平岡滴宝著 新訳滴天髄を読む 天干論 ( 己 )

 「滴天髄を編纂したのは、中国明の時代 明の太祖朱元璋を助けた

劉伯温と言う人です。」と著書の中で書いてあり、

この時代中国では十干を唱えた中の一人です。

あくまでもこの天干論は「滴天髄」による論です。滴宝先生は「滴天髄は抽象的 

だからこそ皆勉強をするのだろうな」と仰っていました

「滴天髄は提議を投げかけた」と個人的には考えています。

よって推命は立ち止まらず 次から次へ推し進めて行かなければならない、

人は考え 判断し 時間の経過とともに、人生は一時も休まず進み続けている

からです。滴宝先生は自身を「時を旅する、旅人」と仰っていました。

ですから、もし立ち止まって推命できずにいる人がいれば、

そのお手伝が少しでも出来ればと思い、何時もブログをしたためております。

( 和珞 )

 

< 平岡滴宝著 新訳 滴天髄より >                      

(天干論  己 )                            

己土は卑湿で中正を蓄蔵し、木盛んなるをうれえず、水旺ずれを恐れず、

火少なければ火うとく、金多ければ金あきらかで、もし物、盛んなるを要すれば、

助けるによろしく助けるによろし。                      

 

 (  訳  )                              

己の土は低い所の湿った土にたとえます。その質は、戊土の中味の様なものです。

湿ってさえおれば、木が強くてもそう心配はありませんし、癸水の強すぎに(粘土)

対しても同様です。丁が1干0支の様に弱ければ、洩気によって丁は尚弱くなる 

又庚が多くても、己が湿ってさえいれば庚をよく生じます。

この様に他の干を助け様とすれば、適当に湿っている事が必要ですが

己自体が弱い時には戊が非常に役にたちます。頼りになる兄貴です。

 

( 追補 )

壬の旺水に対しては、己土は泥土となりますから注意が必要です。

 

( 和珞の、己土についての余談 )                       

天干や地支についてはこれから先も書き続けたいと思いっています。

ですから、ここで思いの丈全てを書く訳に行きません。

ここではほんの少しの余談。己土を田んぼの土との例えがあり、植物をよく

育成します日干が、上記の如く物をよく育成するような己の方は基本「役立ちたい」

との思いがあります。食神の透干があるのでは?と思う事度々。

しかし 水支や壬や癸の透干無く 丙や丁もしくは火の地支など

多くを持つ人の己土は砂です

日干が砂の人は砂丘の砂の様で姿形を変え至る所へ移動します。

その象意は心のあり方の変動で 昨日と今日の考えや言行に一定性を欠き、

それの度重なりや忌運では、対人関係に信用を失いかねませんが、その事を意識

すれば改善の予知がありそうです。又 砂丘の砂は付着はせず、食神や傷官の

庚や辛を汚さないとこに長所があります。命式を見て注意すべき点や伸ばすべき

事柄を、認識する事で人生はかなり変わってくるのではと思います。

 

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 

 ( 子峰院 占い人・和珞 2019/03/26 )

 子峰院ホームページ

http://t.co/XRxE0QDoby  

子峰院ツイート

https://twitter.com/sihoin1

子平学・四柱推命は予知・予報学 〔子峰院  和珞の鑑定例No68〕

 子平学とは、干関係を重視する東洋占術学問です。 

特に「平岡滴宝式子平学」は、天干を支える地支でその質を読み解きます

よって、通変星の意味は基本的干関係の生尅で表しますが、

他の推命と違い、(日干・比肩)と(劫財・敗財)の意味は同じではありません。

他の同気の通変も同様、同気という意味での同じ部分はありながら

陰陽での干関係では、例えば、己=田や畑、戊=山 の様な違いがあり

陰陽では異なる意味合いが出ます

そうした詳細な通変星の意味で、その方の性格や資質、

そして喜怒思愁や苦樂等を、見極めています。

 

 < 子平学・四柱推命鑑定 >

 この方は男性タレント、麻薬取締法違反で逮捕され、世間で話題の人となり

ました。仕事は順調で、何が原因でこの様な事になってしまったのかに 

興味が湧き今回の推命となりましたが、命式は年丁・月甲・日壬・時甲、月令乙

となって41歳からの己運は、月干甲を合去 年干は丁は日干壬と化木 

命式は大きく変動しての忌運で被害は酷いはずが

現実ではその時期仕事は順調の様でしたので推命を中断していましたが師から、

顔は壬日では無いとのヒントをいただき、PM11時から12時の生時にしました。

この場合日干は次の日を取る事になります 

すると大運も合いこれで推命する事にしました。

子平学・四柱推命は運命学を得意分野として、私は利用させて頂いています。

題して、予知・予報学としました。 

 

<命式・男性 時間推定PM11~12時(子時) >

時 日 月 年    生月4月 季節( 春 )

傷    傷 才    癸1干辰子2支 3)

甲ィ癸キ 甲ィ丁ィ   甲2干(令)未辰卯3支 (9)

子キ 卯ィ辰△未ィ   丁1干未1支 (2)  

癸 乙 乙ィ己    日干3 対 傷才11 

 

傷官偏財は日干の4倍以下 よって用神取法は扶抑法(内格)  

格名=内格傷官格

害 = 辰卯   半合 = 卯辰・卯未・子辰   毒=未   薬=子

内格でB(食神・偏財)は、A(日干)より強く忌 

命式では 癸は喜、癸に通根の子は喜、甲と丁は忌、

丁と甲に通根の未は忌(毒)、甲だけに通根の卯は忌、甲癸に通根の辰は△となる

 ( 大運の喜忌 ) 

喜=庚・辛・癸・己 (己は忌の月干を合去) 

忌=甲・乙・丙・丁・戊・壬 ( 壬は月令乙で 年干丁と変化の干合 壬は甲 丁は乙) 

