子峰院 和珞の鑑定例No100

 この世界では、五気での健康を云々され、偏りの命式は健康でのハイリスクを

言っているのをよく見かけます。

 平岡滴宝先生は秘本・子平廣論では五気の取り方と体質を述べていますが、

推命では発病時期は、喜忌運で慎重に見て説明をしています。

 下記の命式は偏印と劫財透干の外格従旺格、火の気が多く偏りの命式ですが、

50歳以降の壬運までは体調を壊す事無く仕事面では、順調に熟したそうです。

私は体質 特に健康面では渕宝先生より、干関係と日干の状態で見る

事を教わっており、この命式での、両師匠に習った推命は

勿論間違っていませんでした。

 滴天髄は、順逆論では「順逆ととのわず、逆すべからざる者は

その気勢に従うのみ」と言い これは外格の事で「強い干は強い程良い」と。

用神取法によって格を取り、喜忌を定める事は推命上最も重要な事と

胆に命じ実践を怠っていません。

 又、滴宝先生は著書で、外格はある種の挑戦で勉強・研究を

重ねなければならないと書いてあり、それは先生の「遺言」と捉えています。

 子平学・四柱推命・運命学

 

< 命式・女性 > 

時 日 月 年    生月10月 月令(戊) 季節(秋)

劫   劫 印    干合・冲・支合無し

丙キ 丁キ 丙ィ乙キ    丙丁3方局(巳午未)4戌1 (8)

午△巳△戌△未キ    乙1干未1支 (2)

丁 丙 戊ィ 己    元機-未

    A10 対 B0     Aとは、日干比敗劫印 Bとは、食傷財官

用神取法-専旺法(外格) 格名-外格従旺(印より日干・比劫強く)

喜の干=丁甲乙辛(月干丙を合去)

忌の干=丙戊己庚壬癸

 

< 命式は >

丙―太陽 丁―地上の火 乙―水気無く枯れ芝(燃えやすい)

丙は、太陽に例えられ内格の場合「天に両日なし」と言われ二丙は

良くないとされる。この命式は外格、多くの体験談では外格であっても

丙の透干の方は、丙運は「辛い」と仰る。よって丙が命中天干1干になった

場合は「樂」になると考え月干の丙を忌の干とした。

日干丁は、両側の丙によって隠蔽(丙の輝きで、丁の灯りが見え難くなる事)

その良さを隠されている。丁は丙の月干(社会環境の人達)の引立て役・

縁の下の力持ち、月干は忌であり要求は強く厳しいが、

劫財の性格は協調性や同調性、その要求を理解して応えようとする努力家である。

年乙偏印は、日干喜丁と未で還流して丁を強め隠蔽された丁を救い助けている為、

喜でもあり賢く、計画性や綿密性があって人の気持ちを理解出来る人。

又丁は閃き、乙は言語能力 その出方は乙の優しさを加えて智的、

次から次へ口をついて出る言葉は魅力的で、他人からの評価はとても高くなる。

丁日生まれ、丙の透干ある人は、社会生活では丙日生まれの様に振舞い虚勢を

張っての生活、一方プライベートでは丁で生活、一人になれる時は自然と

ホッとする人である。命式を総合的に見れば、人は好きであるが、

それが苦労の種でもあり、苦労人である。

この方の仕事は、結婚式・葬儀・その他のイベントで活躍されるフリーの司会者で、

イベントの構成・企画をする人でもある。

この命での、この仕事は適職で天職とも言える。

又運で地支は火の方局プラス戌と多く、冲、支合で1支抜けても悪くなく夫々を

△とした。しかし年支未は、両側の丙で隠蔽され質を弱められた喜の日干丁を、

乙(丁の燃料)と還流で強めている為、未を喜で元機の地支とした。

年頃で年支を抜く運では独立、結婚する方が多くおられるが、

元機の地支を抜く時期の結婚は、離婚の可能性は大である。

 

< 大運・順行 >  

94 84 74  64 54 44  34 24 14 04

✓ 〇 〇 ✓ × ◎ ✓ ✓ ✓ 〇

丙 乙 甲 癸    己  丁    →(年運)己庚辛壬癸

劫 印 倒 殺 官 才 財 食 傷 比    ←大運天干の通変星

申 未  巳 辰 卯   子 亥    →(年運)甲乙丙丁戊

△ △ ✓ △ △ △ △ ✓ △ △

巳 午 未   戌 戌   未 午 巳    ←冲・合する命式の地支

 

