彼女の母は、鉄の女にて候

子平学・四柱推命・運命学

終戦1年前の昭和19年生まれ「父ちゃんが、戦地で腸を

患って帰ってきて、できてしもうた子やねん」が彼女の口癖、

年子で妹が生まれ、21年の秋、患った腸をこじらせ

四人(兄二人)の子供を残して父親は忌ってしまった。

2歳、大運は壬丁化木運、喜運だが時柱の印星が消えた

印星は自分を可愛がってくれる、身近な目上の人

命式は大きく変動している。4年後同居の祖父母(父方)を

亡くした。まだ化木運の時。父親は大きな農家の

跡取り息子、農家は元気もんの母親が継ぎ四人の子供を

不自由なく育て上げた。私は彼女の母親を、年支申の

蔵干は庚を見て「鉄の母ちゃん」と呼ぶ、農作物は蓮根、

ため池で収穫するような蓮根ではなく、湿地で育てる

蓮根で今ではブランド物らしい、どんな品であっても

作って掘れば売れると、丈夫な母親の仕事と彼女は言い。

母が庚の鍬なら、側支辰の蔵干に乙があり

母が(鍬)が蓮根を掘っている絵が、命式には出ている。

申辰は半合となり、時干の喜の壬水(印綬)を、より強めて

支え彼女を慈しんでいる様子が伺える。

申(母)の蔵干庚と日干乙(自身)の相性は悪くパッ!と観た時の

感じと、彼女から聞く話が違い過ぎ 暫く命式を観察した

結果がこれだった。

柔軟な心で命式を観察しなければ、見間違いが生じる

勉強になり今後に生かしていきたい事案。

年干(父)甲は 日干乙では尅しきれない忌財戊を

側干で尅している。稼ぐ財ではなく自然と巡って

くる財、実家から援助というはっきりした形でなく、

なんとなく巡ってくる財「父親の助け」と

私が言えば「それは、いつも感じている」と返事。

財には不自由の無い人である。

元享利貞 年干甲の力も60歳以降は衰えて来る。

 

(命式) 女性

時 日 月 年   4月生まれ 月令乙

印   財 劫   甲乙月令4,5  辰  5,5

壬キ乙キ戊イ甲キ      壬1辰申 3 

午イ巳イ辰キ申キ   戊1辰  2  

丁 丙 乙キ庚   日劫印8,5 対 財2

   格名  疵ありの(戊)外格従旺 

 

外格従旺格とは 基本A(日干比劫印)グルプが

(食傷財官)Bグループの三倍以上で、印星より日干比劫敗が

強い場合を言う。Aグループが強くなる場合や、

Bグループが弱くなる場合を喜運とし、反対を忌運とする。

干関係によって異なる事がある。運でAが弱くなったり

Bが強くなる場合Aの外格から内格となり場合は 

外格破格で命式が変動し忌運となる。

<大運 天干へん>※干は命式に透干無くても天干と呼ぶ。

大運の良さから 不自由さを知らない

2歳丁運は 時干壬(印)と化木運 壬は甲(劫) 大運の丁は

乙(比) となる。日干比劫甲2干乙2(運の乙も入れる)

乙(月令)9辰10  対 戊2 外格従旺 値はAが強まり喜運

12歳丙運、喜の甲乙を逆生で喜運。

22・32歳甲乙運は、Aを強め喜運。

42歳癸運は、命中の忌財戊を合去喜運 後述にて説明

52歳壬運は、Aを強め喜運

62歳辛運は、Bを強め喜の乙を尅す忌運

72歳庚運 日干乙と絆神強化の干合庚は三倍の力となる

庚は3倍に申巳が通根で5 A8,5 対 戊2プラス5 7

は内格で 外格破格運となり命式は大きく変動し忌運。

後述で説明

82・92歳の己戊運は、Bを強め忌運。

 

<大運> 2年運

 喜 喜 喜 喜 喜 喜 忌 忌 忌 忌

 2    12    22   32   42   52    62    72   82   92

乙 丙 乙 甲 癸 壬 辛 庚 己 戊 ←化木運有り

比 傷 比 劫 倒 印 殺 官 才 財 ←大運の通変星

卯 寅 丑 子 亥 戌 酉 申 未 午

喜 忌 △ 喜 △ 忌 忌 △ 喜 忌

 

