子峰院 和珞の鑑定例 No74 

     #子平学 #四柱推命 #運命学

 平岡滴宝著 子平学・四柱推命法深書 十天干体象 戊→癸より

 本文「戊→癸 この関係は、戊は壬水の時のような激しいこわれ方はしません。

 しかし全く大丈夫なのかと言えば、そうとも言いきれない時が起ります。

現実での山崩れを思い起こして下せれば、おわかりでしょう。

(中略)このままでは山崩れは起きませが、水分を含んでいますので、

壬運は非常に危険です。即ち自身の喪失です。」と本文では書かれています。

 ここからは 私、和珞の推命です。限られたページ数等から、滴宝先生は

話しを濁している点がありますが、要点はキチンと述べています。

 そこで私はここで、推命をはっきりと書いていきたいと思います。

 

< 命式 >     イ=忌 キ=喜

時 日 月 年    生まれ月は11月(冬)

財   財 財    月・日干は絆神強化の干合、月干は三倍の強さ

癸ィ戊キ 癸ィ癸ィ   戊1干丑2支 (3)

丑△申ィ亥ィ丑△   癸5干(令)丑亥申4支 11,5

己 庚 壬 己      亥申は、害の関係で、大運での冲・支合は起らない。

A(日干を強めるグループ) 対 B(日干を弱めるグループ)11,5

Bは、Aの4倍以下で用神取法は、扶抑法=内格   

格名は、内格 正財格

喜の干=丙丁戊癸

忌の干=庚辛壬癸庚乙

 

< 命式は >

季節は11月冬、月干癸は絆神強化の干合(三倍)火気が全く無く亥の蔵干は

壬であるが、癸は雨ではなく雪で、強化と3干の癸に加え4支の水支は、

大量の雪である。

(※雨でも雪でも結果は同じですが、見分ける事で推命内容は大きく異なります)

戊(日干・本人)を両端で支えいる2支の丑は冷たく凍土、命式には火気が全く無く

亥丑は冷たく、申も側支の亥丑に冷やされ冷たい状態である。

又丑は冷たく硬い土である。

日干戊は凍土で雪に覆われ雪山、山の回りは止む事の無い雪が降り続いている。

凍土2支の丑に支えられた日干(本人)戊の 身体は硬直状態、

命式に印星の透干や精神力である火気や木気なく思考力は弱い。

(※木気の内 亥の蔵干甲は、冷たい上に命式に冷やされたり、

側支申の蔵干庚に尅され質を落としている。)

この様な状態の戊山(本人)は、多量の雪で世の中(社会や周りの環境全て)が

見えない状態は 弱い思考力に、追い討ちをかけるように思考力を弱めている

状況である。

先天性に精神的、身体的に障害を抱えた可能性が大きい人である。

又火気無く木気弱い状態は、内臓疾患を抱えている可能性も大きいと見た。 

凍土である丑は硬く立つ事は出来ても 柔軟さが全く無く動く事を嫌がり

寝たっきりに近い。

声は、音(申丑)として出せるが言葉による感情表現はできない可能性。 

冷え性の症状を抱えているが、日干戊は凍土の硬い丑2支に

支えられている為、暖め過ぎは丑が溶け軟弱になり体調を現状以上に

壊す可能性があり禁物。

目安は汗をかかない程度で、例え真冬であっても電気毛布等は良くなく、

軽く部屋を暖める程度がベストである。又明るい日差しの屋外よりも、

優しい薄日差す屋内の方が健康的にも良く、

本人も好む可能性が大きいと見ました。

日干喜戊3に対し 忌財は11,5と強く 日干戊は忌財に挟まれて本人に

お金がかかり、医療や介護スタッフによる干渉が付き纏っている状態である。

※この命での戊癸の関係は座敗の反対で 寝たっきりであっても飽きる事を知らず

自身の身の回りの変化をとても嫌います。

 

< 大運は >

日干戊が強められる時や 癸財が弱められる時は喜運。

日干戊が弱められる時や、癸財が強まる時は忌運。

〇男性5歳からの壬運は、説明の如く体調は思わしくない状況に。

(滴天髄 干支論の「またすべからく道路光亨すべし」の反対となります。)

〇庚辛(金)運は、申丑の3支が通根内格破格で外格従財格になり忌運、

洩気により戊を弱め、申は癸を強め忌運 状態はかなり酷いくなる。

〇己戊運はAに1プラスとあまり変わらず、丙丁運も通根の地支はなく

丙は厚い雪雲に隠され、丁は強い癸によって消えてしまうような火であり

効果は期待薄で現状維持程度。

〇甲乙運は、1支の細いが長い亥の根が通根 弱い戊土は尅されて体調は崩れる。

〇男性地支の戌運は、戊に通根 年運の丙丁に通根この時期が

人生で一番良い時期である。

 

 < 大運・男性 >   架空の命式の為 5年運としました。

95 85 75   65   55  45   35 25 15 5

✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓

癸 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬   →(年運)戊己庚辛壬

財 殺 官 倒 印 比 敗 食 傷 才   ←大運干の通変星

丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌   →(年運)癸甲乙丙丁

△ ✓ ✓ △ 〇 〇 △ ✓ ✓ 〇   

            丑         ←冲や支合の命式の地支

 