 

< 命式は >

日干癸は、辰子の根を持ち 辰子は水支の中でも癸を強める季節は春でみ。

月・時干の甲(忌の傷官)は3支の根を持ち春の甲木は元気、甲の根の内未卯は癸を

洩気(吸収)して弱め 癸は甲に素直に従っている甲未卯は丁火を生じ強め甲は

洩れた分だけ弱まる。辰は「長養堪培」癸を強め忌の甲木と命式を元気、

柔軟にする役目をしている。時干(貞運は実や種子を現し 特に時支は帰宿する

場所で、子供や次の世代へつなげる未来は種子と考えて良い)、水の専気で、

喜子を支・合する午丑運を年支未が引き止める役割をして 大運では支合運巡らず

安定して非常に良い子供の可能性。晩年は大運次第だが時支子は後半忌運の

大運を救う可能性を秘めている為 本人次第と言える。

 

< 命式から >

格名は、内格傷官格 傷官は忌。

月令に旺じられ元気な甲木2干、この命式での傷官忌の意味するところは不安

甲・傷官は表現や行動で何時も目立ちたいが心情表現法が目立たなくなる事に

不安に感じている。2干の甲木は行動性や表現の競い合い(表現力の負けん気)

月令陰干乙で甲は忌で3倍の強さは不安の大きさを意味している。

不安を払拭する為の努力と、丁は甲を洩気して表現性の閃きで多才の命式である

印星である金気が天干・地支に全く無く演技力は考えるよりは

行動の、自然な天性的のものである。薄霞(癸)の中、演技(甲)は薄明かり(丁火)に

照らされ他の人には無い強い個性的魅力は人気を二分するが、本人に取っては

目立つ事が重要(強い願望)。

年干丁は、演技の為の閃きと目立つ為の薄明かりそして出過ぎる甲忌の傷官を

制御するなどの役割をしている 特に月干(社会環境)に強く作用している。

癸は甲に素直に従い社会環境の人達の言う事を聞くが、甲は忌、時に利用される

事もある。忌の強い傷官は、プライベートでは人の好き嫌いが激しく人を傷

つける様な言行となる場合が多々ある。甲忌の傷官は行動性に問題を起こす

可能性。

傷官(甲)は偏財(丁)を生じ 行動性・表現力・芸術性で稼ぐ人であり財欲は強い。

 

 < 大運・逆行・今年52歳 >                      

 ※目立ちたい願望で 丁が弱る時は精神的なストレスになる。

丁が弱る時とは通根の地支が冲合に合う時や、霞が雨に変わる時で喜運であっても

精神的に不安な時が多々ある。何故と思うような不満は、大運や命式の(日干(本人)

が忌の甲を育成したり忌の干に頼る等)至るところにあってそれも

ストレスの原因となる。

※卯辰は害、大運酉戌運は命式の支合・冲の関係は成立しない。

※卯辰は半合、寅運は木の方局が揃い最も悪い時期(忌運) しかし百年の大

運では巡らず。

※卯未は半合、亥運は木の会局が揃い悪い時期(忌運) 亥は癸にも通根するが

会局は木への作用の方が強く忌運。破格は起らず。亥は水支の中でも壬をより

強め、癸霞は雨へと変わる雨は丁火(忌財)を弱める閃きは鈍る

※甲木は命式の状態で目立ちにくくなる。 

※子辰は半合、申運は水の会局が揃い最も良い時期(喜運)だが 申は水支の

中でも壬を強め上記と同じく、ストレスの原因

※未は毒、未を冲・支合する丑午運は最も良い時期(喜運)となるが、丁が弱る。

又未運は最も悪い時期となる(忌運)。

       

< 大運・順行 >

91 81 71 61 51 41 31 21 11 1

✓ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 ✓ 〇    ※11歳壬運は化木

甲 乙 丙 丁 戊  庚 辛  癸    →(年運)戊己庚辛甲

傷 食 財 才 官 殺 印 倒 傷 比    ←大運干の通変星

辰 巳  未  酉 戌  子     →(年運)癸甲乙丙丁

△ ✓ 〇 ✓ 〇 〇 ✓ ✓ 〇 〇

    未             未

 

※喜運は人生の伸びを現している。この方の場合、人生の伸びの時期と精神的に

楽な時期が相異、日干の左右は忌の干(忌神てんてんと責める)に囲まれた命式で

苦労の多い人と言える。

〇11歳からの壬運は、年干と化木運 格名は外格従児格 内格破格運で変動大きく

忌運。幼少期、年干は父親の財の変化。父親の変化により、父親から行動性の

抑制が少なくなり、自由奔放に仲間と遊んび勉学には気が入らない時期と推測。 

〇41歳からの己運は 月干忌甲を合去して喜運。年干丁は日干癸の側干となる 

干関係は激。喜運であっても精神的な苛立ちからは免れない

〇51歳からの戊運は、日干癸と絆神の干合三倍 傷財11プラス正官戊

3未辰2支(5)は16 格名は内格から外格従児格となり命式は大きく変動 

忌の正官での変動は地位の失墜。52歳の年麻薬取締法違反での逮捕となり、

その原因はストレスと聞いています。

〇56歳からの申運は 喜の子申辰、水の会局が揃い人生の最高の時を

迎えるますが、申は水の蔵干の内壬をより強め霞は雨へと変わり丁を弱め

ストレスを強め 年運は甲乙丙丁と運を助けません この時期は本人次第 

時支子を生かすも殺すもこの時期の過ごし方に掛かっていそうです。

滴宝先生はいつも「人は命を知らずして。」と仰っていました。

※月令の強さは60歳までで それ以降は弱っていくと聞いています。

それは「60過ぎて人は、それ程無茶はしないだろう」と言う事だそうです。

この方の目立ちたい願望も60以降は、徐々に軽減されると推命しました。

 

sihoin-waraku.hateblo.jp

    参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

 「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

( 子峰院 占い人・和珞 2019/03/20 )

