平岡滴宝著 新訳滴天髄を読む  天干論( 丁 )

  これは子平学、四柱推命と言う運命学(学問)の話です。         

 「滴天髄」とは、劉伯温氏{1311~1374年}が編纂した、四柱推命学をより

進歩させる原因となった最初の原書です。                

滴宝先生は、劉伯温氏の「滴天髄」を紹介する時は何時も、論や文が抽象的と

書いてあり、だからこそ多くの方々が熱心に勉強するのだと仰っています。

その言葉は私に取っても「滴天髄」はその様な文であり論だと考え

向き合っています。よってここでは少し悪戯をして、

訳に本文を当てはめてみました。

訳文の中の「本文」がそれに当ります。(和珞)                  

 

天干論 ( 丁 ) 本文                         

 「丁火は中柔らかで内性照融(しょうゆう)、乙をいだいてしかし孝、

壬と合してしかし忠、旺じても烈しからず衰えても窮(きわ)まらず、

嫡母(ちゃくぼ)あるが如きは秋もよく冬もよし。」             

 

( 訳 )                                 

 「丁火は中柔らかで内性照融(しょうゆう)」丁の火は地上の火で、

火山の烈しい火(四干三支、月令付き)等から、ローソク(一干0支)

にいたるまで、色々の形が考えられます。しかし暖かさがあって強かったら

激情を秘めることになりますが、普通はほがらかで明るく心の中は柔らかです。

「乙をいだいてしかし孝 」乙は偏印にあたり、丁は庚辛から乙の尅を防ぎ、

親孝行と言う表現がされますし、                

「壬と合してしかし忠」壬丁干合は紳士淑女の風格があります(丁が日干なら

壬は殺)。「旺じても烈しからず」壬が強くなり過ぎれば、その人に不利、

即ち貧合となりますが、戊が壬を制して丁を守ります。戊は丁を守る役目が

あり、烈しい丁であれば他の干への害を防ぐ壁の役目を果たします。   

「衰えても窮(きわ)まらず」弱い丁の為にはいろりの様になって丁を守ります。

戊が丁を守っている様な命式になっている人は、強い丁でも烈しすぎませんし、

丁が弱くても消えません。

この他、従児、従財従殺となる場合も、丁は弱くても消えません。      

「嫡母(ちゃくぼ)あるが如きは秋もよく冬もよし。」この様に色々の状態の中で

丁が弱い場合、甲の印星があればたとえ戊 が無くても、強い庚辛「秋」

制することができますし、強かったり、冷たかったりする癸水「冬」から

甲への根腐れに対しても、抵抗力を持つことになります。         

※これは丁と庚や辛、そして甲の相関関係、丁庚癸の相関関係を

言っています。 

 

< お香と私 >

 家族が皆出掛け 一通り家事を済ませた一人きり午前の時間帯 

私はストレッチをしながら、何時もの仏具屋さんで買い求めた「お香」

1本を半分にして炊く!「お香」は燃え尽きストレッチが終ると、

一杯のコーヒーを頂く!贅沢なひと時である。

私達に取って丁とは、丁は強さに見合った土(戊or己)で護丁すれば安定します。

弱い丁火を小さな己(香炉)が護丁。 

線香の火も香炉がある事で立っている事が出来 火が尽きるまで「お香」の香りを

漂わせる事ができます。丁火は弱く小さくても我々の為に役立ち、

生活の中では欠かせないものですが、 

扱い方を間違えれば牙をむく事もあります。                           

< 専門書を理解する工夫 >                       

こうした専門書を理解する事は、私に取っては日常からかけ離れた事で理解し

難い事です。数回、何十数回と読むことは勿論、接続語、形容詞、副詞などに

神経を使い読み、それでも自分の物にする事は容易ではありません。

よって色々な工夫をして理解できる事を試みました。

本文に対し訳文はどれに当るのかと考える事もその中の一つです。(和珞)

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 

 

( 子峰院・占い人・和珞 2019/02/19 )

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子峰院 和珞の子平学・四柱推命の鑑定例 No65

( 子平学・四柱推命・運命学 )

私に取って地支を語らない推命は推命とは言えません。特に地支関係を

この命式でも害、半合は一目瞭然、害での行運の場合、

大運亥や申運は解冲解合運となり冲・支合の作用は働かず、

その次の行運を見る。例えば大運が申なら 年運亥運に

注目します。4支が冲・合で無作用となり命式は大きな変動が起き、

どの様な調候かを見る必要が出てきます。この命では申運に亥 

亥運に申は巡っていません。

寅卯は半合で、方局となる辰運にも注目しました(下記説明)。

日支と時支蔵干の暗合の調候は、依頼者自身から教わり(あ~そんな風にも

出るのかと・・勉強になり感謝)。

なんと子平・四柱推命は複雑なのでしょうか、

仕方ありません複雑な人間そのものを現しているのですから。

( 推命時 年運を見る為に万年暦は何時も手元から離せず ) 

 < 命式・男性 >

時 日 月 年    戊癸強化の干合 戊は三倍 巳寅-害

印   官 食    癸1干申1支   (2)

庚キ 癸キ 戊ィ乙ィ   庚1干巳申2支  (3)

申キ 卯ィ寅ィ巳ィ   乙(令)1干寅卯2支  (3,5)

庚 乙 甲ィ丙    戊(強化)3干0支    (3)

           寅卯―半合

 

    A印日5 対 B食官6,5 

用神取法 内格扶抑法 格名は 内格正官格

AがBより弱く喜 よって日干癸と印綬庚が喜 双方に通根の申が喜となる。

Bの年干乙(食神)と月干戊(正官)は忌、忌の乙に通根する寅卯は忌となる。

巳は閑支であるが、行運の丙丁に通根して喜の癸を弱める為忌とした。

 

< 命式は >

巳寅は害の関係で 最初の行運での亥申運は冲・支合は成り立たたない。 

日干癸(本人)は、庚に通根申の蔵干の内壬を強め雨で、

乙を支える卯寅に潤いを与える年干乙(食神)は元気な湿木、

雨にぬれた戊は湿山 天上での癸水は戊山に引き寄せられ

た雨雲 季節は春。地支には巳甲(蔵干丙)があり命式は暖かく(申蔵干)

壬水の湿は蒸気として天に登り癸水は上下往復を繰り返す。

1干1支と数字的には強くは無いが、

癸申庚の関係を含め元気な雨であり雨雲である。

乙(食神―自由思考)と戊(正官―規制・制約)は数字的にバランスが取れ 

どちらの性格も干関係上出るが日干の側干で強化の戊の性格の方がより強く出る。

印星や日干との関係もあり、それらの性格は自身の都合に合わせた使い方となる。

庚癸の関係は(湿金、錆)

※癸の通根の地支蔵干は、壬・癸どちらを先後するかによって

見極めが違ってきます。

 