<大運 地支へん>

7歳卯運は、喜の甲乙を強め喜運 

17歳寅は、喜申を冲で忌運

27歳丑運は、忌戊と喜壬に通根で△

37歳子運は、喜壬に通根で喜運

47歳亥運は、忌巳(閑支)と冲で喜運 

57歳戌運は 喜辰と冲で忌運

67歳酉運は、喜辰と支合で忌運

77歳申運は、忌の巳(閑支)と支合で喜運

87歳未運は、忌の午(閑支)と支合で喜運

97歳午運は、忌の午は閑支(命式中どの天干にも

通根せずに閑(ひま)している地支の事) しかし 

年月日などの行運で火気巡れば強める、行運丙も1支が

理想で午巳どちらか1支冲・支合で無作用になる時は喜運

※巳・午(閑支)が冲や支合で無作用とする時は、

午は行運での火の害を、巳は火と金の行運の害を

軽減するだけで調候的には現状維持。

行運とは、大運だけでなく年・月・日・時での干や支の運

が、何時も巡り巡っていることを、念頭におくべき。

<性格>

日干の側干には戊と壬 戊に足をつけ踏ん張ったり、 

壬で浮いて交わしたりと要領の良い人、

特に運での恐い庚からの抵抗力には

壬に浮いて回避、喜の壬印は良い役目で賢い人。

忌の戊財は、壬の印星の賢ぶると合わせ

干渉心は強く差し出がましい、

人に嫌われやすいところあり。

体質は一言で心も体も丈夫!現在まで床に就き用事が

出来ないなどの事なし。

<大運のポイント>

2歳の、化木運上記の通り

42歳の癸運、忌財の戊を合去、42歳の頃、知的財テク

利益を指摘すれば、家族には内緒で仲間だけが知っている

恐い話だと、命式・大運には出てると説明する。

彼女とは家族の方全員を観る約束が

「そこまで判るんだったら、他の家族のは

お断りする、その代わり私の事は何でも話す」

彼女とは趣味仲間、家族のプライバシーは

知られたくない事もあるだろう感じた。

〇42歳以降五年間の間に お稽古事の師から不動産債権を

買う話がでた、他の弟子方と分け合い購入を決めた。

高額な為息子さんの大学費用の積み立ても解約、

家族には内緒でそれに当てた、どうなるのかと気が気でなかった

が利益がつき、元金は戻って胸を撫で下ろしたと。

何故あんなものに手を出したのか、自分でも分からない、

今の自分なら絶対に手を出さない、これは、

家族にも話してない事、少し怒っている様子だった。

 

<これからが本当の推命 将来について>

現在73歳  大運は72歳より庚運、日干乙と強化の干合で、

(正官)庚は三倍巳申が通根して5、

A8,5 対 財官 7 格名 内格財 

外格破格運とな、る日干乙へ庚からの強い尅 

命式は大きく変動、乙は壬に浮き庚を尅を交わす事ができるが

大運の庚中の76歳は年運で庚が巡る 金が重なり強ま

れば命中の戊は洩気で弱り崩れる 辰で還流の時干壬は

濁壬、印星濁れば最低でも物忘れはひどくなり、

ひどい場合は痴呆症、脳梗塞の恐れ しかし

命式を観れば、それ程の心配はないと推命する。

又、庚の通変星は偏官である。官星は女性に取っては伴侶に

あたり、伴侶の病気などが考えられ その可能性の方が強いと

話せば、伴侶の主治医からも忠告を受けているとの話。

日支(巳)は伴侶 巳の蔵干は丙(傷官)はサービス

この方は明晰でありながら主婦を貫いた、それは

日・時支(子供)が食傷にあたり、奉仕である、過去を観れば

受ける奉仕でなく、伴侶や子供への提供のサービスであった。

将来も提供のサービスと観る方か良い。大運は将来

忌運が長く続き、長引く介護のおそれあり。

大運82歳から己土運、命中壬は濁り自身にも

体調不慮の調候が観える。

彼女は自身の運命を知っている さあ!どのようにして

忌運を切り抜いて行くのでしょう。

私も生きていれば、彼女の将来を追尾できるのだが・・・

( 子峰院 推命士・和珞の鑑定例 No9 )

<余談>

元享利貞 時干に喜の印星の透干

彼女は色々趣味を手掛け長年続けて 上達したものの、

教える地位までにはたどり着いていない。

「おしい」の一言、趣味については不満が残りっている。

師範・教授の地位を取得するべきだったと指摘 残念がっていた。

時干や時支に目を凝らし、命式の観察をしていただきたく。

一度しかない人生、御参考に!

 

 

 

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