子峰院 和珞の鑑定例No96

 テレビで御本人を拝見した時は面白さの中に、不思議さを感じる人で

興味を持っていました。暫く画面では見る事が少なくなっていましたが、

先日テレビで拝見、話を聞いていて推命の勉強をさせて頂く事に。

この方は関西のお笑いタレントで、画家の道を選びタレント活動をしばらく

休んだりしていましたが、タレント活動の拠点である会社は在籍を続けています。

あくまでも推定時での推命です。

< 命式・男性・推時 > 今年56歳 

時 日 月 年     生月1月節前 月令癸 季節(冬)

劫   官 才     辰酉―支合

戊キ 己キ 甲ィ癸ィ    戊癸2干0支 (2) 

辰 酉 子ィ卯ィ    甲(強化)3干1支(4)

戊 辛 癸ィ乙     癸月令1,5干1支 (2,5)

 

A比劫2 対 B官財6,5 BはAの四倍以下で内格

用神取法―扶抑法・内格   格名―内格正官格

Bの正官・偏財が強く忌になる 子は偏財に、卯は正官に通根で忌。

Aの戊己は喜。

< 命式は >

季節は冬! 癸は雪。甲は日干己と強化の干合で三倍の強さであるが、

根卯は、細く短い上に側支の子に冷やされ、冬木でもありあまり元気のない

甲木である。日干己は、劫財(応用力・協調性)戊が側干で双方無根、

戊は山であり、己は裾野と一体化して雪が降り積もっているため、

真っ白な雪山を荒らされる事を嫌がり人間関係では好き嫌いがあるが

(傷官の様な)、自身の徳の為には劫財の協調性で努力をする人。

元気がなくても強化三倍の側干甲木は、日干己土(本人)には怖い

相手であるが、戊山で社会生活を送る為甲木からの尅は軽減される。

結果、将来性(時干)戊と季節そして運周り(逆行)に助けられた人です。

時干喜の劫財の将来性に助けられ運が良い人は、

良い人との出逢いがありそうした人との付き合いは長きに渡り、

陽干将来性の劫財は経験を積む事によって器の大きな人の

可能性があります。出逢う人は、戊の様な人で本人より大物の可能性。

甲木の状態や印星が蔵干にも含まれていない事などから、

思考力の弱さと無根の日干劫財等から、感じたままを即表現は

奇怪な行動性で、良い意味でも悪い意味でも他人を驚かせる事が多く、

良い意味では奇才な食神の様な出方となり、

将来性の戊が経験学習とつなげて行くます。

 

< 大運・逆行 >

98 88   78   68   58 48 38 28  18 08  

✓ ✓ ▲ 〇 〇 〇 〇 △ ✓ ✓

甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬    →(年運)壬癸甲乙丙

官 殺 印 倒 劫 比 傷 食 財 才   ←大運天干の通変星

寅  辰 巳 午 未 申 酉 戌    →(年運)丁戊己庚辛

✓ ✓ ✓ △ 〇 ▲ ✓ 〇 △ ✓

  解     子     卯 解     ←冲・合する命式の地支

                       (解=解冲解合)

