子平学 四柱推命 運命学
今回は平岡滴宝著 秘本・子平廣論から、主に組み合わせによる看方、
生の関係、尅の関係を参考に演繹で推命してみました。
お持ちの方には、御参考にして頂ければと思います。
私の依頼者の殆どが、身近な人達とその紹介の方々で、鑑定の前
その後の人生を知る事が容易です。この方は今年78歳となられる人、
大運なら後半で 御本人に話しを伺いながら、運命を大運に当てはめる作業は、
検証と今後の他の方の推命にも活かす事が出来勉強になります。
< 命式・女性 >
時 日 月 年 生月7月の暦の上では夏と秋の変わり目土用の頃
食 印 財 丙1干巳未戌3支 (4)
戊ィ丙キ 乙キ 辛ィ 乙1干未1支 (2)
戌△子ィ未キ 巳△ 戊1干(令三倍)未戌2支 (5)
戊 癸 己ィ丙 辛1干巳戌2支 (3)
A日干印6 対 B食財8
用神取法は、扶抑法(内格) 格名は、内格 食神格
干の喜忌は、Aが弱く喜 Bが強く忌となるはずが
喜=丙甲乙 忌=己庚辛 丁戊癸=△ (下記説明)
元機=未 疵=戊(合去運は、喜忌変遷になる為毒には使えない。)
毒=辛(忌の干で喜の乙を尅す。)
※未子は害の関係で、大運での冲・支合は成立しない。
※丁はAで喜のはずが、月干喜乙の地支は未で洩気が激しく、未は戊に還流で
忌の戊を強める為△。(未―木火土)
※64歳からの壬運は忌のはずが、強い忌の時干戊を制する役目をするため△
※74歳からの癸運は、時干戊を合去 A6 対 B3 喜忌変遷となり忌と
なるが、忌で5と重い戊の合去は身軽になり年齢的調候は悪い事ばかりでなく△。
※Aとは、日干を強めるグループで 日干比劫敗印
※Bとは、日干を弱めるグループで 食傷財官
< 命式では >
時 日 月 時
食(戊)←日(丙)→印(乙)←財(辛) 先後では、先に財印、後に食の形となる。
天干乙は、丙強く根は未で枯柴、側干辛(鋏)に酷く尅され印の気位よりも、
財の現実的合理的に生きる人である。
性格は、夫々の干は1支以上の地支が通根 特にBの食財に地支多く、
粘り強く芯は据わり、何事も顔に出さず度胸のある人。
短所は怖いもの知らず、事故に注意(日干強く、自滅のシナリオで実際に何度か
事故っています)。
干関係と強さのバランスによる性格は、印の作用は弱く、
行動性は戊山と丙(太陽)の距離は近く見た目マイペース形。
しかし はさみ(辛)で乙草を切る俊敏さで遅れを取り戻し成果には
信頼を得られる。第一印象は、強い日干丙の性格を加え威圧感を
与える人であるが、付き合えばおっとりと明るく信頼に値する人である。
丙は1干3支と強く敗財無く、一途で頑固で思い通りに生きたい願望、
乙印の根未は、側支子(蔵干癸)に助けられ全くの枯れ柴ではなく
そのチャンスを根気強く窺っている人。
※乙草は、弱るのも早いが甦るのも早く、甲木との違い。
< こんな才能は、先天的 >
乙印と辛財の象意は、笑われても良い。辛財と戊食は巳戌が還流で、
成功を願うの象意、たとえ忌運であっても遊興には走らない。
乙印と戊食は未が還流して象意は、適度で綺麗なやり方。
人前で緊張する事なく(笑われても良い) 立派なパフォマンスができ
(成功を願う) 人気が得られ易い(適度で綺麗なやり方)
結果やり遂げる(思い通りに生きる)事が出来る人。
働き盛り運に恵まれれば司会者の様な仕事で成功できるが、残念な事に
その運に恵まれていません。しかし 日常生活では地域や趣味の集まりでは
重宝がられ頼られ多くの人を楽しませています。緊急の仕事も対応が可能。
※食傷の透干や、それらの行運で遊興に走るか、そうでないかを
見ることは、推命上重要な案件となり見極めが求められる。
< 大運 >
94 84 74 64 54 44 34 24 14 4
〇 〇 △ △ ✓ ✓ ✓ ✓ △ ◎
乙 甲 癸 壬 辛 庚 己 戊 丁 丙 →(年運)乙丙丁戊己
印 倒 官 殺 財 才 傷 食 敗 比 ←大運干の通変星
巳 辰 卯 寅 丑 子 亥 戌 酉 申 →(年運)庚辛壬癸甲
