子峰院の子平学・四柱推命( 鑑定例128 )

  < 鑑定例128 >

 この命式は特殊な従財格になります。

 滴天髄は寒暖論で言います。

「地道に燥湿あり、品彙を生成し、人道これを得れば偏るべからず。」

と。地支に寅未の火支があって天干に壬癸の字を見ない命式ですから

寒暖論で言う、完全なる「燥の命式」になります。

子平学は基本日干を強めるグループ=日干比劫敗印と

日干を弱めるグループ=児財官 に分け大まかには内格か外格でそれらの

喜忌を決めて行きますが、干関係によって同じグループであっても喜忌を分かち

合う事が多々有り、天干や地支の特徴を詳細に知り、その関係で区分していく

には、天干の十干と地支の十二支を充分に勉強する必要があります。

 

< 命式・女性 >

時 日 月 年     月令-甲 季節-春

才   劫 官     辛庚2干0支

乙 辛 庚 丙     乙(令)1干4支 (5,5)

未 卯 寅 寅     丙1干3支 (4)

己 乙 甲 甲     

 

A2 対 B9,5 

BはAの4倍以上  用神取法-専旺法  格名-外格・従財格

よってA(日干・劫財)は忌、B(偏財・正官)は喜となる筈が、下記説明。

 

< 命式は >

B (児財官)の外格は、格名となった通変星が必ず喜の干となり、

この命式は従財格であり、偏財の乙が喜の干となる。

乙は月令付き4支の根を持ち強そうであるが、春月の丙は3支の根を持ち相当

に強い丙である。丙と乙には距離があるが寅未3支の根は還流している為

関係は強く、乙は水支なく枯れ芝で元気を失っている為、丙は喜の乙を

逆生では無く尅の関係である為、丙は忌の干となる。

元機の地支―卯(丙を強めず木の専支) 

 

(大運では)

この命式は、火を弱める時期は悪く 水を強める時期は良くなる。

壬の時期は、春月の1干0支では丙強く水溜りの様なもので、乙は浮きでは

なく1干4支火支多く、水を欲しがる乙は生き返った様に元気になります。 

 

< 大運 >

93 83 73 63 53 43 33 23 13 3

✓ ✓ 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓ ✓ ✓

庚  壬 癸 甲 乙 丙 丁 戊 己

劫 比 傷 食 財 才 官 殺 印 倒    ←天干運の通変星

辰 巳 午 未  酉 戌  子 

〇 ✓ ✓ ✓ △ ✓ ✓ △ 〇 △     

戌       寅 卯 卯 寅   未    ←冲・支合する命式の地支

 

< 大運は >

寅未は、乙と丙を還流しますが枯れ(洩)を促進する地支ですから、冲・支合で

無作用となっても乙は返って楽になり、運は△ですが大して悪くは有りません。

卯は元機の地支、冲・支合になる運は苦しい時期となります。

丁運23歳過ぎ、本人は結婚を予定しているが身体の方がしんどそうで今後が

心配、とお母様からの依頼でした。病院で見て貰ったそうですが

何処も悪い処が無い、と言われてそうです。

〇丁運は、乙は火支多く水支が少ない為丁への洩気が激しい時期「身体がしん

どい」であれば問題はあると思い、占いに頼るよりは大きな病院で再度看て貰う

べきと伝えました。本人が病院で検査を受ける事を億劫がり診察を嫌がった為に

病院から足が遠のいてしまい結婚話も自然消滅したと。(後日談)

〇丙運は33歳になって転倒を繰り返す様になり、再度病院で看て貰った時は

大病院を紹介され検査結果、難病である事を告げられたそうです。

丙運の次の戌運38歳は、元機の地支卯を支合して経過は思わしく無いと

推測できます。

この事は占術推測として、丁運の依頼時に「発病すれば・・・」と

報告しています。戌運が過ぎれと天干運は、

〇43歳乙運、乙は劫財庚を合去、年干丙が日干の側干になれば

絆神強化3倍の強さとなって、乙の枯れはかなり進み状況は酷くなる一方

〇48歳酉運は、元機の地支卯を冲、支合の戌運より状況は悪いと推察できます。

その後の、甲・申・癸と喜運に向かったとしても、完全復帰は中々難しいのでは

無いかと占術推察をしました。

〇壬運は「時に遅し」の感で、壮年期に巡っていたらと思います。

 

( 地支「子」について、)

平岡滴宝訳 神峰通考 干支体象詩より

干支体象詩 子宮詩日は

「月支子水占魁名 雞澗汪洋盡情」と言い

直訳)

「月支に位置する子は、水支の中でも最も大いなるものと称されますが、

谷川の水から大海のようなたとえまであり、なかなか情が伺えます。」

 

「盡情」は情の豊富さを言っています。こうした燥の命に情を見せ

命式全体は潤い元気になります。

子運は18歳に巡っています事から青年期は元気で人生で一番良い時期です。

又情が豊富なだけに丁運23歳の時期を何とか乗り切れたと見ましたが、

それが早期発見を遅らせたのではと、

結果的に良かったのかどうか疑問が残るところでも有ります。

平岡滴宝先生は、著書の中で

情には有情・無情があり見極めの必要性があると言っています。↓

                         

心情は大変だった筈の、丙運に再度依頼を受けてお話を伺いました。

お母様は「今後をもっと知り覚悟を決めたい」と

お話によれば、ご本人は幼少青年期に掛けて偏食が酷かった様で、

スナック菓子を大量に食べるかと思えばキチンとした食事は取らない日が多く、

煮物より揚げ物を好み、野菜や魚を嫌いお肉大好き人間と、自分で言っていた

そうです。悪魔はその様な所から忍び寄って来るのかも知れません。

 

「占いは対策法を伝えるべき」との声を多く見聞きしますが、

「そんな魔法の杖があればどんなに救われるかと」思う事は常です。

 

子峰院では、鑑定経験豊かな渕宝先生がこれまでの経験を生かして様々な

命式で丁寧に教えて頂けますが、実践での依頼者方のお話は又違った勉強

が出来る事は間違い有りません。

二人の師からは「依頼者の言葉に耳を傾け何を知りたいかを先ず把握して

要求に答える努力からは自ずと答えが出る事は少なくはありません。

又、そうした実践からはこれから先の推命鑑定に大いに役立ちます」と

教えられています。これから先の実践に役立ちます。

       

         

 

 

(ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳   「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考・干支体象詩」

平岡滴宝著   「改訂版 あなたの運命のすべて」

        「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

       「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2022/06/07 )

 

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