子峰院 和珞の子平学・四柱推命の鑑定例 No60

 この命式は平岡滴宝著 子平学・四柱推命法深書 甲←丙からの命式です。

丙は天の太陽でどの干にも平等に影響を与えるが 丙自体はどの干からも影響を

受けにくいとされています。特に甲(木)乙(草)は生き物でありその影響力は強く

喜忌付けを複雑にします。

子平学の推命の仕方は様々ありますが、今回はツイートでは才質や先・後を

つぶやいてきましたので、その面からの推命をしていきたいと思います。

 

< 命式・男性 >

時 日 月 年    干合・冲・支合なし

食   印 財    甲1干寅2支  (3)

丙ィ甲ィ癸ィ己キ    癸1干丑1支  (2)

寅ィ寅ィ酉キ 丑△   丙1干寅2支   (3)

甲 甲 辛キ 己    己1干丑1支  (2)

(還流)甲丙―寅( 寅2支は源流も )  己癸―丑  

A日干を強めるグループ 日干・印綬5 

B日干を弱めるグループ 食神・正財5

A5 対 B5    用神取得法 内格扶抑法 格名(内格食神格)

「本文より

九月の秋生まれです。己の土、癸の水分(霧のようなもの)、丙の太陽で、

天なごやかなれば千古、にぴったりです。日干と印星、食と財は5対5で

同じ強さですが、丙は木を照らして逆生していますから、甲は忌の干

になります。」

※忌の甲を逆生する丙も忌になる。

( 命式の喜忌 )

〇命式の忌の干と地支は、甲 癸 丙 寅。 〇命式の喜の干は、己。

〇丑は癸と己に通根で△。  毒=寅   元機=己

 (運での喜忌の干は)

〇B丙=食神(太陽)は、A甲木を(日干=本人)を逆生し強めている為 

ABでの喜忌変遷では見ない。

〇甲・丙・癸が弱まる時や、己が強まる時は、喜運。

〇甲・丙・癸が強まる時や、己が弱まる時は、忌運。

よって

運での喜の干―丁・戊・己・辛 

〇命式忌の寅を冲・支合する申・亥(10・100歳)は喜運 

〇忌の丙を強める午・巳(30・40歳)は忌運 

〇寅運は毒の忌運(70歳)  〇喜の酉を支合する辰卯(50・60歳)は忌運

庚は(偏官・殺)、月令(同気)陰干辛で天干は三倍に丑酉が通根5の強さで

Bを強めるが、庚は癸とは錆び 丙からは尅で弱められてる為 

夫々の干関係と強さの関係で△とした。 

運での忌の干―壬・癸・甲・乙・丙 

先に丙・食神 次に癸・印綬 後は己・正財

 

才質は、月干癸の印綬、学び得た知識を人に伝える事。

人生の目的は、時干丙の食神 多くの人達の役に立ち目立つ存在になる事。

 

< 性格 >

式日干甲は、癸(印綬・知識力・勉学欲など)と丙(サービス精神・行動力など)に

挟まれ関となっている。右は印綬癸、左は食神丙双方の気は日干に向いて、

日干は両方の影響を受けながら生きる手段としている。又癸水は甲木と己土の

間で従い(吸収され)双方に影響を与えている、己財の中のプライドは人に

お金持ちと思われたいところがあるが強さは表面的ではない。

甲←丙、食神(行動性・サービス精神)自身が上手く目立つ行動性で、世話好き

時にお節介と言われ、お喋り好き。甲に従っている癸の印綬が日干に含まれて

要領の良さが出るが全ては自分の為。用神は丙の食神、しかし月支酉は金の専気、

丑とは金の半合、月令は辛の正官から律儀でやけじめはある人。

寅について、2支の寅は日干と食神に通根還流しているため 食神の方法、

手段と言ったものは自身の意識が強く入ったもので我流、自己流となりやすく

人の意見や考えを取り入れる事が苦手なタイプ。

 

(命式)

