子峰院 和珞の子平学・四柱推命の鑑定例 No56

 知り合いの子供さんからの紹介で「見てあげて」と開いた手から渡された

小さな紙には丁寧に生年月日と生時が分まで書かれていた。

お断わりするつもりが、命式見たとたん「私がしなければ」と

言う気持にさせられた。命式・大運なしの手紙風に書いた鑑定書を友達に預けた。

後日お母様に偶然お逢いする事があって、その事へのお礼の言葉を頂きこちらも

勝手な事をしたと謝ったが 返って恐縮され胸を撫で下ろした案件だった。

 

< 命式・男性 >

年 日 月 年     未丑=冲 月支未節日より10日で月令は丁 

比   食 才     辛2干酉1支 (3)

辛ィ辛ィ癸キ 乙キ     癸1干0支  (1)

卯キ 丑 未 酉ィ    乙1干卯1支 (2)

乙 己 丁 辛     A日干比3 対 B食神・偏財3

          用神扶抑法・内格偏財格

 

< 命式の喜忌 >

日干(本人)を強めAグループ3 日干を弱めるBグループ3 用神取得法の割合は

扶抑法内格 日干以外では偏財強く 内格偏財格。

AとBは全く平均が取れた命式である。乙は癸に生じられているが、年柱 年干乙は

年支酉に暗尅 時柱時支卯は時干辛に暗尅 年干乙は辛に制されている

(側干でなく還流もなく制の作用は弱いが 命式が一軒の家とすれば一応制)。

又癸は0支と弱く どちらかと言えばAの辛が強く忌 Bの癸乙が弱く喜となる。

よって辛酉は忌 癸乙卯は喜となる。平均の取れた命式で喜忌変遷の

運に注意が必要な命式である。

 

< 命式と性格そして生きる道 >

辛2干に劫財無く 負けず嫌いで一途、比肩は日干の側干で響き お喋りで打てば

響く賢さ、月干癸は空気の湿気 丑(土・金)冲で寝ている為に汚れがない 

辛に透明の水滴の見かけの良さ 癸の食神は日干辛に良く作用し小器用 

辛に通根の酉は、辛を最も辛らしくする地支である 辛2干は希少価値なものでは

なく2干1支は銅であるが金に近い銅であり人気者、汚れが無く酉が通根の辛は

きれい好きで賢い、年干乙財の干渉心は愛嬌があり命式の干関係から

ムードメーカ。ストレスや体調が思わしくない時は耳鳴りの調候の疑い。

月令丁の激しさや辛のきつさは、自己防衛に必要な時だけ使う

年干(父親)乙と通根の卯は時支に帰宿しており 本人との関係は深く跡継ぎの

可能性。日干辛→月干癸→年干乙は順生 癸は関となって忌辛が喜乙を

尅すのを防ぎ、何役もの良い役目を果たしている為 生きるために癸食神を使い

乙財を育成する道を選ぶべきである。 

1干0支そして夏生まれで癸は弱いが、小器用な食神を、絶えず磨けば失う事は

なく磨き続ければ技術や言行表現力のスマートさは必ず輝く。

 

 

< 命式で見る家族 >

 母を年支酉 時干辛を兄弟姉妹と見れば 兄弟辛同志はお喋りで口喧嘩など

しても傷つけ合う事など無い 年支酉(辛)は月支午(丁)に暗尅され大人しい

母親である、母親・兄弟・本人の本来のあり方は、価値感などの考え方が似た

者同志で本質は仲良しである。年干乙は父親と見れば乙は月干癸から養分を貰って

育っているため、象意は仕事人間で良い仲間や環境に恵まれている。

乙と夫々の辛との干関係は良くなさそうに見えるが、母親は子供一筋 

父親は癸食神→乙財と見れば職人気質で仕事一筋の人である。

父親乙財(仕事・経済)と見る時、役割分担ができた穏かな普通の家庭が

浮かびあがる。年干から時支への帰宿があり、家族同志の縁は深い。

 

 (命式)

