この方は、大運は午運に入って次の年40歳の時、転職と結婚の相談で
依頼を受けました。職業は重機のオペレータ、大運と命式を見ても収入は
悪くは無いはずが、欲が勝りチャンスを逃している様子。本人は言う
「労多くして 実り少ない」と、そうした要素は命式に観られ
仰る事も理解できます。
子平学 四柱推命 運命学
< 命式・男性 >
時 日 月 年 順行4年運 生月2月(春)
財 印 財 癸1干(辰)2支 (3)
丙キ 癸ィ庚ィ丙キ 庚1干0支 (1)
辰ィ卯ィ寅キ 辰ィ 丙2干(寅)1支 (3)
戊 乙 甲ィ戊 日干印4 対 財3 格名 内格正財
< 命式の状態と性格など >
日干は癸、 通根の辰の蔵干は癸で水の内でも癸を強める
日干癸は目に見えない早春の空 気中の霧や雲。辰2支の湿は丙に
温められ天に昇り「辰、天にも昇る」現象。霧・雲は止めども無く湧いて
活動的に癸を強めている。癸は1干2支より強いと観る。
月干庚(印星)は、癸との関係は錆 年干の丙は庚の錆を軽減しているが、
庚は1干0支と弱く忌であり印星の良さは出にくい。丙は二丙で年干は朝方の
太陽と時干丙は夕方の太陽 又は年干は幼少期・青年期の太陽と時干の
丙は晩年の太陽と考え 喜の二丙は問題無いと観た。側干の丙財の象意は
仕事はついて回るが、霧(癸)に取って太陽(丙)は手にしにく財で出費も多い。
又 辰は丙に照らされ、蒸気となり日干の気力を強めている為「仕事、お金」
と追っかけるが、無理しない手段の方が思うよう行く。
地支の寅卯辰は木(甲乙)の方局、大運以外年月日時と甲
(乙は月干庚と合去の干合)は回り甲の傷官の性格は出る。
丙(太陽)と癸(湿)は甲へと気が流れる
この場合の甲は、1(月令2倍)+4支+1(方局)=7 B は7+3=10
A 対Bは10対4で喜忌変遷 丙甲は忌 癸庚は喜の干となる
癸と丙の気は甲へと向き、よく繁った甲木である
よって忌の傷官の性格は天干に甲の透干が無くてもよく出るため、
傷官(財を手にする為の行動=仕事)の為に出費を惜しまない人
辰2支の象意は落ち着きの無い人。この命の場合総合的に観て、
活動的でせっかちな人である。
< 其の他の性格 >
〇財欲強く、頑張り屋で働き者、そして無理しがち
〇癸は丙に対し、負けん気の強い人。
〇基本的には財の執着心は強いが、傷官のサービス精神が旺盛な人で
仕事の為の交際費等を惜しまず、利財欲と計算能力にズレが生じ
ストレスの原因となっている。
〇女性には甘いが 干渉強く一方的。
< 大運 >
4 14 24 34 44 54 64 74 84 94
忌 忌 忌 忌 喜 忌 喜 忌 忌 忌
辛 壬 癸 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚
倒 劫 比 傷 食 財 才 官 殺 印
卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥 子
忌 喜 喜 喜 喜 忌 喜 喜 忌 忌
< 大運では >
日干印(Aグループ)が財(Bグループ)より強く 大運ではA(比劫印)が忌だが
次の通りとなる。AとBの差があまり無く、喜忌変遷が起きやすい命式である。
火が水より少し弱く、火が少し強まり水が弱まる時期は喜運
水が強まり火が弱まる時期は忌運、
(干偏) 甲は上記の通りで忌運、丙は三丙「天に三つの太陽」で忌運、戊運は、
日干癸と強化の干合戊は三倍に辰2支の5がプラス、又己も3プラスされ
喜忌変遷で忌運となるが 辰2支は水支で湿を多く含んだ戊己で、
日干癸(喜忌変遷で癸は喜となっている)をあまり尅さず
調候的にはひどくないと観た。
(地支偏) 卯は木気で忌、辰は喜であっても3支の辰は調候的には良くない。
巳は、忌の庚と喜の丙に通根するが、この場合庚を制する役目で喜運。
午は丙を強め喜。未は木気であり喜の丙に通根で喜であっても
調候的には今一ではあるが一応喜運。申は喜の寅と冲で忌。
酉と戌は忌の辰と支合で喜運。89・99歳からの亥と子運は忌癸に通根で忌運
冷たい水支で体調を壊し易い時期となる。
< 四十歳の転職について >
39から歳午運の転職について 午の蔵干は火であっても丁
それまでは丙を手にし難い手段の仕事でしたが 丙が天上の財であれば
丁は地上の財で、転職を考える事は当然の時期ですが、
この命式の癸の霧や雲では、地上の丁火を隠す事ぐらいは出来る、
象意は仕事は楽になるが、収入は減少し満足はできないと推察、
転職してそれ以降長く続ける事が出来れば健康等の心配はないが、
次の大運は乙運。
午運の次は44歳からの乙運、乙は月干の庚を合去し
年干の丙は日干の側干となる、日干癸は丙2干に挟まれる状態で、
以前に増して丙財を目差し生きていく様なる 丙と癸はほぼバランスは
取れ喜運、チャンスの時で年齢を考慮すれば人生で一番良い時期となる
可能性があるが健康面では要注意の時期となる。
本人次第ではあるが、
何度も転職を繰り返す事より踏み止まるのも一つの手段かと。
又元享利貞、時干の丙は晩年の丙を意味しているが、
大運は64歳丁運が巡り同じ様に迷いが生じる可能性がでるが、
人生を楽しむ時期でありどちらでも良いかと。
稼ぐ事には苦労をするが、仕事は生涯ついて回りラッキーである。
しかし、満足が出来ずにシンドイ人生を送る事になるでしょう。
< 結婚運は >
午運からは 喜の財を強めチャンスはあるでしょう。伴侶となる日支卯の
蔵干は乙、側支の寅や辰の影響を受け確りした乙 霧の中の乙は控えめな乙
命式は暖かく元気な乙一見可愛らしそうですが確りしている乙
又丙財と癸の気は乙へと向かう、乙は癸に取っては食神
癸がサービスする側で財と気持ちのサービスで、一見控えめな、
もしかしてかかあ天下!家庭をしっかり守ってくれる事でしょう。
※健康面と結婚相手への対応の注意事項は、別に本人へ伝え済み。
(子峰院 推命士・和珞の鑑定例 No30 2018/04/07 )
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