< 大運 >

※夫々が五年の受け持ち、流れと前後の運を考慮に入れます。

〇4歳の丁・巳運は、元気で明瞭、何不自由のない生活。

〇14歳の戊傷官運は、月令計算二倍と未戌の通根で破格、内格となり忌運。

この時期の食傷運は、遊びで学生生活などの支障を疑う必要があるが、

戊山は月令に旺じられ高く、丙との関係で日陰、丁本人は目立ち楽になる。

又、A10対B傷干4の内格、Bの方が弱く傷官は喜になる。

乙→丁→戊(傷官)は喜の木火通命と護丁で遊びの可能性は無い。

この時期より学校行事での司会の様子を見ていた父兄の方々より、

依頼があり少しずつ仕事を始める。                       

傷官運で、命式には無い食傷の仕事を始めるが、上記の如く適職に自然と

 方向性が見えた時期、流れとしては良いと言える。

〇19歳子運は、△の午を冲で現状維持、実家の事業を手伝いながら

小遣い稼ぎの司会業を本業に変える。

〇24歳の己食神運は、Bで忌運だが破格にはならず、喜の丁を燥土ではあるが

護丁、そんなに悪くは無く、仕事は順調だが無理しがち。

〇29歳の丑運は、元機の未を冲忌運 強い火を調節出会いがあり結婚、

しかし未は元機の地支!子供男子に恵まれ、伴侶は実家の仕事を成り合いに。

34歳の庚運は、年干喜の乙印を合去、父親と死別、事業の負債を背負うと共に

伴侶と離婚。乙を合去すれば、倒食(偏印)の思考力、表現力、判断力の弱り、

日干丁も弱り、丙からの隠蔽と劫財性の進みは、

象意としては、他人から迷惑と妥協性で人の言いなりとなる。

負債の後始末は他に手段がある筈で、専門家の手を借りれば

法外な負債は抱え込まずに済んだ筈

〇39歳寅運は、木と火を強め喜の筈が、火の方局と会局が揃い火の強さは際限なく

強まり、忌月干丙の強まりは良しとまでいかず△とした。

しかし体調を壊す事は無く、ただただ借金返済の為昼夜なく、

子供を母親に預け働いたそうです。

44歳辛運は、月干忌の丙を合去で喜運。新築の家を1軒買えるほどの借財を、

女手一つ十年あまりで返済したそうです。強い外格従旺は忌財を楽に尅し、

月干(社会性)忌の干を合去は社会性の広がりと、丙からの隠蔽の弱まりと共に、

日干丁日の自我意識の強まり、何もかも上手く行く時期となる。

54歳壬運は、日干丁と絆神強化の干合、壬は三倍の強さとなり忌運、

強い壬に丁は消される調候。

この方は59歳、年運も壬、大腸がんで亡くなられました。

「根本な原因は恐らく便秘でしょう」と担当医から言われたそうです。

五気を云々するよりも、燥の命は便秘傾向、又職業柄自由にトイレに

行けず水分補給を我慢する事が多く、それが原因での症状で軽視されがちな、

いわゆる「職業病」。

 

この年代で女性が気に止めておきたいのが更年期障害です。

ご近所の婆集会、趣味中間、スーパー中間でちょくちょく話題登るのが

女性にとって厄介なのがこの「更年期障害」です。

因果関係は専門家では無いので書けませんが、少なく無い知人達の情報では

かなりの女性達が、何らかの形で体調を壊すのがこの年代で、

女性にとって、少し気に止めておきたい時期でもあります。

               < 壬運を乗り越えられる可能性は? >

この命での大運の壬は寿限かも知れませんが、現在の医学と命式の元運で

見ればそうとも言いきれず、時干丙は喜であり、慣れからの仕事のしやすさが

伺えるが、60歳以降年柱乙未の力の弱まりは、丙丁の関係での隠蔽度は強まり

仕事上の苦労は変わりないと推測出来るものの、大運では59歳から73歳まで

巳運を除けば軽く火を弱め、癸運は丙によって弱められて丁との激は起らず、

74歳から89歳まで未運を除いた甲乙は丁を強め隠蔽から来る象意は弱まり、

総合的に見て仕事量が減ったとしても、生活に支障が無い程度で、

壬運以前と同様に元気で仕事を続けられた事と見ました。

 

< 外格従旺格の人は、>

外格従旺格の人は、自身の思う様に生きる人が多く、実践的でパワフル!

五気では平均が取れた内格に比べれても、本当に元気な人が多いと感じています。

私と兄はよく似た命式ですが 兄は印持ちの外格従旺、私は内格、

兄は一晩にして一山を重機でもって潰す様な力持ち 私と言えば怖がりで

意気地なし無理が利かない体質、言い換えれば怪獣と普通の人の様に、

その差は何処から?と・・・言う具合です。

この方は上記の通り繊細な方ですがパワーはかなりなものが伺え 

無理が見え隠れしています。

又34歳の庚運を知っていればな等と無駄な事を考えています。

御本人が53歳頃だったと思います。息子さんからの依頼で、

体調が思わしくないので見て欲しいとの事、壬運は厳しし事を伝えました。

彼女には身内の事でお世話になった事もあって、

亡くなられた時はご挨拶をしましたが、後日息子さんから詳細な報告があり、

ブログもOKを頂いたのが昨日の事の様に思い出されてなりません。

 

< 子平学・四柱推命の基本 >

     

sihoin-waraku.hateblo.jp

 ( ブログの参考文献 )

平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」「神峰干支体象詩」

      「子平学・四柱推命法深書」「秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2020/11/28)

 

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