官に財、そして印星の透干があれば「三貴の命」と言われ良い命式だそうですが
本当にそうなのでしょうか。この方もとても誉められたそうですが「誉め言葉より
も現実的な話が聞きたい」と御家族からの依頼でした。暴力的だと・・・
カンダタは地獄でもがいている一人の罪人であるが、1度だけ蜘蛛を救った
カンダタを見て蜘蛛の糸を垂らして救おうと、御釈迦様は試みます。
長い蜘蛛の糸をカンダタが登っていくと、下から多くの罪人達が登ってくるの
を見たカンダタは糸が切れる事を心配して「この蜘蛛の糸は自分の物だ」と
下の罪人達に叫んだ途端、糸は叫んだカンダタの上で切れてしまいました。)
私はこの話は嫌いです。人間は平等と言いながら、人によって生まれ乍そ
の差には大きなものがあります。何故神様は平等に作ってくれなかったのか
と文句を言いたくなります。
<命式・男性>
印 官 才 月令-壬 季節-初冬
辛 壬 己 丙 壬1(令)4支 (6)
丑 辰 亥 辰 辛1干1支 (2)
己 戊 壬 戊 丙1干0支 (1)
己1干3支 (4)
A日印8 対 B財官5
用神取法-扶抑法 格名-内格・正官格 身旺 建禄格
病-壬(忌で強い)・丙(喜で弱い) 辰二支-自刑
( 命式は )
日干壬は6と強く、強い己土によって濁壬。己は泥土や流土で強く気持ちは
不安定。辰2支の自刑は焦りながらも迷い決定し辛さは、ぬかるみを歩く
様な苦労。社会環境の喜で強い正官からは、適切で良いアドバイスを受けながら
素直になれず強い反発心が生じる。辛は濁壬による沈金作用は言い訳に
印綬を使うが、表現は人に納得を得られずどう仕様も無い気持ちは暴力へと
発展する可能性は高い。
年干丙は冬の太陽で無根、日干壬に対して制すらの効果は無いが1支で強まる
運では効果は得られる(午運)。
( 性格等 )
喜の正官の透干はチャンとしたい気持がありながら、自尊心の強さは上記の
様な性格から思う様にならず、原因を世の中や環境がせいだと考え、
そのはけ口は身近な社会環境の人達に向けられ、他人に迷惑をかける結果と
なる。この場合の正官の反省は一時的で長続きの成果は得難いでしょう。
但し公明正大の丙は喜財であって、人の者を奪取する様な事は無いでしょう。
日干と正官は天干よりも通根の地支の数が多く、度胸があって腹も据わり
恐いもの知らずの性格は、行為に対しては短所。
< 大運 >
※五年運と流れで見ています。地支運は5のつく年から。
※辛は年干丙と、丙は時干辛と「化水」 丙は壬 辛は癸に変化。
90 80 70 60 50 40 30 20 10 0
△ 〇 ◎ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓
己 戊 丁 壬 乙 甲 癸 壬 癸 庚 →(年運)丙丁戊己庚
官 殺 財 比 傷 食 敗 比 敗 倒 ←干運の通変星
酉 申 未 午 巳 辰 卯 寅 丑 子 →(年運)辛壬癸甲乙
△ ✓ △ ◎ 〇 △ ✓ 〇 △ △
辰 丑 亥 亥 丑 ←(冲・支合する命式の地支)
( 暴力には、何時歯止めが掛るのか。)
〇水・金が強まる時期は忌運、反対は喜 〇木は喜己を弱め忌運
〇土火を強める時期は喜運、反対は忌
※詳しくは下記にて
暴力の第一原因には日干壬の強さにあり、加えて抵抗勢力である正官・己土の
強さのバランスとの遭遇はその原因を増長、よって壬が弱まる時期をチャンス
と見ても良いでしょうが、壬の濁の割合は増え別の問題が生じそうです。
壬水が強まる時期は勿論その行動には拍車がかかります。
月令は水、天干の丙と辛は 辛運丙運共「化水運」となって大運では二回、
十年運でも二回巡り、時間運でも同様の事が起こり情緒の不安定
と共にその行動性は、働き盛りには治まる時期を見出せませんでした。
晩年は月令の力も弱まり午運は丙を強め、丁運は絆神強化で、命式の
バランスが取れ無理が無く、随分その行動は静まり親からの財の恩恵の
可能性は人生最高の時期となりそうです。
戊運は壬水を押し止め、行動性の緩慢と喜殺は自身の健康上からの変化に
対して立場と経済的な苦労には心配無さそうです。
己運は、壬の濁の割合は増加健康上の問題は社会環境の恩恵によって
全て解決。年運の喜忌変遷は健康面の心配が強まりそうです。
※健康面の見方は、幼少・老年期と壮年期は年齢的体力等を踏まえ
見方は異なります。
(無断使用・転載禁ず)
( ブログの参考文献 )
平岡滴宝訳 「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」
平岡滴宝著 「改訂版 あなたの運命のすべて」
「改訂版 子平学・四柱推命法深書」
「改訂版 秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2022/08/29 )
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