子峰院の子平学・四柱推命 (丑戌未の刑について)

丑戌未の3支の内どの2支の組み合わせも「無恩の刑」と言われ、良し

とされない推命が行われますが

神峰通考、干支体象詩、丑宮詩曰、「刑冲戌未非無用」。簡単には

「丑未戌の刑冲の象意は悪い時ばかりとは言えません」と言っています。

「どっちやねん?」とお怒りかとお思いでしょうが、

今回はその悪くは無い、象意にも挑戦したいと思います。

( 干支体象詩、丑宮詩曰、「暖土誠能生萬物 寒金難道只深蔵」と

 暖かい土なら色々なものをよく育てますが、金寒く水が冷たくなっていれば

丑の土は金を閉じ込めて生じにくい。)と

丑未の刑について)

丑の蔵干は土・金・水ですが特に己辛癸を強め、未は特に己乙丁を強めます。

丑の土は元々凍土、丑だけに支えられた土では金を蔵干に持ちながら

金を生じにくく、木もその冷たさで根を傷めるどころか下ろすことさえ

出来ない様な土です。

又、未だけに支えられた土は、燥土で硬く、木は丑と同様根を下ろし難い

土で、側干や運での金をも生じ難い土となる可能性があります。

では、丑と未が側支の冲では無い場所にあって、天干の丙や癸や土と

還流・源流で関係し合えば、丑の凍土は解け天干の土は湿を帯て暖かく、

金や木の面倒をよく見る土となり、天干や運の木や土や金は生き生きと

しますし、木→火→土→金→水→木と順生の可能性も出てきます。

そして、中庸の可能性もあり、順生や中庸を重視する四柱推命では

「悪い」の一言で片付けられるものか?疑問に感じます。

推命は其処からが原点になり、各通変の象意は燥土か凍土や木や金を

生じる土等々で推命に違いがあるのは当然だと思います。

平岡滴宝先生は、刑冲害破の固定象意より地支蔵干による推命を

重視していました。

未蔵干乙と丑の辛、未の丁と丑の癸の関係の悪さは、言うまでもなく要注

意になりますから、夫々地支のある場所や蔵干の通変星での推命を怠って

はいけないと、その推命判断の指導を受けました。

又、渕宝先生や推命仲間は「刑害破」は馬鹿にならない」口を開く度毎に

仰っていますし、「定め」すら口にする方がおられるのは正直な話です。

 

では、「馬鹿にならない定め」とは

今回は、丑未戌の内2支の組み合わせの無恩の刑から、戌丑と未丑の

二組、鑑定経験から御紹介したいと思います。

(時戌・日巳・月卯・年丑)の並びの男性です。年丑と時戌は無恩の刑に

あたります。時干庚は正財、丑戌と還流、

夫婦・子供と一緒に長年母親と同居していましたが、母親は80歳を間近

にして「何もかもが気に要らない」と言い、遠くに住む娘(本人の妹)の近くの

施設へと移り住みました。母親は資産家で常々「財産はみんなお前に」を、

口癖にしていた事から期待をしていましたが、遺産の全ては娘の手に渡る

様に手配されていました。遺留分の権利はあった筈ですが彼の自尊心がそれを

許しませんでしたし、成人した子供達は社会で活躍それには無頓着だった

事には救われた。と話してくれました。

簡単に言えば、年支と時支の関係での無恩の刑は、何がしか御本人が

原因で母親と子供や孫の関係の悪さと解釈して良いかもしれません。

長年鑑定をしていますと、推命内容とは別に親は同居の子供家族よりも

別居の子供家族の方が優しく良く見えるようですし、特に父親より母親の方が

後に残れば母親は娘家族が可愛く映るのは、最近では世の常の様に思えて

しかたありません。又、「内の母親に限って」と思われている方程痛手は大きい

のは勿論の事です。

 

次は女性、(時未・日寅・月丑・年巳)は、月支丑と時支未が「無恩の刑」です

兄の手助けを期待される実家から自身の新しい家族を守るために、

身内から強く引き止められるのを聞かず、郷里を遠く後にした彼女は、

頼れるのは伴侶だけと決意、他人を頼る事はありませんでしたし、

伴侶の兄妹ともいつしか疎縁になりましたが「子供達とは疎縁になりたくない

から子供達への干渉は極力控え嫌われない為に距離を置くように

注意している。」との話でした。

人は自ら自身の定めを感じる事ができるのかもしれません。

上記二例のお二人は、仕事には恵まれ仕事仲間との折り合いは、現実的

に難なくか苦労があるかは定かではありませんが、社会生活全般に於

不自由なく過ごせているのは確かです。

 

この様な場合、絶体絶命ではなく、きちんとした推命した上での御報告が

なされる必要が絶対にありそうです。

 

冲や支合そして刑害破について、話がつきる事はありません。チャンスがあれ

ば又、書きたいと思います。

この様な仕事をしていますと、

辛酸をなめるような苦しい生活をしたとしても、「基本、他人を頼らず自らの

力でなんとかでも切る開く人生程、幸せな人生は無いのでは」と、

つくづく、思い知らされます。

 

孔子の教育法) 

憤せずば啓せず、悱せずんば発せず 

一隅を挙げて之を示すに、三隅を以って反せずんば 

則わち復びせざるなり。

どんな学問であっても、しっかりと自身の身につけたいと望むなら

工夫をこらして、色々と思案に苦しまなければければ目的を

達する事は出来ないでしょう。と、解釈しています。

私の大好きな言葉です。

 

 

( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳   「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著   「改訂版 あなたの運命のすべて」

       「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

        「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

 子峰院 占い人・和珞 2023/06/04 )

 

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