子峰院の子平学・四柱推命 ( 財につながる頭の俊敏 )

 セーラー服を着た小柄な彼女は、四台のティンパニーの前に立ち快適に

マレットを交合に振り降ろしすのを見て、その姿と言い音色と言い今まで見て

来た中でもずば抜けたものを感じました。音を消す為なのか手のひらを

ティンパニーの皮の上にそっと置きその手を又素早くティンパニーから離すと

マレットを置き、少し離れたグロッケン(鉄琴)の前に立ち直し

マレットを持ちグロッケン叩き始める。一人のグロッケンと数人の木管楽器

金管楽器奏者との演奏はグロッケンに取ってはかなりの負担だろうと思う私の心配

を他所に、決して管楽器の音に劣る事は無く対等に渡り合っていましたし

時にグロッケンの速さは管楽器をけん引している様に映っていました。

これは、中学校吹奏楽部コンクール、とある中学校の課題曲の演奏を会場内で

聞いた時の私の感想です。全ての学校の演奏が終わると会場を出てモニター

での成績発表を聞けばその学校は「金賞」でした。偶々傍にいたご婦人方は

同学校の同クラブの親御さんの様でした。

その会話から、この学校は銅・銀賞の経験はあるが、未だ金賞の経験は無く

悲願だったそうですが、今回その賞を可能にしたのは「彼女のお蔭!」と。

グロッケンの彼女は一年生。

吹奏楽部ではパーカッションを担当、みるみる間に頭角を現し、特にキーボード

パーカッションではピアノ等の経験が無い割にはミスタッチ無しの早打ちは

先輩達からも信頼を得ている。との話でした。

「俊敏」を、躰の位置を大まか三か所、下半身(足)、上半身(手)、頭と

命式を見て分けられる場合があると感じています。

この方の場合は勿論手の俊敏ですね。

次の命式は、プロ棋士のあの方です。生時は新聞に掲載されていたものです。

多くの推命師方はご存知の様です。

< 命式・男性 >

時 日 月 年     月支-未 季節-夏の土用

   印 才     丁壬-合去 午未-支合 子丑-支合

癸→戊 丁 壬     戊(令己)-3

丑 子 未 午      癸(強化の干合)-3

            A3 対 B3

格名-内格身旺(両神成象格)

両神ですが、戊の方が強く忌 癸は喜となる。

< 命式は >

天干は合去の干合で、地支は支合で命式は戊と癸だけで、偏った命式

と言えます。生れ月は申月を目前にした夏の土用日干戊は月令に旺じられ

時干癸は伴神強化の干合で強まっていますが、戊の方が強く忌となります。

日干戊は高い山、癸財は山を覆う雲で絆神ですから生涯離れる事は無く

一生喜の正財、言い換えれば良い財へと結びつく頭を纏う知恵です。

周りは見えていません。見えるの眼下の将棋盤だけです。

秘本 子平廣論の俊敏表では

忌の日干戊に対して、癸2支以上に相当する天干と書いています。

伴神強化はその論に値すると思います。頭の俊敏です。

座敗「座って負ける」と言う言葉が有りますが、この命は癸財が喜だけに

座って勝つ」命式と言って良いでしょう。

この様な見方を、私は「滴宝ワールド」と申しております。

又、日干比肩は陽干で月令は陰干ですから3の強さがあり

競争心は強く、勝負師の命と言え棋士は適職です。

< 大運 >

97 87 77 67 57 47  37 27  17   7

✓  ✓ 〇 〇 〇  〇 〇 〇 ✓  ✓

丁 丙 乙 甲 癸 壬 辛 庚 己 戊     己庚辛壬癸

印 倒 官 殺 財 才 傷 食 敗 比

巳 辰 卯 寅 丑 子 亥 戌 酉 申     甲乙丙丁戊

△ △ 〇 〇 △ △ 〇 ✓ △ 〇

< 大運は >

 この方が一番しんどい時期は、月令で旺じられる天干で土が強まる時期ですが

7歳~と17歳~がその時期に当ります。

7歳から忌の戊比肩運は、7歳にして勝負相手は同等の様であっても本人は

歯ぎしり状態、悔しい時期。

12歳からの申運は、癸水を強め喜運ですが、年運に苦労が有ります。

17歳から忌の己運は、日干戊の下支え

現実には、将棋の世界では見事な成績を残しましたが、学校への進学や

学校生活との両立や新型コロナの影響や多方面からの嫌がらせに

随分苦労をされたようでした。なので

望んだ高校生活は自らの判断で中途退学をしています。悔しかったでしょうね。

酉運は、閑支運ですし年運にも影響を与えず現状維持。

20・30歳代の、庚・辛運は喜の食傷運ですが無根です。金は湿金汚金(湿で

汚れがこびりつく)、埋金、湿金(さび)になり易く諸手を挙げてと迄は行かない

でしょう。泥臭く個性的な打ち方になるかも知れませんし、下からの多くの挑戦者

の中には多少手こずる人が現れるかも知れません。

しかし、喜運結果や良いでしょう。

両神成象格は、通関神運がポイントですが「水は金を語らず」と言い

水は金をあまり生じません。特に癸水はあまり生じない様です。

        

戌運は戊を強め忌運、差し手が鈍るかも知れません。

〇子運は、午未の支合を解き△ですが、子は癸に未は戊に通根します。

年運の丙丁には午未が通根、その時期は要注意忌、癸を弱めますし

忌の印星を強めます。その時期は打つ手に影響が出るかも知れません。

しかし、半年・半年です。

亥壬癸運は、癸を強め喜運。貫禄がつき、現在とは風格の面からも違い

が出るでしょう。協会を背負って立つ身となって、仲間や関係者をうまく

使いこなすでしょうが

この方は元々将棋以外には推しの強い人では有りませんから口幅ったくは無く

干渉の仕方は好意を持たれます。

甲乙運や寅卯運は、戊を尅す力はありませんが落ち着きがあって紳士的

押しも押されぬ人と成りですが、偉そうに構える事は無く人間関係は積極的

では有りませんが他の人と比べると取っ付き易く、地位に比べ親しみ安い人柄

は慕われる存在になられるでしょうし「大物」と言われる人になるでしょう。

( 最後に )

「偏った命式の人ほど適職に就くべき」と滴宝先生は常々申しておりました。

適職に就いた人とそうで無い人では、チャンスの掴み方も違うだけに

その人生も違ってくるのは当然の事です。

 

( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳  「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著    「改訂版 あなたの運命のすべて」

        「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

                       「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2025/09/30 )

 

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