郷里を離れて都会の老舗と呼ばれる商家に嫁ぎ、都心にあって構えは
大きく他人から見れば玉の輿と言われそうだが、プライドの高い舅姑小姑に
就いて行くのは並大抵では無い苦労が伴った。子供が生まれれば二歳過
ぎても小さな身体におんぶして稼業の手伝いを任され、自身では一人前の
苦労をしたつもりでいても、三年に一度帰れるか帰れないかの実家の母に
言わせると「私は、貴方のように裕福でお金の心配も仕事もしない呑気者で
いられない・・」
と母が言った傍ら兄が凄い剣幕で「知らないで簡単にそんな事を言うものじゃ
ない、妹も言わないだけでどれほどの苦労をしているかはわかん、母さんが
そんな世間知らずな事を言えば偶に帰ってきた妹が可哀想とは思わんか」と
言葉を添えてくれて、その話は終止符を打った。
私も母親の並ならぬ苦労を見て育った御蔭で「母親の苦労に比べたら、こん
な苦労大した事は無い」と思う事が出来た。理解をして貰えない淋しさより
も母親の目には呑気者と思わせ心配をさせずに済んだ事の成功にむしろ
「これで良し」と自分を誉めました。
これは、近くに住む友人の話です。
次の命式は女性、才の持ち主です。
(命式)
時 日 月 年
甲 丁 癸 壬
辰 丑 丑 午
戊 己 癸 丁
この命式は、年丙、月辛の化水格です。丑月は節日より12日迄の月令は(癸)
この命式を見た瞬間、失礼ですが内心悲鳴を上げました。
師から、「天干ばかり見るからそうなるのです。」「イエ!丑2支をみて・・」
「丑が凍っていますか、丑2支は両側には火の専支午と辰に挟まれ、天干
には丁の透干があります。大した人ではないですか」と言われ心を入れ換え
て推命した女性です。
月令同気の冬の壬癸に対して日干丁、社会生活の強い癸への対応、辰の
根を持つ湿木甲は日干丁を洩気で強める事はありません。日干両側の癸と甲
に対しての苦労がどうしても忍ばれます。
又、年支母親午蔵干丁は年干壬 月令癸に囲まれて苦労が見受けられ、
対面の時「親も子もと言いますが、お母様も貴女同様苦労人ですね」と言えば
「解りますかね。特にね、母も娘もと言いましてね、苦労の多い母親を持つ
娘は、母親と同じ様に苦労する事が多いと言われますが、どんな因果なの
でしょうかね」と
ポツリと話してくれました。フッと御近所友の彼女の話が思い出されてなりま
せんでした。 次回に続く
( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )
平岡滴宝訳 「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」
平岡滴宝著 「改訂版 あなたの運命のすべて」
「改訂版 子平学・四柱推命法深書」
「改訂版 秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2023/07/12 )
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