 

子峰院ホームページ

http://t.co/XRxE0QDoby  

子峰院ツイート

https://twitter.com/sihoin1

子平学・四柱推命は応用物理学  〔子峰院  和珞の鑑定例No67〕

知人の紹介で鑑定書のみでの鑑定となりました。「電話を頂ければ疑問にお答え

できます。」と知人に伝え鑑定書を預けたが、鑑定書に書いた「平々凡々に

生きられる。」の言葉に感動 納得して頂いたとの事で電話は頂いておりません。

平岡滴宝先生のノートには「命式は立体的 月令を含め九字で見る」の言葉を

残してあります。題して「子平学は応用物理学」天干は壬癸だけの命式です。

では、1月生まれ壬癸の世界へと御案内申し上げたいと思います。

 

< 命式・女性 >         

時 日 月 年

比 比 比 劫    子丑ー支合  

癸キ 癸キ  癸キ  壬キ   壬癸4干丑亥2支 (6)

亥キ 丑キ  丑 子    用神取法(専旺法) 格名=外格従旺格 

壬 己   己ィ癸    生月1月(冬)

 

< 命式は >

季節は1月冬、壬は命式に火気が全く無く、湖などに凍りついた氷。

癸は雪 三干の癸水は降り続く雪、暴風雪やホワイトアウトの様なもので

視界は白一色で何も見えない状況、

又この命式には温もりがなく降り続く雪と凍りきった氷は、決して雪が解けて

一つになる事は無い、よって癸は壬を強める事も 壬は癸を強める事は無い。

火気が全く無くこの命式での地支丑は、己辛癸を強めるが己は凍土 癸は霜柱 

よって中の辛は出難く金をあまり強めない。亥は水木(壬甲)を強めるが壬は氷で、

甲は育ち難く甲をあまり強めない。 

 

< 性格など >

格名は外格従旺、自身の思い通りに生きるタイプ 比肩3干の癸は負けず嫌い

丑亥は凍土と氷で堅く癸は多く強く強情 壬の劫財の協調性、融通性などの性格

は、癸壬は一つになれず 、癸干は多く人の意見は聞くが取り入れる事は無い

支合はあっても忌の干地支なく(疵なし)日干類喜で2支の根あり

自信家で物事に動じる事少なく肝っ玉の座った人。癸は静かで口数は少ないが 

思い通りにする為に少ない言葉での説得力、そして考えを巡らす 降り続く

雪嵐に本心を隠し時に謀や策略あり、動く事を厭わず働き者

日干を含め3干の喜癸は良い意味での徒党を組み協力し合うが、優位でなけれ

ばならず説得力あって姉御肌 命式は冷たくクールで冷静 良く言えば要領が

良く頼りになる人 悪く言えばずるい人だが、丙運では1干0支と弱く天上の

雪雲で太陽を隠し丁運は壬を合去する。よって本質を見透かされる事はなく

明るさはないがそれに変わるものを持っている為、

結局頼りがいがあって好かれ統率力ある人。金銭感覚は上記の通り

忌財である丙丁を尅す為 経済観念はしっかりしている

体質的は、少なくても冷え性の症状からは免れない 

それが原因での複数の持病があるはず。

体型は、水多く冷たく命式は片寄っている。多少骨ばって、

成長期には水運続きで健康的には問題あり。身長は、水は喜であり普通

冷たい水で片寄った命式は多くを食す事ができない、頭をよく使い働き者で

肥えられず、どちらかと言えば痩せ型と見ました。水多く肌は色黒タイプ。

 

< 命式 >         

時 日 月 年   

癸キ 癸キ 癸キ 壬キ   

亥キ 丑キ 丑 子   

壬 己 己ィ癸   

 

 < 大運・女性4年運 >

94 84 74 64 54 44 34 24 14 4

〇 ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇

癸 甲 乙 丙 丁  己 庚 辛 壬    年運→丁戊己庚辛

比 傷 食 財 才 官 殺 印 倒 劫    ←干運の通変星

卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥 子    年運→壬癸甲乙丙

✓ 〇 ✓ 〇 〇 〇 〇 ✓ 〇 ✓ 

    亥 解 解     亥   丑    ←命中の冲支合の地支

 

( 大運は )

※ポイントは 44歳から月干癸を合去する戊運にあり。

〇外格従旺は基本、日干比劫敗と印星が喜 食傷財官が忌 命式の喜の干を

強める地支は喜 忌の干を強める地支は忌となる。よってこの命式では全て

喜の干と支になる。

(外格従旺・従強格は日干は喜で 命中忌の干が無い事が多々あります。

あればそれを(疵)とか(疵のあるorない命式)などと呼びます。)

この命は、忌の地支も無く全く疵のない命式。

〇調候用神は行運の丙、しかし0支と弱くあまり使えず冷え性や性格面

でのクールなどの軽減には効果はありません。

〇運では日干比敗印が喜 食傷財官が忌となる。

〇命中喜の地支を支合する運は、忌運。破格にならず被害は少ない。

〇子丑の支合を解く(解冲解合)午未運は 午未は閑支 子丑が壬癸を

通根2強め喜運 しかし冷え性の症状は酷くなると推定。

辛い症状を抱えて負けず嫌いは強まり

弱音を吐かず気を張っての忙しい日々はストレスを強める可能性。

〇己運は月令1,5倍丑1支2,5 A6対B2,5は内格 外格破格運で忌運 

しかし壬は氷 命式にあまり影響を与えず被害少ない。

〇戊運は月干癸を合去 破格なし被害は少ないが、

月干の社会運を抜き仕事の変化や、負けん気が弱まり気持の変化。

元運は20代、40代までは子丑の支合で寝ている為、

年干壬の父親のする事を眺めているだけですが 40以降60までの日支丑は

壬と癸を還流 又月干の癸が合去し日干(本人)癸と年干壬(父親)は側干となり

関係が深まっています。

大運の50代と60代の後半には、年支と月支が解冲解合で年支(母親)と

日干が通根で関係が深まっているため 戊運以降実家との関係が深まり

命式はざわついていますし 時支亥の蔵干は壬 父親と子供の縁の深さを

意味し子供が実家を継ぐ為の筋道の様に見えます。

結果身内との関係であれこれと気をもむ事の始まりの時期。 

よって戊運は40代人生の転角と見ました。

〇丁丙運は上記の通りで 変化少ない

〇乙甲運は亥が通根 Bに2プラス外格破格運、乙甲は命式冷たく

育たず水を制尅できずに変化は少ない。

 

