基本丙が、2干の透干がある場合は
「天に両日なし」で特に内格では 喜の干であっても
どの丙かを、忌にしなければならない事が多くあります。
しかし この命式の場合季節は冬 壬は月令を持ち強く
年干の丙は、忌の干庚を弱めるため喜。
時干の丙は 忌で強い壬を弱めるため喜とした。
又 元享利貞、年干は青年期までを現し、60歳以上
は影響は少なくなる。時干は特に60歳以降に影響が大きい
幾つかの理論を考慮すれば、喜の2干の丙は問題はなく、
例外と言える。例外とは言え鑑定の際は、基本の理論で
根拠をきちんと示さなければならない。
又 子平学・四柱推命は根拠を示す事ができる運命学である。
( 命式 女性 ) 干合・冲・支合なし
時 日 月 年 壬1干(月令)3 辰子2支(5)
才 倒 才 庚1干 戌1支 (2)
丙キ壬イ庚イ丙キ 丙2干 戌午2支 (4)
午キ戌△子イ辰イ 日干・偏印7 対 偏財 4
丁 戊 癸 戊 (格名) 内格・偏財
※月支が子の場合、月令は節日を入れ6日までは(壬)
とし、それ以外は癸でとります。この方の月令は
癸の範囲です。
< 性格 >
命式を見たままの性格 命式の両端から太陽(丙)が照らし
ていて影は無く明るく二面性も無く正直でおおらか。
丙(偏財)・日干が共に強く干渉心は一方的で押しが強いが、
(壬水は温かい)心根は温かく意地悪なところの無い人、
倒食(庚)は強い丙に弱められ、壬とは沈金の関係で忌の干でも
ある為、倒食の人を思いやる気持ちは少ないが性格は明るく
人気は得やすく、天干の壬は温かく元気で活動的な人である。
総体的に観て庚のプライドは弱く、日干の側干に
確りした丙財が透干で、身体を動かしどんな仕事でもする
働き者で頑張り屋、ユーモアがあり明るくムードメーカ
< 大運 >
喜 喜 忌 忌 喜 喜 忌 忌 忌 忌
10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
己 戊 丁 丙 乙 甲 癸 壬 癸 庚
官 殺 財 才 傷 食 敗 比 敗 倒 ←干の通変星
亥 戌 酉 申 未 午 巳 辰 卯 寅
忌 喜 喜 忌 忌 喜 喜 忌 △ 喜
※ 命中の喜の地支を冲や支合の場合は忌運
反対の場合は喜運となる。
冲 冲
↓ ↓
卯―酉 子―午
| | | | ← 支合
戌―辰 丑―未
< 大運 >
生月12月(冬月) 内格で日干・偏印が強く大運では、
Aグループが(日干・敗財・印星)忌となり、
Bグループ(食傷・財・官)が喜の干となるはず
しかし 丙(偏財)運は、三丙になる為に忌となり
丁(正財)運も、又日干と強化の干合で三倍 丙丁はトータル
7となる 日干/偏印6 対 正/偏財7
喜忌は逆転して命式は変動し忌運
運での喜の干=甲・乙・戊・己
運での忌の干=庚・辛・壬・癸・丙・丁
辛運は、月令が壬(水)で命式の年干丙と化水、命式の丙は壬に
大運の辛は癸となる。壬癸(日干・比・敗)は月令計算をして
壬癸は3干(月令)7,5辰子2支 (9,5) 庚は (2)
丙は1干戌午(3) A(日干比敗印)11,5 対 B(偏財)3
AはBの三倍以上で内格から外格へ破格運、格名は外格従旺
となり命式は大きく変動する。この場合の象意は、
丙の年干の変動は父親で、年齢によれば父親の死と観る
場合あり 現実的にそうなる事が少なくない。この方の
場合は90歳で、この大きな変動は寿命と観た。長寿です。
この方が 人生で一番悪い時期は辛運(化水運)
次に丁運 働き盛り 子育て等で忙しい時期である
喜運に挟まれて 年齢も若くひどい状態では無いと観た
現実に ちょっとしんどいかなぐらいだったそうです。
一番良い時は 50歳の乙運 乙は月干忌の庚倒(偏印)を
合去する運で この時 壬は5 丙は4とよりバランスが取れる
乙(傷官)の行動性が 忌の名誉を尅す
その象意は 行動により名誉(評価)を上げ
バランスがほぼ取れた 日干と財の関係で 報酬を上げる
などです。
< 地支での大運のポイントは >
一つだけで、喜の時支(午)を支合で無作用とする、
未運です。時支は元享利貞 熟年期にあたり
将来性や目的地であり、命中唯一の喜の地支でもある
その大事な喜の財を支える地支午を無作用とする未運は
財での被害は相当大きいと観て要注意の時となる。
< 財について >
命中に喜財が年柱と時柱に透干して
年柱は父親の財 経済的に恵まれた家で育ちました。
時柱喜の丙財は 日干の側にあり一生仕事がついて回り
経済的には恵まれている人と言えますが、大運では
命式上の財(丙・丁)は干関係 上記の通りで忌運
未運でも上記の通り。
命式は日干と財のバランスが取れて 例え行運で財を
地支1支で強めても全く良いとは言えない
よってこの命式の場合は、財テクや賭け事、連帯保証人
になる、お金の貸借などは危険が伴い禁物の人です。
必ず運によっては 親しい人からの誘いやその気に
なる事があり 忠告事案の一つである。
< 参考に >
大学の頃 宅建の資格取得を目出しましたが無理でした。
この方は結婚 そして家を建てる事の相談で、25歳以降
戌(年支忌の辰を冲で無作用)喜運に2度依頼を受け背中を
押しました。大運戌で結婚・家を購入・子供二人を出産と
大忙しでしたが 難なくこなした時期でした。伴侶は公務員
そして 仕事は大学の頃より勤めていた会社で、
パートですが現在まで続いています。
( 子峰院 推命士・和珞の鑑定例 NO 17 )
子峰院 【最新改訂版 子平学 四柱推命法 皆伝書】
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