子峰院研修生 和珞の鑑定例No47

依頼主は80歳前後の母親 依頼主の年齢を考慮し運の良し悪しでの

鑑定をしましたが 後日「息子の様子がおかしい」と再度の鑑定依頼でした。

失敗経験の鑑定です。依頼主の多くは気休めの鑑定を望まず、厳しい鑑定で始めて

納得して頂けるのは何故でしょうか。皆さん切羽詰まっての依頼です。

結果、いかにしてその人生を切り抜けて行くか、人生計画を練ろうとしています。

そのお手伝いができるのであれば こうした失敗は許されるものでありません。

以後慎重な鑑定を心がけるようにしています。

 

< 命式・男性 >  

時 日 月 年    生月2月(春)

傷   比 殺    庚2干0支  (2)

癸ィ庚キ 庚キ 丙ィ   癸1干(辰子)2支  (3) 

未ィ子ィ寅ィ辰ィ   丙1干(寅未)2支  (3)

己 癸 甲ィ戊    日干2 対  傷殺6

        格名 内格傷官 (身弱)

 

< 命式の喜忌 >

用神取得法は、日干と傷官・偏官との差は内格扶抑法の範囲、日干は側干の

癸(傷官)の影響を最も受け 格名は内格傷官 又日干庚は2干0支と弱く身弱傾向。

Aグループ(日干)とBグループ(傷官・偏官)はAの方が弱く喜、Bが強く忌となる。

 

( 命式の喜忌 )

忌=丙癸 丙癸の通根の 辰・寅・子・未

喜=庚

 

< 命式から >

格名から、内格忌の傷官であるが日干・比肩は弱く性格的には、人見知り程度。

日干2干の庚は負けず嫌い、0支と弱く(大人しく気弱)庚(鉈)2干は打ち合い

双方の刃は傷ついている。癸の忌傷官の通根の地支、辰子の蔵干は癸で空気中の

湿で霧などで日と月干に影響を与えているが、側干の日干により影響を及ぼし

2干の庚は錆

(得に日干の錆は強い、忌の傷官の質の悪さ)で口下手、不器用

年干の丙の忌殺は、2月春で年柱朝方の太陽、光は日干まで届き湿(錆)の軽減の

役目をしているが、側干である月干により影響を及ぼしている為、

錆の状態は月干より日干の方が強い、目上の人達(丙=偏官=太陽・一歩的で強い)

は、日干(本人)を良くしようと係

わるが、身弱で不器用な日干は要求に応じきれずにストレスを抱える。

身弱で丙に軽減された癸(忌の傷官の性格)は殆ど出ないと見て温厚

丙は庚(鉈)に1干2支の強さで暖かみを与え優しい人

日(本人)・月(ライバル・仕事仲間)干を比較は、日干の方が癸影響を受け錆が

強くどちらかと言えば月干の方が優れている為、

負けず嫌いの性格にはストレスの原因。

癸(傷官=仲間・友達)の関係は錆で、すっきりせずストレスの原因。

よって身弱の庚は 忌の丙殺・癸傷の影響を受け、社会的にストレスを受け

やすく2干は時に声を荒げる事がある

(※この様な方は 第一印象から評価、要求度も高く 成果を見て段階的に評価、

要求度も落ちていくタイプ。)

丙=偏官・殺(きっちり屋)は、癸=傷官(自由思考)と日干(本人)を制御。癸と丙は

バランスが取れてどちらの性格も出にくく迷いが生じる(飽き性)。ストレスと

迷いで職を転々と変える。月令は甲 行運甲は2倍辰未、4の強さの甲忌財を

切り倒す大きな夢がある(財欲は強い)が、傷つき身弱の庚金では、

おおきな苦労が伴い力不足の可能性。

(仕事は精神面や財欲の為 サラリーマンより、自営業を好み 

親の財力で色々商売を手掛けるが失敗)

 

< 大運 >

※身弱で、丙(偏官=殺)と癸(傷官)のバランスが取れた命式、身弱が原因で

丙と癸がバランスが崩れる時期は、強い干(丙か癸)の影響を受け軽い鬱状態

になり、仕事も疎かになる傾向で精神面、経済面とも苦しい時期となり干での

喜忌は次の通りとなる。精神面を重視しての鑑定です。

 

( 大運干の喜忌 )

喜=なし    

忌=壬(沈金)・癸・甲・乙・丙・丁・戊(時干癸を合去)・己(汚金)

庚(相尅)・辛(年干丙を合去)  

 

< 大運 > 

※基本、干5年・支5年で見ます。

 

 6 16 26 36 46 56 66 76 86 96

▲ ▲ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓

辛 壬 癸 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚    年運ー壬癸甲乙丙

敗 食 傷 財 才 官 殺 倒 印 比

卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥 子    年運ー丁戊己庚辛

✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ▲ ▲ ▲ ▲ ✓ 

 

