子峰院の子平学・四柱推命 (鑑定例134)

 虐めや暴力の依頼案件は数々ありますが、さてブログに書こうとすればデリ

ケートな問題でもありまして、依頼者にOKを頂きながら今一度踏み切る勇気

が出ないのは私の心の問題です。ですから今回は、平岡滴宝先生の著書

「子平廣論」の中から選びました。低年層におけるコンプレックスから起る

いじめの構造や・登校拒否・精神性など数件の中からです。

 本文は、青年期、その原因と程度をコンプレックスの観点から丁寧に説明し

ていますが、今回私は現実的な面からの深堀、百年大運からは何時もの様に

人生で最高・低の時期と対応策を考えてみました。

 

<命式・男性>

時 日 月 年     卯月 季節―春

殺    官 才     干合・冲・支合無し

丙キ庚ィ丁キ甲キ     庚1干1支 (2)     

戌ィ午キ卯キ寅キ     甲(令)1干2支 (5)

戊ィ丁 乙キ 甲      丙丁2干3支(会局) (6)

A比2 対 B11  BはAの4倍以上 

用神取法-専旺法 格名-外格 従殺格

喜の干・支=甲丁丙・寅卯午

忌の干・支=庚・戌 

 戌は、庚に通根、この1支が無く庚が無根なら外格従殺格の破格は

起きない、(この地支が無ければ)の地支。

 

〇大運では、喜の干・支を弱めるたり、忌の干を強める時期は、忌運

その反対は喜運となる。

 

< 命式は >

BはAの4倍以上あってBの従格(専旺法)命中丙が特に

強く格名は従殺格にしました。

甲は、寅卯の通根に水気なく丙丁強く燥木で側干の丁に従い干渉心は適度。

日干庚は、丙丁に尅され性格は大人しいが、木火への通根地支多く

腹の据わった人。しかし、身弱で暴力の可能性は弱い。

本文には、ローティンと書いている事から大運は13才己運頃の

依頼と思われます。

 

< 大運 >

93 83 73 63  53   43 33 23 13 03

✓ ✓ 〇 〇 △ ◎ ✓ ✓ ✓ ✓

丁 丙 乙 甲 癸 甲 辛 庚  戊 

官 殺 財 才 傷 食 敗 比 印 倒          ←(天干運の通変星)

丑 子 亥 戌 酉 申 未 午 巳 辰

✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 ✓ 〇

  午 寅 卯 卯 寅 午     戌   ←(支合する命中の地支)

 

〇己運は、年干甲を合去、破格命式庚は2・丙丁は4と内格、喜忌変遷

命式は大きく変動して庚は喜、丙丁は忌に変わります。

丁は甲のバックを失い年干財の変動は、父親の仕事関係の変動の可能性

家庭内に問題が生じていたかも知れませんが、依頼があった事から、

親御さんは、彼への感心度が減る(愛情)程では無かったのでしょう。

「日干(本人)には 官財の比較から他人や強い相手への仕掛けは考えられ

ず、彼の暴力は家庭内の弱い人に向けられた」ものだと本文には書いてい

ます。

身弱の強い人ですから、普段は暴力的な人ではありませんが、この時期は

命中の甲が合去、割合的には日干は強まった時期です。

上記の様に破格・喜忌変遷により 喜の日干は強い忌の火(官星)に挟まれ、

社会生活では恐い強い相手からの干渉を受けていたのでは無いでしょうか。

即ち虐めを受けていた可能性で、そのはけ口が家庭内暴力に発展した

可能性があります。

人間不信の可能性もあり、誰にも助けを求めない短所がこの時期見受

けられますから、この様な時期、親御さんはじっくり本人と向き合い

本心を出来るだけ聞き出す手立てを尽くすべ事がベストと考えます。

〇18歳からの巳運は、日干庚と丙丁を強めますが庚は横下の火に弱めら

れぎりぎりで破格は免れ、この頃には家庭内暴力は治まるでしょう

大運では13歳からの己運5年間が、人生で一番辛い時期となっています

 

〇大運での次のポイント43歳からの壬運は化木、運の壬は甲に命式の丁

は乙に変化日干庚とは強化の干合、Bの甲乙財は月令に旺じられ年干運の甲も

含め12,5丙殺5 合計17,5(A2 対 B17,5)になり喜運 強い喜財運。

甲乙は枯れて切れ易い木ですが量的には、庚1干1支の仕事は1人では

無理の可能性ですが、この時期人生最大の調節期、良い仕事仲間との出会い

がある筈、そのチャンスを掴めば変化の甲運は、仲間と共に良い仕事を手に

入れられ充実の時期、人生で一番良い時期となるでしょう

出会った仕事仲間が、上司であれば「長い物には捲かれろ」と、

本人も素直に従い頼る事が出来る時期、利益の配分は大きいと推測

しました。

 

〇晩年の火を強める運は、甲の洩気や枯を進めますし、

水気の無い命に、この時期日干を酷く弱める調候も良いとは言えず

運の丙丁が命式に及ぼす大きな影響力は忌運と見ました。

※幼少期や老年期は、体力・精神力共に青壮期に比べると劣っている

事を考慮に入れています。

 

滴宝式子平学は、この様に五年・十年の長い大運毎に、命式・大運の

天干の力量を測り、夫々の影響から事象を推していく事を特徴とします。

     

( 余談 )

(彼女!日干甲強く、丙に尅された庚の反発心は適当だが精神的には

「しんどい」と「じゃ私、その庚をすっぱり無くせば楽になるですね」と

「いえいえ、それは生き甲斐と言えば言い過ぎかもしれませんが、張り合いで

すからすっぱり無くせば良いと言うものでもないのです」と言えば「なる程」と

言って納得してくれました。

               庚は喜ですから「しんどい」上手く共存して行くのが一番でしょう)

 

Twitterに書いた文面です。彼女は何かあれば多少の事でも相談に

みえます。

例えば庚が忌であっても 乙運で合去するのが良いかと?言えば

命式にもよりますが、通根が多い程合去すれば変動は大きく、格名が

変わったり、内・外各の変動で破格、喜忌変遷が起る事があります

から、喜忌に係わらず天干に救いを求めるよりは、地支に救いを求める

方が良い時が多くあります。天干合去等で変化が強い時期には

精神的ダメージを負う人もおられます。

ほんに!命式の移り変わりは、人生の移り変わりによく似ています。

 

(ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳   「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著   「改訂版 あなたの運命のすべて」

        「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

        「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2022/11/25 )

 

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