若い頃、年配の方々を勉強の為に推命鑑定をしましたが、お誕生日を旧暦で
言う人が少なからずおられました。新暦に慣れている私としては戸惑いました。
私が師匠に勧められて買った万年暦には、旧暦が記されていましたが、閏月
なる年があり苦心した覚えがあります。閏月とは一年の内同じ月が二回ある年
があります。旧暦は正式には明治五年位まで使っていたようですが、それ以降
も庶民の間では割に多くの人達が使っていたのでは無いかと思われます。
現在では無用の長物と化しましたが、それでも時代小説等読む時は旧暦が
念頭にありますと季節と月がしっくりくる様に感じます。
さて、鑑定例と参りましょう。
< 命式・女性 > キ=喜 ィ=忌
時 日 月 年 干合・冲・支合無し
食 〇 敗 官 月令-壬 季節-冬
壬ィ庚ィ辛ィ丁キ 庚辛2干1支(3)
午キ戌キ亥ィ亥ィ 壬1干(令)2支(4)
丁 戊 壬ィ 壬 丁1干2支(3)
A3 対 B7 格名-内格・食神
( 命式は )
命中火・金・水を比べると水が一番強く壬と丁は遥合、丁は強い壬に尅され
金を制する力は皆無。
Aの庚辛とBの壬を比べれば壬が強く忌、それを順生する庚辛は忌、丁は喜と
なる。喜忌の付け方は特殊です。それは強い忌の壬が命式に酷く悪さをする
からです。よって 病-壬・亥 元機-丁戌
( 性格と才質 )
忌の食神は強く自由奔放な行動、人見知りはせず愛嬌は良く人に合わせる事が
できる。庚は沈金、辛は洗金で見かけは可愛い。思考的に浅はかなところあり。
辛敗財は融通性があり、総合的に他人に対して警戒心が無く怖いもの知らず
で好奇心は旺盛の行動派。扶抑用神は忌の食神、人の気や目を引くために洗金辛
の敗財を自然と使い分けます。お母様は「人が判るような嘘を平気でつく」と
仰っていました。それも成長と共に人の顰蹙(ひんしゅく)を買う事を理解しま
すから改善されるでしょう。
「そんな事をすれば人に嫌われるよ。」の言葉は彼女を救うかも知れません。
私事ですが「そんな事をすれば運気が下がるよ」と言えば、行動を止める子
が我が家に一人いました。(笑い)
反対に〝話を作る〟と言った創作の才能として生かせば大運と合わせて見ます
と、〝絵本作家で絵も描く人〟でも良いかも知れません。
始まる所は年支の亥、終わる所は時干の壬、忌ですが運で報われる時期が
あります。道具さえ与えれば興味を示されるでしょうし、側に誰かがいるだけ
で作業も弾みます。
< 大運 >
98 88 78 68 58 48 38 28 18 08
✓ ✓ △ 〇 ◎ ✓ 〇 〇 ✓ ✓
辛 庚 己 戊 丁 壬 乙 甲 癸 壬
敗 比 印 倒 官 食 財 才 傷 食
酉 申 未 午 巳 辰 卯 寅 丑 子
✓ ✓ ✓ 〇 〇 ✓ ✓ 〇 ✓ ✓
午 亥 戌 戌 亥 午
( 依頼について )
初運には、まだ達していない小学一年生の時期、夕方になっても帰らない
のでお母様は友達や知り合いに電話をして探しました。本人はあっけらかん
として帰って来たそうです。女の子ですからより心配したそうです。その時
今後絶対にこの様な事が無いように言い聞かせたそうですが、その後も
数か月毎に同じ様な事があって誰と一緒に?何処へ行ったのか?等
聞いてもあまり話してくれなかったそうです。母一人子一人の母子家庭
頼れる身内は身近には無く、卒園した学童保育には過去の諸事情で断られ
小学校にはそれらのシステムは有りませんでしたから、放課後は母親
が帰宅する迄は独りで過ごしていました。ご近所の方々がそれとなく見守り
をしてくれていたそうです。小学低学年の頃、その様な事情で今後の事で
相談依頼を受けました。 ↓良いモデルになってくれました。

( 大運 )
〇27才迄は、水を強めます(子運は、午を冲で弱めますが間接的に水を強める)
古書は言います。「幼時忌の水勢強ければ北方の水辺に死す。」と
これは、一概に水死だけを言ったものではありません。命式に(忌の水が強く
幼少期水運が次から次へと巡れば禍は小さくない。)という意味で、そうした命式
への警鐘と捉えて良いでしょう。上記の命式も同様の事が言え「夭命」の場合も
少なくありません。この方は現在27才には達しておりません。要注意の時期です。
また、性被害等の可能性が大きい命式でもあります。実例ですから書けない内容
が勿論多くあります。注意点は幾つかありますが、お母様の再婚はしない方が
良いでしょうが
お母様は、経済的な苦しさから再婚して伴侶に頼りたいと言っていました。
