子峰院の子平学・四柱推命 ( 従旺格と財的感覚 )

 従旺格(外格)とは、天干の日干比劫敗が突出して強い命式ですが、印星の透干

が無い場合とある場合がありますし、疵となって弱い児財官のいずれの干が透干し

ている場合もあります。

 今までの鑑定経験では、しっかりした強さの従旺格の方は、忌運であっても意外

に稼ぐ人が多いのは驚きです。それは、従旺格の人は自身の思い通りに生きた

い気持ちが強く自力があるのと、暗に忌財を尅す力を持ち、日干類が強い為に

金銭欲も強くなると言った条件が幾つも重なる結果からと思います。

 

但し、稼ぐのと残すとは違いがありまして、これには地支が絡んできます。

子平学・四柱推命に関しては、特に地支の特色や閑支(天干を強めず閑をして

いる地支)に関しては無視する場合が多い様に思いますが、それですと

推命判断は狭浅になってしまいそうです。

 

 話を本筋に戻し、従旺格の場合の「残す判断」は、滴天髄が言う「養虎の

患い」の養虎や獅子身中の虫の地支が多くあれば、推命判断に活かすべきで

は無いでしょうか?

それは、大運だけでなく、あらゆる行運(年・月・時)でそうした出会いが

あるからです。

 

 平岡滴宝先生は「人は、時を旅する旅人(たびと)」の言葉が好きで口癖の

一つでもあり、自身を「僕は、時の旅人(たびと)」と仰っていたくらいです。

 従旺格の場合、日干類より弱い印星の透干の場合もありまして、仮に月干に

印 年干に疵の財の様な命式では忌財に喜印が尅を受けていれば、財を

残すでしょうか?又、上記の様に行運の忌財に通根する養虎や裏切り者の

地支が多く喜印を暗に尅す命式は、財を残すでしょうか?

プライド維持の為に財の流失を免れない可能性を疑うのも推命判断の

手段かも知れません。

 

二十年以上も前の鑑定書の下書きノートを整理していましたら、師からの助言

が沢山書いてありまして読みふけっていると、整理は一向に前進しません。

中には鑑定に関してのご意見やお礼の手紙が挟まれていて、読みますと

田舎の風景の美しさなどの後、最後に「やっぱり人は健康とお金が大事ですね」

と幾人かの方が書かれていたのには笑ってしまいました。

 子平学でも財は生命力を見る事が多くあります。

人は健康とお金の興味は強い様です。特に稼げるかその上「残せるか?」

は財の余力につながり、健康的や精神的に働けない時期には、充分に心配無く

養生に励めるかは、この余力が救いの神となる事が結構あるのでは

無いでしょうか。

 人はそんなに完璧ではありませんが、運での可能性は、ウエイトの

ポイントを何処に置くかの目安ぐらいにはなりそうです。

印星は、自身を贔屓にしてくれる親や親戚、上司や先生等を見る事を教わっ

ていますが、この味方をしてくれる筈の印星が、時にそっぽ向くような命が

ある事を、秘かに秘かに内緒ですが覚えておくのは無駄ではありません。

「命式も、色々あると言う面白小話でした。和珞」

           

( 財について余談 )

 財縁についてはよく「財干の透干が無ければ」と云々されてい

ますが、私の鑑定経験の一つに、印持ちの従旺格の命、一番大事と言われ

る時支に、行運の忌財を強めるそれも専支の養虎が鎮座していました。

本当に「悪い命式!」です。でしょうか?この方は晩年この地支を冲で無作用

の運が巡っています。ご親戚の話では、億単位の財を子供に残したそうです。

本当に解らないものです!が、先人方は言います「運次第」と

しかし、こうした人は間違いなくそうとうの苦労を強いられる様です。

 

 

( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳  「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著    「改訂版 あなたの運命のすべて」

       「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

       「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2023/03/19 )

 

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