滴天髄の原書を残した劉伯温氏は、歳運論で、
「休咎は運よりかかわりて、尤も歳よりかかわる。」述べています。
平岡滴宝著 新訳滴天髄より
( 意味 )
命式上の効果は、大運によって決まりますが、
確たる良し悪しは年運と最も関係があるものです。
子平学・四柱推命・運命学
私事ですが、元々占いは好きではありませんでした。母や祖父の夫々異なる
占は、人の行動を制約する事が多かったり、自然には勝てず結果ははかばかしく
無かったりと・・占い無関係の御近所では、成果をたっぷり出している
お家があったり・・。高校やバイトと社会活動が盛んになり、人付き合いが
広まる共に、昨日まで幸せだった人が突然今日、人生のどん底を味あい、
立ち上がりに長い期間を要する人生を幾度か見るにつけ、その時期を知る手段は
無いものかと深刻に考えたものでした。しかし、だからといって一度きっりの人生
萎縮して生きるのはマッピラ・ゴメンです。
大運の5年は長いものですがその中でも1年?ないし半年を知り その時期だけ
ちょっと意識、気をつければ良いとしたら、
又そこから問題解決の糸口を見つけられるとしたら、
そう言った意味からも、私に取って子平学に勝るものは無いと考えています。
< 歳運論の観点から推命をしてみました。>
次の命式は本来 生まれ日は甲日 月干己と変化の干合 甲は戊に変化をし、
生日は2月初め節日を前にしています。よって生まれ年は前年の干支
生まれ月は前月の干支と、初心者に取っては少し手厳しいかもしれません。
< 命式・女性 >
時 日 月 年 子丑―支合
印 比 敗 官 戊己2干(令)4,5 0支 (4,5)
丙キ 戊キ 己キ 乙ィ 丙1干寅1支 (2)
寅△子ィ丑ィ酉△ 乙1干寅1支 (2)
甲 癸 己キ 辛 A印比敗6,5 対 B官2
AはBのぎりぎり三倍以上 格名は外格弱従旺格
喜の干=戊己丙丁庚(忌乙を合去)甲(化土喜の比肩を強める
忌の干=辛(喜丙を合去)壬癸乙
< 命式の長所 >
〇子丑の支合は双方忌財の水を強め有情の支合と言える。
〇月令と月干(社会環境)が喜。
〇甲運の己との土化は喜比肩を強め喜
〇乙は枯れ草で喜の土を尅しにくい
< 命式の短所 > 〇従旺格は、弱で破格が行運によって破格になりやすい
〇日干比肩は、月令に旺じられ3の強さがあっても無根。
〇乙忌官の1干1支は、外格従旺格の疵としては強すぎる。
< 大運 >
〇=喜 ✓=忌 △=現状維持 天干運5年、地支運5年の見方で
〇 〇 〇 〇 ✓ 〇 ✓ ✓ ✓ 〇
90 80 70 60 50 40 30 20 10 0
己 戊 丁 丙 乙 戊 癸 壬 辛 庚 丙丁戊己庚
敗 比 印 倒 官 比 財 才 傷 食
亥 戌 酉 申 未 午 巳 辰 卯 寅 辛壬癸戊乙
✓ 〇 △ ✓ ✓ ✓ 〇 △ △ △
解 解 酉 酉
< 歳運論としての大運 >
〇天干運では、年運は丙丁戊己庚が喜の救干で巡り、
例え忌運であってもあまり心配は無い。
〇ポイントは有情の丑子の支合が解ける大運は45歳からの午運と55歳からの未で、
年運は壬癸が巡る46・47歳と56歳・57歳時期にある。
壬癸の内 特に癸運47・57歳は、日干戊とは強化の干合になり
癸は三倍に子丑が通根、大運午運では、
A=比敗戊己3,5丑(4,5) 印丙寅午3、A合計7,5
B=官乙寅2 財癸3子丑(5) B合計8
A7,5 対 B8は内格 強い破格運になる。
年運の壬も同じ事が言えるが、強化でなく命式との干関係も悪くなく
癸運程の心配はない。癸運に考えられる調候は財が関わっての、
人から迷惑をかけられるが事が一番大きく、忌の子丑の場所や解冲解合での
命式の状態で誰に?を推測でき、注意喚起を促す時期と言えるが、
この方はまだ若く夢の無い話をするよりも、財管理は自身の手でしっかりと行う
事を伝えれば、問題回避の一番の手出てとなると判断をしました。
格名は従旺格だが、喜の丙印透干のため忌財運での破格は厳しくなる。
60歳以降は丙丁喜の印星運が続き、時柱丙寅、貞運も丙印、生きる希望は
そこにあり、どんな大学でも良いから行く事を伝えています。
戊日生まれの喜の丙1干1支は「頭が良い」と滴宝先生に教わっています。
その通りの方で成績の良い彼女は、必ず目的の大学へと希望を叶えるでしょう。
滴天髄歳運論での見方では、47歳・57歳は人生で一番苦しい時期と言えそうです
が、それはその年の2月の節日頃から8月の節日頃迄で約半年のことです。
大運午運は、年運では地支は45未(子丑午未で全て寝る) 46申 47酉 48戌
49亥。大運未運55巳 56午(全ての地支が寝る) 57未 58申 59酉 となります。
(こうした年運のとり方は、長年続け多くの人達を見ていると、万年暦を見なくても
自然とできるようになり、おかしい事に職業病です。)
< 違った見方をすれば >
例えば、大運午・未運を解冲解合なしの違った見方をすれば、
午は火だけを強め喜運、未は木火土を強め軽い破格はあるが乙草は枯れ
忌運でも問題なく、
喜運は巳戊午と続き忌運だが問題の少ない乙未、その後に喜の丙(外格、
三倍の山で日陰があり、季節は冬二丙は問題無い)の流れは印星を強める運多く、
こうした見方をすれば、この方は小中高いずれかの学校の校長先生クラスと
言ってもおかしく無く形影的にはかなりの人と、見る事になります。
こうした見方は歳運論でも運勢的にもかけはなれたものになります。
「かなりの人」の可能性は目的を持てば努力次第と言えますが、
三倍の日干に根無しは臆病な所があり、運の後押しがなければ
やはり無理としか言い様がありません。
※今回滴天髄は、比較的簡単なものですが、次回の滴天髄・歳運論は
上級者向け、ある命式で大運・年運の見方を御紹介いたします。
平岡滴宝著 「秘本 子平廣論」より
行運の内、大運は本人と最も関係が深いものであり、滴天髄歳運論でも
「運より係わりて最も歳より係わる」即ち「大運とその期間中の年運に係わる」
とのべてあります。大運は5年ないし10年ありますから、
旺衰のポイントは年運と言うことになります。
< 最後に >
およそ100年分の大運と年運を1度に見極める事は困難ですが、
年運を見極めなければならない時期のポイントを押さえる事は、
案外慣れれば難しいくは有りません。滴天髄は言葉少なく抽象的ですが
其れを見極める必要性を言っていると考えます。
< 子峰院では >
対面鑑定のみです。大運およそ100年分 年運は依頼頂いた年より10年分と
大運での、およその出来事の推命判断内容を鑑定書にしてお渡ししています。
( 子峰院 占い人・和珞 2020/03/10 )
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