△ △ △ ◎ ✓ ✓ △ △ ✓ △
戌 戌 巳 巳 →冲・合命式の地支
< 大運は >
〇4才の丙運は、本来なら二丙で忌運となるが、年干忌で毒の辛を合去で
喜運。忌運を救いとても良い運となる。又忌の辛は、
幼少の時期に忌運を救う(年干)父親は 本人に取っては良い父親。
現実でも父親が大好人間である。元亨利貞では、年干(幼少期)辛は忌財であるが、
強さは3とやや強く日干4に対し平均がとれ 喜の日干に対し忌の財が僅か
弱く経済的には恵まれた家庭で育つ。青年期には、有名女子短気大学に進学、
教員免許を取得、卒業。
〇19歳酉運から 己の38歳迄の間に結婚(日干子は水支であり、
蔵干は癸の官星は結婚思考)子供三人を儲け、大運戊戌己は時干戊
(食神・将来性・子供)を強めそのサービスは子供へ向けられ主婦。
〇39歳亥運頃より、パートの仕事に就く。庚辛は忌財運。
〇特に54歳の辛運は日干と強化の干合、忌財辛は3倍になる。
伴侶が早めの退職で経済的に苦しい時期だったと。
〇59歳丑運は、忌の辛と戊を強め忌運。54歳から63歳までは人生上一番苦しい
時期である。酉運(19歳)頃から丑運(63)頃まではプライドをかなぐり捨てての
人生で学生時代得た教員免許は活かさないままだったと。
※日干丙強く、乙印と辛財の干関係はプライドをかなぐり捨てての経済活動
を可能にしている。干関係が悪くても生きるため為には力強く、
人間らしいと個人的には思う。
〇64歳からの壬殺運は、強い忌の戊食を制御△。
〇69歳からの寅運は、喜の丙と乙に通根で喜運、しかし日支水支の子を弱め
伴侶を失う。伴侶(日支子 蔵干癸)とは、(本人丙)折り合いをつける事に
何時も苦労をする
相手であった。樂になった様子を窺わせるが「御主人は、貴女にとっては
潤いの人(命式上唯一の水気)」と言えば、思い当る事があるらしく
もっと早くに伺いたかったと涙ぐむ。
この頃、天然の性格から痴呆の心配で若い家族から相談を受けた。
大運は喜の印星巡りでもあり、印甲乙は戊食を尅し運的にも良く問題ない事
を告げる。後日本人が尋ねてきて上記の話となった。
晩年は、喜運続き長生きの傾向です。元亨利貞時柱(晩年)忌の戊食を、
喜の印星が調節流れ的にも良い傾向。
( こんな内容の依頼を受ける事も多く )
子平学は本来は一生に一度の鑑定で良い筈ですが、こんな些細な
相談の依頼もありお付き合いが長い方も多くおられます。
地域活動では、百件以上の集まりの会計を長年しているが、病気など万が一の
事を考えるとどうしたら良いものかと。他の人に手伝って貰う事を勧める、
忌の戊食を印で尅した時期は人間関係も上手く行き、思うように事が運ぶはずと
伝える。後日御家族より
他の人に手伝って貰い気が楽になった様子を聞かせてもらった。
< 余談と感想 >
御家族からは、口には出さないけれど働き盛りはかなりの苦労をされた方と
伺っております。元亨利貞、晩年(時干)強い忌の戊食を、
大運は甲乙(印星)や地支は寅卯辰と春巡りで調節。希望はサービス(忌戊食)地域
や趣味の集まりのお世話、それを会計(辛財)で洩らし自身の活動も無意識に
調節ができアドバイスはありません。
子供を立派に育て上げ 仕事は定年を全うし 全力投球で生きて
自由になった晩年ぐらい御褒美に例え忌の食神とは言え、
したい事をしたって良いじゃないですか。
まだまだ彼女は健康で御活躍されます。終は「子供は皆家庭を築き
私はしたいことが出来て本当に楽しかったわ」と言える人生に間違いなしです。
人生終り良ければ、全て良し・・・あやかりたいものです。
< 子平学の基本 >
↓
参考文献 平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」
「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2019/06/30)
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