子峰院 和珞の鑑定例No101

  今年は新型コロナのせいでしょうか、この方と同じ年生まれの方からの

依頼が割合的に多くありました。

「朝は起きられない上に早退して帰って、理由を聞けば友達に虐めれれていると、

近所の幼友達は皆成績も生活態度も良く誘ってくれ、

その時は機嫌良く御一緒させて頂いても、何時の間にか自分から友達との

輪から外れている様子。いくら調べても虐められている様子も伺えず、

成績にも響く」と、又親御さんは幼少の頃から家庭の事情もあって

「生活態度には一切口出しをせずに、したい放題にさせたつけが今巡って来た」

のだと、お母様からの依頼でした。

 間違えばこの方は高校へも行かない可能性があり、

お母様としてどうすれば良いのかも心得ている様子でしたが、

心の奥深くには、このまま甘やかしておきたいとの親心が有ったようでした。

 #子平学 #四柱推命 #運命学

 

< 命式・女性 > 

時 日 月 年    月支は申 月令は庚 季節は秋真っ盛り

倒   比 敗    子午―冲 

壬 甲 甲 乙    甲乙3干0支 (3)

子 午 申 酉    壬1干申1支 (2)

癸 丁 庚 辛    

   A5 対 B0 

用神取法は専旺法 格名は外格従旺 

外格従旺の喜の干はA 忌の干はB

喜の干は、甲乙丙(逆生)  

壬癸はAで喜のはずが、浮漂が進むため△

忌の干は、丁戊己庚(化金)辛

 

Aとは、Aグループ(日干を強める干)印比劫敗

 Bとは、Bグループ(日干を弱める干)食傷財官

 

< 命式は > 

〇壬は1干1支で湖 〇甲乙は無根、湖に浮かぶ浮漂木草

〇日干・比肩・敗財(日干類)と偏印(倒)だけで、

Bグループの食傷財官の透干が無い命式。

見た目上側干2干の甲は、競争心は強く見えるが、日干甲(本人)の側干である

月干甲(ライバル)は、側干(年)に乙の透干があり、枝葉のついた甲木は

本人に取っては立派に見え、無根の漂木は表面的で負けん気を出し、

論争をしても論には勝てず少しの事で逃げる。

側干に乙を持つ月干甲木(ライバル)は喜で悪い人では無いが、

生活の乱れの多い本人を軽くあしらう傾向で、

倒食を持ち人の気持ちを汲み取る事ができ繊細でプライドがある本人は、

そうした人の傍にいる事に負担を感じる。

 又命式は秋生まれ、子は午と冲で寝て冷たくはないものの火の気無く、

水気強く低血圧気味、目的意識は弱く、朝の寝起きは悪くなり

学生生活に支障をきたす。年・月支の蔵干は庚辛、水の下から甲乙を槍で突き、

浮いて居心地悪しで世の中へは自然と足を向けるが、

長時間座っている事も苦手(座敗)、友達関係の事もあって

学校を早退する要因となる。この命の難しい所は目的意識の弱い事。

強いとしてあげれば年干(父親)乙より立派になる事 

又は父親の様になりたくないである。

この命での乙壬の、敗財と倒食の出方は、逃げ口上や、言い訳の上手。

 浮木の甲の多干は相尅となる場合が多く

互いにぶつかり合い傷つき勝ち負けがはっきりと出る命式があり、

運での事象を見るためにも見極めが必要。

 

< 大運・順行 >

※庚運は化金、年干乙は辛に 大運庚はそのまま

90 80 70 60  50 40 30 20 10 0

〇 △ △ ✓ ✓ ✓ ✓ △ 〇 〇

甲 癸 壬 辛 庚   丁 丙 乙  →(年運)乙丙丁戊己

比 印 倒 官 殺 財 才 食 傷 敗  ←天干運の通変星

午 巳 辰    子 亥 戌 酉  →(年運)庚辛壬癸甲

△ △ 〇 〇 〇 ✓ △ △ △ ✓

  申 酉 酉 申 解          ←冲支合する命式の地支

 