< 大運・女性 >

 95 85 75  65 55 45  35 25 15 5

✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 〇 ✓ ✓

癸 壬 辛 庚 己 戊 丁 丙 乙 甲    →(年運)戊己庚辛壬

財 才 傷 食 敗 比 印 倒 官 殺    ←大運干の通変星

酉 申 未 午 巳 辰 卯 寅 丑 子    →(何運)癸甲乙丙丁

✓ ✓ △ 〇 〇 △ ✓ ✓ △ △

    丑             丑    ←冲・合の命式の地支

            

                                              f:id:sihoin:20190621193703j:plain

< まとめて >

Bグループでの忌運は 戊に忌で強く作用、Aグループでの喜運は、

殆ど救いにならず、日常でも変化を好まない。忌の干渉による介護、

医療はあらゆる手段で験そうとするが、本人に取っては迷惑な事であっても

その意思表示をする術が無い状態。

こうした人たちの多くを見てきました。相談者は勿論御本人ではありません、

詳細に見る事で話したくない事は聞かずに済む長所がある上に 

表現力の乏しい本人に変わり僅かでも代弁できる長所もあります。

又依頼の方々の相談内容は様々です。聞かれた事に対しては、期待に答えたいと

努力をしてきました。その為にはよく見極める必要があります。

私自身もこうした依頼者の方々に、教えられ支えられてきた経緯があります。

 

 参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

                    「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

  <  子平学の基本 >

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( 子峰院 占い人・和珞 2019/06/21)

 

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平岡滴宝著「四柱推命の秘則 新訳滴天髄 干支論」№2

       子平学 四柱推命 運命学

( 本文より )

滴天髄を編纂したのは、明の太祖朱元璋を助けた劉伯温と言う人で、

時代は1311年より1374年の間、元末期より明の初期洪武の時代に生きた人です。

 

( 滴天髄の訳本や註釈本で、新訳滴天髄の参考文献の一部 )

清代の初め  陳素庵氏  「嫡天隋輯要」(註釈本)

その後    任鉄焦氏  「滴天髄徴義」(訳本)

近世     徐樂吾氏  滴天髄徴義を更に①註釈や②補註を書物に

近世     袁樹珊氏  「專闡微」滴天髄徴義を更に註釈

 

< 滴天髄/干支論・その2 >

1)陽が陽位にのぼれば陽気は盛んで、最も行程の安頓を要し、陰が陰に

     のぼれば陰気は盛んで、またすべからく道路光亨すべし。

2)地が天を生ずる者は、天衰えれば冲を恐れ、天が地を合する者は、

       地旺ずれば静かなるを喜ぶ。 

3)甲申、戊寅これを殺印相生となし、庚寅、癸丑又これ殺印両旺、

     上下は情協を貴び、左右は志同じを貴ぶ。その始まる所から始まり、

     その終る所で終れば、富貴福寿は永き無窮かな。

 

    ( 訳 )

1) 内格では火の勢いが強かったら、行運が・・・・・・・・の寒地が良好の

   運だと言えますし、冬生まれの様に水の勢いや寒さが強い命式は、

   東南、・・・・・・・・・・が巡る時が良好と言えます。

2)地支が天干を支えていて、尚他の干と比べて弱かったら、当然その地支が冲され

 ることが心配ですし、天干と地支との関係が、他の干とのバランスが

 よくとれている場合も同論です。

3) 又例えば、申の蔵干は水を含んでいるので、甲木から見れば、通変星は??

と ??になりますが、天干に・・・・があればそれらを支えることになり、

そのバランスが問題と言えます。・・・・・・・・・・も同論です。

ですから命式によってどうなっているのかを見定めなければいけません。

命式中の喜の干が、年支と時支に支えられている時は良い命式だと言え、

富貴福寿が長く続きます。

※庚寅の場合の蔵干説は、旧月気三気説の戊日二分を指しています。

(局気を重要視している通根説では採用していません。和珞)

 

  (追論)

 最後の、その始まる所の項は、素庵氏の訳に対し任氏は条件をつけていますが、

伯温氏自体、休咎は運次第と言っておられ条件次第で良い命式と言え、

これに運がともなえば原文通りと言って良いでしょう。

例えば時上一位の干が、日干と干合して尚有情であり、

根が年支と時支にあるような命式です。

この様な場合は、時上の喜の干は運の干との干合、尅洩の変化が少なく、

地支の冲等の時だけの変化と言え、最も変動が少ない為です。                                                       

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< 和珞 干支論についての余談 >

1)について、「冬生まれの様に水の勢いがつよければ 東南が良い云々」

は、壬癸や亥子丑辰申などの字が多い命式で、こうした運が幼少期忌運で巡れば

「幼児忌の水勢強ければ、北方に死す」や「幼少に厄ずく」などと古書は言い 

今に伝えられています。

 これは「死」の意味とは違い、災難の大きさを言ったものですから 

命式の見極めが必要です

現実には、子峰院や推命仲間達からの経験談は興味深い話を、

私も依頼者からは多くの話しを伺っています。

例え喜運であってもこうした命式の方が 幼少期水運巡る人は消極的になり

親御さんに心配をかける例は少なくありません。

又、火気の強い命式も同じ事が言えますが、経験的な事から言えば水勢

の方が、災難としては酷いのでは無いかと仲間同士で話しをしています。

3)戊寅 己未 癸丑については

寅は、木火強め、未は木火土強め、丑は土金水を強める

戊日寅は、火は印星 木は官星にあたり、

己日未は、火は印星 土は日比劫 木は官星にあたり、 

癸日丑は、水は日比劫 金は印星 土は官星にあたる。

日干を強めるグループ(日比敗劫・印星)と日干を弱める(官星)に通根し、

喜忌を見極めるには難解ですが、見定める必要があります。

「辨別、分暁、一つをもって推すべからずとか、余これにならう」などと

古人も度々注意しています。

 