〇6歳の辛運は、年干丙(偏官)と合去の干合で年干丙は無作用となる為 

命中の湿による錆はひどくなり 忌傷官の性格が目立つが身弱で内向性が

強まる程度。忌の(偏官)地位無作用で大人しく不器用で目立たない子供、

成績は振るわず。

内格日干比2 対 傷3とバランスが取れ運は良いが調候が悪い為▲

〇11歳の卯運、卯は命式では閑支 しかし行運の甲(乙は庚を合去)には寅卯辰と

木局で喜の庚を暗尅で忌運。

弱い庚が暗尅にあい大人しく、健康面では大腸経、呼吸経の調候の可能性。

(お腹の調子が何時も悪かったと伺う)

〇16歳の壬運は、忌のB(食神)忌運であるが癸と壬・辰子は冲天奔地で錆の軽減、

庚は沈金気味で大人しく親の言う事を聞く時期でもある。しかし 壬癸の食神・

傷官は自由を好み 大学は親元を離れ地方都市の大学へ、20歳大学を休校し声優を

目出して東京へ。丙庚、癸庚 二つの音色は、声優は適職の可能性があるが、

身弱の性格は目的達成の邪魔をする可能性。一年休校の後母親の勧めで大学へ

復帰し卒業する。後に母親は「大学卒業に拘り過ぎて、技術を身に付けさせる

事を疎かにしてしまった。」と仰っていた。庚―壬が強ければ沈金 

又、洗金の調候も出る為二つの象意で見る必要性。

〇21歳辰運、26歳癸運は 忌の癸を強め忌運。

癸の傷官運は庚金の錆が強まり周りが見えにくくどうしたら良いか判らず

判断力の鈍りと自信損失、現実では親元に残り親頼み。

〇31歳巳運は、庚と丙を強めるが 火尅金の地支で庚を弱め忌運。

不安定な本人を父親(丙)はあれこれと干渉して責める。実家に居づらくなる。

〇36歳甲運は、忌の偏財運 月令甲 陽干同士で二倍 辰寅未3支が通根して

Bを5強める、Aは2 Bは11 格名は 内格から外格従財となり命式は大きく

変化、二本の鉈(1本なら諦め)で強い忌の甲木を何とかしようともがき事業を

計画そして失敗。彼女と巡り逢い(女性は、男性に取っては財)実家を出て

同姓する。その後、彼女は子宮癌を患い子供のできない体となる。大きな出費。

※相談は母親からこの頃の事でした。これからの二人の行く末と

彼女についてでした。母親は伴侶と逢わせて貰えないとの事。

本人だけの生年月日時で解るかと言う事でしたが、やってみますと返事。

伴侶は日支の子。子は水の専支で汚れが無く付き合いに打算は無い。

子は側支寅と未の蔵干火に尅され気弱で似たもの同士

火と水のバランスが取れ異性への興味は人並みだが、身弱自分からは

声をかけられないタイプ 女性側から母性本能をくすぐられ声をかけたと

推測(世話女房的)命式の中では 庚以外は、丙癸と関係し本人に取っては、

付き合えばストレスの原因となる人ばかりだが、子は性格が似ている、

打算が無いところに一番落ち着く相手で別れる可能性は弱い

(現在も結婚はしていない) 又母親(年支辰)と子は癸を強める同志で、

逢えば徒党を組み辰は子を助けたくなる筈だが 本人は徒党を組まれて癸での

干渉はストレスとなる為逢わせないでいる可能性。それを 母親に伝える。

〇41歳からの午運は (※子と未は害の関係 午運では解冲解合になり冲の関係は

生じない)忌丙を強め忌運 仕事内容の辛さに退社を希望したが受け入れて

もらえず我慢するがストレスが原因の鬱になる。再度の鑑定依頼、見直しです。

上記のような大運となり喜運が殆ど無い大運となったが 母親は始めて納得した。

しかし、身弱ではあるが、癸と丙のバランスが取れている為 

鬱はひどくはならないはず。

今後も転職を繰り返すと思われるが、それは仕方ない事である。

〇46歳の乙運は、月干の庚を合去する。日干庚は、丙忌の偏官 癸忌の傷官に

挟まれストレスは一層強まる傾向、月干(社会運)庚は働き盛り仕事変化も現し、

この場合は、殆ど仕事が出来ずに稼げない時期の可能性。

〇51歳未・56歳丙・66歳丁運は忌の火を強め忌運 

庚を弱め 軽い鬱状態の可能性。

〇人生で一番良い時期は 庚に地支が通根して強まる時期ですが、

61歳申・71歳酉・81歳戌運では、申は忌寅と冲で丙を弱める。

酉戌は忌の辰を支合・冲で癸を弱めるが、丙火を弱めれば癸の作用が強まり、

癸水を弱めれば丙火の作用が強まり▲とした 

亥運も寅と支合で丙を弱め▲。夫々の運で軽い鬱状態

〇91歳亥運は、寅と支合で丙を弱める。101歳子運は、癸を強める。

どの運も命に係わる様な事は無いが、86歳己運は汚金で痴呆症などの症状から

始まりもしかしたら・・です。比較的長寿の可能性があります。

 

 

( 子峰院 推命士・和珞の鑑定例 No47  2018/08/15 )

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