< 性格などは >

格名は内格正官 正官戊は月柱(社会環境)に透干 強化三倍戊の生きる目的は

出世欲の強い人。戊は忌、その性格は上司には礼を尽くすが下の者には厳しい。

癸は戊山に吸収され組織や上司には大人しく従順であるが、

戊の忌は苦労で思う様に行かず社会生活でのストレスなどを現す。

日干癸と時干庚(印綬)は申(蔵干―庚壬)を還流 

庚は湿金(賢そうな振る舞い)・錆(湿から錆びは 第一印象良く、

その印象はだんだん悪くなる)の関係で不器用 要領悪く処理能力は低いために、

嫌な事はしたがらない(日干より印星強く依頼心強く人に頼る)。

正官の性格から嫌な仕事はできるだけ部下などに押し付ける傾向で

言葉的には思いやりのない押し付けの命令口調、

部下等からの評価は低く統率力にかける。ストレス解消には乙を趣味

(乙の食神―自己表現)で使い生きる人である。(趣味仲間で楽団)

月支甲の蔵干に正財(丙)があり 財欲の強い人。この形の命式は、

地位が向上すれば収入もそれなりに増えると考えて良い。

※月支の作用は、4支の中でも最も強く働く。

(命式)

庚癸戊乙   

申卯寅巳  

  甲   A印日5 対 B食官6,5 

 ※51歳の頃「医学生となった息子を経済的に支えていけるでしょうか」

の依頼により見る。

 

< 大運・逆行 >

 94  84   74 64 54   44   34 24 14 4

✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓ ✓    

戊 己 庚 辛 壬 癸 甲 乙 丙 丁     →(年運)己庚辛壬癸

官 殺 印 倒 劫 比 傷 食 財 才     ←大運天干の通変星

辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥 子 丑     →(年運)甲乙丙丁戊

×  ✓ ✓  ✓ 〇 〇 〇 △ 〇 〇

  申       卯 卯           ←大運地支と冲・合の地支

 

〇4歳からの丁(偏財)運は 寅巳が通根忌のBに3プラスで忌運。

丁は三の強さで乙を洩気して戊土を強め 喜の癸庚を弱める命式全体に

影響を与え辛い時期(父親は転勤族で

各地を転々 長い間赴任先の北海道は寒かった!と)

〇9歳からの丑運は、水金土を強め喜Aに2 忌Bに1プラスで喜運。

〇14歳からの丙運は巳寅が通根Bに3プラスで忌運、忌の戊土の質を高めて

乙を育て喜の癸を弱め 喜の庚の錆の軽減多少良い事もあるが、

進学には不利なように見える。しかし年運の15歳庚申 

16歳辛(大運の忌丙を合去)酉 17歳壬戌 19歳癸亥と干合、

冲支合の関係はあるものの大運丙と命式などの関係で年運は有利に働いている。

又「出世」と言う野望があり、働き盛り大運の子運から辛運の50年間に

忌運は乙・甲運の10年間のみで良い運の持ち主、

夫々の要素から進学は思うようにいく可能性

現実には地元の公立進学高校のトップ校に、国立大学に入学を可能にした時期。

※以後、大運忌の天干運も、年運の救干に救われる事になる。

〇19歳からの子運は 喜の癸に通根喜運。アルバイト先であった大手予備校に

講師として入社。日干気力を強め、将来伴侶となる相手と同棲。

〇24歳からの乙運は 時干喜庚を合去で忌運。

〇29歳からの亥運は、寅巳が害の関係で冲合の関係はおきず3支共作用する

亥は乙癸を強め△。

〇34歳からの甲(傷官)運は、忌の乙を強め忌運。

甲乙は戊と癸を弱め仕事にムラが生じる、傷官(行動性)は仕事に趣味に忙しい

時期となり集中力にかけ仕事上の失敗に要注意の時期。

〇39歳からの戌運は、日支忌の卯と支合で喜運、

趣味より仕事に比重がかかる時期。

〇44歳からの癸運は、喜の癸を強め喜運。良い助っ人が現れる可能性。

(月干戊は絆神の干合で、関係は一生続き、

癸・戊双方の行運での干合はおこらない)

学長となる。この時期の出会いは大切にしたい。

〇49歳からの酉運は 日支忌の卯を冲で喜運。この頃の相談で依頼を受ける。

少子化で、予備校の将来性に不安を感じ転職。求人関係の会社に就職する。

長男、国立大学医学部に入学。

〇54歳からの壬運(劫財)は喜運、壬癸、喜の冲天奔地、

忌の戊(三倍の強さを持つが無根)を押し流すほどの勢い、

上司に従順だった頃とは一変する。

仕事では独断の地位(向上)の可能性、自信満々の時。 

〇59歳からの申運は、巳寅が害の関係で冲・支合はおこらず、癸庚を強める

元機の地支でAに2プラス ABの平均は取れ人生で最高の時期となる。

〇64歳からの 庚(印綬)運は年干乙を合去 A日印5 対 B官3となり 

喜忌変遷で忌運 60歳以降の年干の合去は、変動は少ないと見るが、

喜忌変遷での忌運は、月支(社会環境)寅と日支(伴侶)卯は閑支となる 

年齢を考慮して伴侶の健康・変化や現役を退くなどの可能性。

〇以降は忌運が続きます。命式は天干・地支に五気が揃い健康的な人です。

大運天干運は、年運の救干があり命の問題はないと見ました。

〇79歳からの午運、年運は丙丁運が巡り、命式巳寅を合わせ4の力で

癸庚を弱めるため健康に注意が必要な歳となります。

〇89歳からの巳運は、時支元機の申を支合で無作用とする、

癸と庚は1干0支となる。

時支申、元運では人生最後の喜で元機の地支が無作用になるその調候は、

健康に不安。年運丙丁は要注意の時期で 一つの寿命と見る。

〇大運99歳辰運は、命式寅卯は木の半合 辰と3支揃えば木の方局となり

99歳の年運は甲(食神) 甲1干方局4 合計5忌のBにプラス 

癸を洩気、庚を反尅。この時時が寿限と見ました。

 

< 補足 >

51歳の頃「医学生となった息子を経済的に支えられるか」の質問には、

依頼時期以降に人生最高の運が10年以上続く事になり

「貴方はこれからの人です」と大運の説明。

加えて命式は元運日干から時柱申へ、

申から時干庚喜に繋がり、自身が作り上げる喜の将来性。

庚申は喜の印星 賢い子供さんで申には汚れがなく元機の地支でもあり 

時支の良さが目立ちます。

日支(伴侶)と日干を見れば、日支蔵干は乙(食神) 癸(養分)→乙 

経済的主導権(稼ぐ)は日干本人 使う人(経済管理)は伴侶、

忌の食神ですが卯は木の専気、目的あれば一途、

日支と時支の蔵干は暗合。伴侶は「子供は高校卒業すれば経済援助はするが

独立させる(同居はしない)」が基本的考えの人と聞く。

そうした目的があり達成の為に経済観念はしっかりした人。

様々な要素の説明をして納得頂いた。

この様な方には良い補佐役が欲しいところですが 

それが命式上に見当たらないのが残念、

44歳からの癸運の出会いを生かす事が出来れば等と考えました。

 

