「双頭の龍」と言う名の、命式

尊敬している叔母の命式 しかし印星や食傷もない命式に、長所を見出せないでいまし

た。渕宝先生は見るなり「凄い人やね」と仰る。聞けば命式の真ん中に線を引けば山と

裾野の広大な景色の合わせ鏡 真似のように他人のしている事を見るだけでそっくりそ

のままの事が出来る様な賢さ。この命式は以前ホームページでも紹介しました、渕宝先

生は他に「双頭の龍」と言う言い方をしましたので、今回はその双頭の龍の見方で推命

していきます。子平学・四柱推命学・運命学 

 

< 命式 女性 >    

 

時 日 月 年    

敗   比 敗     甲己(化土) 卯戌(冲)    

              戊キ 己キ    月令戊(陽干)

己キ 戊キ 甲 己    戊己=4干1支(冷) (8)

未キ 申ィ戌キ 卯ィ   申(水金)=閑支(どの天干にも通根しない)

己 庚 戊キ 乙    (格名) 外格、従旺

                                      (申)は行運の水と金に通根で忌とした。

 

< 渕宝先生による解釈 >

戊=山  己=この命式の場合、広がりが大きく平野

日干=本人・自分自身 

比肩(比)=日干と同じ意味、一途さ、自己主張、競争心(負けず嫌い)

敗財(敗)=自身の意思意識に対しての柔軟性、協調性・同調性

命式の中央に(戊)二つの山 その両端(年干・時干)裾野(己)が広がっている。命式は平

面的だが両端の裾野を繋げば円ができ 戊山の前後の裾野は大きく広がり平野となって

いる。平野の真ん中に二つの山、山の間には谷間。

平野が広すぎて山が低く見える。二つの山は龍の頭が二つ、広い裾野は柔軟な龍の尾で

「二頭の龍」である。その象意は同時に二つの事を考えたり、

二つの事が出来る様な賢さと要領の良さに器用さ

目立つのは戊の日干や比肩の山で無く広い平野(己)であるため、本心を隠して己の敗財

で生きる(柔軟性・協調性・同調性・融通性) この命式の特徴は自身の考えを押し付

けず相手の長所を伸ばす事が出来る指導力など。

例えば、相手のやり方を尊重しながら自身の知恵を貸す等。

元享利貞の裾野は、時支(終着点)の未である為家族があっても無くても、

生涯1人で生きていける人。

※ごく普通の飾り気のない小母ちゃんだが、全くこの通りの人である。

郷土料理を始めとする料理、洋裁、農業の事等を習いに多くの人達が、婦人会の長の叔

母に指導を願って集まったり著名な人が挨拶に来たりもします。伴侶の叔父は大工、そ

うした叔母の働きにより多くの仕事の依頼があり大きく事業を展開させて来た。叔母の

活動はそれだけではありませんが。

渕宝先生は、命式を一目見るなり賢さを見抜きました。

もし戊己を燥土との判断だけで観れば違った解釈ができ「融通性がなく、極めて不器用

な人」となり判断は大きく違ってくる。

 

< 性格は >

負けず嫌いだが柔軟、おおらか、器用、賢い、頑張り屋、気強い、同調性、協調性、

融通性、交際、指導力に優れ、本心を押さえて人付き合いをする事多いが結果は良く

自身もその事を理解している。又倹約家(忌財=壬癸の透干無し)。

言行にも才覚あり、最大の能力は指導力である

格名は,外格従旺格、自身の得になる様に全ての能力を自然に使える器用な人。

 

< 大運の喜忌 >

外格従旺で 

A グループ(日干敗印)=喜=戊己丙丁甲(甲は化土で戊に変化)

※甲己月令が(土)の場合 甲は戊に変化し己はそのまま 

化土は、三度まで変化する。

Bグループ(食傷財官)=忌=庚辛壬癸乙

 

< 大運 初運0歳>

 

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90

忌 喜 喜 喜 喜 忌 忌 忌 忌 喜  (甲は化土)

乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸 戊  年運―己庚辛壬癸 

官 倒 印 比 敗 食 傷 才 財 比

亥 子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申  年運―甲乙丙丁戊

忌 忌 忌 喜 忌 喜 喜 忌 喜 忌

 

< 大運地支での喜忌 >

〇水支の亥子は忌 〇丑は未と支合で忌 〇寅は申と冲で喜 〇卯は閑支でも木気で忌

〇辰は解冲解合運で辰と戌が戊己を強めて喜運。

〇巳は申と支合で喜 〇午は未と支合で忌 〇未は土に通根で喜 

〇申の蔵干は水金で忌

 

< 大運 >

〇生時より19歳頃までは忌運多く、家族多く貧しい家庭で育つ、倒食の運があり学業は

優秀しかし家庭の事情で高校進学を諦める。20歳幼友達と結婚

〇20歳から59歳の働き盛りは、喜運多く事業の拡張に成功、二度の自宅の新築、

数人の子供に恵まれる。

〇55歳からの辰運は婦人会活動での地域貢献が認められ、市や県から表彰される。

〇65歳からの巳運での相談。足腰が立たず歩けなくなり数多くの整形外科や整体や

柔整に通ったが脊椎や腰椎に問題はなく、原因が分からず不安にかられての相談

「治る見込みはあるのか 何時になったら治るのか」。申と支合の巳運は喜運ですが、

申の蔵干は金・水でどちらも骨の受け持ち 又命式中に水金は申だけに頼り、金水は弱

く、運での支合で弱い骨質の更なる弱りと観た。年運は65歳より甲申・乙酉・丙戌・丁亥・

戊子と 67歳からの症状が起きたとの事で 年運戊68歳の終り頃には治まるのではない

かと、遅くても70歳までには治るはずと伝える。69歳の始めにゆっくり治ったとの後日

談。年運丙丁は弱った金水を暗尅で二重に弱める運、戌運は暗蔵に火があり丙丁運に挟

まれ同じ様な働きをしてその尅は、1年半と重く長い為に症状として現れた可能性。

〇80歳からの癸運は 時干(社会運)戊を合去し年齢を考慮して、社会活動への参加はで

きなくなり健康に注意の時期でもある。

〇85歳から未運から 戊(化土運)運の94歳までは日干を強め元気。

〇95歳からの申運は、命中の申との「暗衝」蔵干の庚同士が打ち合う様で、どちらも刃

こぼれで弱り再度の腰が立たない状態となる可能性。

 

( 子峰院 推命士・和珞の鑑定例 No38 2018/05/23 )

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