 

 

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 

平岡滴宝訳 「神峰通考 干支対象詩」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2019/06/13 )

 

平岡滴宝著「四柱推命の秘則 新訳滴天髄 干支論」№1

子平学 四柱推命 運命学

( 本文より )

滴天髄を編纂したのは、明の太祖朱元璋を助けた劉伯温と言う人で、

時代は1311年より1374年の間、元末期より明の初期洪武の時代に生きた人です。

 

〇劉伯温焼餅歌より

 ある日、太宗は焼餅の入った器におおいをして、軍師である伯温氏に、

その中にあるものは何かとた尋ねた。伯温氏は、匂いで中味がわかるものを

こと更に何故聞かれるのかと、しばらく真意をはかってから、こう答えた。

「帝のお尋ねは明の行末のことでしょうか。明代は三百年位続き、次の世は

胡人(満州民族、即ち清人)で三百年位、その間は君主専制で、

その後は民主共和政体になるでありましょう。」

太子は子孫がそんなにも続くのかと喜ばれたそうです。実際との年数の誤差は、

明代で二十四年、清代で三十二年、合計五十六年でした。その経過内容から

しても、氏は占術家としても偉大な人だったと言えます。

 

< 滴天髄/干支論・その1 >

1)「陽順陰逆、その理もとより殊(こと)なれど、

       陽生陰死、その論はとるなかれ、」

2)「天全一気、地道これを乗せるなしに使わすべからず。地全三物、

             天道これかぶせるなしに使わすべからず。」

 

( 訳 )

1) 十二運長生とか帝旺等と言うものは、古く洛書から流行したもので、

陽干が順に廻り、陰干が逆廻りをする理論は特殊としか言い様がなく

難しいものです。しかしこれでいきますと、陽干の場合長生となりますが、

陰干の場合は死になりますので、理屈に合いにくく採用すべきではありません。

2) 命式上の四天干が全部同じ気であっても、通根する地支があった方が良く、

例えば甲や乙は五物中唯一の生物ですが、無根の場合は四干そろっていても、

生木ですから、死木よりは生木となっている方が当然良いわけです。

四天干が同気の場合は外格の従旺となります。

外格専旺の場合は、強い程良いとされますから、この点からも根はしっかりと

あった方が良いと言えます。

地支に方局や三合会局がそろっていても、??????のものがなければ

暗蔵ということになり、行運でめぐってくる場合だけしか使えません。

しかしこの時は命式の天干に大きな変動が起こりますから、

喜の干か忌の干かをしっかりと知っておく必要があります。(行運の喜忌)

 

< 和珞 干支論についての余談 >

天全一気無根と通根の多い命式二例を作ってみました。

(命式 天全一気 例1)

          ※天全一気  根無し(無根・0支)の命式

時 日 月 年    甲4干0支

甲キ  甲キ  甲キ  甲キ    格名=外格)弱従旺格 

戌ィ申△戌キ  申△   丙丁(食神・傷官)運、戌2支が通根 破格 

               辛ィ      戊己(偏・生財)運、戌2支が通根 破格

           庚(偏官、月令三倍)運、4支が通根 破格 

           辛(正財・月令1,5倍)運、4支が通根 破格

申は、行運の喜の壬癸の印星に、忌の庚辛官星に通根のため△ 

〇食傷財官運の全てが破格 変動の大きさが伺え、特に庚運は全ての事で

要注意の時期となりそうです。こうした運の持ち主は、本来の命式の性格に

加えて、顔色に出やすく臆病で決断力に欠け、他人の顔色を伺う等の性格が

見られます。

※尚、当然の事ですが、この命式では行運で庚と丁が重なる時期は

注意の呼びかけが重要となります。(年運の見極め)

 

(命式 天全一気 例2)

              ※天全一気  通根の多い命式

時 日 月 年    4干寅辰3支 (7)

甲キ  甲キ 甲キ  甲キ     格名 外格)従旺格 

寅キ  辰キ 子キ  寅キ     この命式での破格運は 丙丁(食傷)運の時期 

              癸キ      又丙運は逆生、その上辰の通根があり問題は少なく

丁運の洩気に対し辰水支の通根に対しても同じ事が言えますが、

どちらも破格忌運です。

己運は年干甲を合去 戊庚辛の忌運でも破格は起らず、甲は戊辰を尅しきり、

庚辛は0支傷つくのは庚 辛は堪えず 例え忌運であっても命式は大きく

変動する事がなく 例1と比べ人生の禍は比べものにならない程少ない人です。

〇天全一気命式二例をあげ、検証してみました。

 

 

 

 

 参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 

        平岡滴宝訳 「神峰通考 干支対象詩」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2019/06/07 )

 
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子峰院 和珞の鑑定例No73 

 ( 子平学 四柱推命 運命学 )

この命式は、平岡滴宝著「子平学・四柱推命法深書」十天干体象から、

戊→壬の項の命式です。

「戊→壬 この場合戊の作用は、壬水(河)の道筋をつけたり、流れを止めて

池や湖にする力があると言います。道筋をつけるとは制を言い、

流れない状態(池や湖)を尅と考えて下さい。」(本文より)