 

 子平学の基本

  ↓

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 参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

      「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

 ( 子峰院 占い人・和珞 2019/02/07 )

 

子峰院 【最新改訂版 子平学 四柱推命法 皆伝書】

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子峰院 和珞の子平学・四柱推命の鑑定例 No64

命式中に、印綬・偏印(倒食)等の印星と食神・傷官が透干の人が、

人生の岐路には方向性に迷う事が多くあります。

この命式も同じく倒食(偏印)と食神が透干しています。

22歳の時の依頼で、相談内容は何点かありましたが一番の悩みは、

例外なく食神と倒食の道の選び方にありました。

 

< 命式・女性・6月 >  

時 日 月 年           午子―支合

食   倒 殺      甲1干寅1支  (2)

丙△甲キ  壬キ 庚ィ      壬1干申1支  (2)

寅△子キ  午ィ申キ    丙1干(令)寅1支 (4)  天干陽干は月令陰干で三倍

甲  癸   丁ィ庚    庚1干申1支  (2)

 

A日干・倒食4 対 B食神・偏官(殺)6

用神取法 内格扶抑法 内格食神格 

Aが弱く喜 Bが強く忌となるが 

丙(太陽)は忌の庚 喜の甲壬に影響を与え喜忌を兼ねる。

よって 喜=甲乙壬癸  命中丙=△ 行運の丙は=二丙で忌  

忌=丁戊己庚  辛=丙を合去 喜忌変遷で忌 

申=喜の壬と忌の庚に通根で△  寅=喜の甲と忌の丙に通根で△

 

< 命式の特徴・生きる道・両親 >

6月生まれ月令は丁、格名は内格食神 時干食神丙は月令陰干丁に旺じられ

三倍の強さがあり天上の太陽(丙)は、日干甲から月干壬、年干庚まで

影響を及ぼしている。

6月生まれの日干甲(本人)は丙とは側干、寅とは還流して影響を強く受け、

月干の壬の透干が無ければ枯れの命式である。

月干壬と年干庚の関係は庚と壬の門戸である申を還流 庚は壬をよく生じている。

壬は三倍の丙に尅されてはいるが、庚申の水源地の

様な関係を持ち弱りきる事は無く日干甲をよく助けている。

格名は内格食神、日干甲木は太陽(丙・ライト)にに頼ろうとするが、

食神(行動性=実技・人前で歌う)忌丙は、強く苦労(実力を発揮できないなどと、

思う様にいかない)を感じ、壬(倒食=偏印―教育)水に頼る方が楽であるが、

食神の道を捨て切れない人。又、日柱(本人)と月柱(社会生活・環境)の関係は、

月支と日支は冲、日干甲(本人)と月壬(社会環境)は浮の関係で、

気持が不安定で定まりにくく揺れ動くなど

の象意から教育に重点を置きながらも、食神と倒食=偏印の両方の道を選び

色々な事をする人。大運と命式を重ね合わせて見れば、その為に道具を揃える、

場所の確保、経歴をつける、技術向上等の為に自身への投資が嵩む人でもある。

では、その財源はと言えば・・・

年干庚(父親)と年支申(母親)は還流して、両親は意思の疎通が出来た人達。

母親(申)は壬に通根偏印(倒)を強め教育熱心な人であり、飛躍の為に協力を惜しみ

なくしてくれる。又壬水申には土の濁りがなく清み、日干と直接還流もなく、

余計な干渉もない本人に取って、両親は都合の良い人達であり 

経済援助をしてくれる人である。

結果、家族関係や経済的に恵まれた家庭で育った人であると見ました。

 

< 性格 >

天干は陽干ばかりで大らか 人の目を集める行動性 

プライド強く人に笑われない様に努力はするが理屈ぽっくは無い、

丙壬に頼る調候はどこかに頼りたがる。

この人の最大の欠点は、望みや境遇からの要求が強く 

自己中心形で人への配慮が少なく統率力に欠け、人を利用(偏印の性格)

しようとするが反感をかい利用下手である。

 

 < 大運・女性 五年運 >

申と寅について申は庚壬に還流門戸として壬を強め日干を助けているが、

寅は強い丙と日干甲に還流枯れを強め日干を苦しめている 

申寅共に喜忌の干に通根して基本△ではあるが 

夫々の役目を知り冲・支合で無作用になった時の調候(精神的)

には違いがあり依頼者には 口頭もしくは鑑定書にて説明を要します。

 

95  85 75 65 55  45 35 25 15 5 

〇 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓

壬 癸 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛    →(年運)乙丙丁戊己

倒 印 比 敗 食 傷 才 財 殺 官    ←大運の通変星

申 酉 戌 亥 子 丑 寅 卯 辰 巳    →(年運)庚辛壬癸甲

△ ✓ ✓ △ 〇 △ △ 〇 〇 △

寅     寅   解 申     申 

 

〇5歳辛運は、時干丙を合去A4 B2と喜忌変遷で忌運。

年運の丙よりバランスを戻しあまり変化のない時期。

〇10歳巳運は、壬庚の門戸申を支合し壬申を弱めるが

年運により変化はすくない。

〇15歳庚運は、時干の強い丙が庚を尅すが年運により変化は少ない。

〇20歳辰運は、壬甲に通根AとBの平均がとれ喜運 人生で最高の時、

大学院へ進学にあたり、食神か倒食の道どちらを選べば良いか迷い

相談依頼、才質的にはどちらも向いているが、

上記の理由で教育者としての道に重点を置き

両立の道を選ぶ事を勧めた。本人は納得して喜ぶ様子だった。

〇25歳己(正財)運は、日干甲と絆神強化の干合で己は三倍の忌運 

自身への投資で出費が相当に嵩む時期となる。

〇35歳の戊(偏財)運は、無根ではあるが戊山は大きく己運と同じく

出費は免れない時期。

〇40歳の寅運は、年支申と冲、その象意は母親の変化、

母親から独立(家を出る、結婚など)が考えられ 

母親からの援助が減額の恐れがあり

経済的にはそれまでに比べると苦しい時期の可能性。

〇45歳丁運は、月干壬を合去で忌運 日干甲は枯れで元気なく 

庚(鋸)は側干になり直接被害を受けてひどい鬱状態の可能性。

〇55歳丙運は 月令に旺じられ三倍、命式の丙を合計すれば7の強さに壬は涸れ

「丙火強ければ、壬癸涸れるように弱くなり」甲(本人)は苦しむ(健康被害)

