「自動車免許の返納は何時頃が良いでしょうか？」こんな鑑定依頼が
舞い込んでまいりました。加えてこれからの運の成り行きと
健康面を見て欲しいとの事でした。最近は長寿のせいでしょうか、
年配の方からの依頼も少なくはありません。
さて！この先は平岡滴宝式子平学に於の推命です。
( 命式･女性 ) ｷ＝喜 ィ＝忌
時 日 月 年 冲支合無し 月令-辛 季節-秋
殺 比 財 食 丙1干午1支 (2)
壬ィ丙ィ辛ｷ 戊ｷ 戊1干辰1支 (2)
辰△午ィ酉ｷ 子ィ 辛(強化･月令)4,5酉1支 (5,5)
戊 丁 辛ｷ 癸 壬1干子辰2支 (3)
Ａ比２ 対 Ｂ食財官10,5
用神取法は、ＢはＡの四倍以上で専旺法 格命は外格従財格
＜ 命式は ＞
Ａとは日干類･印 Ｂとは児･財･官
格命は、ＢはＡの四倍以上で外格、中でも辛の正財が一番強く外格従財格となり
辛は喜、側干の戊は辰を根に持ち辛をよく生じ喜(大事な干)、同じＢグループでも
壬は子辰の根を持ち、辰で還流して(大事な干)戊を尅す為忌となる。
外格従財にしては、日干丙の疵は1干1支と強く食殺でもあり
「濁の命式」になります。
よって命中、喜の干＝辛戊 地支＝酉
忌の干＝丙壬 地支＝子午
辰は、戊と壬に通根△(薬にも毒にもなる)
地支運では、水と火を強める時期と土と金を弱める時期は忌
反対は喜となる。
「辛」について、辛は宝石等に例えられ少ない程希少価値な物とされている。
この命の場合強化と月令に旺じられ価値的には低く「小銭が沢山」と言う程度。
日干丙は、日支に専気である巳だがけが通根、男性ならワンマン。
偏財の干渉心強く人任せに出来ない人で働き者、女性で姉御肌、陽干が多い割には
仕事振りは小回り形で壬(丙との対比は鏡)の透干あって汚れなく
自身の力と分を弁え、欲を欠かず仕事は繊細で細かい作業が出来きて手器用。
秋の丙は1支を持ち程好いが、従財格のため対人関係において慎重ではある。
しかし気心の知れた人からの要望には気安く応じられる力を持ち
人に頼りにされる人でもある。辛は絆神強化、そして月令に旺じられて喜
(父親)年干の戊から生じられ多少は実家からの援助がありそうですが、
年支子(母親)は忌の偏官を強め注文多く、時干に通根長生きの可能性は
(現在健在）
母親への援助は免れず、実家とはプラマイゼロと言うところでしょうか。
自身で働いて稼ぐ財、女性ですが独身であっても充分やっていける人です。
＜ 大運･4年運 ＞ 今年75才
94 84 74 64 54 44 34 24 14 04
✓ ✓ △ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇
辛 壬 癸 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 →(年運)壬癸甲乙丙
財 殺 官 倒 印 比 敗 食 傷 才
亥 子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 →(年運)丁戊己庚辛
✓ 〇 〇 ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇
午 子 酉 酉 子 午
＜ 大運は ＞
地方都市、造り酒屋の二人姉妹次女として生まれ、自由きまま経済的にも
恵まれ楽しい幼少期、青年期を楽しく過ごし、実家の仕事も率先して
手伝いをしたそうです。
〇29歳からの子運は、忌の偏官壬の専支である子を冲で無作用にし偏官を弱めた
喜運に結婚。女性に取っての婚期としては非常に良い時期で、伴侶との仲や
産まれるであろう子供の健康にも有利とされ、家庭円満を言い
非常に良い時期にあたります。
小さな家を購入し丁運に続いて四人の子供に恵まれる。
現在どの子供さん達も、家を出て独立職に就き結婚をして2～3人の
子供に恵まれて元気にやっています。
〇丁運は、時干忌の壬を合去 命式はＡ２、Ｂ7,5でＢはＡの四倍以下、
破格となり忌運
〇巳･丙は火を強め忌運、丁巳丙運は子育ての時期で四人の学費に苦労をし、
町工場での三勤交替パートの仕事は、夜中も働く事が多く心身共に疲れれた時期、
何十年も続いた夜の仕事と同僚の派閥には馴れる事は無かったそうです。
三交替性の仕事は60歳まで続けていますが、卯運は年金受給までの経済的に
苦しい時期だったそうです。
定年退職後「私より不器用な人でも自動車の運転が出来ている、
私ならもっっと上手に乗れる筈」と思い運転免許を一発合格で取得。
元亨利貞は60歳以降作用が強まる時干壬、日干丙との対比壬は丙の映し鏡！
自身のしている事がよく見え何事にも失敗は少なく行動の器用さに繋がります。
〇64歳からの甲偏印運は、辰が通根２の強さでＡを強め忌運、
印星運は格好をつけたくなる運、又そう言った運が巡る時期、
二戸一の隣の家が売りに出た為、見知らぬ人に住まわれるよりはと購入、
リホーム代と共にかなりの出費があり、
コツコツと貯めた貯蓄の目減りが大きかったと推測。
子供さんも独立して広くなった家は仲間を集め手芸を教え、
共に仕上げた作品はフリーマーケット等に出品。
〇69歳寅運になっての依頼でした。
上記の依頼の他健康と経済面も見て欲しいとの事でした。
寅は丙と暗に甲乙の印星を強めますが、年運では巡らず、
丁戊己庚辛と土と金を強め年運は救干になっている為変動はありません。
〇74歳からの癸運は、年干戊を合去し忌運の筈が、戊が無作用になれば
時干壬は喜となり、仕事量は半減しても制約は少なく気楽になり
年齢を考慮にすれば悪くはないと判断をしました。
癸運から丑運の10年間は結婚後伴侶と仲睦まじく穏かな
一番良い時期の可能性があります。
〇84歳からの壬運は、壬の水量を増やし戊を酷します。壬４･戊２となりますが、
年運は壬癸、そして甲乙とめぐり戊を酷く尅す為山崩れの調候、
山が崩れれば崩れた分だけ壬水は汚れ、辛は濁水で洗う状況で
丙も酷く疲れ命式全体に大きな変動が起きます。
この場合余程注意をしないと家族関係にまで影を落しかねません。
濁壬では光輝照映の良さは望めない為、運転免許はこの以前に返納が理想と
伝えておきました。この運を本人は知っている事から状況を最小限に
食い止められる事は間違いありません。
＜ 最後に ＞
健康に恵まれ動く事が気にならない性分です。
仕事は安価ですが就いて回る事から経済面では心配しなくて良い人ですが、
本人はいつもある程度の蓄財が手元に無いと不安に感じる人と推命しました。
対人関係では人見知りの傾向で神経質で心配性、どちらも見かけによらず
他人からは、その心情は想像できないものでギャップが又苦労の種となります。
また日頃元気で、もしかしたら今までは床に就くような事は
無かったかもしれません。
それだけに84歳からの運は早過ぎると本人は思うでしょうし信じられない
事かも知れませんが、少し気に止めておくだけでこの運は軽減できます。
（ブログの参考文献 )
平岡滴宝訳 「新訳･滴天髄」「神峰通考･干支体象詩」
平岡滴宝著 「子平学･四柱推命法深書」「秘本･子平廣論」
（ 子峰院 占い人・和珞 ２０２１/０６/１７）
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