 

※この命式では、強い食神に弱すぎる偏印で、

偏印は倒食の役目を果たしていません。

< 命式・男性 >

時 日 月 年    生年月日1972・9・6 巳時生まれ 節日9/7 8/7

敗   倒 食    干合・冲・支合なし。子申(半合) 巳申(破)

辛ィ庚ィ戊ィ壬キ     庚辛2干(月令) 申巳2支 (5,5)

巳ィ子キ 申△子キ      戊1干 0支(1)     

丙 癸 庚キ 癸     壬1干 子申3支(4)

                                       珠玉―側支でない巳申 

壬は元機の干 巳は金寒水冷を防ぎ 巳申の関係もあり毒には使えない。

※(A)日干敗倒6,5 対 (B)食4  

用神取法-扶抑法  格名-内格 食神格  日干と月令が同じ(建禄格)

喜の干=壬・癸・甲・丙

忌の干=戊・己・庚・辛・乙(化金)・丁(壬を合去し破格)

 

< 命式と性格など >

〇日干庚は申巳を根に持ち忌 月令は庚で建禄格 庚は制尅の関係は無く

負けず嫌い、自信家独立心強く頑張りは利くがその気になる事が少ない

日干は忌であり自己中心型

〇敗財辛は側干の庚に虐められているが、巳申は離れてあり(珠玉)質の良さで、

敗財としての協調性・応用性・妥協性の良さが出るが、

しかし、それと解る様な嘘をつく事も(御愛嬌でしょうか)

〇年干壬喜は1干3支と半合 庚申により金生水で強い壬水であり日干共に強く、

日干庚は命式に制尅の無く、制約を嫌い自由思考交際範囲は広く

財系の透干や地支無く忌運では遊興に走りやすい

〇戊土1干0支の無根の防波堤は 強い壬水によって逆尅に合い、倒食(偏印)と

しての緻密な計算力や他人の気持を思いやる性格はあまり出ない

〇よって喜食神を生かした道を行く人でしょう。沈金気味を懸念するが、

申と巳は離れてあり珠玉の意味の良さや金生水(喜の水を強めて)があり小器用

〇気になるところは、技術の取得の仕方は、制約を嫌う性格から他人から学ぶ事が

苦手で我流・自己流となりやすく、小器用でありながら技術を身に付け難い

〇年干壬食(サービス精神や技術)は、月干の戊無根を尅し

濁壬の性格が多少出る為、特に忌運にはずるさが働き、

小手先の仕事や手を抜く事もあり信用を失う可能性が。

〇よって戊喜を合去する癸運(40歳)は、壬水に汚れが無くなり食神の良さ

(質の良い仕事やサービス精神)が出て、信頼を得やす(忌の社会性を合去)社会性が

開け人生の延びが期待できる最も良い時期となりそうです。

年代的な良い運に恵まれている。

 

< 大運・男性・初運0歳 >  夫々5年運です

※60歳乙運は、日干庚と変化の干合、化金となり 日干庚はそのまま、

大運の乙は辛に変化、忌運。

 

90 80 70 60 50 40 30 20 10 0

✓ ✓ 〇 ✓ 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓

戊 丁 丙 辛 甲  壬 辛 庚 己   →(年運)壬癸甲乙丙

倒 官 殺 敗 才 傷 食 敗 比 印   ←天干の通変星

午 巳 辰 卯 寅 丑 子   酉   →(年運)丁戊己庚辛

〇 △ ✓ △ △ ✓ 〇 〇 ✓ ✓

丑 申     申 子   巳       ←命式の冲・支合相手の地支

 

< 大運は >

〇0歳の己運は 忌の印綬運で土生金、濁壬(年干父親を汚し)で言う事を聞かず

ヤンチャで育て難い時期

〇5歳から24歳は、忌の日干敗を強め忌運、行動や交際は広く遊びが中心の時期、

庚運には争い事の可能性。

又戌の時期は、金と土に通根戌の根がつき、喜壬(父親)は相当苦労を強いられ、

遊びは知能的で逃げ上手。

〇25歳からの49歳までは、喜の壬を強めるなど働き盛りに命式は平均が取れ喜運に

恵まれている。40歳癸運は上記の通り。

 

( ※職業と家族 )

母親は(年支子・蔵干癸)は、父親(年干・壬)を助けて双方喜、本人(日干)も

月支(兄弟)申を還流金生水の関係で父親を助けいる命式、

父親中心の一族経営・商売の可能性を見る。

伴侶は(日支子・蔵干癸)も年干壬に通根し壬癸の関係で父親を助けている、

この様な命式は結婚の可能性は大きく、婚期は丑運、年支の子を支合、

母親との世代交代を一番に取り、年運ではそれ以前にも可能性があるのを見た。

〇50歳の甲(偏財)運は、甲は命式に根が無く強い庚の尅に合う

(滴宝先生は「反っての干」などと教えてくれ)喜財運であっても財獲得の期待は

望めない時期。弱い甲は庚に尅を受け、肝臓疾患や脳疾患や神経系などの

病気の可能性、しかし喜運予後は悪くはないと見る。

〇75歳の辰運は、子申辰の水局4プラス壬子2=6 喜忌変遷、

60歳以降年干の変動は、支障は少ないく金生水で物分りの良いお爺さんの可能性。

〇80歳の丁運は、年干喜の壬を合去、内格から外格従旺へ内格破格の忌運、

命式は大きく変動健康・生命の問題の可能性。

 

