子峰院の子平学・四柱推命 (鑑定例135)

 この方は阪神大震災の直後兵庫県で生まれました。

今後についての依頼でした。この命では、年干甲(父)は丁火(印綬)を強め、

年支戌(母)は忌の丁と戊に通根して強め、社会環境の人達(月干)は

丁で日干(本人)戊を強めています。父親、母親、社会環境の人達は

本人に取っては甘い・甘い、甘過ぎる母親の様な人達です。

子平学・四柱推命には母慈滅子ぼじめっし)と言う言葉があります。

母親が子供を慈しみ過ぎれば子供は滅びる(駄目になる)。と、

徐大升氏も「火多土焦」と言い「火強ければ土は焦げる」等と 

周囲の甘やかしてくれる人達の好意に甘え過ぎは、自身の為にならない

事を、少しお話をさせて頂きましたが、大震災直後の厳しい環境に生まれ

たなら仕方がない様な気もします。

 

<命式・男性>

年 日 月 年

官   印 殺     月令-癸 季節-冬

乙キ 戊ィ丁ィ甲キ     干合・冲・支合無し    

卯キ 申△丑ィ戌ィ      戊1干2支 (3)

乙   庚   癸 戊       丁1干1支 (2)

            甲乙2干1支 (3)

A比印5 対 B官3   用神取法-扶抑法  格名-内格・印綬 

喜=甲乙   忌=戊丁(身旺)

病薬用神( 病・毒-戌  薬-行運の辰 )   元機-卯   

忌の通関用神-丁  伸張の地支-卯 ( 良い兆しが早めに出ます )

 

< 命式 >

〇甲→丁→戊の並びは忌の木火通命、甲は卯の根を持ち丁に洩気して

弱まり偏官としての力は弱い。

〇日干戊は、甲丁の順生により強くなり、忌の日干はより強められている。

時干乙は卯の根を持ち、日干戊の側にあって日干を制する事が出来るが

元運での働きは中年以降となる。

〇忌の日干戊は2支の通根に、上記の様に強められ制は利かない為に

自我は強く敗財の透干無く、一途で強情そして忍耐強い。

〇しかし、五気は木3、火2 土3 金3、水2と、殆んどバランスが取れ

ている事から、考え方は偏り無く平均的な考えが出来る人です。

人は通常短所を直すのは難しいものですが、この方の場合は意識すれば

割りと簡単に直せる筈です。

〇この命の最大の長所は、時干喜の乙(正官)が丁の側干でなく、地支での

還流もなく丁に洩気して弱くなっていない処です。強い忌の戊を制する

力を削いでいません。又、運では丁と乙が還流する寅や未の役目は良くあり

ませんが、命中の申や丑が冲でそれを阻止します。よって忌ですが申・丑の

役割は悪い事ばかりではありません.

 

 < 大運 >

木を強めたり、土、火を弱める時期は喜運

火、土を強めたり、木を弱める時期は忌運

96 86 76 66   56 46 36  26 16 6

✓ △ 〇 〇 ✓ ◎ ✓ ✓ ✓ ✓

丁 丙 乙 甲  壬 辛   戊     →(年運)庚辛壬癸甲

印 倒 官 殺 財 才 傷 食 敗 比     ←大運干運の通変星

亥 戌  申 未 午 巳 辰 卯      →(年運)乙丙丁戊己

〇 ✓ ✓ △ 〇 ✓ △ ◎ 〇 △

  卯 卯    丑     申 戌 戌 申     ←冲・支合する命式の地支

 

< 大運のポイント >

〇16歳からの己運は、甲を合去、干関係上忌運ですが甲は丁を強める干でも

あり大して悪くない。

〇26歳からの庚運は、喜の乙を合去忌運 制をう失い自己中心に走りがち。

11・21歳には寅・卯が巡りますが、どちらも申戌の冲で寅卯の戊を尅す

効果はありません。返っての地支です。

〇31歳からの辰運は、病の地支年支の戌を冲、喜運。非常に良い時期です。

腐れ縁を払拭、良い出逢いの期待、独立への計画立て上手くいけば独立可能、

そして結婚の期待。あらゆる事のチャンスの時期。

〇46歳からの壬運は、戊と甲の通関神そして病でもある丁を合去。命式は

官殺のバランスが取れ喜運。地位向上の時期個人経営であれば大成功、

勤め人であれば早い出世の可能性があります。難問は必ず解決します。

〇56歳の癸運は、日干戊と絆神強化の干合、癸は3倍に丑申の通根、Bに5

プラス、命式はA5 B8となって喜忌変遷は忌運。冬の癸は戊山に降る雪。

重い借財で目先が見えない状態は、その解決や返済策の模索の状態は

収入減の可能性。喜忌変遷、この時期こそ親元や社会環境の人たちからの

援助には甘えて良いでしょう。

60歳以降、月令の力は弱ると言われている事から月令計算はしていません。

〇運の甲乙(66・76歳)は、戊を制する役目と丁を洩気によって強める

役割もしますから、非常に良いとは言えませんが、命式は年干甲と時干乙

が時干卯に帰宿していますから、喜運は喜運!次の世代に頼り任せる事も

手段と考えます。

           

< 最後に >

今回は用神取法の内 扶抑法(内格)以外に病薬法と通関法の用神を取って

判断して見ました。こうした方法で見ますと特に良い時期や悪い時期の

判断の区別が容易になります。又星平会海の引従相承を根拠した人生伸張

の地支、この命では卯がありましたから取り上げて見ました。

今年最後のブログになりました。

                            ( 和珞 )

 

( ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳    「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著   「改訂版 あなたの運命のすべて」

                       「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

                    「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2022/12/25 )

 

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