辛辛癸乙

丑未

  丁

< 大運・男性逆行 >

生月7月 生日16日 節日7/7 16-6=10  10÷3=3余り1 3年運

※43歳戊運は、月干癸と変化の干合 化火運 大運戊は丙に 

月干癸は丁に変化する。

 

 3 13 23 33 43 53 63 73 83 93

〇 ✓ ✓ ✓ × ✓ ✓ 〇 〇 〇   43歳戊は化火

壬 辛 庚 己 丙 丁 丙 乙 甲 癸   丙己庚辛壬(年運戊は化火)

傷 比 劫 印 官 殺 官 才 財 食

午 巳 辰 卯 寅 丑 子 亥 戌 酉   癸甲乙丙丁

✓ ✓ 〇 〇 〇 〇 ✓ 〇 ✓ ✓

解   酉 酉     解   卯 卯

〇命式は全く平均が取れている為 喜忌変遷を起こしやすいが癸は1干0支と

弱く良い働きがあり季節は夏の為 癸が1程度プラスされる時がこの方に取って

一番良い時である。又癸or 乙が1から2増えたとしても現状維持で悪くはない 

夏の乙は水分を多く吸収する。丑の場合は蔵干に己土があり粘りのある土の

地支でもあり辛とは相性が悪く忌運とした。

〇大運午は丑未の冲が解ける運 火には午未が通根する。11歳丙年の依頼

「僕はどうなるのでしょうか」年干丙は日干と絆神の干合に月令計算をいれて

3倍の3倍で9に大運の午未2支の11の強さで日干辛を尅す運は健康を心配した。

この命式の辛は肥える体質ではないがお洒落でダイエットを疑う、

お医者の忠告を優先して好き嫌いをせず 清涼飲料水などではなく

御茶や水などでの水分補給を心がける様に忠告をした。

後日談として体脂肪が高い為ダイエットをして体調を壊し体育などの

授業を休みがちだったと伺った。

〇43歳戊運は、月令は丁、月干癸との干合は 変化の干合で運の戊は

丙に、命式癸は丁に変化する。

(化火の命式)

時日月年 (大運丙)    大運丙は命式天干を五年かけて順番にめぐる 

辛辛丁乙         1つの天干は1年と三ヶ月で巡る

丑未         まず年干乙 月令つきの丁に尅された乙は

            父親の変化による自身の変化と見れば

〇40代の転角、父親の変化で後を継ぎ等で転職 それによって大きな負担が

のしかかり43歳からの2年半後 45歳8月以降、日干辛と絆神の干合に加え

月令計算丙により体調の悪化、丙を心臓 辛を細い管(血管)などと見れば

循環器系や、癸水の腎系 乙の肝系などが疑われる。

※滴宝先生は、運の干は天干を巡ると著書の中で書いている。渕宝先生始めと

する推命仲間でもよく話題にのぼるが 推命者仲間、渕宝先生の依頼者などに

よる話や私自身の経験から1年3ヶ月で年干から時干を順に巡る話は

(天干4干で五年かかる)、これからの占術に生かせると考えている。

年運も考慮に入れなければならない。

〇大運の流れは13歳より辛(本人)を強める運に入り、好きな事が見つかり

母親の応援で好きな道を進む 40歳の転角では上記の通りで火気が大運、

年運が重なる時や上記の時期は健康に留意の時期となる。化火運を無地越せれば 

喜の寅運となり、父親乙の仕事、もしくは似た仕事をこなす様になるでしょう。

< 推命を終えて >

見かけは明るく元気な人ですが、行運は変化の多い人で常に不安心を抱えているが

辛2干は一途で負けず嫌いの気性は本心を出さない性格となっている、

見掛けと本心は異なる人。性格 家族環境や40歳代までは好きな仕事をし、

それ以降は父親の後を継ぐか似たような仕事をする事

ダイエットや水分補給について助言をしたが、

不安材料の一切を告げなかったのは勿論の事である。

 

( 子峰院 占い人・和珞 2018/11/03 )

 

( 子平学の基本 )

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参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

             「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

子峰院 【最新改訂版 子平学 四柱推命法 皆伝書】

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