< 五気は >

金5    木0   五気では、精神力弱く 体力は突出して強く

   土1      命式では印星戊は1 そして壬に尅され弱く

水4    火1   思考力の弱さが伺われ、考えるよりも先に

行動の人である。しかし 庚辛に申巳(珠玉)に関係で良く見えるが 

破の関係でもあり飽きっぽいなどの象意 交際力あって第一印象魅力的な人、

時間の経過と共に他人からも飽きられるなどで、

忌の日干は魅力的な自分を維持する事に苦労がある。

体質的には 視力・肝系・腰・胃系・血圧は低いなどの弱点はあるが、

命式では壬から戊の尅が直接的で胃系・腰は持病の可能性、

表層的には歯や視力に弱点の可能性 肝系は時期的なものと見るが、

暴飲暴食は普通の人に比べるとかなりリスクは高いと見た。

 

< まとめて >

父は食神 母・伴侶は傷官と家族事業は接客業の可能性。

本人の食神の象意の内、交際力で生きる人と見る。経済観念は弱いが、

嫌われない努力の交際力、顔を広める事で家業を手助け。

大運の働き盛は、喜運に恵まれ 命式は大きく変化の時が無く 事業は順調で

経済面は家族に支えられる構図を見ました。形影的には普通の人、

しかし 家族や大事な時期の運に恵まれ 精神的な苦労はあまり無く

「結構な事で!」と言いたくなる様な命式でした。

 

( 子平学の基本 )

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 参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

( 子峰院 占い人・和珞 2019/05/29)

 

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平岡滴宝著「四柱推命の秘則 新訳滴天髄」( 地支論 )

  (子平学 四柱推命 運命学)

 この書を編纂したのは、明の太祖朱元璋を助けた劉伯温と言う人で、

時代は1311年より1374年の間、元末期より明の初期洪武の時代に生きた人です。 

初めて五行の生尅のみを重視し従来の神殺看法を除きました。しかし 

明代にこの書の註釈した書物がない為 この書の意義が認められるように

なったのは今から約三百八十年位前頃ではないでしょうか。

 

( 滴天髄の訳本や註釈本で、新訳滴天髄の参考文献の一部 )

清代の初め  陳素庵氏  「嫡天隋輯要」(註釈本)

その後    任鉄焦氏  「滴天髄徴義」(訳本)

近世     徐樂吾氏  滴天髄徴義を更に①註釈や②補註を書物に

近世     袁樹珊氏  「專闡微」滴天髄徴義を更に註釈

 

※日本においても数人の方達がこの書を訳されています。

※私は陳素庵氏の概要の目録に従いました。素庵氏は言っています。

この書は干支の情、陰陽の変を言い、格局にこだわらず神殺をもちいず、云々と。

 

< 地支論より >

 陽支は動いてかつ強く、速達に災祥を現し、陰支は静かでかつもっぱら否泰

つねに年をへる。

 生方は動くを恐れ、庫開くによろしく、敗地冲に逢えば仔細にさばき、

支神は只冲を重きとなし、刑と害は動いて動かず。

 暗冲暗会最も喜びとなすは、彼が我を沖するや皆冲起こり、旺の者達を

冲すれば旺の者抜け、衰の者旺を冲すれば旺の神放つ。

 

( 訳 )

陽支とは、子寅辰午申戌を言い、陰支とは、丑卯巳未酉亥を言います。

動くとは冲等によって変動がある時を指し、陽支の場合は早速に災祥が

出ますし、陰支の場合はじっくりとその現象が見られます。

 生方とは、(四生とは寅申 巳亥。四敗とは子午 卯酉。

四庫とは辰戌 丑未。)夫々の冲を現しています。冲によって変動が起る時は、

地支が天干の持分の仕事をサボりますから、喜の天干の変動を恐れ、忌の天干の

変動は反って都合が良いことになります。四庫は各々三つの持分がありますから、

命式をよく調べてからでないと良い悪いは結論出来ません。但し忌の戊や己にだけ

働く命式は冲となった方がよろしい。

 地支同志の変動には古来より冲や支合の他に刑や害もあげられていますが、

任氏や楽吾氏等も、刑害は害があるとばかりは言えず、有用な時もかなりあると

古書の例を引用し説明さえています。伯温氏は、はっきりそれを指摘されたと

言えるでしょう。即ち運命的な変化までは至らないと言うことです。

 暗冲、暗会を地支蔵干中のかくれた部分の、気同志の冲を指して説明された

書があった様に思いますが、参考五書共、彼とは行運、我とは命式と説明されて

おり、命式上だけでなく、行運の地支と命式の地支とでもそうしたことが起り、

命式の地支が支えている天干が、旺じていても又弱くても変動があるとし、

忌の干を弱める方の冲は喜んで良いと言っています。

 

( 解説 )

十二支については、素庵氏、楽吾氏等は、複雑で簡単に説明しにくいと

言っています。それは 地支は干の気を夫々内臓しているものが多く複雑となる

からです。地支の働きとの主なものとしては、月支にかかる旺衰、通根説による

強弱それに冲支合、刑害等があげられます。

 

( 追補 )