旺火が庚金 壬水 甲木を弱める病症は数多くあり、

生命の問題が生じる恐れの時期。

〇丙運を乗り切る事が出来れば、60歳よりは 壬

水や日干甲を強める喜運が続き、

自己表現の要領が上手くなり経験を生かし第二の人生、

晩年を楽しむ事が可能となります。

 

( 依頼(辰運)の時から その後 ) 

20歳からの辰運、依頼の時期より大学院へ行く傍ら、

声楽だけでは生徒は集まらず、大学音楽科では、

必須科目であったためピアノの指導者をも目出し、

ある楽器会社の指導グレードを受けるために先生につくなど、

技術向上に余念がない様子を風の噂で耳にしました。

 

 < 子平学の基本 >

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参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

     「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

( 子峰院 占い人・和珞 2019/01/20 )

 

子峰院 【最新改訂版 子平学 四柱推命法 皆伝書】

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子峰院 和珞の子平学・四柱推命の鑑定例 No63

子平学、四柱推命で進学や就職を見る場合、喜・忌運で見る事が多いようです。

経験上それで良いのか?と言えば、忌運でも国立のトップ大学に進学をされたり

大手企業へ就職される方がおられるのが現実です。それは何故か、

答えは一通りではありませんが、私の場合は勿論命式と続く大運にあります。

 

< 命式・男性 >

倒 日 官 食      辛1干丑巳3支 (4)

己キ 辛キ 丙ィ癸△    己1干丑辰3支 (4)

丑キ 巳ィ辰△丑キ     癸1干丑辰3支 (4)

己 丙 ィ己      丙(強化)3巳1支 (4)

]

生まれ日は15日 節日は5日 節日より12日以前 月令は乙

A(日干を強める印日劫)グループ   8

B(日干を弱める児財官)グループ  8    A8 対 B8

用神取法は 内格扶抑法 内格  正官格

 

< 命式の特徴と喜忌と性格 >

AとB、数字的にはバランスが取れた命式ですが、日干辛と月干丙の干合は

絆神強化の干合で丙は三倍の強さに、丑辰の3支は癸と己に通根還流して

己土は泥土、辛は4の強さがあるものの時干泥土の己に汚され 月干丙に

尅されかなり弱った辛であるため、AとBを比べればA(辛・己)が弱く喜 

(丙・癸)が忌となるが食神癸は春霞で丙を多少隠し喜 地支を還流し湿気汚金の

原因は忌で喜忌を兼ねる。己の倒食=偏印は賢い対応の

努力はするが汚金の辛は言行共に不器用評価を得られくい、己土は暖湿土で

土生金目上の引立てを得やすく、喜運では地道な(丑丙己は粘土の様な粘り強さ)

努力姿勢が評価を受ける。最大の長所は、日干(本人)辛金は丙の側干で柔らか、

物腰が柔らかく辛1干3支は銅働き者、月干正官の社会環境や組織、

目上の人に素直に従える所にある。

よって適職は大きな組織に従属するサラリーマン。ホワイトカラー(公務員、

大・中企業の事務方など)が最適である。

水と火のバランスが取れ、辰丙丑は健康的で異性、結婚思考の強い人。日支(伴侶)

は巳、蔵干は丙の正官でリードをしているのは伴侶「かかあ天下」結婚当初は

男性側の性でしたが結婚数年後には女性側の性に変えました。

生きる目的は、丙(太陽、正官)より目立つ(辛の輝き)事で、地位向上年代的には

働き盛り(33壬運-洗金・43辛運・48亥運-巳と冲で丙を弱める)にある。

又時干(元亨利貞の60歳以降)は己の偏印 大運干運では63歳から78歳まで戊己、

元運・大運とも晩年は印星運で名誉欲。この場合晩年功績を認められる

事にあります。又命式は冷えた方が日干喜辛は樂になり、運では壬(洗金)運や辛運、

地支では水、金が強まる時が最も良い時、反対に丙が強まる時期は精神的

につらく仕事面では評価を得られにくい時期となります。

 

絆神強化の干合について、日干と月干または日干と時干の干合は、変化の干合に

ならない場合は、絆神強化の干合になり月干ないし時干は三倍の強さになり

一生涯続く事になります。強化の干合となった場合、

行運の干との干合は再び起こす事はありません。

 

< 大運・男性 >

×  ✓  ✓ 〇  〇  〇  〇 △ ✓ ✓

93 83 73 63 53 43 33 23 13 3

丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸 甲 乙      ←(年運)丙丁戊己庚 

官 殺 印 倒 劫 比 傷 食 財 才      ←大運の通変星 

午 未 申 酉 戌 亥 子 丑 寅 卯      ←(年運)辛壬癸甲乙

✓ △ 〇 △ △ 〇 ✓ 〇 ✓ ✓

  丑 巳 辰 辰 巳 丑            ←命中冲合の地支

 

  依頼はお母様から「将来の為大学へ行かせたが、高校の成績が悪すぎて、

本人も大学に行く気がなく今後どうなるのでしょうか。」との相談でした。

「大学には行きます。今は目的を持てずにいますが間もなくその気になります。」

と返事をしました。幼少期より乙卯甲寅運は忌財運、月令は乙、乙は1,5倍辰が

通根、13歳からの思春期 甲運は時干(将来性)の己を合去途方に暮れた時期と

なりますが、先生などの(目上の助け)助言を素直に聞き入れる性格から地元の

公立高校進学が、きつい忌運でありながら叶いました。夫々の忌財運は

干関係や反尅等で苦しい時期 幼少期から思春期は、子供なりに自己管理の

まずさで自信損失やる気の無さが目立ちますが、大運は癸運より徐々に

良い兆しを見せその後は喜運が続き、進路はサラリーマンで大学には必ず

行くと見ました。高校三年生18歳の暮れ、母親をやきもきさせながら

「大学に行こうと思う」と言い出しました。

忌の寅運、成績が足りず一年浪人して二流大学への進学となりました。

在学中には、「宅地建物取引士(宅建)を取ろうと思うが取れるだろうか」の

問いに「何度か挑戦していくうちに必ず取れます。」

(将来の運と命式の地道な努力を見ての返事)

23歳からの癸△食神運は 命式の癸(春霞)を強め丙の輝きを多少隠し

精神的に楽になる時期、不動産会社へ就職。 

28歳丑運は、癸辛己を強め喜運 年運は辛巳に結婚、そして何度かの

挑戦で宅建合格となりました。

現在45 これからが楽しみな時期となります。健闘いかばかりかと

遠巻きに見て行きたいと思っております。

73歳からの戊運は、年干癸を合去ですが、4月生まれ丙に照らされた丑2支と

辰は蒸気となり霧を発生させ健康面での被害は少ないと見る。

丙巳との関係の丑、長養堪培の辰の元気を買いました。 

93歳からの丙運は、内格二丙となり年齢を考慮 

健康面での問題が発生しそうです。

 

