二十才前後壬財がぬける丁運の頃「学校に行かず友達と遊びほうけてばかり」
「七喜全彰、良い命式です」とか言われても「馬鹿言ってんじゃないよ!」と
ご両親は思ったかどうか?
風景?濁壬の中に金が仰山!そんな風景にしないで下さいね。
この命式は平岡滴宝先生がご健在の頃、将来を心配されたご両親からの
依頼だったと伺っています。
教室の課題に使われ先生の著書である「子平廣論」にも
掲載され詳しい説明がありますが、大運に喜忌の印がされていません。
よって本文と私が教室で勉強した喜忌を入れたノートを参考に
ブログを書いてみました。(ノートはウン十年前の物)
2022年11月に鑑定経験から思う事がありまして、寅・卯・壬運の訂正、
書き直しをいたしました。
( 命式・男性 )
時 日 月 年 キ=喜 ィ=忌
財 比 食 傷
辛キ 庚キ 己1干0支 (1)
壬キ 己ィ乙 庚 庚辛(令4,5)4支 (8,5)
申キ 酉キ 酉キ 申キ 壬1干2支 (3)
庚 辛 辛キ 庚
A(比)1 対 B(食傷財)11,5
用神取法 専旺法(外格) 格命 外格従児格
喜の干=庚辛壬癸甲乙
忌の干=戊己丙丁
< 命式は >
月令は辛、年干庚と月干乙は変化化金乙は辛 庚はそのままとなる。
Aグループ1に対しBグループ11,5と差が大きく開いた外格、
食傷は命式上一番強く格命は変格の外格従児格となる。
2支申を還流壬をよく生じ、食傷は財へと繋がり壬財は喜で時干にあって
地支申は年・時支に相楣。
先後は、先に食傷 後に財の最高の時上一位の財である。
(喜び至る所にあい得る。滴天髄)
< 大運 >
98 88 78 68 58 48 38 28 18 08
〇 △ 〇 ✓ 〇 〇 ✓ ✓ ✓ ✓
辛 甲 癸 壬 辛 庚 己 戊 丁 丙
食 傷 才 財 食 傷 比 劫 倒 印
未 午 巳 辰 卯 寅 丑 子 亥 戌
✓ △ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 △
申 酉 酉 申
< 大運では >
丙運は、辛を合去Bからマイナス1,5破格起こらず。
丁運は、壬を合去Bから3マイナス(A1:B7)破格起らず。
戊・己運は、無根(A2:B11,5)破格起らず。
金の洩気と壬の汚れが気がかり(健康と失敗)
甲運は、己と強化甲は三倍無根で浮木、Bグループ
壬庚辛に影響与えず喜運
乙運は、庚と変化、化金(重複干合)乙は辛に変わり喜運、しかし年代的に
見て金の強まりは、日干己の洩気が強く健康面での心配が起ります
戌運は、庚辛と己を強め△。
亥子丑運は、壬財を強め喜運
寅卯辰巳運は、金や水を弱める辰卯は酉を寅巳は申を弱める、
特に申は水金を強めている為寅巳は破格起りませんが、
年柱庚申、月柱辛酉二柱とも上下の関係は深く、この場合申を冲する寅
酉を冲する卯運は 天干に庚や辛の強さを非常に弱めます。
流れは地支運は 寅卯に続き壬に至ります。
壬運は、庚辛を沈金に己土を押し流し、己を弱めれば喜運ですがこの年齢
で命式を非常に苦しめる壬運は良くはありません。特に健康被害の心配が
あります。発祥時期は寅か卯の可能性があります。現在予防の観点からの
医学の発展から心掛け次第では被害は少なくなります。
※丙運は辛を、丁運は壬を合去し午は運に影響を与えず閑支であって
△現状維持。未運は、土を強め忌運
60歳以降月令の力は落ちると言われています。
< 命式の風景 >
命式の風景と占術者は仰いますが その風景は色々でしょう。私もその描き方
は数種類使います。今回はこんな事やってみました。これも滴宝ワールド
※庚は辛より硬く相尅の関係 又申と酉も同じくで、上下関係やいじめ等の
象意が有ります。他の陰陽での同干では起りえません。 又辛は傷付く事を
恐れ辛同士は傷付かない配慮をします。酉同士も同じく
そうした象意からの風景です。
元亨利貞、年柱(実家環境)庚申と月柱(社会環境)の辛酉は強弱の関係で
上下関係は年柱が有利、そして時柱(将来性)喜財壬へと繋げている。
よって食傷(サービス・行動・仕事関係)、実家(両親)は社会とは強気の関係
その成果は利益へと繋がりかなり裕福な環境と推測。
又時柱壬申は年支申より還流・源流で繋がり将来性は実家からの恩恵を受け喜、
そして時上一位の財は子供や孫の代になっても揺ぎ無く、
良い跡取りに恵まれ家の繁盛は何処までも・・・と言った具合。
※日柱と月柱が反対であったなら「七喜全彰」良さは半減したであろう事を
理解して頂けたと思います。(干支の並び方)
ただ気掛かりは日支(伴侶)の酉は、月支(社会環境)酉への気遣い、
年柱庚申や時支申との上下関係 日干からは汚されて 虐げられた感があります。
伴侶への配慮を怠らなければ御家は尚一層繁盛となるでしょう。
< 「七喜全彰の命式」と言われる命式の長所は >
〇月令は食、食傷地支が多く従児の格がしっかりして破れない。
〇乙との化金は、命中最も大事な庚が合去で消えず辛で金をより強める。
〇辛・壬が合去に合っても破格は起らず命式の変化が少ない。
〇運での甲は無根で、庚と傷官見官の関係が生じず最も喜運となる。
〇時上一位の財。
〇忌運であっても命式の変化が少なく。
〇日干己は無根、壬財は3と強く汚れが少ない。
< 性格と職業 >
(この部分は後書きです。干や蔵干を見ればかこの方リズム感が良いですね、
体・用神が格名庚の傷官は、その才能を寝かしておくには勿体ないと思います)
基本の性格は外して書きます。
基本の性格の他、酉支は自刑、印星の質なく言語表現は支離滅裂的
(ムードメーカに使える)
汚れは少なくても濁壬財のズルさが出るが、外格Bの人は最終の所で
押しの弱さがあり、少しずるいくらいが良く交渉力に活かせます。
※短所もこの様に使い勝手があります。
性質からは、職業は漫才師の様なお仕事が良いかと思いましたが、
大運や元亨利貞から見ても、収入的に不安定で大変な人間関係や仕事内容を
照らし合わせてその様な仕事につく筈がありません。
家業の手伝いをされる事でしょう。
「異路(喜の食傷)の光明を軽しと説くなかれ」(滴天髄)
この命式の良さは 具体的には、あまり努力をしなくても報われ、苦労が
少なくて済む所にあります。
60歳以降は、年柱から見ても良い跡継ぎの可能性ですから
「老いては、子に従え」の命式です。
(ブログの参考文献 )
平岡滴宝訳 「新訳・滴天髄」「神峰通考・干支体象詩」
平岡滴宝著 「子平学・四柱推命法深書」「秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2021/07/17)
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