 陰陽支の動きについては、天干が陰支に支えられているよりも、陽支の方が

強いと見ている為で、冲で抜けた時の変動の大きさを言ったもの考えられます。

 暗冲暗会は、命式と行運のとの冲会を指すのは前述の通りです。

又暗会の会とは三合会局のことで、例えば命式に寅午戌の火局を形成し、

忌の丙又は丁が透干している場合、行運に子がめぐって午を冲し三合が解け

丙丁の力が弱る状態を最も喜びとなすと言い。反対に、命式に子申があって

天干に忌の壬が透干している場合、行運で辰がめぐって水局すれば

困ったことで、喜べない状態もおこります。

 

  

< 和珞、地支についての余談 >                       

〇比劫敗の透干がなく、日干1干がしっかりした根を持てば 冲支合で根が

抜けた場合喜忌に関係なくその調候は気をつけた方が良い事が多くあります。

例えば日干庚に通根1支だけの申は、陽支でしっかりした性格の事が多い様ですが、

行運の寅や巳の冲合で抜けた場合は気弱になります。このような人は気性にむらが

出がちですが、申が時支で害の関係の亥が年か月にあれば、冲支合の関係は起らず

申は助かり それが原因の気性のむらと言った性格は出にくくなります。

この様に害は申を助け悪いとばかりは言えない一つの例です。     

〇地支には巳や亥の様に陰支でありながら 巳は丙庚、亥は壬甲と陽干を

より強め「体陰用陽」と言った地支もあり、その反対に子は陽支でありながら

癸の陰干をより強め「体陽用陰」と言われる地支があります。

そう言った意味での配慮が推命上必要な場合もあります。現実的には、

現在の師や占術仲間は言います。

「刑害破は馬鹿にならんよ」と そして「宿命」の言葉を耳にします。

私自身も無恩の刑もちで、身近な人達との関係が突然降って湧いた様に

上手くいかなくなる事があり、子供達との関係は良好を保ちたくて干渉は

慎重を心掛けています。  

〇地支の蔵干での暗合は 現在の師から使い方を教わり、

頻繁に使い推命上重宝しています。又ブログなどでも書いています。       

子丑亥が揃えば、酒の三刑や三酒の刑などと呼ばれますが。

昔は飲む・打つ・買うなどと言って、酒だけの話ではなく

異性問題と酒と賭け事の三点が揃っての身を持ち崩す話も聞き

「宿命」としか言い様のない事が多くあります。また3支の内 

命式に2支あり行運で3支揃う時期は注意が必要です。   

〇刑害破の組み合わせ、象意は平岡滴宝訳 神峰干支体象詩にも書いています。

又ブログでも書いて行きたいと思っていますが

、師は言います「地支同志の 蔵干の愛称を見る事が一番大事」と。                 

( 滴天髄、劉伯温氏による通根説、通根表 )                                         

                           

甲乙(木)=寅 卯 辰 亥 未                    

丙丁(火)=巳 午 未 寅 戌                    

戊己(土)=辰 戌 丑 未                      

庚辛(金)=申 酉 戌 巳 丑                    

壬癸(水)=亥 子 丑 申 辰                    

 

   

土は、辰丑、戌未と冲にならない順

にならび揃っていれば四位純全となる。この様に伯温氏の通根説は局気の地支を

重要視しています。暗会の説明での「三合会局」ですが、「方局」も会局と

同じく推命上2支の場合と3支が揃って局をなす場合と強さ的には相当違いがあり、

会局と同じ様に考えていま

す。局が揃った場合は3支でも4で計算 冲・支合で局でなくなった場合は

地支の数で計算しています。                          

 土の地支辰 戌 丑 未には二気説と三気説がありますが、季節を重視する二気説を

採用しています。辰は春 未は夏 戌は秋 丑は冬 月令は節日(節日を入れて)

から12日までは 辰は乙 未は丁 戌は辛 丑は癸。13日目から次の節日前日

までは 辰は戊 未は己 戌は戊 丑は己になり「土用」と

呼ばれる頃(季節代わり)にあたります。

辰戌、丑未の四庫は、辰は乙戊癸 戌は戊丁辛と三気の中でもこれらの

蔵干をより強め、丑は己辛癸を 未は己乙丁を蔵干をより強め、冲や支合に

ならない場合 側支や同じ干を支える場合は、相性の良くない蔵干が

あればそれを推命に活かす必要があります。    

※これはあくまでも一つの論です。滴天髄には数多くの論があり一つの

論にだけ固執、拘れば推命に間違いが生じやすく、それを防ぐ為に多くの

知識を身につける必要性を感じています。私は「子平学は、疑う学問」と

考えながら、演繹で満足の答えが出尽くす推命を心掛けています。          

滴宝先生は著書の中で仰っています。

「子平学は、色々考えさせられる学問」と。

 

参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 

      平岡滴宝訳 「神峰通考 干支対象詩」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2019/04/21 )

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子峰院 和珞の鑑定例No72

     子平・四柱推命 運命学

 ある若手占術者から持ち込まれた人です。「江睴相映」の命式で賢いはずが、

現実には「心の病」らしいです。と・・・

「江睴相映」とは、丙(太陽)と壬(湖や海)の関係。湖に太陽は映り輝きは増し、

映っった太陽も湖も良く見え、調候は、通変星のどちらかが忌であっても

通変星の意味が良く出る。日干なら見栄えが良く賢い等と言われたりします。

滴宝流では、加え日干が丙の場合、鏡(壬-湖)に映れば自身のやっている事が

見え、丙の大らかさと合わせて、落ち着きあって失敗の少ない人。

命式次第では先見の目があるなどと判断する事もあります。

しかし、この命式ではどうでしょうか・・・私は次の様に推命いたしました。

 

