A(日干)より強く忌
命式では 癸は喜、癸に通根の子は喜、甲と丁は忌、
丁と甲に通根の未は忌(毒)、甲だけに通根の卯は忌、甲癸に通根の辰は△となる
( 大運の喜忌 )
喜=庚・辛・癸・己 (己は忌の月干を合去)
忌=甲・乙・丙・丁・戊・壬 ( 壬は月令乙で 年干丁と変化の干合 壬は甲 丁は乙)
< 命式は >
日干癸は、辰子の根を持ち 辰子は水支の中でも癸を強める季節は春で霞み。
月・時干の甲(忌の傷官)は3支の根を持ち春の甲木は元気、甲の根の内未卯は癸を
洩気(吸収)して弱め 癸は甲に素直に従っている。甲未卯は丁火を生じ強め甲は
洩れた分だけ弱まる。辰は「長養堪培」癸を強め忌の甲木と命式を元気、
柔軟にする役目をしている。時干(貞運は実や種子を現し 特に時支は帰宿する
場所で、子供や次の世代へつなげる未来は種子と考えて良い)、水の専気で、
喜子を支・合する午丑運を年支未が引き止める役割をして 大運では支合運巡らず
安定して非常に良い子供の可能性。晩年は大運次第だが時支子は後半忌運の
大運を救う可能性を秘めている為 本人次第と言える。
< 命式から >
格名は、内格傷官格 傷官は忌。
月令に旺じられ元気な甲木2干、この命式での傷官忌の意味するところは不安。
甲・傷官は表現や行動で何時も目立ちたいが心情。表現法が目立たなくなる事に
不安に感じている。2干の甲木は行動性や表現の競い合い(表現力の負けん気)
月令陰干乙で甲は忌で3倍の強さは不安の大きさを意味している。
不安を払拭する為の努力と、丁は甲を洩気して表現性の閃きで多才の命式である
。印星である金気が天干・地支に全く無く演技力は考えるよりは
行動の、自然な天性的のものである。薄霞(癸)の中、演技(甲)は薄明かり(丁火)に
照らされ他の人には無い強い個性的魅力は人気を二分するが、本人に取っては
目立つ事が重要(強い願望)。
年干丁は、演技の為の閃きと目立つ為の薄明かりそして出過ぎる甲忌の傷官を
制御するなどの役割をしている 特に月干(社会環境)に強く作用している。
癸は甲に素直に従い社会環境の人達の言う事を聞くが、甲は忌、時に利用される
事もある。忌の強い傷官は、プライベートでは人の好き嫌いが激しく人を傷
つける様な言行となる場合が多々ある。甲忌の傷官は行動性に問題を起こす
可能性。
傷官(甲)は偏財(丁)を生じ 行動性・表現力・芸術性で稼ぐ人であり財欲は強い。
< 大運・逆行・今年52歳 >
※目立ちたい願望で 丁が弱る時は精神的なストレスになる。
丁が弱る時とは通根の地支が冲合に合う時や、霞が雨に変わる時で喜運であっても
精神的に不安な時が多々ある。何故と思うような不満は、大運や命式の(日干(本人)
が忌の甲を育成したり忌の干に頼る等)至るところにあってそれも
ストレスの原因となる。
※卯辰は害、大運酉戌運は命式の支合・冲の関係は成立しない。
※卯辰は半合、寅運は木の方局が揃い最も悪い時期(忌運) しかし百年の大
運では巡らず。
※卯未は半合、亥運は木の会局が揃い悪い時期(忌運) 亥は癸にも通根するが
会局は木への作用の方が強く忌運。破格は起らず。亥は水支の中でも壬をより
強め、癸霞は雨へと変わる。雨は丁火(忌財)を弱める閃きは鈍る。
※甲木は命式の状態で目立ちにくくなる。
※子辰は半合、申運は水の会局が揃い最も良い時期(喜運)だが 申は水支の
中でも壬を強め上記と同じく、ストレスの原因
※未は毒、未を冲・支合する丑午運は最も良い時期(喜運)となるが、丁が弱る。
又未運は最も悪い時期となる(忌運)。
< 大運・順行 >
91 81 71 61 51 41 31 21 11 1
✓ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 ✓ 〇 ※11歳壬運は化木
甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 甲 癸 →(年運)戊己庚辛甲
傷 食 財 才 官 殺 印 倒 傷 比 ←大運干の通変星
辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥 子 丑 →(年運)癸甲乙丙丁
△ ✓ 〇 ✓ 〇 〇 ✓ ✓ 〇 〇
未 未
※喜運は人生の伸びを現している。この方の場合、人生の伸びの時期と精神的に
楽な時期が相異、日干の左右は忌の干(忌神てんてんと責める)に囲まれた命式で
苦労の多い人と言える。
〇11歳からの壬運は、年干と化木運 格名は外格従児格 内格破格運で変動大きく
忌運。幼少期、年干は父親の財の変化。父親の変化により、父親から行動性の
抑制が少なくなり、自由奔放に仲間と遊んび勉学には気が入らない時期と推測。
〇41歳からの己運は 月干忌甲を合去して喜運。年干丁は日干癸の側干となる
干関係は激。喜運であっても精神的な苛立ちからは免れない
〇51歳からの戊運は、日干癸と絆神の干合三倍 傷財11プラス正官戊
3未辰2支(5)は16 格名は内格から外格従児格となり命式は大きく変動
忌の正官での変動は地位の失墜。52歳の年麻薬取締法違反での逮捕となり、
その原因はストレスと聞いています。
〇56歳からの申運は 喜の子申辰、水の会局が揃い人生の最高の時を
迎えるますが、申は水の蔵干の内壬をより強め霞は雨へと変わり丁を弱め
ストレスを強め 年運は甲乙丙丁と運を助けません この時期は本人次第
時支子を生かすも殺すもこの時期の過ごし方に掛かっていそうです。
滴宝先生はいつも「人は命を知らずして。」と仰っていました。
※月令の強さは60歳までで それ以降は弱っていくと聞いています。
それは「60過ぎて人は、それ程無茶はしないだろう」と言う事だそうです。
この方の目立ちたい願望も60以降は、徐々に軽減されると推命しました。
参考文献 平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」
「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2019/03/20 )
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