< 感想 >

忌運でもあまり変化少なく平々凡々と生きられ 命式での性格や行運での

変化の少なさで気分にムラが少なく落ち着きのある人です。しかし 

統率力あっても人を信じ頼りにする事が出来ず 仕事を人任せにできない

性分は形影的にはごく普通のと言えます。人生を伸びのあるものにするには

仲間は皆喜 信じて頼れば一本より三本で人生に伸びが出ますが、

それは本人にとって大変な事ですし 高望みをせず現状維持で変化の少ない

人生を望む人でもあります。もって生まれた性格は誰もが軌道修正できない

ものですし この方の場合行運でもそいった気持の大きな変化が巡らずと

見ました。

 

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

 「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

( 子峰院 占い人・和珞 2019/03/10 )

子峰院ホームページ

http://t.co/XRxE0QDoby  

子峰院ツイート

https://twitter.com/sihoin1

平岡滴宝著 新訳滴天髄を読む  天干論( 戊 ) 

これは子平学、四柱推命と言う運命学(学問)の話です。         

「滴天髄」とは、劉伯温氏{1311~1374年}が編纂した、

四柱推命学をより進歩させる原因となった最初の原書です。              

 

( 戊 )                             

 戊は固重(こじゅう)、中つくせど正しく、静かなれば集まり、動けば開き、

萬物の命つかさどり、水旺ずれば物生まれ、火でかわけば潤いを喜び、

もし坤艮(こんこん)にあれば冲を恐れ静かがよろし。

 

( 訳 ) 

戊土の性質はかたく重く、端的な表現からはじまっていますが、その中味は己の

集まりと言え、大地の中心を型どったものと言っています。

秋、冬は普通戊土はしまった感じがし、春夏の土はゆるんだ感じがします。

人間にたとえれば、首のような大切な場所とも言えます。戊土が水分を充分に

含んでいれば、甲乙の木や庚辛の干の面倒をよく見ます。乾燥しすぎますと逆の

結果になります。もし地支に寅申の冲があれば木や金が弱くなる状態になる

時があります。又丑未の冲があれば戊自体が弱くなりがちで、

強い壬に対する対抗力が不安定となり、強すぎない限り戊の干は、

命式に冲がない方が安定しています。

 

< 戊についての余談 >                      

これは現在の師匠である平岡渕宝先生の話!

「戊の透干の命式に湿があるのか無いのかをまず見なければならない、

例え壬や癸の透干が無くても 亥子丑辰申の地支が冲合で抜けてなく、

命式に暖かみがあれば 水蒸気となり戊山へ引き寄せの財(雲)になると

その様な命式の人は割に財に不自由がなく時々何らかの形で財が手に入る。

命式に壬癸無く水支の無い命式や、あっても冲合で水支が寝ている様な命式は、

その反対となる傾向 日干戊の人は 時々お小遣い程度のお金を手にする事が

できる人が多い。」と                                

 

(雲の続きですが、雲の量により戊山は周りが見え難かったり、

周りからは戊山が見え難かったりします。その為世の中の事が解らずに 

的外れな事を言ったり、又は世の中に出る事を嫌い 世に出辛い命式があります。

 これは現実の人達を見て感じた事ですが、戊山が枯れていれば上記の如く

草木や金の面倒見悪く嫌いな事はしないなど 湿山が生き生きとした感じに

比べて、燥山は時に覇気の無い性格となり 工夫をする事や細かな事を面度がり 

進歩は嫌い古い事に安心感を覚える等々・・(命式によって見極めの必要性)

 日干戊で外格従強や従旺では違いがあります。ご留意のほどを!和珞)

 

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2019/02/19 )

 

子峰院ホームページ

http://t.co/XRxE0QDoby  

子峰院ツイート

https://twitter.com/sihoin1

子峰院 和珞の子平学・四柱推命の鑑定例 No66

 この命式は2019年2月に書いたブログです。格名は外格、従財格です。

格名は同じでも、命式(人)は夫々としか言い様がありません。

< 時間推定 >

時間推定です。この方は私の大好きな あのお洒落で実力派の中国の

若手ピアニスト。年月干壬丁は月令が甲の為化木になり、日干は庚。

これだけでもう鳴り物の命式です。

甲のハンマーで庚鉄を叩く。又命式下、地支の蔵干甲2干に丑の蔵干に

辛があり、命式はよく鳴り響いています。

三柱で充分ピアニストの命ですが、私はこの命式での閃きと鍛錬の丁を推定で

入れて見る事に、庚日には丁時は丑と亥がありますが、立ち位置から日干庚には

人生の荒波に対する抵抗力とやり遂げる力を持たせる為に1支の根丑を選び時柱は

丁丑としました。大運を取れば、今年32歳、現在までの大運とも合っており、

これで大運を取っていく事にしました。

この命でのピアニストは適職と言えるでしょう。

(今年32歳 16歳デビュー、現在までに賞や多額な懸賞金を獲得しています) 

 

< 命式・女性 >

時 日 月 年    壬丁化木(年干乙 月干甲)