〇28才から42才までの15年間は、喜財が続きます。甲乙運共壬亥の関
係で標木、報酬の高い職場選びに職場を転々として忙しい時期となりそ
うです。健康には恵まれるでしょう。
〇寅運は、亥を支合で弱め壬を弱めますからこの時期は腰を落ち着けた仕事に
恵まれるでしょう。年齢的から良い婚期で腐れ縁は切れそうですが、側支2支
の亥は「どちらにしようか?」と、迷いが生じ決めかねそうです。
〇48才からの丙運は(月令は水)化水運、運の壬は年干丁を合去、辛は癸
に変化します。この時期は健康面に要注意、躰の上から下まで全身に影響
が見られ、それが原因でしょうか生活は乱れる気配です。
〇辰運は、戌を支合で無力にして、金火を弱めます。健康面ではまだまだ
予断を許さない状況でしょう。
〇58才からの丁運は、病の壬を合去この頃が人生で一番良い時期になりそ
うです。それまでに趣味的にでも何か身に付けていれば申し分ありません。
苦労は報われます。
〇68才からの戊運は、丁を護丁しますし丁にも助けられた戊は壬に対し
ても意欲的になります。自身の目的が何なのかを意識、やる気が起きそう
です。その上月令の力は60才以降徐々落ちると言われていますから
努力の効果が表れる時期です。健康面では胃経が少し心配です。
〇73才からの午運は、丁を強めます。晩年年干の変化は影響無しと言わ
れますが、通根地支の戌午は日支時支に相楣し「始まる所から、終わる
所に・・」ですから晩年運としては良い時期にあたります。
〇78才からの己運は、壬水を汚します。一番に認知機能の衰え等が
疑われますが「金多ければ水は反って濁る」とも言います。己土と金で
汚れた水を墨や絵の具に、辛をペンや筆替わりにすればよい作品の
誕生が伺われます。認知機能改善にも役立つでしょう。
道は二つに一つです。
〇83才からは、忌の日干類金を強めますから「トラブルメーカ」等と
陰口を叩かれるかも知れません。それはそれで致し方のない事です。
< 最後に >
若い現在の御本人に取っては、中年以降の運勢など世空言に過ぎないかも
知れません。「渡る世間は鬼ばかり」等の言葉を心の片隅に備えておくだけでも
この様な性格の方取っては自身を護る効果があるかも知れません?
西洋では、大人たちは「男は皆狼」と少女達に言い伝え、男性への警戒心は
自身の身を護る一つの手段として教えていたそうです。
元々は、新約聖書だそうですが
この方には通用しないかも知れませんし、古臭い様ですが案外大事な事
かも知れません。惨めな思いは出来たら避けたいものです。
今回の漢詩は、望郷の詩です。
< 九月九日憶山東兄弟 > 作:王維
獨在異鄕爲異客 独り異郷に在りて異客と為(な)り
毎逢佳節倍思親 佳節(かせつ)に逢う毎(ごと)倍(ますます)親(しん)を
思う
遙知兄弟登高處 遙かに知る兄弟(けいてい)高きに登る処
遍挿茱茰少一人 遍(あまね)く茱茰(しゅうゆ)を挿(はさ)んで一人
(いちにん)を少(か)くを
( 訳 )
― たった独りで故郷を離れ他郷で暮らしていれば
今日の様な祝日になると、親兄弟を思い出す
今日は重陽の節句だから、兄弟たちは揃っていつものあの山に登り
みんな山ぐみを髪に刺して、何時もの私がいないのでうわさをして
淋しく思ってくれているだろうな ―
こんな風に訳してみました。
( 九月九日とは )
旧暦九月九日は、中国では重陽の節句(重陽節・ちょうようせつ)は無病息災や
無病息災を願う伝統行事の一つだそうです。調べたところによりますと、昔よ
りその日は家族と共に高い山に登る風習があるそうです。上記の詩では男性ば
かりと解釈しそうですが女性の家族も一緒に登るそうです。
今年の旧暦九月九日は、陽暦の十月十九日になります。
ぼつぼつ山は紅葉が始まる頃では無いかと思います。
( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )
平岡滴宝訳 「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」
平岡滴宝著 「改訂版 あなたの運命のすべて」
「改訂版 子平学・四柱推命法深書」
「改訂版 秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2026/09/09 )
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