< 大運は >

幼少の頃は言葉が遅かった様子。      

〇8歳からの癸運は、時干戊を合去、表現は少なくぎこちないと推定。

〇13歳亥運は、年干忌の癸財を強め忌運、高校時代は虐めっ子の脅しで

利益団体に迷惑をかけ、損害賠償を請求され両親が多大な負債を負った。

〇18歳壬運は、月令は癸(陰干)忌財三倍運だが時干無根の戊が頑張りを

見せるが、かなりきつい下積み生活。多くの出逢いがある。

8歳から22歳迄の十五年間は、生命の危機があってもおかしくない

時期だが、23歳からは長期間喜運に恵まれ時干の戊に救われている事から

そこまでは至らなかったと考える。

戊の救いとは、本人にとってはヒローの様な人で困った時に現れ

救いの手を差し伸べてくれる様な人でもある。

〇23歳戌運は、酉辰の冲を解きABどちらも2ずつ強め△、

土も木も元気になりきつい時期だが、思考力の強まりと共に結果は悪くない。

〇28歳辛運は、辛は無根、憎き甲木に刃を向けるには力不足だが、

戊が辛を生助、甲をキャンパスに辛を鉛筆・筆変わりに生きた証を残す

希望が生まれ、絵を描き始め高い評価を受け本格的に絵の道へと。

〇33歳酉運は、卯と冲甲を弱め喜運。

〇38歳庚運は、無根ではあるが、直接地位獲得を狙い

(甲木を庚(鉈)で切る努力)タレント活動を開始。

〇43歳申運は、忌財癸を強め忌運だが、10年運の庚を助け、

喜運にはさまれてそう悪くは無いが、ストレス解消の為浪費傾向。

〇53歳からの未運は、土と木を強め△だが、土と甲は還流で木尅土で

この命では土には不利、努力の割には成果は上がらず。

本年は56歳、暫くやめていた絵画を再会、評価を受ける。

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 < 今後は >

戊・午・丁と大運は進み、

〇戊運はの年干癸を合去、過去の活動が評価され借財は解消の可能性。

〇午は月令の根源である忌の子を冲で喜運、思わぬ収入の予測。

〇丁運は、甲木を洩気で弱め喜運だが、甲は湿木で燃え難く

思い通りに行かず無理を強いられるが、結果は土を強めて良い時期。

〇巳運は、閑支で△。年干の庚辛を強める。

〇丙運は、Aグループで喜の印綬で無根の冬の太陽、甲木を逆生、

癸の雪を溶かす作用としては弱いが、年齢は78歳、事象としては

「無駄な悪足掻き」で無理が推定できる。

〇83歳の辰運は、水木土を強め忌運、命式は強めまり土の上質になるが、

カリスマ性が消えあれこれと思考はめぐらせても、

本能的な持ち前がなくなる可能性。

大運は大きな流れと、説明を要するほどの良し悪しは大事にしていますが、

事象の説明の方が大事な時が多く、鑑定書では書き洩れがない様に

何時も気を配っています。

〇93歳卯運は、辰酉の支合を解き三支とも作用する、

土を1、甲癸を3強め忌運、

※己土に取って戊山の喜の劫財は、強い味方で、この命式は単純に見えて

複雑です。雪山は人見知りの「傷官」を見せ、

根なしの日干劫とは甲の関係で「食神」の様子を見せ、

戊劫財から甲は「偏官・殺」の様子など(まだまだ有り)見せ、

情を感じさせ複雑性をたっぷり備えた命式です。

 

< 酉辰の支合は内助の功を示す >

例えば辰が支合でなく、作用して水木土を強めて元気であれば、

奇才やカリスマ性はなくごく普通の人の筈で、辰を無作用にする酉、

伴侶は「奇才・カリスマ性を守る内助の功、気遣いが出来る」の人。

日支の支合が解け忌運は夫婦間に問題が生じる時期で年齢的にみて健康面。

こうした時期は何時の時であっても留意の時期となる。

伴侶とは辛(食神)運に結婚しています。

 

( 最後に )

 占術家はよく「良い命式・悪い命式」を言いますが、

占術家を目指していない私は「そこんとこが全く持って解らん!」

でございます。

この命は魅力的な命式だと思う反面、

そう思う人は多分少ないだろうとも思っています。

 今回は内助の功と、日支の冲や支合で見る夫婦での

調候に触れてみました。「病は地支にて重く」の言葉がある様に、

地支運での現象は軽い事ばかりでは無く、

依頼者には伝える必要がある時期が誰にもあります。

 

( 参考文献 )

 平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」「神峰干支体象詩」

「子平学・四柱推命法深書」「秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2020/09/09)

 

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