滴天髄では
「癸は至って弱く」と言いながら「天津において達し」と追加されています。
干支体象詩は
「癸水はまさに雨露の麼(び)となすべし」と言いながら「亥子の根に通じ
れば即ち江河(こうが)」と、言っています。
※麼とはこまかい 小さいの意癸水には、これだけの幅がありますから、その状態
(季節・力量他・他の干との影響)を推命上よく見極めなければなりません。
癸は、霧・雲・霜・雨・雪等‥
雨だからと言って必ず慈雨ばかりとは限りませんし、又癸水は静かと言われ
ますが、子は濤声(激しい波の音)を言いますから通じれば「濤声」の可能性
があり、地支や命式環境によって気性の激しい方もおられるのも現実です。
「弱い」と言われながら、格闘家やスポーツ選手の中には日干が「癸」の人が
多くおられます。観察すれば、雨音の様な体内リズム感があるのでは?と
感じています。
三柱推命になりますが、次のお二方は女性フィギュアスケート選手で
オリンピック出場者、そしてライバル同志で女性です。
( 日干癸 )
<命式・№1> <命式・№2>
日 月 年 日 月 年
(辛)←化金
癸 乙 庚 癸 甲 庚
巳 酉 午 酉 申 午
(辛) (庚)
有名な方を推時で多くを方を見てきましたが、特にスポーツ選手に多いの
には驚きを感じています。
これは雨音がなせるリズム感では無かろうかと分析しました。
勿論、種目に関しては特定性があり、中々の兵です。
しかし、滴天髄は言います。
「癸は至って弱く」と、日干癸がある程度の強さがあっても、あらゆる行運で
酷い尅に合う人は、元々身弱傾向の命式に比べても精神性の安定性に欠ける傾向
にありますから、周囲の方の気配りが必要になる時期を見極めたいものです。
漢詩は、ブログ内容に合わせてみました。
<春夜喜雨>(作:杜甫) <しゅんや雨を喜ぶ>(作:とほ)
好雨知時節 好雲(こうう)時節を知り
当春乃発生 春に当たってすなわち発生する
髄風潜入夜 風に随(したが)いて潜(ひそ)かに夜に入り
潤物細無声 物を潤して細やかにして声無し
野径雲倶黒 野径(やけい)雲は倶(とも)に黒し
江船火獨明 江船(こうせん)火のみ獨(ひとり)明らかなり
暁看紅湿處 暁(あかつき)に紅(くれない)の湿(うるお)う
處(ところ)看れば
花重錦官城 花は錦官城(きんかんじょう)に重(おも)からん
( 訳 )
「恵の雨は降る時期を知っていて、
万物が育ち始める時期(春)に降り始める
風に吹かれながら夜の闇に紛れ込み
音を立てず物を静かに潤す
野道も雲も真っ黒く
川に浮かぶ船のいさり火だけが明るく光っている
夜が明けて紅色がしっとりと潤っている所を観れば
錦官城(成都)で紅色の花々がしっとりと潤って重たげであろうな」
※春の雨ですから、月支は寅卯辰(節日より12日迄)、月令は甲乙の
何れかですね。←子平被れしおります。
( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )
平岡滴宝訳 「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」
平岡滴宝著 「改訂版 あなたの運命のすべて」
「改訂版 子平学・四柱推命法深書」
「改訂版 秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2024/02/17)
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