息子は、音信不通なんです。

 お母様からの相談です。母親は地主 そして両親は不動産業を始めとする

母親系列(父親は御養子)の事業を受け継ぎ、中小企業としては珍しく

黒字経営事業の経営者。跡取りであるはずの息子は若い頃より家を出て 

遠い地で伴侶と息子の三人暮らし、気の合う仲間と農業の仕事、

そして両親が経営する会社の役員報酬で生活をしているとの事。

相談内容は、本人とは疎縁状態で、

その解消と会社経営の跡継ぎの可能性の相談。

 

<  命式・男性  >  

時 日 月 年    季節は春、丙辛(合去)

才          卯酉(冲)

丁キ 癸ィ辛 丙    癸1干0支 (1)

巳キ 酉 卯 午キ    丁1干 午巳2支 (3)

丙キ 辛ィ乙キ 丁キ     格名)(異形)外格従財格

 

< 命式は >

〇癸と丁の強さによる干関係は、日干(本人)癸は1干0支と弱く空気中の湿(湿気) 

丁(喜財)1干に午と巳の通根は地上の強い火で 癸(湿気)は丁財に逆らっていない。

〇外格従児・従財・従官となる目安は 基本A(日干印比劫敗)グループ1 

 

(平岡滴宝著 子平学・四柱推命法深書より)

B(食傷財官)グループ4以上の割合を目安にしています。

細部的には少々異なる場合がありますが、格を決定する場合や破格運等に使えて

便利です。

      

〇この命式の場合A1対B3で 内格の範囲ですけれど月令の乙は

側支の午(蔵干丁)を強め 年支の午は丁をより強めている。

日干癸は強い丁に逆尅にあい蒸発し1より弱く 

A1-α 対 B3+α は4倍以上と観て外格従財格とした。

外格従財格にした事で 性格、境遇、過去の運勢などがマッチし

間違いない事を確認。

 

< 干支の喜忌 >

干へん

喜の干=甲乙丙丁戊己壬 (月令は乙(木)で壬運は月干丁と化木、

壬は甲 丁は乙に変化すして喜運。)

忌の干=癸庚辛

地支へん

〇喜午と冲の、支合のは忌  〇喜巳と冲の、支合のは忌

〇其の他 壬癸(水)ー子辰(解冲解合、辰だけが水を強める)は忌  

〇丙丁(火)ー巳午寅戌(解冲解合、戌だけが丁を強める)は喜

は行運の金(印星ーA)に通根し忌 閑支で影響は少ないが年運干等に要注意。

 

< 大運 >

7 17 27 37 47 57 67 77 87 97

喜 忌 喜 喜 喜 喜 喜 喜 忌 忌

 癸 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛

傷 比 傷 食 財 才 官 殺 印 倒  

辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥 子 丑

忌 喜 喜 忌 忌 忌 喜 忌 忌 忌

 

< 命式は >

年支午(蔵干丁=偏財・母親)は時干の丁(偏財)に通根 時干丁から

時支巳(蔵干丙=正財)に繫がっている。母親の財年支は時干へと 

時干(将来)から時支(次世代子供)へと母親の財が受け継がれ財は

一生涯保障されている命式。

 

< 性格・健康 >

〇日干1干以下の癸は、強い丁に逆尅で臆病で大人しい人

〇癸を弱める干支があっても強める干支無く、自身の弱さをよく知っている人

よって強い財を尅す元気や気持ちが無い。(財的な才能や欲の無さ

〇水気は人間に取っては生命力、強い丁火に逆尅の日干の弱い癸水はどちらかと

言えば虚弱体質、火気(丙丁や火の地支)が強まる時は喜運であっても

健康面での留意が必要な時期。

 

< 大運は >

12歳から21歳迄の忌運 癸を強め破格 日干強めての忌運、自我意識が

強まり思いままの学生生活で小遣いを使い 忌運での学生生活を全うする為の

費用がそれなりにかかった期間と推定。忌運であっても本人は苦労と

感じていないはず。

22歳巳運からは喜運続き、巳運からは気楽でしたい事をして生活が出来る

時期となるが、火気が強まる時期は健康に要注意。

52歳からの申運は 時支(将来性)の喜の巳と支合で、やる気が減少の時期

忌運であっても喜運の谷間であり、冲でもなく酷くは無いはず。

67歳より81歳までは 67歳より戊=正官 72歳より戌の蔵干に戊=正官

77歳から81歳まで己=偏官と 喜の官運が巡る。特に戊は日干癸と強化の干合

三倍で巡り地位の向上の運となる(会社が発展の可能性)、

会社ではトップの地位の可能性があるものの 意欲と力が無く地位とは

名ばかりでその仕事に直接携わる事はなく名前と報酬

だけを手にする可能性。会社の安定性も意味している。

晩年の健康面では 82歳からの亥運は、時支(将来性)の巳と冲で

健康面での不安。

(87歳から)、辛(97歳から)の印星運は忌運、巳1支が通根 

強い丁財が金を尅す しかし時干の丁は金(庚辛)を尅す事に疲れる、

特に庚運は丁が疲れ出費と健康面での不安、そして印星が尅され痴呆症の可能性。

※晩年の健康は、若い頃の観方とは少し違いがある。

※本来壬運は 丁を合去の干合となれば忌運で命式は大きく変動し酷い

調候となるが、この場合月令が乙で 壬丁は化木 木を洩らし丁を強める

木火通命で喜運 かなりラッキーな人である。

※格名1つ取り上げて、嘆くものではないとつくづく思う。

 

< 母親との疎縁問題は、>

お母様は言う「音信不通なんです。」と、命式の年支(母親)から時干 

時干から時支に繫がり生涯係わっている よって連絡をすれば応答はあるはず、

しかし 日支酉(伴侶)は、月支卯(社会性や兄弟・身内等)と冲(喧嘩)で 

伴侶が連絡を嫌っている可能性がある。

酉(日支・伴侶)と午(年支・母)は相性が悪く不利なのは酉。日干癸(本人)

と午(丁)の相性も悪く、不利なのは癸である。距離を置くのは本人が楽になる為 

感謝の気持ちは必ずあるはず。

 

< 夢は >

お金より 生涯気楽に暮らす事。それを考えれば、精神的に苦労の時は

67歳の戊運の始めには 多少のスッタモンダの事情が起こる可能性があり、

精神的な苦労から免れそうにもありません。

 

( 子峰院 推命士・和珞の鑑定例 No34 2018/05/01 )

 

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