官   才 財    寅卯(半合) 月令(甲) 季節(春)

    甲キ 乙キ     庚1干丑1支 (2)

丁キ 庚ィ壬 丁    甲乙(令)寅卯3支 (6,5)

丑ィ寅キ 寅キ 卯キ     丁1干寅2支 (3)

己 甲 甲キ 乙          

          (Aグループ)日干2 対(Bグループ)財官9,5

BはAの4倍以上 用神取法は専旺法 外格 従財格

喜の干=壬(壬運は時干と変化 化木)癸甲乙丙丁己(己運は月干甲を合去、

年干喜乙(正財)と日干庚は絆神の干合で、乙は三倍の強さとなり月令計算4,5倍の

強さになるり喜)   忌の干=戊庚辛

 

< 命式は >

(命式)     格名は外格従財格。従児・従財・従官格の様にB(食傷財官)

官  才財   で構成された外格は格名となった通変星(この命では甲乙)が

丁庚甲乙   強ければ強い程良く、日干は弱ければ弱い程良くなります。

丑寅寅卯   この命では日干(本人)庚(鉈)が、甲乙を切り寅を還流し

己甲甲乙         丁火(時干)を強め、その丁火は3の力で日干庚を弱めている。

              流れは先に財、後に官となり自身の力で喜の財を増やし

       地位を上げて行く命式

       

 

 

< 命式から見る > 

日干庚は丑を根に持ち。丑の己は凍土だが時干の丁3や側支の寅の蔵干丙

に暖めら丑は庚を生助、確りした日干(本人)である。(推命上これを忘れては

ならない)。月干甲(偏財)は寅と卯の根で燥木、切りやすい甲木だが、

月令に旺じられた強い甲木(仕事量)を切らなければならない。

 

日干周り、日干庚に対し、月干・月支・日支は仕事への意欲

 時支丑は、1干2支と強すぎる丁で熱せられた庚をサッと冷やし

強い甲を切るための庚(道具)の刃を錬金 忌ではあるが意欲の期待に

添える力や賢さを磨いてすこぶる良い役目をしている。)

 

又甲が合去となっても、年干の乙は日干の側干となって日干庚と絆神の干合

三倍となって強い(仕事量)乙草を切らなけれらばならず、庚は敗財・比肩無く

一途、強い財に気は向き余所見をしている時間は無く、強い正・偏(乙甲)の財

を切る様はひたむき 財の干渉心6,5に対し日干の2は弱く、表現力は仕事

の行動性に集中、口を動かすより仕事への行動性。正・偏財燥木の

手段は色々で、ジャズ、ポップ、イージーリスニング、伴奏と

人気が落ちれば何でもこなす人で報酬には拘りが無く、

高慢でなく親しみやすさに最大の長所がある。

 

強い甲乙(正偏財)は丁(偏官)を強め性格的には一番強く出る。滴宝著子平廣

論より、乙財→丁官=財を惜しまない。甲財→丁官=目立ちたがる(目立ちた

がり屋)。とありこの方のお洒落はずば抜けて目立っている。月令甲は喜 

変化の化合は喜財で有情の干合 時干丁は行運の壬と喜の化木と行運でも

喜財運に恵まれている。棚ボタの財でなく自分の努力で手にする財で働き者

そしてよく稼ぎ良く使う人ですが稼ぎが多い人です。庚2は丁3に尅を受け

目上の人の意見を取り入れる 月干甲と庚の関係は甲強く喜で良い作用

社会環境の人達からは良いアドバイスがあり、そうした人達に対し庚丑は

自身の意見を言え対等に話し合いが出来る人

お金の管理は月支(社会環境)寅と日支(伴侶)寅 財から官へ繋ぐ喜の地支は

仕事を良く理解し手伝い財の管理を確りする人達。

喜の地支で運も良くトラブルはないと見る。

 ※甲乙の根は寅卯で、丁に全て洩れやすいのがこの命の短所、しかし辰や亥

の水支でもある根をもてば丁に洩れにくく、財官の淑女の風格でプライドが

強くオスマシで仕事の選り好みなどが強い性格となる可能性。

この方の場合最大の短所が長所となる。行運での亥は寅と支合。

辰運(水支で木局揃い)では、仕事を選べる時期と見る。

 

< 大運・順行 >

大運は干・支、夫々5年毎とですが、前後の運や流れはとても大事。

又年運は多いに影響があり、推命時にはポイント運では年支も見る必要性

(命式)     

官  才財   

丁庚甲乙   庚  (2)

丑寅寅卯   甲乙 (6,5)

己甲甲乙      丁  (3)

 

(大運)        〇=喜運 ✓=忌運

 98  88 78   68   58   48 38 28 18 8

〇 ✓ ✓ 〇 ✓ 〇 〇 ◎ 〇 〇 

甲 辛 庚 己 戊 丁 丙 乙 甲 癸   →(年運)癸甲乙丙丁

才 敗 比 印 倒 官 殺 財 才 傷   ←天干運の通変星

子 亥 戌 酉 申 未 午 巳 辰 卯   →(年運)戊己庚辛壬

✓ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 〇 〇

丑 寅 卯 卯 寅 丑           ←冲合する命式中の地支

 