< 感想 >

働き盛りに生涯で一番の喜運が巡る人は幸運な人と言えます。しかし推命は

それだけでは不充分で影形(程度)に見る必要があります。

この命式の場合日干辛(自分は)輝きで丙に勝つと言う目標がありますが。

壬運(洗金)や辛運でその望みは叶うのかを見れば 33歳壬運は癸の透干冲天奔地と

3支水量は充分、辛は清水で洗うのが一番ですが、己の透干3支の根で己土も

量的に多く濁壬、汚水で辛を洗うような状況の結果は今一。

又43歳辛運は時干己湿土がこびりついた濁辛の状態では辛は勝ち目が無い

状態で、組織でのトップは狙えませんが、自身は力を弁えた人ですから、

悔しさはあまりなく、頑張りに満足できる命式です。

影形論的にはごく普通の人と言えそうです。

 

子平学の基本

sihoin-waraku.hateblo.jp

 

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

      「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

( 子峰院 占い人・和珞 2019/01/08 )

 

子峰院 【最新改訂版 子平学 四柱推命法 皆伝書】

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子峰院 和珞の子平学・四柱推命の鑑定例 No62

 彼女は大きな農家の六人兄弟の末っ子として生まれ、歳の離れた兄嫁からの

世話を受け育ちました。高校卒業後実家を離れ小さな病院の援助を受けながら

夜間の看護学校へ準看護師の免許を取得、お礼奉公 

そして社会へと20歳前後はただ我武者羅な日々だったと、

又実家への仕送りも毎月欠かした事が無かったと聞いています。

 

< 命式・女性 >

才   比 敗    戊己3干(令・陽)辰丑2支 (5,5)

壬キ 戊ィ戊ィ己ィ   壬1干丑辰子3支  (4)

子キ 寅△辰△丑△   A日干比7,5 対 B偏財4

癸 甲 戊ィ己    AとBの差は3,5

 

※生まれ月は4月 生まれ日は17日 節日は5日 月令は節日を入れて

12日までは乙それ以降は戊となります。

用神取得法は内格扶抑法  格名は、内格偏財格

 A (日干を強めるぐるループ、日干比敗印)は 

B(日干を弱めるグループ、食傷財官)より

強く Aは忌=戊 丁 甲は土化   Bは喜となる=庚    

元機=子

 

< 命式の特徴からの性格 >

格名は内格偏財格、壬の偏財は日干の側干 丑辰は日干と偏財を還流している為 

財欲強く何事も損得勘定の性格が特徴。

〇戊己は辰丑の通根で水気を多く含んだ粘土土 粘土土は崩れにくい土

(壬水への抵抗力)。己の敗財は同調性、協調性、融通性。   

〇日干、比肩は競争心、負けず嫌い、日干と月干の戊は側干にあっても山で

一つになる事はなく社会環境(月干)の協力は得られにくい、

よって強さと干関係から負けん気はかなり強い

〇日干戊と時干壬は岸壁と広い海 粘土土の日干は壬への抵抗力は弱くはないが、

壬は丑辰子と4の強さがあり広く深い海は強く、月干からの協力は得られず

日干戊(本人)何時も踏ん張っている状態は、気の休めない頑張り

壬戊どちらも強く日干は忌で 相手の事を考えない押し付けの強さ

(有り難がられる事もあれば 迷惑がられる事も)

丑辰は破の関係、性格は辰の暖かさや柔らかさや明るさと 

丑の堅さや暗さや冷たさの二面を持っているが、自分の都合で使い分ける人。

壬水は根に丑子を持ち冷たく、不器用であるが冷静で失敗は少ない。

※刑害破は悪い象意が常に語られますが、古書や滴宝先生は

「刑害破は悪いとばかり言えない」と言っています。

生きる目的は、日干類と時干(60歳以降)壬(偏財)は還流して、

自分の力で稼ぎ蓄財晩年は悠々自適の暮らしを、

その上時支(子孫)子の蔵干は癸(正財)壬と還流があり

子供や孫の為に財を残す事。

〇日干戊に時干壬財は、漏れ(流れる)があり、稼ぐが出費は免れない

大運の事もあり元亨利貞 時柱(60歳以降)壬財は、仕事にも恵まれ生涯働く人。

※平岡滴宝による、性格象意

〇日干戊―比肩戊は、忍耐強くあきらめない。 〇日干戊―敗財己は、

つじつまを合わすのが上手。 

〇日干戊―偏財壬は、しっかり頑張ろうとする。

〇敗財己―偏財壬は、粘り強い。

これは平均が取れた時の象意で、強さや、地支によっても変わる事が

多々あり、これを基本に強さや地支の特徴など考慮すれば調候は

自然に出てくるように思います

 

< 大運・女性・順行 >

96  86   76 66   56 46 36 26   16 6

✓ × ✓ 〇 ✓ 〇  〇 〇 〇 ✓

戊 丁 丙 乙 (戊) 癸 壬 辛 庚 己          ←(年運)丙丁戊己庚

比 印 倒 官 比 財 才 傷 食 敗

寅 丑 子 亥 戌 酉 申 未 午 巳     ←(年運)辛壬癸(戊)乙

△ × △  △ △ △ △ △  ✓ △

(閑) 子 丑 寅 辰 辰 寅 丑 子 (閑)         ←命中冲合の相手の地(関)は閑支

 

