子峰院 和珞の鑑定例No73 

 ( 子平学 四柱推命 運命学 )

この命式は、平岡滴宝著「子平学・四柱推命法深書」十天干体象から、

戊→壬の項の命式です。

「戊→壬 この場合戊の作用は、壬水(河)の道筋をつけたり、流れを止めて

池や湖にする力があると言います。道筋をつけるとは制を言い、

流れない状態(池や湖)を尅と考えて下さい。」(本文より)

 

※この命式では、強い食神に弱すぎる偏印で、

偏印は倒食の役目を果たしていません。

< 命式・男性 >

時 日 月 年    生年月日1972・9・6 巳時生まれ 節日9/7 8/7

敗   倒 食    干合・冲・支合なし。子申(半合) 巳申(破)

辛ィ庚ィ戊ィ壬キ     庚辛2干(月令) 申巳2支 (5,5)

巳ィ子キ 申△子キ      戊1干 0支(1)     

丙 癸 庚キ 癸     壬1干 子申3支(4)

                                       珠玉―側支でない巳申 

壬は元機の干 巳は金寒水冷を防ぎ 巳申の関係もあり毒には使えない。

※(A)日干敗倒6,5 対 (B)食4  

用神取法-扶抑法  格名-内格 食神格  日干と月令が同じ(建禄格)

喜の干=壬・癸・甲・丙

忌の干=戊・己・庚・辛・乙(化金)・丁(壬を合去し破格)

 

< 命式と性格など >

〇日干庚は申巳を根に持ち忌 月令は庚で建禄格 庚は制尅の関係は無く

負けず嫌い、自信家独立心強く頑張りは利くがその気になる事が少ない

日干は忌であり自己中心型

〇敗財辛は側干の庚に虐められているが、巳申は離れてあり(珠玉)質の良さで、

敗財としての協調性・応用性・妥協性の良さが出るが、

しかし、それと解る様な嘘をつく事も(御愛嬌でしょうか)

〇年干壬喜は1干3支と半合 庚申により金生水で強い壬水であり日干共に強く、

日干庚は命式に制尅の無く、制約を嫌い自由思考交際範囲は広く

財系の透干や地支無く忌運では遊興に走りやすい

〇戊土1干0支の無根の防波堤は 強い壬水によって逆尅に合い、倒食(偏印)と

しての緻密な計算力や他人の気持を思いやる性格はあまり出ない

〇よって喜食神を生かした道を行く人でしょう。沈金気味を懸念するが、

申と巳は離れてあり珠玉の意味の良さや金生水(喜の水を強めて)があり小器用

〇気になるところは、技術の取得の仕方は、制約を嫌う性格から他人から学ぶ事が

苦手で我流・自己流となりやすく、小器用でありながら技術を身に付け難い

〇年干壬食(サービス精神や技術)は、月干の戊無根を尅し

濁壬の性格が多少出る為、特に忌運にはずるさが働き、

小手先の仕事や手を抜く事もあり信用を失う可能性が。

〇よって戊喜を合去する癸運(40歳)は、壬水に汚れが無くなり食神の良さ

(質の良い仕事やサービス精神)が出て、信頼を得やす(忌の社会性を合去)社会性が

開け人生の延びが期待できる最も良い時期となりそうです。

年代的な良い運に恵まれている。

 

< 大運・男性・初運0歳 >  夫々5年運です

※60歳乙運は、日干庚と変化の干合、化金となり 日干庚はそのまま、

大運の乙は辛に変化、忌運。

 

90 80 70 60 50 40 30 20 10 0

✓ ✓ 〇 ✓ 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓

戊 丁 丙 辛 甲  壬 辛 庚 己   →(年運)壬癸甲乙丙

倒 官 殺 敗 才 傷 食 敗 比 印   ←天干の通変星

午 巳 辰 卯 寅 丑 子   酉   →(年運)丁戊己庚辛

〇 △ ✓ △ △ ✓ 〇 〇 ✓ ✓

丑 申     申 子   巳       ←命式の冲・支合相手の地支

 

< 大運は >

〇0歳の己運は 忌の印綬運で土生金、濁壬(年干父親を汚し)で言う事を聞かず

ヤンチャで育て難い時期

〇5歳から24歳は、忌の日干敗を強め忌運、行動や交際は広く遊びが中心の時期、

庚運には争い事の可能性。

又戌の時期は、金と土に通根戌の根がつき、喜壬(父親)は相当苦労を強いられ、

遊びは知能的で逃げ上手。

〇25歳からの49歳までは、喜の壬を強めるなど働き盛りに命式は平均が取れ喜運に

恵まれている。40歳癸運は上記の通り。

 

( ※職業と家族 )

母親は(年支子・蔵干癸)は、父親(年干・壬)を助けて双方喜、本人(日干)も

月支(兄弟)申を還流金生水の関係で父親を助けいる命式、

父親中心の一族経営・商売の可能性を見る。

伴侶は(日支子・蔵干癸)も年干壬に通根し壬癸の関係で父親を助けている、

この様な命式は結婚の可能性は大きく、婚期は丑運、年支の子を支合、

母親との世代交代を一番に取り、年運ではそれ以前にも可能性があるのを見た。

〇50歳の甲(偏財)運は、甲は命式に根が無く強い庚の尅に合う

(滴宝先生は「反っての干」などと教えてくれ)喜財運であっても財獲得の期待は

望めない時期。弱い甲は庚に尅を受け、肝臓疾患や脳疾患や神経系などの

病気の可能性、しかし喜運予後は悪くはないと見る。

〇75歳の辰運は、子申辰の水局4プラス壬子2=6 喜忌変遷、

60歳以降年干の変動は、支障は少ないく金生水で物分りの良いお爺さんの可能性。

〇80歳の丁運は、年干喜の壬を合去、内格から外格従旺へ内格破格の忌運、

命式は大きく変動健康・生命の問題の可能性。

 

< 五気は >

金5    木0   五気では、精神力弱く 体力は突出して強く

   土1      命式では印星戊は1 そして壬に尅され弱く

水4    火1   思考力の弱さが伺われ、考えるよりも先に

行動の人である。しかし 庚辛に申巳(珠玉)に関係で良く見えるが 

破の関係でもあり飽きっぽいなどの象意 交際力あって第一印象魅力的な人、

時間の経過と共に他人からも飽きられるなどで、

忌の日干は魅力的な自分を維持する事に苦労がある。

体質的には 視力・肝系・腰・胃系・血圧は低いなどの弱点はあるが、

命式では壬から戊の尅が直接的で胃系・腰は持病の可能性、

表層的には歯や視力に弱点の可能性 肝系は時期的なものと見るが、

暴飲暴食は普通の人に比べるとかなりリスクは高いと見た。

 

< まとめて >

父は食神 母・伴侶は傷官と家族事業は接客業の可能性。

本人の食神の象意の内、交際力で生きる人と見る。経済観念は弱いが、

嫌われない努力の交際力、顔を広める事で家業を手助け。

大運の働き盛は、喜運に恵まれ 命式は大きく変化の時が無く 事業は順調で

経済面は家族に支えられる構図を見ました。形影的には普通の人、

しかし 家族や大事な時期の運に恵まれ 精神的な苦労はあまり無く

「結構な事で!」と言いたくなる様な命式でした。

 

( 子平学の基本 )

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 参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

( 子峰院 占い人・和珞 2019/05/29)

 

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