今回は生時推定の方法を書いてみました。
20年以前の学校では、外部の人達の出入りは割に自由だったと思います。
私も子供達が幼い頃には、放課後の校庭でヤンチャな子供を追っかけたり、
持参の人参や青野菜を兎や鶏にやっては、子供達と楽しく過ごした思い出が
沢山あります。
そうした学校の様子が一変したのは、この人が起こした事件で
多くの子供達が犠牲になってからでした。
あれからもう二十年もたったそうです。
子平学 四柱推命 運命学
< 命式・男性 >
時 日 月 年 生月11月
? 比 比 月令壬 季節は初冬
? 癸 癸 癸 癸3(冷1,5倍)4,5 亥1支 (5,5)
? 酉 亥 卯
? 辛 壬 乙
月令は壬 癸は、降り続き止まない冷たく激しい雨
< 大運・逆行 >
95 85 75 65 55 45 35 25 15 05
癸 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 戊己庚辛壬
比 傷 食 財 才 官 殺 印 倒 劫
丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 癸甲乙丙丁
亥 酉 酉 亥 卯 卯
< 生時の推定、試行錯誤 >
※Aとは、日干を強める劫財(劫)・印綬(印)・偏印(倒)
※Bとは、日干を弱める食神(食)・傷官(食)・正財(財)・偏財(才)・正官(官)・偏官(殺)
命式はこのままでは、比肩ばかりで外格従旺格の可能性が強く、
大運は、日干と同気の劫財壬で始まり、辛→庚とAの印星と続き
35歳からはBの偏官己→正官戊と続く 地支運は、戌は支合で、酉は冲で
年支卯(木気・食傷)を無作用にする。申は癸水を強める。
この命が外格従旺格ならば、34歳までは喜運となり、
この様な事件を起こすはずがありません。
よって内格を試みる、戌酉に注目!この時期を忌運にする為には、
卯を喜の地支にすれば良い。
卯は木の専支、よって時干を木気の天干にする事を考える。
時干に乙を入れれば地支は卯、卯は日支酉と冲無作用になり
Aは(5,5) Bは乙(食神)1干・卯亥2支(3)は内格
Aが強く忌となるが 35歳の己(偏官)は喜運となる。
己運は最も重大な事件を起こした時期で合わず。
乙ではなく、時干を甲にすれば時支は寅、Aは(5,5)
Bは甲1干、卯亥寅3支(4)となる
内格でAが強く忌 Bが弱く喜となる。
よって命式はAの癸は忌 亥は癸と甲を強め△
Bの甲(傷官)とそれを強める卯寅は喜となる。
己運は、喜の甲を合去忌運となる為、時柱を甲寅に決めました。
しかし時柱傷官甲は喜で寅を根に持つ。
多干で雨の癸の天上は雨雲で運での丙の光を通さず、
甲は真っ直ぐ育ち難くいが、甲には寅が通根。
甲木にとっての寅とは、寅は甲木を最も甲らしくする地支、
木と火の二気を受け持ち特に甲と丙を強める、蔵干の専気は甲だが、
二番目の丙(太陽)は下から照らし雨雲の上の天干の丙よりも効果的、
甲傷の性格は悪くは無い、このままではこの様な事件を起こす人とは思えず思案。
側支の酉に気付く 酉の蔵干は辛 丙辛の暗合をして寅の蔵干丙の力を
削いでひねくれ者の性格が出る為納得。時柱を甲寅に決めました。
※この命の場合 酉は閑支だが、役割上病の地支と見て良いでしょう。
よって酉を冲合で無作用にする時はとても良くなり、
反対に寅が無作用になる時期は非常に悪くなる。卯も同じく。
< 命式 ・推定時>1963年
時 日 月 年 キ=喜 ィ=忌 △=
傷 比 比
甲キ 癸ィ癸ィ癸ィ 癸3干(冷1,5倍) 1支(4,5)
寅キ 酉ィ亥△卯キ 甲1干 3支 (4)
甲 辛 壬ィ乙 格名-内格・傷官格
< 大運は、>
壬・辛・庚・己は忌運(上記説明)
〇癸との関係で庚は錆び 辛はくすみ その出方も良くありません。
〇戌酉運は喜乙を冲・合で無作用にして忌運
〇申は時支寅を冲、大事な寅を抜き忌運。
〇己運(35~39歳)、時干喜の甲を合去、内格破格忌運。
39歳までは非常に悪い運が続いています。
この悪い時期を乗り切り、未運からの喜運を過ごせる人なら、
この様な事件を起こす筈が無く夭命の人と言っても良いでしょう。
38歳逮捕
※もし日支が酉でなければ寅との関係で同様の事が言え、又仮に未や卯
等甲に通根する地支ならA4,5 Bは5となる。A弱く喜 Bが強く忌となれば、
大運の喜忌が異なりこの様な人にならなかった筈です。
この命での寅と酉の相性は幾重にも悪いとしか言いようがありません。
〇未運(40~44歳)、年運は癸運40歳判決・確定、41歳執行
未運は喜運ですが、凶悪事件としての流れと読みました。
又本人が其れを望んだそうです。
執行も精神的苦痛を理由に本人から申し出たそうで、
自身の思い通りになった事は喜運で正解でしょう。
< 大運・逆行 > 〇=喜運 ✓=忌運 △=現状維持
45 35 25 15 05
〇 ✓ ✓ ✓ ✓
戊 己 庚 辛 壬 →(年運)戊己庚辛壬
官 殺 印 倒 劫 ←大運、天干の通変星
午 未 申 酉 戌 →(年運)癸甲乙丙丁
△ 〇 ✓ ✓ ✓
寅 卯 卯 ←冲合する命式の地支
< 最後に >
子平学・四柱推命の勉強には、たとえ依頼が無くても常に誰がしかの
命式で勉強は、滴宝門下の場合は不可欠です。
特に年配の方は生時がわからない方もおられ、その為に鑑定に役立てる為に
普段から生時推定の勉強練習を重ねています。
現在はネットで沢山の情報が得られ、私共に取って便利な世の中になりました。
推定時の方法は、情報による現実に起った事と理論のこじ付けですが、
納得できなければ意味がありません。
この人は幼くして母親に嫌われ、父親には虐められ、
友達関係も良くなかったそうです。命式では年月日は忌癸の三干、似た者同志。
年支(母親)蔵干乙は冷たい雨に打たれ続け陽にあたっていません。
母親は情報によれば精神的に健康ではなかったそうです。
このブログは、あくまでも子平学の観点からです。御了承下さい。
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( ブログの参考文献 )
平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」「神峰干支体象詩」
「子平学・四柱推命法深書」「秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2021/01/21)
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