彼女が26歳頃、お母様からの依頼でした。
こうした状況の方を何人か観た後の事で「恐らくは」との予感はありました。
鑑定書には、命式のありのままを記載。対面の時、鑑定書を読み終わると
お母様は何の違和感もなさそうに話し始めた「この娘は、先天性脳障害の上
骨も弱く寝たきりなんです」と、疲れきっていました。
子平学 四柱推命 運命学
< 命式 女性 >
時 日 月 年 順行 4才
殺 傷 食 干合・冲・支合なし 月令丁
辛キ 乙ィ丙キ 丁キ 乙1干1支(卯)2
巳キ 巳キ 午キ 卯ィ 丙丁2干(月令)3支(午巳)7,5
丙 丙 丁キ 乙 辛1干2支(巳) 3
日干2 対 食傷官10,5 (格名 外格従児)
格命は外格の従児、食神、傷官の中でも食神の丁は日干と離れており還流も無い、
丙の傷官は側干であり日干乙(自分自身)は、丙(傷官)の影響を受けやすい。
< 命式は >
〇丙丁は、月令を持ち午と巳2支とかなり強く、水気は全く無く辛を尅し
日干乙を枯れにしている。
〇辛は、丙丁と巳を通じ還流し制され弱められて、乙に対しては小刀、
枯れて弱った乙を切れない小刀で切り付け痛めつけている状態。
〇水気と土気が全く無い。
〇丁は、直接的乙に影響を与えないが側干の丙に温度的に強めて間接的には
影響を与えている
〇乙の根である年支卯は 側支午(蔵干丁)によって弱められ乙の根としては
役に立ち難い。
< 命式によって >
〇日干乙―丙(傷官)の行動性は 自身が出来る範囲の表現(弱い自己主張)で
辛から傷めつけられている自身を見て欲しいと訴える。
〇月干丙、太陽は(月干で社会環境、傷官で行動性やサービスの程度など、
この命の場合は世話をしてくれる人達)喜でありながら一方的で
強すぎ乙の枯れの原因となっている。その象意は手厚い看護に対し
過剰に感じているが、それをきちんと伝える力と術を持たない。
〇日干乙にとって辛は小刀や針 乙が確りしていれば強さにより、
象意は反発心・降参・恐怖などであるが、その感受性がどの程度か
定かでないが、痛み?程では無いが、金気(辛)は皮膚の状態を表わし
肌は乾燥肌、痒みをひどく感じているはず。
( 骨の病気になる命式での要素 )
〇十干の内 骨の症状を表わすのは金気と水気、まず辛金は巳を還流し
丙丁によって弱められている 又命式には壬癸や水支が全く無い状態で
骨はひどく弱い。
〇命式中には、腰を表わす戊己と土の地支が全くない状態で 腰も弱い。
( 命式による先天性脳障害の要素 )
〇日干は、行動力や自己主張、表現、判断力の源である。
その乙は丙と辛によってひどく痛められた状態で、
それらの力を殆ど失っている状態。
〇乙は脳 脳神経を表し力を失った乙は判断力、思考力を失っている。
〇通変星による印星は 知識力 思考力 勤勉欲 向上心などであるが
印星である壬癸水支の水気が全く無い状態。
※総合的に幾つもの条件が揃いすぎている為の結果。
上記の症状の上乙と辛の状態が悪いため
弱視、難聴の症状はこの先進む傾向にあると推測。
< 運での喜忌 >
外格・従児格は 基本Aグループ(日干比劫敗印)が忌
Bグループ(食傷財官)が喜となるが
(天干偏)
辛は、喜の丙を合去の干合で忌。丙は、喜の辛を合去で忌
よって、喜の干は、丁・戊・己・庚
忌の干は、壬・癸・甲・乙・丙・辛となる
(地支偏 )
〇忌卯と冲の酉と支合の戌は喜 〇喜午と冲の子と支合の未は忌
〇喜巳と冲の亥と支合の申は忌 〇丙丁や辛に通根の丑は喜
〇乙にだけ通根の卯・辰は忌 〇乙と丙丁に通根の寅は△
< 大運 順行4年運 >
4 14 24 34 44 54 64 74 84 94
喜 喜 喜 喜 忌 忌 忌 忌 忌 忌
丁 戊 己 庚 辛 壬 癸 甲 乙 丙
食 財 才 官 殺 印 倒 劫 比 傷
未 申 酉 戌 亥 子 丑 寅 卯 辰
忌 忌 喜 喜 忌 忌 喜 △ 忌 忌
この方の喜運は、手厚い看護(サービス)を受けられる事を意味しています。
今年は31歳になります。
こうした人は、命に係わる可能性は頻繁に起き何時と言い切る事は出来ません。
日干と強化の干合の三倍の庚運(乙にとっての鉈)は勿論、
乙の根卯を抜く酉・戌にもあり 又丙を合去の辛運は、
年干の丁が乙の側干となり洩らし(乙を丁火で燃やすような有様)
ひどい状態の乙に変わりは無くその可能性がある。
※庚運は、日干と強化で庚は三倍の力 可能性を推測すれば症状は重く、
この場合の手厚いサービスは、医療器具・機器に囲まれた生活などと推測できる。
※この方にどの様な看護をサービスしたとしても本人に取って
満足のいくものではない。それは自身の気持や状態を伝える力と
術を持ち合わせていないからで誰の責任でもないはず。
(子峰院 推命士・和珞の鑑定例 No32 2018/04/16 )
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