( 子平学 四柱推命 運命学 )
この命式は、平岡滴宝著「子平学・四柱推命法深書」十天干体象から、
戊→壬の項の命式です。
「戊→壬 この場合戊の作用は、壬水(河)の道筋をつけたり、流れを止めて
池や湖にする力があると言います。道筋をつけるとは制を言い、
流れない状態(池や湖)を尅と考えて下さい。」(本文より)
※この命式では、強い食神に弱すぎる偏印で、
偏印は倒食の役目を果たしていません。
< 命式・男性 >
時 日 月 年 生年月日1972・9・6 巳時生まれ 節日9/7 8/7
敗 倒 食 干合・冲・支合なし。子申(半合) 巳申(破)
辛ィ庚ィ戊ィ壬キ 庚辛2干(月令) 申巳2支 (5,5)
巳ィ子キ 申△子キ 戊1干 0支(1)
丙 癸 庚キ 癸 壬1干 子申3支(4)
珠玉―側支でない巳申
壬は元機の干 巳は金寒水冷を防ぎ 巳申の関係もあり毒には使えない。
※(A)日干敗倒6,5 対 (B)食4
用神取法-扶抑法 格名-内格 食神格 日干と月令が同じ(建禄格)
喜の干=壬・癸・甲・丙
忌の干=戊・己・庚・辛・乙(化金)・丁(壬を合去し破格)
< 命式と性格など >
〇日干庚は申巳を根に持ち忌 月令は庚で建禄格 庚は制尅の関係は無く
負けず嫌い、自信家、独立心強く、頑張りは利くがその気になる事が少ない
日干は忌であり自己中心型。
〇敗財辛は側干の庚に虐められているが、巳申は離れてあり(珠玉)質の良さで、
敗財としての協調性・応用性・妥協性の良さが出るが、
しかし、それと解る様な嘘をつく事も(御愛嬌でしょうか)。
〇年干壬喜は1干3支と半合 庚申により金生水で強い壬水であり日干共に強く、
日干庚は命式に制尅の無く、制約を嫌い自由思考。交際範囲は広く、
財系の透干や地支無く忌運では遊興に走りやすい。
〇戊土1干0支の無根の防波堤は 強い壬水によって逆尅に合い、倒食(偏印)と
しての緻密な計算力や他人の気持を思いやる性格はあまり出ない。
〇よって喜食神を生かした道を行く人でしょう。沈金気味を懸念するが、
申と巳は離れてあり珠玉の意味の良さや金生水(喜の水を強めて)があり小器用。
〇気になるところは、技術の取得の仕方は、制約を嫌う性格から他人から学ぶ事が
苦手で我流・自己流となりやすく、小器用でありながら技術を身に付け難い。
〇年干壬食(サービス精神や技術)は、月干の戊無根を尅し
濁壬の性格が多少出る為、特に忌運にはずるさが働き、
小手先の仕事や手を抜く事もあり信用を失う可能性が。
〇よって戊喜を合去する癸運(40歳)は、壬水に汚れが無くなり食神の良さ
(質の良い仕事やサービス精神)が出て、信頼を得やす(忌の社会性を合去)社会性が
開け人生の延びが期待できる最も良い時期となりそうです。
年代的な良い運に恵まれている。
< 大運・男性・初運0歳 > 夫々5年運です
※60歳乙運は、日干庚と変化の干合、化金となり 日干庚はそのまま、
大運の乙は辛に変化、忌運。
90 80 70 60 50 40 30 20 10 0
✓ ✓ 〇 ✓ 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓
戊 丁 丙 辛 甲 癸 壬 辛 庚 己 →(年運)壬癸甲乙丙
倒 官 殺 敗 才 傷 食 敗 比 印 ←天干の通変星
午 巳 辰 卯 寅 丑 子 亥 戌 酉 →(年運)丁戊己庚辛
〇 △ ✓ △ △ ✓ 〇 〇 ✓ ✓
丑 申 申 子 巳 ←命式の冲・支合相手の地支
< 大運は >
〇0歳の己運は 忌の印綬運で土生金、濁壬(年干父親を汚し)で言う事を聞かず
ヤンチャで育て難い時期
〇5歳から24歳は、忌の日干敗を強め忌運、行動や交際は広く遊びが中心の時期、
庚運には争い事の可能性。
又戌の時期は、金と土に通根戌の根がつき、喜壬(父親)は相当苦労を強いられ、
遊びは知能的で逃げ上手。
〇25歳からの49歳までは、喜の壬を強めるなど働き盛りに命式は平均が取れ喜運に
恵まれている。40歳癸運は上記の通り。
( ※職業と家族 )
母親は(年支子・蔵干癸)は、父親(年干・壬)を助けて双方喜、本人(日干)も
月支(兄弟)申を還流金生水の関係で父親を助けいる命式、
父親中心の一族経営・商売の可能性を見る。
伴侶は(日支子・蔵干癸)も年干壬に通根し壬癸の関係で父親を助けている、
この様な命式は結婚の可能性は大きく、婚期は丑運、年支の子を支合、
母親との世代交代を一番に取り、年運ではそれ以前にも可能性があるのを見た。
〇50歳の甲(偏財)運は、甲は命式に根が無く強い庚の尅に合う
(滴宝先生は「反っての干」などと教えてくれ)喜財運であっても財獲得の期待は
望めない時期。弱い甲は庚に尅を受け、肝臓疾患や脳疾患や神経系などの
病気の可能性、しかし喜運予後は悪くはないと見る。
〇75歳の辰運は、子申辰の水局4プラス壬子2=6 喜忌変遷、
60歳以降年干の変動は、支障は少ないく金生水で物分りの良いお爺さんの可能性。
〇80歳の丁運は、年干喜の壬を合去、内格から外格従旺へ内格破格の忌運、
命式は大きく変動健康・生命の問題の可能性。
< 五気は >
金5 木0 五気では、精神力弱く 体力は突出して強く
土1 命式では印星戊は1 そして壬に尅され弱く
水4 火1 思考力の弱さが伺われ、考えるよりも先に
行動の人である。しかし 庚辛に申巳(珠玉)に関係で良く見えるが
破の関係でもあり飽きっぽいなどの象意 交際力あって第一印象魅力的な人、
時間の経過と共に他人からも飽きられるなどで、
忌の日干は魅力的な自分を維持する事に苦労がある。
体質的には 視力・肝系・腰・胃系・血圧は低いなどの弱点はあるが、
命式では壬から戊の尅が直接的で胃系・腰は持病の可能性、
表層的には歯や視力に弱点の可能性 肝系は時期的なものと見るが、
暴飲暴食は普通の人に比べるとかなりリスクは高いと見た。
< まとめて >
父は食神 母・伴侶は傷官と家族事業は接客業の可能性。
本人の食神の象意の内、交際力で生きる人と見る。経済観念は弱いが、
嫌われない努力の交際力、顔を広める事で家業を手助け。
大運の働き盛は、喜運に恵まれ 命式は大きく変化の時が無く 事業は順調で
経済面は家族に支えられる構図を見ました。形影的には普通の人、
しかし 家族や大事な時期の運に恵まれ 精神的な苦労はあまり無く
「結構な事で!」と言いたくなる様な命式でした。
( 子平学の基本 )
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参考文献 平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」
「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2019/05/29)
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