< 大運では >

〇忌のAと喜のBの差は3、例えA・Bの強さの変化があっても喜忌変遷を

起こしにくく破格も起こしにくい、そう言った意味では良い命式と

言えそうですが・・

〇大運の特徴は、水支(壬財を強める)運の全ては冲や支合運で喜壬を

強めない。

〇16歳庚(食神)運は 丑が通根Bを2強め喜運 公立高校卒業後は病院を

手伝いながら看護学校へ準看護師の免許取得。

〇21歳の午運は、時支の元機子を支合で忌運 お礼奉公で心身、

経済的にも苦しい時期。

〇26歳の辛喜運は、大きな農家へ嫁ぎ二人の男子を儲ける

〇36歳の壬運、それまでは子供を姑に預けて近くの小さな医院で働いていたが、

隣町に日本では地位を生涯保証されたあの方(女性)が「この自然豊かな町に

障害を持つ子供の為に施設を造りたい」の一言で出来た施設の看護師とし

任命された。公共の施設ですが何処の施設よりはるかに待遇の良いものでした。

が交代性の苦労がありました。

〇地支での運は、冲・支合運や閑支の運が巡り 変化の少ない運となる。

〇46歳の癸運は 月干忌の戊を合去で喜運、5年間でかなりの

賃金アップとなる。

〇56歳甲運は、年干己と変化の干合で 運の甲は戊に 年干己はそのまま 

忌の戊は月令計算をいれて2と強まり忌運。58歳年運丙戌直腸がんを患ったが

腹腔鏡手術の後経過も良く半年程できれいに完治した。

「仕事を辞めたい」と連絡頂くが、

後の運や同居の姑さんとの事もあり「やめない方が良い」と助言した

事もありました。今では「あの時辞めなくって良かった」との言葉を頂く。

この調候は 徐大升氏の言われる「水弱逢土,必为淤塞」に当るのでは無いかと

戊が月令で二倍となり山土の量が増え壬水への尅の強まり、

戊はウンチ「糞詰まり」の象意.。大腸癌や直腸癌の原因の多くは

便秘と伺っています。

年運の丙戌を加えれば 壬4 対し 丙(印)2戊己10,5 1対3倍以上、

外格従旺格で破格運ですが 一過性で終わりました。こうした運をきちんと

見抜いていかなければならないと思っています。

子平学は 東洋医学の枝分かれですが、

東洋医学の古書数冊(霊枢・素問・難経等)を依頼を受け整理した経験があり、

その見方は全く異なる物です。子平学は見方を間違え

なければ絶妙な物がありますが、東洋医学ほど絶対的なものではなく、

占術者はその事を理解し、あくまでも子平学であり、

東洋医学的な意見として延べてはならないと思っています。

〇66歳乙(正官)運 60歳で定年退職、退職金を元手に事業を起こし

乙運になった頃事業は安定し利益が出るようになりました。

平岡滴宝による 運的象意は、戊日―喜の正官乙運=チャンスは逃さない。

責任を持たされ(地位向上)才能(事業)を発揮する。です。

〇86丁運は 時干壬を合去運で破格運 外格従旺格となる、

直腸癌の再発の恐れがあります。91歳丑運は時支元機の地支子を支合で抜き 

86歳からの10年は健康的に厳しい時期となり命の問題が発生しそうです。

 

< 運と命式の干合の順番は >

運での干と命式天干との干合の順番は、命式の年干→月干→日干→時干の

順番となる 年干・月干・時干は変化の干合か変化で無い場合は合去となる。

日干との干合は変化の干合に変化にならない場合は、

絆神強化の干合で運の干は三倍の強さになり合去の干合はしない。

 

< 感想 >

格名は内格偏財 財と日干類がしっかりして財は喜 もし水支が壬を

強めたり強化の干合が働く命式なら若い頃より、

実業家を目出したり伴侶は実業家の人を選んだ事でしょう。

この方がそうならなかったのはやはり水支が冲合で壬を強めなかったり

強化の干合運が巡らない為であると見ました。

運では生きる目的等や程度を見る指針となります。

準看護師としては、最高の地位まで登った人と言えるでしょう。

 

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

 「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

( 子峰院 占い人・和珞 2018/12/28 )

 

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子峰院 和珞の子平学・四柱推命の鑑定例 No61

 この方は高校生の頃、お母様から進路についての依頼がありました。その後見立てに

信頼を頂き家族や親戚の依頼を頂き続けております。今回は九十近いお婆様からの

依頼で、結婚相手がどうも浪費家のようで本人から伴侶がわかるなら見て

欲しいとの事で再度の鑑定となりました。お歳の事もあり鑑定結果全て

伝えたわけではありませんが 

いずれお母様か御本人からの依頼があると思っています。

 

< 命式・女性 >

時 日 月 年     庚乙―合去

           己1干丑辰2支  (3)

庚キ  己ィ 庚   乙       庚1干丑1支   (2)

午△ 卯ィ辰ィ丑△      丑辰―破

丁  乙 乙ィ己       卯辰―害  

    

       A(日干を強めるグループ日干印比劫) 3  

       B(日干を弱めるグルー児財官)    2   A3 対 B2

用神取得法は、内格扶抑法  格名は 内格傷官格

調候用神―丙

( 命式の喜忌 ) は、庚は己より弱く喜。 己は忌 丑は、己庚に通根で△。

辰は、己に通根で忌。 卯午は、閑支で△。

 

< 命式の特徴と性格など >

忌の日干己に対し喜の庚は俊敏、その性格は即効を焦って方法を考える

(小さな力で鉈を振る為の要領を使う)後は非常に疲れが出る人。

(暖・湿土)(凍土)は破の関係で、辰は長養堪培の役割を果たせず、

日干己土は陽気・陰気の二面性のある性格、この命式

での二面性は傷官=仕事では明るさ(陽) 休息に暗さ(陰)を使い分ける。

辰卯は害の関係、冲・支合の酉・戌運は解冲解合となる為冲・支合はしない。

丑は、年支で元亨利貞は、10歳以降20歳迄に位置し日干己(本人)と時干庚(晩年の

将来)に通根し傷官(才質サービス精神)目指している。又年干と月干(社会性)

合去、社会との人間関係は少なく一途に時干将来を目指している

時干傷官は人生の目的で「1人で生活できる技術を身につけ、

その技術を生かし生涯生きていく事」。

この場合の庚傷官は喜で強さや干関係などから、温厚、適当な表現力あり 

面倒見良く 愛嬌や愛想の良さが特徴である。反面傷官の気難しさや庚特性の

きつさを持った人だが身近な人にだけ表面化する。時干傷官庚は喜 

己の土生金に合い 又時支午の蔵干は丁 側支卯の蔵干乙に強められ上の庚を

制し硬さを削ぎ賢く器用、この場合卯午は大きな役目をしている。

又丑午は害の関係で離れている為、未子運の冲合は年支の丑だけに働き

午は冲支合の時期は少ない(午蔵干丁の安定性)。

地支4支は夫々が微妙な何役かをこなし味わいのある命式。 

 

< 依頼での伴侶との関係は >

女性の場合伴侶は、基本日支や官星で見ます。天干では官星なく日支の

蔵干乙(偏官・殺)伴侶は、月支蔵干も乙であり社会生活での仲間の多さと、

時支の蔵干は丁に尅され苦労を意味している。日干己から乙を見ると

「乙、己土をよく尅し」にあたり乙から見て己は偏財で財目的と言える。

現実では大きなマンションは女性の本人が購入。伴侶は、出費の多くを彼女が

援助することが頻繁にあり愚痴ぽい人で、彼女の負担は小さくは無い。

 

< 大運・順行 >

98 88 78   68 58 48   38 28  18 8

〇 ✓ ✓ △ △ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇

庚 己 戊 丁 丙 乙 甲 癸 壬 辛     ←(年運)癸甲乙丙丁

傷 比 劫 倒 印 殺 官 才 財 食     ←大運の通変星

寅 丑 子 亥 戌 酉 申 未 午 巳     ←(年運)戊己庚辛壬

✓ ✓ △ ✓ △ 〇 〇 △ △ 〇

        解 解   丑         ←命式の冲合の地支

 