< 命式・男性 >

時 日 月 年

官   殺 傷    巳申―支合

癸キ 丙ィ壬キ 己ィ   丙1干0支    (1)

巳ィ申キ 申キ 卯ィ   己1干0支    (1)

丙 庚 庚キ 乙    壬癸2干申1支  (3)

 

Aとは、日干を強めるグループ=印日干比敗

Bとは、日干を弱めるグループ=食傷財官

A(日干)1 対 B(傷官殺)4  癸は雨、天上は雨雲 癸は丙(太陽)の光を弱め、

丙は1マイナスα よってBはAの4倍以上で Bの外格

用神取法は専旺法  格名は外格 (ぎりぎり外格)弱従殺格 

※Bが干合・冲・合で1以上弱まったり Aが同じく1以上強まる時は

外格破格となり要注意 

 

( 干の喜忌は )

Bの外格は、B が喜 Aは忌となる筈だが、己は傷官でB、

しかし喜の壬を尅す(濁壬)ため忌、行運の食戊は時干喜の癸を合去で忌、よって

喜の干=庚辛壬癸   忌の干=甲乙丙丁戊己 となる 

 

< 命式は >

〇格名は、外格従殺、推命は体干を殺の壬と日干丙と両方で見た方が見やすく、

両方を体干として、交合で見てみました。

〇己1干0支と壬に尅されて弱く、傷官の性格は殆ど出ない

この命では壬己は相尅(壬は己に汚され、己は壬に飲み込まれている。)

〇日干丙(太陽)は1干0支と弱く、癸(雲)は眼下にあり、暖や輝きを地上に届ける

目的を邪魔され、太陽の役目を果たせない程弱った丙であるため、

気弱で決断力が乏しいが、内心不満(癸への)を抱えている

〇丙(太陽・日干・本人)は、月干壬(湖)を鏡代わりにして、自身の輝かしさを映し

見たいが、壬は側干(年干)の己で汚れて(濁壬)光は僅かしか見えず、

時干の癸(雨雲)はそれすら見る事を邪魔します。

丙(1干0支癸と濁壬によりよわめられて弱く)は、例え癸がはれても濁壬では

映し見る事が出来ず、己の汚れがなくなっても雨雲で見えず、

誰も弱い自分を助けてくれないと思っている

〇月干(社会環境)壬と日干丙は「江睴相映」の関係で社会に出たいと考えるが、

月干壬は濁壬で成果を挙げられず評価が低く、酷い下積み生活を強いられる

ため、決断力の弱さから世に出辛くなっている状態で、

内気で大人しく表現力の乏しさから不満や不安を溜め込みすぎている

19歳「心の病」と診断された。この様な人は、第一に精神的な面から、

次に環境的な面での推命が重要となります。

※大運は、全ての行運の拡大、人は年月日時の全ての行運で 大運と同じ様な

流れの影響を受け人生を送っている。

この方の「下積み感覚」は命式からと行運によって受けている。

 

 < 大運・男性・2年運 >

92 82 72 62   52 42  32 22 12 2

〇 〇 ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇                 →(年運)辛壬癸甲乙

壬 癸 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛

殺 官 倒 印 比 敗 食 傷 才 財               ←大運天干の通変星

戌 亥 子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未                  →(年運)丙丁戊己庚

〇 ✓ 〇 △ ✓ ✓ △ ✓ ✓ ✓

卯 解     申     申                          ←冲合となる命式中の地支

 

(命式)

時日月年      〇辛・庚の財運は喜運、経済的な環境の良さ、  

官 殺傷   しかし2歳からの辛運は強化三倍、月令計算をすれば天干は、

癸丙壬己   4,5干丙は弱く輝きで負けの意味、喜運であっても気分的には

巳申申卯   面白くない、意味もなく機嫌の悪い幼少期だった可能性。

       庚 

〇12歳からの庚運は、壬庚の地支申は還流によって喜体干壬を生じ 

喜財によって地位が守られたて人生で一番良い時期(財による環境の良さ)

喜財庚は沈金(洩気)気味、出費の可能性。

※命式から見る家庭環境は、母親は(年支の卯は木の専支で蔵干は乙〈印綬〉)は、

一途で教育熱心、日干(本人)丙に対し期待や欲求は強いが期待はずれの感 

側支申の蔵干庚とは暗合で暗尅と弱められ、父親(年干-己)との関係は

「乙、己土をよく尅し」だが弱められた乙では力及ばず、己(父)は壬水を汚し

本人や母親との関係は悪く 又己は壬から流されて苦労は多く家庭を顧みる

余裕はない、両親夫々は家庭的・精神的に問題を抱えており、

家庭環境は本人にとって居心地の良い場所とは言えない。 

〇大運は17歳からの午運は日干丙を強め、19歳年運は戊戌、戊は、

時干(将来性)喜の癸を合去、戌は年支卯を支合した歳に「心の病」と診断された。

〇大運22歳からは土を強めたり 火を強めたり 水を弱めたりと忌運が続き、

環境の変化や症状の悪化が考えられる。

〇辰・丑運は、壬癸と己を強め△ですが、割合的には濁壬の汚れを強め

精神的には優れず。生涯精神的に癒される時期が少ない。

 

