子峰院の子平学・四柱推命( 鑑定例 癸水應爲雨露麼 )

干支体象詩 癸水詩曰くでは「癸水應爲雨露麼・・・・・・」と

癸水は微細な水の状態を言いますが、微細と言っても霧~雨雲迄あり

大きな幅が見られます。天干の癸や運での癸が、その中でも何に当たるの

かは推命判断上重要になります。

今回、師からは「面白い(目を引く)からと言って、こんな説明しにくい命式を

ブログにするのですか」と問われ

「画竜点睛を欠く書き方ですから」

「それにしてもきちんと理解できていなければ可笑しな書き方になりますよ。」と

ですので確認の為に十分ほど説明を受けブログにいたしました。

この命は同門の方の持ち込みによるものです。さてさて・・・

 

< 命式・女性 >

財    才 才     月令-庚  季節-秋

丁 壬 丙 丙     午未-冲

未 午 申 子     壬1干2支 (3)

己 丁 庚 癸     丙丁(強化) 5干0支 (5)

 A3 対 B5     内格 偏財格

 

< 命式は >

内格Aが弱く日干は喜、正・編財は忌となる

丙は無根、しかし秋月と言ってもまだ強い残暑の兆しが強く残る秋月二丙

「天に両日なし」二丙は良くないと言われますが

実践推命上、何故「二丙は悪い」のか、その理由を実践者は必ず把握して

おく必要がありますね。

丁は伴神強化の干合ですから、壬運での合去は有りません。

年干の子は、専支であり月支の申とは壬だけを強め元機の地支になりますし

日干に2支の力は1支が冲合で抜けた時の喜壬の抵抗力が買われます。

 

< 性格 >

日干壬は弱く無く活動的、制なく内剛で他人から見れば気まま

壬と丙には、距離感があり干関係も悪くありませんから、信頼関係があり

折り合いもつき世間的には良い関係に見えます。そして対等

壬に取って丁は、水を掛ける様子は一方的でストレス解消には弱い者

虐め、その手段は名分的で正論での干渉となりますが

なにせ強化の干合下手をすれば反論に合う。

月令は庚の偏印(倒食)、日干との関係上吸収欲強く好奇心旺盛

しかし 丙丁に対しては不満心で浪費傾向。

 

< 大運 >

92 82   72   62 52 42   32  22  12 02

✓ ✓ ✓ ✓ △ 〇 〇 ● ✓ ✓

丙 丁 戊 己 庚 辛 壬  甲 乙      →(年運)戊己庚辛壬

才 財 殺 官 倒 印 比 敗 食 倒

戌 亥 子  寅 卯 辰 巳  未      →(年運)癸甲乙丙丁

✓ 〇 〇 ✓ ✓ ✓ 〇 ✓ ✓ ✓

      子 申     申 子

 

< 大運 >

乙・甲運は無根であり浮き、喜の日干壬に対して悪さ出来る強さではあり

ませが忌運。

未運は、火を強めますし、忌の年干木火を強める年運によっては注意を要する。

午運は、元機の子を冲で弱める。

 

癸運は壬水を強め喜運ですが

癸の根、子・申共真上天干の丙に弱わめれ霧、壬を強められる程の力はなく

丙を隠せる程の力も無い状態で丙との関係性は激。

加えて丁との関係も激。

この時期は喜運であっても、意味無く腹立たしい精神状態は人生上

最も苦しい時期となる可能性は充分。

元来精神的には、強い人ですから鬱や引き籠り等の可能性は低いが

意味無く腹立たしくやる気が失せる時期の可能性。

「喜運」と報告すれば

この方の勢いから「そんな筈は無い」と必ずお叱りを受けるでしょう。

しかし 運的に下向きな動きは有りませんから「忌運」の印は付けられません。

この場合の癸運は、その他十分に説明が必要な時期になります。

 

( 重要 )

霧では二つの丙を覆い隠す(忌財丙を尅す)事は不可能ですが

仮に雨雲となって二丙を覆い隠せれば、ある程度大きな財を手に出来

精神的な苦労も勿論異なります。

雨雲とそうで無い場合では事象に大きな差が生じます。

又、子と申の位置が逆であれば推命を練り直さなければならないのは

至極当然な事です。

 

32才~47才 壬辰辛運は働き盛り15年間喜運が続きます。

調節期としては・・・?調節期と言うには長い喜運です。

壬辰は壬を強め喜運 何をするのでしょうかね?

月令は庚の倒食ですから可能性は膨らみますが、人の下で働くには

向きません。月令庚は沈金?と言うかもしれませんが、それですと火から

の尅が多少なりとも救われていますから推命考慮の必要は充分にあります。

〇辛運は、運の流れから実家への借財を返済とその見返りの可能性。

この様な場合の実例を見てきました。やはり子平学的な現実でした。

 

庚運は、秋月命、沈金にはなりませんが

月令計算に申の通根は僅か喜忌変遷、後の運流れや年運からは運は

下向き傾向、始めやや良く段々と下向き傾向、ご本人にはかなりの油断が

生じ要注意の時期。

己運は僅か濁壬、丁との駆け引きは失敗の恐れと、年運によっては

認知機能の衰えが見られます。

戊運からは、制約が多くなりますし、続いての運には波が窺えます。

最後に

主に癸運について書きました。

格名は偏財としましたが、この命の場合丙は手にし難い財ですから

寧ろ丁の「正財格」を採用した方が良いかなと考えました。

正財格にすれば、上記の短所がありますが丁忌正財は手にし易い財です。

金銭的には細かく、干渉的には自分に甘く人には厳しいですが

交渉術には長ける可能性は十分にあります。

アドバイスはその辺当たりかなと私的には考えました。

⤴ご近所の方に「はよう撮らんとしな垂れるよ」と言われたのですが・・・

さすがの向日葵もこの暑さに勝てませんでした。てな事にして置いて下さい。

だいたい私は、こんなものです。

 

( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳   「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著    「改訂版 あなたの運命のすべて」

           「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

        「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2024/08/06 )

 

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