< 大運は >  

幼少時両親は離婚、母親は二人の娘を連れて実家へ、この方は姉妹の内姉。

母親は夜遅くまで働き教育熱心な祖母の手で育てられる。小学高学年母親は再婚 

母親の婚家へ大事に育てられるが、大勢の家族と弟が生まれ賢く器用な彼女は

期待されながら育つ。高・中校時代は成績優秀、高校生の時期進路の事で依頼を

受ける「看護師になりたい」

(用神喜の傷官・サービス・奉仕精神=適職)と渕宝先生の助言もあり忌の壬運を

前にして背中を押した。

〇18歳壬運喜忌変遷運で忌運、だが専門学校無事入学 年運丙戌運には晴れて

看護師の免許を手にした。壬は辰丑が通根己土とは泥流、濁壬 

庚は沈金とひどい状況。現実には学費や交通費と母親と本人に取って

破格な出費となった。濁壬はズルイなどの象意があるが、

この方の場合月令は乙の偏官(制御心)卯辰は半合で作用は強く分別を弁えた人。

年月は合去で目的以外の人間関係に興味は少なく、青春時代は見つめる先の

時干傷官=夢に捧げ経済的、精神的な苦労となったが年支(母親)は日干・時干に

通根母親に支えられて夢を可能にした。こうして苦労して勝ち取った夢・免許は、

この方の場合は、磨く事はしても決して粗末にする事はない。

〇23歳午運閑支、年運は丙丁の火運巡らず変化少なく平素無事。

〇28歳癸偏財運は、丑辰通根喜忌変遷忌運、3のバランス変化は大きく崩れず

「己日、癸財」で良く稼ぐが、丑辰の水支を多く含んでる己の癸水はダダ洩れ!

稼いで使う形となる。マンション購入、弟の学費を手伝うなどと出費の方が

多くなった。

〇33歳未運は、年支(母親)丑と冲 結婚し母親から離れ独立 丑は己庚に

通根平均は変わらないが、命式は弱り母親からの独立は不安心を募らせる。

〇38歳の甲運は 日干と絆神の干合甲は3の強さに辰卯が通根5の強さ

喜忌変遷で忌運、命式は大きく変動 己土も庚金は刃こぼれで弱る。

甲は正官 原因は伴侶の可能性 精神的な不安や名声を弱め

仕事に差し障りが生じる。

〇43歳申運は、庚を強め命式はバランスが取れ喜運、仕事は順調になり名声運

を強め人気者になる。

〇48歳乙運は、庚を合去命式は己だけになるが己は丑辰の3未満で内格 格は

変わらないが命式は大きく変動 原因は大運乙=伴侶の可能性、

影響は庚傷=仕事 家庭のいざこざで仕事にも影響がでる 

間違えば一時休職の可能性。

〇53歳酉運は、辰卯酉で解冲解合 日支はザワザワとざわつく 丑辰の破の

己土は長養堪培の値打ちがなく伴侶乙を養えず、日支(伴侶)卯と辰は害の関係で

身持ちが悪いなどといわれるが相手がそうさせる、

原因は伴侶の女性問題で離婚の可能性は大きい。

酉は庚を強め命式はバランスが取れ、

結果稼げる時期で仕事は忙しく気晴らしになる。

〇58歳丙(印綬)運は A強まり忌運しかし丙は調候用神で湿を軽減出費は

あるものの健康に恵まれ無理がきく時期。

〇63歳戌運は、己庚に通根命式を強めるが卯辰の害に関係し仕事、家庭共に

何かしら問題が発生し忙しいが体調や精神的には問題なし。

〇68歳丁運は、忌のAを強め忌運だが丁午は喜の庚を鍛錬 この様な運が

働き盛りに恵まれれば俊敏・器用さを生かし、敏腕な看護師として認められる

可能性があるが68歳は遅すぎる。しかし 丙運印綬運より、

過去の実績を買われ後任育成で教壇に立つ可能性は大きいが忌運!

名誉な賞などの候補者に選べれても手には出来ず 悔しい思いを残し

プライドは満足いくものではなく苦労は報われない時期だが、

生徒には「教え方の上手い先生」と評価される。

〇78・88歳の戊己運は、日干を強め忌運自我の強まりと出費の可能性。

〇73・83・93歳の亥子丑は、亥丑は水支閑支だが冷たい水支で体調を壊し

73歳では現役を退く可能性。子運は丑を支合、

元亨利貞は年支の変化は現状維持。

 

< 子供について >

子供は食神・傷官や時支で見るが、この場合時支の方が見やすく時支で見た。

午は閑支であるが蔵干は丁 丁は日干己を間接に強め己は丁を護丁 

本人は子供を守り子供は母親(本人)を助ける。

己は丁の激しさを取り大人しい子供だが この命式己の質は丁の元気を削ぎ、

大人しすぎるが育てやすい子供と見ました。

 

< 金銭感覚は >

日干己は辰丑の水(財)支を根に持ちお金は回る(仕事の安定)、しかし

己土の容量は小さく財運での水は洩れがちで、

稼いで使う(精神的なはけ口は消費)人、他人からはお金持ちに見えるが、

実情ではそれに非ずと見ました。終期には蓄財はあまりなく

実情の苦しい子供に厄介をかけそうです。

 

< 感想 >

幼少期の事情により、自身が少しでも生き易くなる為努力、期待され答えの

二重・三重の努力の中での、二面性の使い分けはその頃より磨きがかかり絶妙、

それはこの方の「持ち前=長所」としか言いようがなく、

僅かな哀れみを払拭させてくれた。

 

< 子平学の基本 >

    ↓

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参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

 「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

( 子峰院 占い人・和珞 2018/12/17 )

 

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子峰院ツイート

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子峰院 和珞の子平学・四柱推命の鑑定例 No60

 この命式は平岡滴宝著 子平学・四柱推命法深書 甲←丙からの命式です。

丙は天の太陽でどの干にも平等に影響を与えるが 丙自体はどの干からも影響を

受けにくいとされています。特に甲(木)乙(草)は生き物でありその影響力は強く

喜忌付けを複雑にします。

子平学の推命の仕方は様々ありますが、今回はツイートでは才質や先・後を

つぶやいてきましたので、その面からの推命をしていきたいと思います。

 

< 命式・男性 >

時 日 月 年    干合・冲・支合なし

食   印 財    甲1干寅2支  (3)

丙ィ甲ィ癸ィ己キ    癸1干丑1支  (2)

寅ィ寅ィ酉キ 丑△   丙1干寅2支   (3)

甲 甲 辛キ 己    己1干丑1支  (2)

(還流)甲丙―寅( 寅2支は源流も )  己癸―丑  

A日干を強めるグループ 日干・印綬5 

B日干を弱めるグループ 食神・正財5

A5 対 B5    用神取得法 内格扶抑法 格名(内格食神格)

