この方は先天性股関節脱臼をわずらい 子供の頃から歩行に問題がありました。
20歳過ぎに結婚、相手の方は公務員定年まで全うしたした人です。
戦死した兄弟の息子を養子に向かえています。
当時公務員の待遇は悪く、結婚前後から和裁や日本刺繍の技術を身につけ、
内職で家計を支えた人で、留袖のような礼服から、御振袖、道行コート等が
縫える程の技術力でした。これを踏まえてブログを読んで頂ければと思います。
「< この財、誰が知るや? > 2021・12・27 更新時 文を前に起きました。
この世界では命中に財の透干の無い人は、財縁が無いようによく言われますが、
本当にそうでしょうか?
この方は64歳卯運のころNTT株に手を出し失敗したそうです。
それからは株に興味を持ち「元を取り返す」と言って勉強投資を始め、
配当金を目的とする株を持ち年金等を合わせて財を増やしたそうです。
44歳子を支合する丑運には親からの家を相続しています。
時支が忌財の蔵干を持つ場合も財縁に恵まれないと言われますが、
大運の後半でこうした時支を無作用にする命の場合、
財縁を見極める必要があるでしょう。」
NTT株に失敗の頃、最初に御本人から依頼を受けたのは滴宝先生でした。
その時師は「最終的にこの人は億単位で財産を残されるだろ」と
後に観た渕宝先生も、この方と御子息の財の行方を見抜いていましたが
私も20年ぐらい前までは推命には苦労していました。現在は大丈夫です。
この方は、結婚をしない事を決意した一人子の息子さんが心配で
出来るだけの物を残して挙げたいとの親心からです。
子平学はここまで見抜けて当然の事と思っています。
(十二月、更新時)
< 命式・女性 > 1921年生まれ
時 日 月 年 卯酉-冲 月令―辛 季節は秋
官 比 倒 食 己1干0支 (1)
甲ィ己キ 丁キ 辛ィ 丁1干0支 (1)
子ィ卯 酉 酉ィ 辛1干(冷)1,5倍酉1支 (2,5)
癸 乙 辛ィ辛 甲(強化)三倍0支 (3)
Aとは、印比劫敗 Bとは、児財官
A(比倒)2 対 B(食官)5,5 用神取法は扶抑法 格名は内格食神
卯酉の冲は有情
Aが弱く喜 Bが強く忌 となるが
喜=戊己丁丙
忌=庚辛壬癸甲乙
※火土を強める運は喜 弱める運は忌
※金水木を強める運は忌 弱める運は喜
< 命式は >
日干、偏印(倒)は無根と弱い事が欠点だが、己と丁は0支であっても
強さは同じで護丁としての己土は役目を果たし、護丁された丁は安定し、
年干忌の食神辛を弱めて、倒食の役割を充分に果たしているため、
手先は器用で賢い人である。
又月干の甲木は日干己と絆神強化の干合、三倍ではあるが無根、
死木で側干の己土を尅す事はできない。
甲に地支の通根があれば非常に怖い相手で、身弱傾向で精神的や体質的にも
かなり影響を及ぼす。仮に酉卯が冲でなければ、卯は忌甲を強め前記の通り。
月支酉はより忌辛を強め、無根の丁では倒食作用は全く効かなくなり
人生はかなり異なる事になる。よって卯酉の冲は有情になり、
冲が解ける(解冲解合)の時期は忌運となる。
< 性格 >
日干己は、丁に強められているがどちらも無根で力不足で表面的、
気強さを伺わせるが、甲は強化で強いが無根、しかしあらゆる運で
甲の地支が巡る事を恐れ、内面は臆病で怖がり、
食神は丁に調節されはいるが、秋月生まれの辛の口調は針の様にきつい事があり、
丁食の朗らかと辛のきつさとで、日干の弱さから精神的には不安定、
身近な人の前では愚痴が多く気性激しい事もあるが、
他人の前では偏印は自身を繕い食神の優しさを見せ、
甲正官は世間体に神経を使い苦労人。家庭に不満をぶつけながら、
身弱傾向は食神の技術を持っていても、主婦の壁を乗り越える事を億劫がる
性格の可能性。
己比・丁印・辛食・甲官の関係はバランスが取れたとしても消極的、
日干弱ければなおさら。
< 大運 >
99 89 79 69 59 49 39 29 19 09
〇 〇 ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇
丁 丙 乙 甲 癸 壬 辛 庚 己 戊 →(年運)庚辛壬癸甲
倒 印 殺 官 才 財 食 傷 比 劫 ←天干運の通変星
未 午 巳 辰 卯 寅 丑 子 亥 戌 →(年運)乙丙丁戊己
✓ 〇 〇 〇 〇 △ 〇 ✓ ✓ ✓
子 酉 酉 子 解 ←冲・支合する命式の地支
< 大運は >
〇命中甲は強化の干合で、己運は合去ではなく、己が1干強まるだけ
〇庚運は、月令辛三倍の強さで巡るりA2、B8,5は破格、
外格傷官格に変動は大きく忌運。
〇壬運は、丁を合去A1・B5,5破格、元機の丁を失い忌運。
しかし壬が子の根を持ち、命式に直接影響を与える得るよりはましかな?
< 地支運 >
〇亥運水支でもあり、甲を強め忌運、経済的、精神的な苦労
しかし、乙以外年運が救干になる。
〇子運は水支で忌運、経済的な苦労。乙以外年運が救干に。
〇寅運は、木火を強め△ 木火通命は最終的に己を強め結果は良い。
< 依頼は >
依頼は巳運の終わり頃、御子息からでした。
※60歳頃からの晩年の体調・健康は、それ迄の健康とは見方を
変える様に教わっています。
巳運の終わり頃 巳は丁火を強め、唯一水支の子を暗尅する時期、
脳出血で意識を失い倒れ入院し、寝たきり状態となった。
親子二人暮らしの息子さんからの依頼で、当時の病院では、
2・3ヶ月で転院を言い渡される状況下 退院しても自身で看る
自信もなくどうなるのかを心配しての事でした。
息子さんとこの方と二人分の依頼でした。
〇89歳丙運は忌に食辛を合去喜運、「手厚い看病・介護(サービス)が受けられる
様になっていますし、経済的にも心配ない様になっていますが・・」
辛は体力、食神は行動力を意味し、晩年の合去はたとえ喜運であっても
体力、行動力を弱める。リスクを抱えている人程その傾向は強くなる。
〇94歳午運は、運の忌財壬癸を支える時支子と冲で喜運。
又、子は命中唯一の水気である。水は体力・生命力で 喜運であったとしても
子を無力にすれば、丙運からの十年運で見ても、年齢的に命の問題が生じても
おかしくない。
蔵干忌財の子を無力にすれば経済的な面での良い象意。
「この時期生命的には問題が生じそうですが、万が一そうなれば
かなりの財を残されるのではないかと思います。」と告げれば、
御子息「あ~、それでしたらその時期でしょうね。」と
何か心当たりがあるようでした。
現実では、丙運は脳神経科の専門病院を退院した後は、
主治医の病院に移され亡くなるまでのおよそ9年間、
その病院で看て貰えたそうでした。97歳で亡くなられたと連絡を頂きました。
※ブログは大いに簡略化しています。滴天髄の生時論では 時支がどんなに
大切な場所であるかを述べています。この方がどうして財を増やす気持に
なったかを時支子の特質や役割を知れば、その原因・目的・気持ちを推察
する事が可能となります。時支子を知る事は大切です。
( ブログの参考文献 )
平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」「神峰干支体象詩」
「子平学・四柱推命法深書」「秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2021/01/11)
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