丙→甲←癸→己キ   

寅 寅 酉 丑

    辛      ※先に丙・食神 次に癸・印綬 後は己・正財

 < 大運・男性・逆行 > 

95 85 75 65  55 45 35 25 15  5

✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 △ 〇 ✓

癸 甲 乙 丙     辛     →(年運)乙丙丁戊己

印 比 敗 食 傷 才 財 殺 官 倒    ←大運の通変星

亥 子 丑  卯 辰  午 未 申    →(年運)庚辛壬癸甲

〇 △ △ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ △ 〇 

寅 丑     酉 酉     丑 寅    ←命中の冲・支合の地支

 

< 大運から >

※平岡渕宝(師匠)先生に、命式大運の喜忌付けを見て貰いお知恵を拝借

「ん~欲得の勉強!知恵を引き摺ってやね!霧がはれ社会が広がる!」

どの運かも示さず1分ほど独り言!それでも大助かりである。

その面白言葉を試行錯誤で大運に当てはめ見ました。

〇5歳の忌壬運は 命中の癸は霧から、壬を増やし続ける雨に変わり冲天奔地 

壬癸から年干己の(喜財・親の財)は流され泥流に 父親の財の損失は大きいと見るが

次の大運は申、毒の寅を無作用にする喜運で、年運の丁は大運壬を合去 

戊己は財を強める喜の年運が続き大運の壬運の中頃から悪い調候は

徐々に回復すると見た。

〇10歳の申運は、毒の寅を無作用にし学業にも有利な時期で勉学は捗る

〇15歳の辛喜運は、時干(未来)忌の丙(人へのサービス精神・自由思考)を

合去 甲癸己の並びとなり財目的の勉学時期 

欲得の勉学は捗り多大な知識習得時期。

〇20歳の未△運は、年支丑を冲で無作用癸己の関係は半減し 

日干と癸(印綬)の関係は(吸収)はより強まり就職時期、

知恵袋(知識)引き摺って世に出る。

それ迄に身につけた多くの知識を基盤にして生きる事になる。

〇25歳の△の庚(鉈)運は、(日干甲木中の癸)知識の切り売り忙しい時期。

〇30歳午・40歳巳運は、忌の食神を強めお節介が過ぎ人に疎まれる時期の可能性。

〇50歳辰・60歳卯運は、月支の酉を無作用にし自制心を弱め

自分本意の言動が強まる時期。

〇35歳の己運は、日干甲と絆神強化の干合三倍財には相当めぐまれ

棚ボタの財と推測。

〇45歳の戊運は、月干(社会性)忌の癸を合去 社会運の霧が晴れ広がるように

すべてが上手く行き財にもめぐまれる可能性。

〇55歳の丁運は、甲寅を洩気丁は強まり結果己財を増やす(喜の木火通命)。 

丁運の終り頃には蓄財もかなりのものとなり、その蓄財を基盤に60歳の卯運は

月支(社会生活のプライベート)を無作用にし早めの退職の可能性。

〇65歳の丙運食神は 二丙となり一方的なサービス精神を強め 

丙・乙・甲運は過剰なサービス行動で人に嫌がられても「我関せず」の可能性。

〇70歳の寅運は、毒が重なり年齢的に健康を害し留意が必要な時期。

〇85歳甲運は、元機の干己を合去し人生上一番辛い時期。

※時干元亨利貞60以降は丙の食神 大運は丙寅乙甲と巡り晩年は人になんと

言われようが、進んで人のお世話をする人となるでしょう。

又中にはこう言う人に助けを求める人がいるはずです。

< 感想 >

大運は年齢に見合った良い通変星や干支が巡り、運が味方している

良い命式と言えます。この様な人は将来有利な知識を身につけられる学校・

組織に入る事や才質にあった職業に就く事が可能で、

強引で自分よがりな性格から迷惑がられる事も多々あるようで

すが、最終目的も果たす可能性を充分に持った素敵な命式です。

 

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

 「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

( 子峰院 占い人・和珞 2018/12/07 )

 

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