「本文より

九月の秋生まれです。己の土、癸の水分(霧のようなもの)、丙の太陽で、

天なごやかなれば千古、にぴったりです。日干と印星、食と財は5対5で

同じ強さですが、丙は木を照らして逆生していますから、甲は忌の干

になります。」

※忌の甲を逆生する丙も忌になる。

( 命式の喜忌 )

〇命式の忌の干と地支は、甲 癸 丙 寅。 〇命式の喜の干は、己。

〇丑は癸と己に通根で△。  毒=寅   元機=己

 (運での喜忌の干は)

〇B丙=食神(太陽)は、A甲木を(日干=本人)を逆生し強めている為 

ABでの喜忌変遷では見ない。

〇甲・丙・癸が弱まる時や、己が強まる時は、喜運。

〇甲・丙・癸が強まる時や、己が弱まる時は、忌運。

よって

運での喜の干―丁・戊・己・辛 

〇命式忌の寅を冲・支合する申・亥(10・100歳)は喜運 

〇忌の丙を強める午・巳(30・40歳)は忌運 

〇寅運は毒の忌運(70歳)  〇喜の酉を支合する辰卯(50・60歳)は忌運

庚は(偏官・殺)、月令(同気)陰干辛で天干は三倍に丑酉が通根5の強さで

Bを強めるが、庚は癸とは錆び 丙からは尅で弱められてる為 

夫々の干関係と強さの関係で△とした。 

運での忌の干―壬・癸・甲・乙・丙 

先に丙・食神 次に癸・印綬 後は己・正財

 

才質は、月干癸の印綬、学び得た知識を人に伝える事。

人生の目的は、時干丙の食神 多くの人達の役に立ち目立つ存在になる事。

 

< 性格 >

式日干甲は、癸(印綬・知識力・勉学欲など)と丙(サービス精神・行動力など)に

挟まれ関となっている。右は印綬癸、左は食神丙双方の気は日干に向いて、

日干は両方の影響を受けながら生きる手段としている。又癸水は甲木と己土の

間で従い(吸収され)双方に影響を与えている、己財の中のプライドは人に

お金持ちと思われたいところがあるが強さは表面的ではない。

甲←丙、食神(行動性・サービス精神)自身が上手く目立つ行動性で、世話好き

時にお節介と言われ、お喋り好き。甲に従っている癸の印綬が日干に含まれて

要領の良さが出るが全ては自分の為。用神は丙の食神、しかし月支酉は金の専気、

丑とは金の半合、月令は辛の正官から律儀でやけじめはある人。

寅について、2支の寅は日干と食神に通根還流しているため 食神の方法、

手段と言ったものは自身の意識が強く入ったもので我流、自己流となりやすく

人の意見や考えを取り入れる事が苦手なタイプ。

 

(命式)

丙→甲←癸→己キ   

寅 寅 酉 丑

    辛      ※先に丙・食神 次に癸・印綬 後は己・正財

 < 大運・男性・逆行 > 

95 85 75 65  55 45 35 25 15  5

✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 △ 〇 ✓

癸 甲 乙 丙     辛     →(年運)乙丙丁戊己

印 比 敗 食 傷 才 財 殺 官 倒    ←大運の通変星

亥 子 丑  卯 辰  午 未 申    →(年運)庚辛壬癸甲

〇 △ △ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ △ 〇 

寅 丑     酉 酉     丑 寅    ←命中の冲・支合の地支

 

< 大運から >

※平岡渕宝(師匠)先生に、命式大運の喜忌付けを見て貰いお知恵を拝借

「ん~欲得の勉強!知恵を引き摺ってやね!霧がはれ社会が広がる!」

どの運かも示さず1分ほど独り言!それでも大助かりである。

その面白言葉を試行錯誤で大運に当てはめ見ました。

〇5歳の忌壬運は 命中の癸は霧から、壬を増やし続ける雨に変わり冲天奔地 

壬癸から年干己の(喜財・親の財)は流され泥流に 父親の財の損失は大きいと見るが

次の大運は申、毒の寅を無作用にする喜運で、年運の丁は大運壬を合去 

戊己は財を強める喜の年運が続き大運の壬運の中頃から悪い調候は

徐々に回復すると見た。

〇10歳の申運は、毒の寅を無作用にし学業にも有利な時期で勉学は捗る

〇15歳の辛喜運は、時干(未来)忌の丙(人へのサービス精神・自由思考)を

合去 甲癸己の並びとなり財目的の勉学時期 

欲得の勉学は捗り多大な知識習得時期。

〇20歳の未△運は、年支丑を冲で無作用癸己の関係は半減し 

日干と癸(印綬)の関係は(吸収)はより強まり就職時期、

知恵袋(知識)引き摺って世に出る。

それ迄に身につけた多くの知識を基盤にして生きる事になる。

〇25歳の△の庚(鉈)運は、(日干甲木中の癸)知識の切り売り忙しい時期。

〇30歳午・40歳巳運は、忌の食神を強めお節介が過ぎ人に疎まれる時期の可能性。

〇50歳辰・60歳卯運は、月支の酉を無作用にし自制心を弱め

自分本意の言動が強まる時期。

〇35歳の己運は、日干甲と絆神強化の干合三倍財には相当めぐまれ

棚ボタの財と推測。

〇45歳の戊運は、月干(社会性)忌の癸を合去 社会運の霧が晴れ広がるように

すべてが上手く行き財にもめぐまれる可能性。

〇55歳の丁運は、甲寅を洩気丁は強まり結果己財を増やす(喜の木火通命)。 

丁運の終り頃には蓄財もかなりのものとなり、その蓄財を基盤に60歳の卯運は

月支(社会生活のプライベート)を無作用にし早めの退職の可能性。

〇65歳の丙運食神は 二丙となり一方的なサービス精神を強め 

丙・乙・甲運は過剰なサービス行動で人に嫌がられても「我関せず」の可能性。

〇70歳の寅運は、毒が重なり年齢的に健康を害し留意が必要な時期。

〇85歳甲運は、元機の干己を合去し人生上一番辛い時期。

※時干元亨利貞60以降は丙の食神 大運は丙寅乙甲と巡り晩年は人になんと

言われようが、進んで人のお世話をする人となるでしょう。

又中にはこう言う人に助けを求める人がいるはずです。

< 感想 >

大運は年齢に見合った良い通変星や干支が巡り、運が味方している

良い命式と言えます。この様な人は将来有利な知識を身につけられる学校・

組織に入る事や才質にあった職業に就く事が可能で、

強引で自分よがりな性格から迷惑がられる事も多々あるようで

すが、最終目的も果たす可能性を充分に持った素敵な命式です。

 

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

 「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

( 子峰院 占い人・和珞 2018/12/07 )

 

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