< 大運は >

〇0歳乙(敗財)運は、幼稚園時代協調性があって

    多くの友達に囲まれて楽しく過ごす。

〇6歳酉運は、夜中遅くまでゲームにはまり朝は起き辛く遅刻、

虐められると言い欠席、虐めの事実は全く無かったと。

〇10歳丙(食神)運は、丙のライトを浴び甲木が目立ちたい行動性は、

音楽クラブに入部するが、譜読みが出来ず退部。

〇20歳丁(傷官)運は、喜壬を合去忌ですが、浮木ではなくなり

無根の甲木の活動は落着き、二本の甲木は浮いてぶつかり合う事もなく、

人間関係や精神的に楽と見て△とした。

この命の2干の甲は、壬水が強まれば壬の激しさの中でのぶつかり合

いは人間関係のトラブルや気ままが進み、壬が強まる時は△、

甲壬共に強まる場合も同様 しかし甲だけが地支で強まる時期が一番良い

時期となる筈が、55歳寅は申と冲 65歳卯は酉と冲、

喜運であってもその良さは半減する。

30歳戊(偏財)運は、忌運であっても戊は無根A5・B1と破格は起らず、

やる気が起きる時期。無根の甲乙では忌財を尅す事はできないが

壬1干1支の偏印で尅す事が出来る、喜の偏印を活かす為にはせめて

高校卒業の資格は取っておきたい。

この時期は、人生で一番我武者羅になれ、経験を積み次へのステップと

してつなげられる時期、それには年齢的にも有効、この下積み生活を

どう過ごすかで後の運を左右する大事な時期となる。

その為には高校卒業資格は是非取っておきたい。

有効に過ごすとは、後に自身が満足できるか、そうでないかの節目、

人生は大く違ってくる。

〇35歳子運は、壬水を強め△。

〇40歳己(正財)運は、月干甲を合去忌運の筈が、人間関係の煩わしさから

解放される時期でそう悪くは無いが、知らずの間に大事な友達を失い、

身の回りの状況が大きく様変わり。

しかし日干と強化三倍の己になるよりはかなりましで、

心がけ次第ではこの変動に期待が持てる。

〇45歳丑運は、子午の冲を解き 子丑は壬水を強め推量は増え、

水温は午では救えず冷たく成果には不安があり忌運とした。

50歳庚(編官)運は、月令は庚金、年干乙と化金 乙は辛に変化、

庚はそのまま、庚辛は月令で3,5の強さに申酉が通根で5,5 

命式はA4 B5,5内格破格で大きな変動、

甲は浮きで金からの抵抗力はあるが、逃げとと地位の低下の事象。

人生で一番苦しい時期の可能性

〇辛運(正官)は、月令申酉通根内格破格、A5・B3,5 

その変動は庚運程では無い。

 

< 総体的に見て、>

波乱万丈型と言えます。ノホホンと見えて壬の偏印(倒食)は神経質で繊細、

気苦労を進んで背負って歩いている様に見え「思い込まない方が良いよ。」

と忠告したところで、それは性分どう仕様もなく仕方の無い事、

自分自身でその性格を理解した上で仲良くして行く他は無く、

一時的な気休めなだけ、性分と道連れテクテクと歩いていくしかないでしょう。

その持ち前の性分を知る事は、私の経験では、人生の道しるべとしては

案外役立つものだと思っています。

しかし「彼女がそれを知るには、まだ若すぎます。」と、お母様には伝えました。

命式を見れば、金持ちになりたい、人の役に立ちたい、

貧しい生活から脱却したい等のように 何かを「したい」 

又は、したい何かを見つけたいなどの気持ちが見えません。

そうした気持ちを育てるには、この方の場合遥かか彼方、

反対に目の前を見るではなくその中間点、

大運では戊運当りを見つめる事が一番良く、

でっかい夢を持たせようとしても逆効果。

自然と触れあう事はこの年代的にも効果的で、

この命では、山登り(山を征服)が良いのでは、

それも高くない山に時々出かける事は、

心のリハビリになるのでは無いかと考え、提案の一つにしました。

 

新型コロナ禍の中、子供さんや思春期の方々は辛抱を強いられても、

よく頑張られている事に、頭が下がる思いがします。

より良き新年度を迎えるために、

進学受験や資格試験を受ける人達の、精神的苦労が思われます。

どうか、実力が発揮出来ます様にと、只、祈るばかりです。

 

 

( ブログの参考文献 )

平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」「神峰干支体象詩」

       「子平学・四柱推命法深書」「秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2020/12/13)

 

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