この方は日本の柔道家、一本背負投が得意な事から「平成の三四郎」と呼ばれ、
数回のオリンピックや世界大会で活躍された方で、多くの人達に夢と希望を
与えてくれ勇気を教えてくれた人です。今年の三月に病気療養中にも拘わらず
残念な事に亡くなられました。
生時は推定です。大運は元機未の時期に博士(医学)の学位を取得している事から
印星を入れてみました。癸の印綬では大運が合わず壬の偏印(倒食)を入れれば
大運としっくり来る事から時干は壬、時柱は壬申で見て勉強をさせて頂きました。
では、平岡滴宝ワールドと参りましょう!
子平学 四柱推命 占い
< 命式・男性・推時 >
時 日 月 年 生月11月 月令(壬) 季節(冬)
倒 比 財 傷 己は強化の干合 冲・支合なし
壬 甲 己 丁 甲1干亥未2支 (3)
申 申 亥 未 壬(令)2亥申3支 (5)
庚 庚 壬 己 丁1干未1支(2)
己3(強化)未1支(4)
A比倒8 対 B傷財6 用神取法-扶抑法 格名-内格正財格
< 命式は >
A比印が強く忌 B財傷が弱く喜 よって命式の甲壬が忌
財傷の丁己が喜ですが、未は甲丁己に通根木火通命の役目、甲木は
丁に洩れ(燃える)己(喜財)を強める(灰=土を増やす)よって甲木は喜忌を兼ねる。
反面甲木は申亥(水支)を根に持つ側干は壬漂浮木であって湿木。
甲木は燃え難い湿木ですが未丁は時間はかかるが必ず洩気喜財を増やす。
よってタレント性はなく生真面目。月干の己は強化の干合、
甲運の合去で消える事無く生涯安定仕事は常について廻る。
又未はこの命では喜の木火通命の重要な役目を果たしています。
甲(本人)は亥未の2支の根を持ち踏ん張りが利き、夫々の足(根)の未は(傷官)本能
亥は(偏印)理性と交合に使い分け、要領の良さとあらゆる技法を使い
器用さを持ち合わせている。壬での浮木甲は喜財己を、尅す事を軽減し
悪いとばかり言えず経済観念がしっかりしているだけで無くお金の使い方が上手。
又下から二本の鑓(日・時支申の蔵干庚)で突かれて日干(本人)甲木は
水に浮き逃げる様子は、スポーツ選手には欠かせない俊敏性が備わります。
< 大運 >
95 85 75 65 55 45 35 25 15 5
〇 ✓ △ ✓ ✓ △ 〇 ◎ ✓ 〇
己 庚 辛 壬 癸 甲 乙 丙 丁 戊 (年運)癸甲乙丙丁
財 殺 官 倒 印 比 敗 食 傷 才 ←財運の通変星
丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 (年運)戊己庚辛壬
✓ ✓ ✓ ✓ ✓ × ◎ ✓ △ 〇
未 ←命式の冲・支合の地支
〇戊・戌運は己土を強め喜運、護丁作用庇護の下大事に育てられた事でしょう。
小学生の低学年より柔道を始める。
〇丁運は、時干壬を合去A3B6となり喜忌変遷 忌の時干を合去して
忌の正財格は将来性への出費 この時期適した道を選び本人への投資は
必ず目的は達せられる。スポーツ大学に進み活躍をされています。
※恵まれた運の持ち主に限って青年期にこの様な運の巡りがあり、
親御さんに投資力の有る無し もしくはその気が有る無しで本人の行末が
二・三股にも分かれる可能性で、親御さん次第と言っても過言ではありません。
こう言った事から滴宝式子平学は決して「当てる」と言うものではありません。
経験上の推命で、幾つかの道がある事を提案した事は稀では無く、
そうした事での依頼も少なくはありません。
〇申酉運は年運の庚辛に通根、喜忌変遷特に申は三支は良くない。
大運酉運の21歳年運は己の年ソウルオリンピックに出場するが敗退。
〇丙運は火を強め喜運。命式は光輝照映(壬・丙)プラス甲木の透干、
風景は一層良くなり、人に良く見せる事ができる非常に良い時期、
25歳の年バルセロナオリンピックで怪我をしながら苦戦の末金メダルを獲得、
時のヒーローとなる。その四年後同じく丙運の最後の年29歳では、
アトランタオリンピックの選考会では負けたが過去の実績から、
選考されオリンピックでは銀メダルを獲得。連続でメダルを獲得する。
余談:怪我・苦戦は良く見せる為に花を添え効果的(語弊はありますが)
〇申運は壬を強め忌、現役を退く。引退後は指導者となる。
〇40歳の未運は、元機の地支運で非常に良い時期、大学の柔道部の総監督に就任
医学専門学校の校長そして大学院にてスポーツ医学の勉強を始め博士(医学)の
学位を取得する、四年の早道だったそうです。
(喜忌や強さの関係でこうした命式は印(知識)で何らかの形で残したい
願望がある(滴宝))自身にとって本当にしたい事に取り組む事が出来、
充実満足ができた時期だったでしょう。
〇45歳の甲は、洩気と湿木の喜忌兼ねるが、漂浮の甲甲は相尅の時期でもあり、
鑑定の仕事であれば、依頼人には丁寧な説明が必要とされる時期。
〇50歳からの午運は、元機の地支である喜の未と支合、年支未を無作にして忌運。
喜の木火通命大事な未を失えば、比率的な壬水の強まりは大きく、
甲木は全くの浮漂と丁己の弱り、特に己財の弱りは強く
この様な時期は何が起きてもおかしくはない。
この方はこの時期、年運は辛の始めに癌で亡くなられました。
(終わりに)
同じ誕生日、生時の人は必ず幾人かはいる筈!同じ運で有りながら
これ程活躍出来なかったのは何故なのか?私の疑問は尽きる事がありません。
この方は運と努力に加え選ばれし人、
それを誰が幼少の頃、可能性を言えたとしても見分ける(当てる)事が
出来るのでしょうか
( 話は変えて 天干の並び方について )
例えば壬甲丁(喜己)の並び方であれば、
丁は湿木甲の側干であっても、甲木を洩気する事は可能で50歳の調候は軽減
(この命での甲丁は滴天髄が曰、「左右情協を貴ぶ」の関係」)できたでしょうが
この様に大きな成果を挙げる事は不可能だった可能性があります。
命式の配列の違いは推命に反映されるべきでしょう。
私は二人の師には、並び方もさる事ながら、上記の様に地支を重視して
見る事を厳しく教えて頂きました。日本で四柱推命が盛んになって行く反面、
地支を重視する見方は珍しく「古臭い」とまで言われ
廃れて行くだけとなっています。
その中で私は、弱い残り火を絶やさない様に守って行きたいと考えています。
(ブログの参考文献 )
平岡滴宝訳 「新訳・滴天髄」「神峰干支体象詩」
平岡滴宝著 「子平学・四柱推命法深書」「秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2021/04/20)
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