< 五気と丙癸の関係 >

金2    木1     

   土1      

水3    火1    

五気では精神力 包括力共に弱く、精神力は尅にあい尚弱っている。

五気での精神力の弱さ 加えて包括力の弱さで、精神力の弱さに拍車が

かかっている状態。体力は強いが、日干が弱いために全ての思いを

表現できずにいるが 忌の日干が強められる時期は、

表現方法は体力に頼る傾向、又 丙と癸は激で干関係が悪く調候は反発や

怒り等で、体力表現は厳しいものになると推命しました。

体質的には、命式中 土は水に尅されて1と弱く胃・腰に弱点があり、

火と水の問題は命中では、距離があり体質的な問題は少ないと見た。

 

( 生きる目的は )

本来は社会に進出、倍増の立派な自分で活躍 そして他人に認めて貰う事と

書きたいのですが、年支卯の蔵干乙の印綬・思考力は暗合で弱り、

命式の状態を加えてそれを望む余裕はなく

「環境に恵まれ、精神的に楽な日を1日でも多く過す事」

雲ひとつ無い日に、山の中腹などから、海や湖を見渡す事ができれば、

この方は、ひと時でも精神的に安らげるのではないかと、

推命しながら思いました。

 

< 子平学の基本 >

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 参考文献  平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」 「神峰干支体象詩」

「子平学・四柱推命法深書」 「秘本 子平廣論」

 

(  子峰院 占い人・和珞 2019/05/13 )

 

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平岡滴宝著 新訳滴天髄より 天干論 ( 癸 )

 ( 子平学 四柱推命 運命学 )                  

     

      天干論  ( 癸 )                           

癸水は至って弱く、天津において達し、竜は徳でしかしてはこび、

功この神と化し、火土を恐れず庚辛を論ぜず、

戊と合し火を見れば、火の根即ち真

       ( 訳 )                              

癸の水は、地上にある時は湿気で例えられます様に、その性質はいたって

静かですが、たとえば子亥丑等の根がある人は

そんなに弱いとばかりは言えません。中でも辰の水は春月の

暖を持っていますから、根の中でも色々の効用が生まれます

命式上火が強くても、ある程度強さの癸があれば土を湿らせる効果をもち、

バランスがとりやすく相乗効果となることが多いので、

そう気にすることはありません。ただ庚辛からの生助は期待することが出来ず

多くの註釈書では、金多ければ反ってにごると言い、反尅があるとしています。 

戊と干合した場合、月令が丙か丁となる時は火の化格となります。    

   

   ( 追補 )                              

干の癸が辰の根を持つ時は、天津(遂語訳天の川)即ち天からの雨露(神峯論)の

様なもので、命式によっては慈雨から洪水まで色々ありますから、

詳細に調べなければならないと各書は言っています。

以上この(滴天髄)天干論は、日干とか体干とかに限らず、

それ以前の考え方と言えます。

即ち天干の特性であり天地自然の妙であります。                                   

 

 ( 和珞による追補 )                              

癸は、霧、霜、雪、雨や、強さなどで他の干に与える影響を見て、

他の干の状態をも知る事ができ、それによって詳細な推命を可能にします。

壬癸、両方の透干あれば癸は雨 壬は海や湖。又地支に亥申があれば癸は雨、

子・丑は霜 辰は霧から雨雲 戊の側干の癸は雲と、おおよそ分ける事が

できるが他の干や地支によって異なる事があり注意を要します。

亥子丑や子申辰の水の方局や会局が揃う時はかなり強い雨となります。

癸は本来弱く大人しくが、基本ですが強くなれば、当然それとは異なる推命

なります。己土との関係は、作物育つ土壌となるか、そうでないかを

見る事が可能。金(庚辛)は癸水を生じません、庚辛との関係は

錆び(洩気)関係ですが、庚辛が強く癸水が弱ければ反尅になり、

更に弱る状態(金多ければ反って濁る)。       

  

     ( 癸についての余談 )                       

癸は、上記の様に辰との関係が一番興味深く、その上天干に丙(太陽)が透干、

辰を根に持つ癸は霧ですが蔵干中土は戊をより強め 辰の蔵干戊土は湿を多く

含んでいる為、天干の丙に温められれば水蒸気として天に昇り 

天干の癸は雨雲になり、

その動きは命式を立体的に見れば、前後左右上下そして斜めと、

あの孫悟空が乗る觔斗雲のような雲に、特に月支が辰の場合は

その可能性は大きいと言えます。その活動力は距離的にも

時間的(昼夜お構いなし)にも相当なもので推命には考慮が必要です。

この様な命式で、日干癸が辰1支だけに支えられた場合の問題点は、

辰が冲合で抜けた時や、丙が合去で抜けた時、癸が天干や地支で強められた

時です。要は気性の起伏が激しく、行運によって人に迷惑をかけたり、

精神疾患を患ったりと見極めがとても大切な人の可能性があります。

又、癸と丙は干関係が悪く激の関係です。癸日の丙は正財にあたりますが、

双方1干1支以上で 平均が取れたり癸がやや弱い場合でも、

反発心が現れ偏官(殺)の様な出方をする事があります。

  

            ※無断転載禁ず

 

   ( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳  「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著    「改訂版 あなたの運命のすべて」

          「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

          「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2019/05/06 )

 

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