< 大運は >

 〇癸(傷干)運は、庚や丁とは干関係悪く喜忌悩むが、日干と財の通関用神 

喜の甲乙を生じ(育成)丁財につなげている為喜とした。傷官から財に繋げる為の

技術習得の時期。

〇甲(正財)運は、月令計算2プラスで喜運。乙(偏財)運は日干と絆神の

干合三倍月令1,5倍計4,5プラスで喜運

〇卯辰運とも甲乙の財干を強め喜運、卯運13歳から乙運32歳は財を強める運で

経済的に恵まれるが、仕事は忙しく体調管理と精神面でのケアーが大事な時期。

※13歳から32歳までは財星を強め喜運続き

※財運から官運へ変わる時期は、曲想やタッチが変わる可能性。

〇33歳の巳運から丁運の52歳の20年は、官運を強める喜運 

地位を不動のものへ押し上げて行く時期。

〇53歳未運は、時支忌の丑を冲で無作用とし喜運。庚の力は半減 

強い甲乙を切りる作業は、人生の延びは有るものの心身共に骨の折れる時期。

〇58歳戊(印綬)運は 丑が通根Aに2プラスA4 対 B9,5 内格。破格運で忌運 

しかし 戊は丁を護丁して命式との干関係良く 年運癸は戊を合去 

その後の年運(甲乙丙丁)は救干になる為 忌運であっても調候的には酷くはない。

戊は音響の効いたドームの様なもので不動の地位となった彼女のタッチは重厚な

音量を得とくする時期、経験を積んだ演奏家として注目を受け活躍されると推測

〇68歳己運は、月干甲を合去、日干と側干になった乙(偏財)は絆神の干合三倍、

月令1,5倍計4,5の強さになり喜運。(仕事量・経済的など)

〇庚辛運は 日干類を強め破格の忌運 年運の救干に救われる事多し。

〇申酉戌亥は、財星を1弱め忌運。破格は起らず大した変化は無く年齢を考慮、

体調の衰えなどから自ら仕事を減らす可能性。

〇98歳甲運は、偏財運喜運

〇103歳子運は 時支の丑を支合 丑は忌の地支だが日干を強め質を良くしている

地支で時支は命式の墓の様なもの年齢を考慮に忌運とした。

少なくても健康を害する。

 

< 体形など >

目立ちたがり屋お洒落、そして忙しく。命式に水気 土気が少なく 

甲乙は丁にもれ痩せ型 今後も肥えないと見る。身長は甲乙喜で強いが丁に

洩れ庚に尅を受け普通。肌の色は甲強く庚丁の強さから、

青白く赤と程好く美しい肌色と見ました。

(アジア系での考慮は必要)命式は、よく鳴り響き耳は良い筈です。

< 感想 >

この命式・大運には誉めるところが沢山あります。大運は干・支とも喜で流れは

同じで傷官から始まり→喜財→喜の官運と順生。変化・絆神強化の干合は喜、

月令喜。又例え忌運であっても酷くは無く、命式から見る人柄は 

高慢でなく直向(ひたむき)で親しみがある等 

この様な命式を見るのは初めての事で素晴らしいの一言です。

本人に「目立ちたい」と言う積極的な気持強く、

世に出やすい命式と言えそうです。

 

( 再度更新して溜息が出るほど良い命式だと思い!

   2021/12/9 )

 

 

 参考文献  

平岡滴宝訳  「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

平岡滴宝著  「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

( 子峰院 占い人・和珞 2019/02/26 )

子峰院ホームページ

http://t.co/XRxE0QDoby  

 

平岡滴宝著 新訳滴天髄を読む  天干論( 丁 )

  これは子平学、四柱推命と言う運命学(学問)の話です。         

 「滴天髄」とは、劉伯温氏{1311~1374年}が編纂した、四柱推命学をより

進歩させる原因となった最初の原書です。                

滴宝先生は、劉伯温氏の「滴天髄」を紹介する時は何時も、論や文が抽象的と

書いてあり、だからこそ多くの方々が熱心に勉強するのだと仰っています。

その言葉は私に取っても「滴天髄」はその様な文であり論だと考え

向き合っています。よってここでは少し悪戯をして、

訳に本文を当てはめてみました。

訳文の中の「本文」がそれに当ります。(和珞)                  

 

天干論 ( 丁 ) 本文                         

 「丁火は中柔らかで内性照融(しょうゆう)、乙をいだいてしかし孝、

壬と合してしかし忠、旺じても烈しからず衰えても窮(きわ)まらず、

嫡母(ちゃくぼ)あるが如きは秋もよく冬もよし。」             

 

( 訳 )                                 

 「丁火は中柔らかで内性照融(しょうゆう)」丁の火は地上の火で、

火山の烈しい火(四干三支、月令付き)等から、ローソク(一干0支)

にいたるまで、色々の形が考えられます。しかし暖かさがあって強かったら

激情を秘めることになりますが、普通はほがらかで明るく心の中は柔らかです。

「乙をいだいてしかし孝 」乙は偏印にあたり、丁は庚辛から乙の尅を防ぎ、

親孝行と言う表現がされますし、                

「壬と合してしかし忠」壬丁干合は紳士淑女の風格があります(丁が日干なら

壬は殺)。「旺じても烈しからず」壬が強くなり過ぎれば、その人に不利、

即ち貧合となりますが、戊が壬を制して丁を守ります。戊は丁を守る役目が

あり、烈しい丁であれば他の干への害を防ぐ壁の役目を果たします。   

「衰えても窮(きわ)まらず」弱い丁の為にはいろりの様になって丁を守ります。

戊が丁を守っている様な命式になっている人は、強い丁でも烈しすぎませんし、

丁が弱くても消えません。

この他、従児、従財従殺となる場合も、丁は弱くても消えません。      

「嫡母(ちゃくぼ)あるが如きは秋もよく冬もよし。」この様に色々の状態の中で

丁が弱い場合、甲の印星があればたとえ戊 が無くても、強い庚辛「秋」

制することができますし、強かったり、冷たかったりする癸水「冬」から

甲への根腐れに対しても、抵抗力を持つことになります。         

※これは丁と庚や辛、そして甲の相関関係、丁庚癸の相関関係を

言っています。 

 

