子峰院 和珞の鑑定例No107

 干関係の多くは取りだ足され推命上では主役となりつつあります。

私自身の推命法も顧みてみました。実際の鑑定で依頼者に伝える事柄は殆どが

干関係等から出た答えです。即ち帰納と演繹の「帰納」です。

私に取って干関係は重要ですが裏方です。

よってブログと鑑定書の書き方は大きな違いがあります。

又、帰納は勿論干関係だけではありません。

今回は干関係を最小限にしてブログを書いてみました。

 

「平岡滴宝著「子平学・四柱推命法深書」より

 現在の子平学の見方は、帰納(きのう)と演繹(えんえき)が主であります。

子平学上での帰納とは、多くの理論や象例から絞られる結論を言い、

演繹とは、帰納された結論から当然想定される事柄を、

引き出していくことを言います。」

 

 

 この方は、地方都市を拠点に活動する格闘家で、本年28歳となられました。

「何時頃格闘技を辞めるべきか」と運の成り行きを知りたいとの依頼でした。

 < 命式・男性 >

時 日 月 年    生月3月 月令乙 季節春

食   殺 才    酉卯―冲

辛 己 乙 癸    己1干未1支 (2)

未 亥 卯 酉    辛1干0支 (1)

己 壬 乙 辛    癸1干亥1支 (2)

           乙1干(令)亥未2支 (3,5)

A日干2 対 B食財官6,5

用神取法は、BはAの四倍以下で扶抑法 格名は内格偏官格

 

< 命式の特徴 >

Aとは日干比劫敗印  Bとは食傷財官

体―己(喜) 扶抑用神-乙(偏官・忌)  病―乙亥 薬―運の庚・寅・巳

Aが弱く印比劫敗は喜 Bが強く食傷財官が忌の筈が命式は食神制殺、

乙は日干己を強く尅す、辛はその乙を制し喜となるが無根命式では役割不足、

しかし辛が運で強まる時期は良くなる。

忌の干=壬癸甲乙丙(辛を合去)   喜の干=戊己丁辛庚

 

< 性格 >                         

夫々の天干の強さや関係そして通根の地支によって性格などを出しました。

一見大人しいが強い忌の偏官は財に後押しされ、弱く見られる事を嫌い、

人から理不尽な扱いを受ければ強い反発・反抗の様子を見せる。

過程も結果も大事でその為に自身への投資は惜しまないし、

自身を引き立ててくれる人には太っ腹、しかし食神は弱く人との妥協点を

見つけ難くく日干以外通変星三種の性格は複雑で言葉少なく威圧的。

日干の通根は1支のみ他の干との関係上自身の弱さを知りながら、

強く見せるタイプは人知れず感情の起伏が大きい。 

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< 大運 >

95 85 75   65   55 45 35 25   15 05

✓ ✓ ◎ 〇 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓

乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸 甲   →(年運)戊己庚辛壬

殺 印 倒 劫 敗 傷 食 財 才 官   ←大運の通変星

巳 午 未 申 酉 戌 亥 子 丑 寅   →癸甲乙丙丁

〇 △ △ △ 〇 〇 ✓ ✓ ✓ 〇

亥 未       解     未 亥   ←冲・支合命式の地支

 

< 大運では >

木水が強まる時は忌 弱まる時は喜

土金が強まる時は喜 弱まる時は忌

丙は辛を合去して忌 丁は喜

 小・中学生の頃は見ての通りヤンチャな時期を過ごし高校には行かず、

両親をとても心配させたと、子供の頃は虐められっ子でしたが、

やり返してみたら上手くいき気持ちもスッキリした事から、自然と格闘家の

道を歩くようになり、自身も働き両親からの援助も大きく格闘家の生活を

支えられているそうです。

 この方の場合体力や健康問題で辞めると言う事では無く、

自身にやる気がなくなる時が辞め時と見ました。

〇今年は28歳、大運は壬。忌財の水が強まる時期は自身への投資は大きく、

壬・子・亥運は水を強めその時期に相当、中でもポイントとなる運は壬・亥運

 壬運は冲天奔地・・・

〇辛運は忌殺乙を酷し喜運、格闘家として力を発揮でき満足出来る時期の可能性。

〇亥運は癸財・乙殺を強め忌運、社会環境の対人関係からは上手く

利用され相手の言いなりで無意識の間に搾取される等で良い結果を得られない、

気心知れた相手こそ注意を払いたい時期。

〇45歳庚運は、月干乙殺を合去命式はA2・B3と喜忌変遷なく本来の命式より

バランスが取れ喜運。

亥運での出来事等と、この時期以降の運から見て基本的な考え方が180度も

変わり格闘家活動からの撤退の可能性は大きい、

しかし時支未は月干と日干に通根 20代から手掛けた事を仕事にする

可能性は大きく、スポーツ関連で健康器具・用品の販売やジム経営等の可能性で、

この頃にはその時代背景にあった良い仕事が思いつく筈。

その後の大運は喜、日干や金を程好く強め喜運、

〇75歳の丁運は乙と己の通関神、全ては上手く行き身近な人等に

尊敬されるような人になるでしょう。

幼少期・青年期に比べればまるで別人です。

(  無断転載を禁ず )

 

(ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳  「新訳・滴天髄」「神峰干支体象詩」

平岡滴宝著    「子平学・四柱推命法深書」「秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2021/04/10)

 

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