< お香と私 >

 家族が皆出掛け 一通り家事を済ませた一人きり午前の時間帯 

私はストレッチをしながら、何時もの仏具屋さんで買い求めた「お香」

1本を半分にして炊く!「お香」は燃え尽きストレッチが終ると、

一杯のコーヒーを頂く!贅沢なひと時である。

私達に取って丁とは、丁は強さに見合った土(戊or己)で護丁すれば安定します。

弱い丁火を小さな己(香炉)が護丁。 

線香の火も香炉がある事で立っている事が出来 火が尽きるまで「お香」の香りを

漂わせる事ができます。丁火は弱く小さくても我々の為に役立ち、

生活の中では欠かせないものですが、 

扱い方を間違えれば牙をむく事もあります。                           

< 専門書を理解する工夫 >                       

こうした専門書を理解する事は、私に取っては日常からかけ離れた事で理解し

難い事です。数回、何十数回と読むことは勿論、接続語、形容詞、副詞などに

神経を使い読み、それでも自分の物にする事は容易ではありません。

よって色々な工夫をして理解できる事を試みました。

本文に対し訳文はどれに当るのかと考える事もその中の一つです。(和珞)

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 

 

( 子峰院・占い人・和珞 2019/02/19 )

 子峰院ホームページ

http://t.co/XRxE0QDoby  

子峰院ツイート

https://twitter.com/sihoin1

子峰院 和珞の子平学・四柱推命の鑑定例 No65

( 子平学・四柱推命・運命学 )

私に取って地支を語らない推命は推命とは言えません。特に地支関係を

この命式でも害、半合は一目瞭然、害での行運の場合、

大運亥や申運は解冲解合運となり冲・支合の作用は働かず、

その次の行運を見る。例えば大運が申なら 年運亥運に

注目します。4支が冲・合で無作用となり命式は大きな変動が起き、

どの様な調候かを見る必要が出てきます。この命では申運に亥 

亥運に申は巡っていません。

寅卯は半合で、方局となる辰運にも注目しました(下記説明)。

日支と時支蔵干の暗合の調候は、依頼者自身から教わり(あ~そんな風にも

出るのかと・・勉強になり感謝)。

なんと子平・四柱推命は複雑なのでしょうか、

仕方ありません複雑な人間そのものを現しているのですから。

( 推命時 年運を見る為に万年暦は何時も手元から離せず ) 

 < 命式・男性 >

時 日 月 年    戊癸強化の干合 戊は三倍 巳寅-害

印   官 食    癸1干申1支   (2)

庚キ 癸キ 戊ィ乙ィ   庚1干巳申2支  (3)

申キ 卯ィ寅ィ巳ィ   乙(令)1干寅卯2支  (3,5)

庚 乙 甲ィ丙    戊(強化)3干0支    (3)

           寅卯―半合

 

    A印日5 対 B食官6,5 

用神取法 内格扶抑法 格名は 内格正官格

AがBより弱く喜 よって日干癸と印綬庚が喜 双方に通根の申が喜となる。

Bの年干乙(食神)と月干戊(正官)は忌、忌の乙に通根する寅卯は忌となる。

巳は閑支であるが、行運の丙丁に通根して喜の癸を弱める為忌とした。

 

< 命式は >

巳寅は害の関係で 最初の行運での亥申運は冲・支合は成り立たたない。 

日干癸(本人)は、庚に通根申の蔵干の内壬を強め雨で、

乙を支える卯寅に潤いを与える年干乙(食神)は元気な湿木、

雨にぬれた戊は湿山 天上での癸水は戊山に引き寄せられ

た雨雲 季節は春。地支には巳甲(蔵干丙)があり命式は暖かく(申蔵干)

壬水の湿は蒸気として天に登り癸水は上下往復を繰り返す。

1干1支と数字的には強くは無いが、

癸申庚の関係を含め元気な雨であり雨雲である。

乙(食神―自由思考)と戊(正官―規制・制約)は数字的にバランスが取れ 

どちらの性格も干関係上出るが日干の側干で強化の戊の性格の方がより強く出る。

印星や日干との関係もあり、それらの性格は自身の都合に合わせた使い方となる。

庚癸の関係は(湿金、錆)

※癸の通根の地支蔵干は、壬・癸どちらを先後するかによって

見極めが違ってきます。

 

< 性格などは >

格名は内格正官 正官戊は月柱(社会環境)に透干 強化三倍戊の生きる目的は

出世欲の強い人。戊は忌、その性格は上司には礼を尽くすが下の者には厳しい。

癸は戊山に吸収され組織や上司には大人しく従順であるが、

戊の忌は苦労で思う様に行かず社会生活でのストレスなどを現す。

日干癸と時干庚(印綬)は申(蔵干―庚壬)を還流 

庚は湿金(賢そうな振る舞い)・錆(湿から錆びは 第一印象良く、

その印象はだんだん悪くなる)の関係で不器用 要領悪く処理能力は低いために、

嫌な事はしたがらない(日干より印星強く依頼心強く人に頼る)。

正官の性格から嫌な仕事はできるだけ部下などに押し付ける傾向で

言葉的には思いやりのない押し付けの命令口調、

部下等からの評価は低く統率力にかける。ストレス解消には乙を趣味

(乙の食神―自己表現)で使い生きる人である。(趣味仲間で楽団)

月支甲の蔵干に正財(丙)があり 財欲の強い人。この形の命式は、

地位が向上すれば収入もそれなりに増えると考えて良い。

※月支の作用は、4支の中でも最も強く働く。

(命式)

庚癸戊乙   

申卯寅巳  

  甲   A印日5 対 B食官6,5 

 ※51歳の頃「医学生となった息子を経済的に支えていけるでしょうか」

の依頼により見る。

 

< 大運・逆行 >

 94  84   74 64 54   44   34 24 14 4

✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓ ✓    

戊 己 庚 辛 壬 癸 甲 乙 丙 丁     →(年運)己庚辛壬癸

官 殺 印 倒 劫 比 傷 食 財 才     ←大運天干の通変星

辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥 子 丑     →(年運)甲乙丙丁戊

×  ✓ ✓  ✓ 〇 〇 〇 △ 〇 〇

  申       卯 卯           ←大運地支と冲・合の地支

 

〇4歳からの丁(偏財)運は 寅巳が通根忌のBに3プラスで忌運。

丁は三の強さで乙を洩気して戊土を強め 喜の癸庚を弱める命式全体に

影響を与え辛い時期(父親は転勤族で

各地を転々 長い間赴任先の北海道は寒かった!と)

〇9歳からの丑運は、水金土を強め喜Aに2 忌Bに1プラスで喜運。

〇14歳からの丙運は巳寅が通根Bに3プラスで忌運、忌の戊土の質を高めて

乙を育て喜の癸を弱め 喜の庚の錆の軽減多少良い事もあるが、

進学には不利なように見える。しかし年運の15歳庚申 

16歳辛(大運の忌丙を合去)酉 17歳壬戌 19歳癸亥と干合、

冲支合の関係はあるものの大運丙と命式などの関係で年運は有利に働いている。

又「出世」と言う野望があり、働き盛り大運の子運から辛運の50年間に

忌運は乙・甲運の10年間のみで良い運の持ち主、

夫々の要素から進学は思うようにいく可能性

現実には地元の公立進学高校のトップ校に、国立大学に入学を可能にした時期。

※以後、大運忌の天干運も、年運の救干に救われる事になる。

〇19歳からの子運は 喜の癸に通根喜運。アルバイト先であった大手予備校に

講師として入社。日干気力を強め、将来伴侶となる相手と同棲。

〇24歳からの乙運は 時干喜庚を合去で忌運。

〇29歳からの亥運は、寅巳が害の関係で冲合の関係はおきず3支共作用する

亥は乙癸を強め△。

〇34歳からの甲(傷官)運は、忌の乙を強め忌運。

甲乙は戊と癸を弱め仕事にムラが生じる、傷官(行動性)は仕事に趣味に忙しい

時期となり集中力にかけ仕事上の失敗に要注意の時期。

〇39歳からの戌運は、日支忌の卯と支合で喜運、

趣味より仕事に比重がかかる時期。

〇44歳からの癸運は、喜の癸を強め喜運。良い助っ人が現れる可能性。

(月干戊は絆神の干合で、関係は一生続き、

癸・戊双方の行運での干合はおこらない)

学長となる。この時期の出会いは大切にしたい。

〇49歳からの酉運は 日支忌の卯を冲で喜運。この頃の相談で依頼を受ける。

少子化で、予備校の将来性に不安を感じ転職。求人関係の会社に就職する。

長男、国立大学医学部に入学。

〇54歳からの壬運(劫財)は喜運、壬癸、喜の冲天奔地、

忌の戊(三倍の強さを持つが無根)を押し流すほどの勢い、

上司に従順だった頃とは一変する。

仕事では独断の地位(向上)の可能性、自信満々の時。 

〇59歳からの申運は、巳寅が害の関係で冲・支合はおこらず、癸庚を強める

元機の地支でAに2プラス ABの平均は取れ人生で最高の時期となる。

〇64歳からの 庚(印綬)運は年干乙を合去 A日印5 対 B官3となり 

喜忌変遷で忌運 60歳以降の年干の合去は、変動は少ないと見るが、

喜忌変遷での忌運は、月支(社会環境)寅と日支(伴侶)卯は閑支となる 

年齢を考慮して伴侶の健康・変化や現役を退くなどの可能性。

〇以降は忌運が続きます。命式は天干・地支に五気が揃い健康的な人です。

大運天干運は、年運の救干があり命の問題はないと見ました。

〇79歳からの午運、年運は丙丁運が巡り、命式巳寅を合わせ4の力で

癸庚を弱めるため健康に注意が必要な歳となります。

〇89歳からの巳運は、時支元機の申を支合で無作用とする、

癸と庚は1干0支となる。

時支申、元運では人生最後の喜で元機の地支が無作用になるその調候は、

健康に不安。年運丙丁は要注意の時期で 一つの寿命と見る。

〇大運99歳辰運は、命式寅卯は木の半合 辰と3支揃えば木の方局となり

99歳の年運は甲(食神) 甲1干方局4 合計5忌のBにプラス 

癸を洩気、庚を反尅。この時時が寿限と見ました。

 

< 補足 >

51歳の頃「医学生となった息子を経済的に支えられるか」の質問には、

依頼時期以降に人生最高の運が10年以上続く事になり

「貴方はこれからの人です」と大運の説明。

加えて命式は元運日干から時柱申へ、

申から時干庚喜に繋がり、自身が作り上げる喜の将来性。

庚申は喜の印星 賢い子供さんで申には汚れがなく元機の地支でもあり 

時支の良さが目立ちます。

日支(伴侶)と日干を見れば、日支蔵干は乙(食神) 癸(養分)→乙 

経済的主導権(稼ぐ)は日干本人 使う人(経済管理)は伴侶、

忌の食神ですが卯は木の専気、目的あれば一途、

日支と時支の蔵干は暗合。伴侶は「子供は高校卒業すれば経済援助はするが

独立させる(同居はしない)」が基本的考えの人と聞く。

そうした目的があり達成の為に経済観念はしっかりした人。

様々な要素の説明をして納得頂いた。

この様な方には良い補佐役が欲しいところですが 

それが命式上に見当たらないのが残念、

44歳からの癸運の出会いを生かす事が出来れば等と考えました。

 

 

 子平学の基本

  ↓

sihoin-waraku.hateblo.jp

 参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

      「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

 ( 子峰院 占い人・和珞 2019/02/07 )

 

子峰院 【最新改訂版 子平学 四柱推命法 皆伝書】

http://sihoin.web.fc2.com/shihei9.html

子峰院ホームページ

http://t.co/XRxE0QDoby  

子峰院ツイート

https://twitter.com/sihoin1