子峰院 和珞の鑑定例No99

 この命式は、平岡滴宝著、子平学・四柱推命法深書 

甲→己の関係から選びました。

本文から甲-己の関係を簡単にまとめました。

甲のそばにある己は干合 月令が土(戊・己)であれば化土 

甲は戊に変化 己はそのまま、それ以外は、年月は合去。日月、日時は絆神強化 

月干or時干は三倍になります。

甲己の関係は合去・変化以外は、強化の干合を含め順尅です。

己は平地の土で、地支に水分がなくてもいく分かは湿っているものと

されています。この関係も強弱、喜忌は別として、

戊と同様土の乾、湿に注目すれば良いでしょう。

 

< 命式・女性 >   キ=喜 ィ=忌

時 日 月 年     月生まれ 月令(丙) 季節(夏)

倒   傷 傷     干合・冲・支合無し

甲ィ丙ィ己キ 己キ       丙(令二倍)3支 (5)

午ィ戌△巳ィ酉△    甲1干0支   (1) 

丁 戊 丙ィ辛     己2干1支   (3)

   A倒日干6 対 B傷3

病の地支ー午(午を冲・支合の運は非常に良くなる)

用神取法は扶抑法  格名―内格・傷官格

喜の干=戊己庚壬癸丁(木火通命 丁で甲を燃やし己土を強める)

忌の干=甲乙丙辛(喜忌変遷、下記辛運で説明)

 

本文から

「夏生まれで、日干丙が強く一点の水気がありません。

従って乾燥の命式です。甲木は丙に枯らされていますし、

己土の湿気は蒸発していますので、己土は砂漠の砂のようです。

甲も枯れた材木で己と共に力はありません。

通変星的に見れば甲の倒食(偏印)の良さは出にくく、

己の傷官の良さも同様です。甲己は順尅ですが、

この命式では己への制はありません。この様な人の性格は、

折角偏印、傷官をもちながら少々味わいが足りません。

即ちドライな性格です。」とあります。

 

この命の己は甲からの制は無く、喜の己土は比較的安定して

長所と言えます。

甲己関係で制尅を受けるのは己土で、己の方が不利です。

己は喜であり運で制尅を受ける時期は無いかを見る事も必要になります。

 

< 命式からの性格など >

偏印である甲は無根で横たわった燥木で思考力弱く、年・月の傷官己土は砂で、

その行動は砂漠の砂の様に自由変化し、四天干全ては尅や制を受けておらず、

助長され自由活発な行動は他人の迷惑顧みずで理解得られ難いが、

時にムードメーカな所あって人を和ませる面も現れます。

 

< 大運 >

〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓ 〇 〇 ✓ 〇

99 89 79 69   59 49 39  29 19 09   

己 戊   乙 甲 癸   庚    →(年運)戊己庚辛壬

傷 食 敗 比 印 倒 官 殺 財 才    ←大運天干の通変星

卯 寅  子 亥  酉 申 未 午    →(年運)癸甲乙丙丁

△ ✓ 〇 ◎ 〇 △ △ 〇 ◎ ✓

酉     午 巳   戌 巳 午                  ←冲・支合する命式の地支

 

〇庚財運は、酉巳戌の3支が通根A6 B6と平均が取れ喜運。

経済的に恵まれるが学業の才とまでは行かない。

〇午は忌の日干丙を強め忌運。

〇未・申運は、忌の丙を弱め喜運。

19歳辛の正財運は、日干丙と強化の干合三倍に火の3支が通根、

Bに6プラスされA6 B9と喜忌変遷で忌運となる。

幾つかの象意の中から二つ選ぶ、候補1は突発的な事故。

候補2は他人に騙される。日干丙に辛の強化は、辛は輝きで丙に勝つ、

丙と辛の発光は目が眩む様で、突破的な事故も考えられる。

又砂土は辛を汚さずずるさが無くお人良し、喜忌変遷の時期の初期は

結構調子が良い事が多く、強化財忌運では太っ腹になり易く

他人の口車に乗り易い時期となる可能性。候補1・2どちらも考えられます。

〇29歳壬の偏官運は喜運、通根は無し。

官運、水運でもあり生涯1度きりの婚期(癸運は無根で、

強い丙に尅され湿気としても期待が無く婚期には使えない。)

壬運は、大運前後の未申運で火を弱めている為、婚期に使えます。

〇甲運は、喜己を合去で忌運。〇乙運は、忌の甲を強め忌運。

〇69歳丙運は、月令計算二倍の強さで忌運、強すぎる太陽は

体調を大きく壊す恐れあり。大運前後亥子運は、丙火を弱め年運に

救われる可能性もあるが、年齢を考慮に入れれば

体調の変化は免れないでしょう。

〇79歳の丁運は 木火通命甲木を燃やし喜己を強め喜運。

年齢的に期待は薄い。

〇84歳の丑運は、己土を強め喜運。丑の凍土はこの命に解かされ己土は

上質になり、年運の癸運はより良くなりますが、

丁運共年齢を考慮すれば期待は持てません。

この様な運が思春期か働き盛りの前半に巡れば、かなり期待が持てます。

 

< 命式での仕事について>

父親(年干)と社会環境(月干)は同じで、月支・日支は源流・還流で日干と時支まで

関係を深めて蔵干には財が含まれいる。この関係から本人は父親の仕事を

手伝う可能性で、日支(伴侶)戌は年・月・日干を支えて結婚をすれば伴侶も

父親と同じ仕事をする可能性があり、天干での40歳の転角では事業は

父親からバトンタッチがありそうです。その場合は伴侶が事業を引き継げば

事業は繁栄、本人が引き継げばその反対の可能性があります。

 

< 伴侶について >

 上記の己が甲に制を受ける時期は、辰運のみでしょう。

この命では大運では巡りませんが、他の行運(年・月・日・時)では巡り、

日支の戌が辰と冲でそれを妨ぎます。そう言った意味でも日支の戌は

良い役目をして伴侶は仕事の事をを含め良い伴侶の可能性があります。

結婚出来て全う出来れば忌運でも伴侶からは経済的な助けを得られ

比較的ノホホンと暮らせる可能性があり、唯一婚期である壬運前からは

その努力を試みる事が肝要です。

又離婚の可能性も大で、原因は本人側が大きいと思われます。

 

< おわりに >

 四柱は干・支十二字(私は十二字で見る事を厳しく教わっている為)には

多くの事柄が含まれている、それを表現しようとすれば膨大な量になります。

依頼ではそれを去留法で肝心な部分を取り出してお応えしています。

この命も例外では無くまだ沢山の事柄が含まれてブログでは書き足りていません。

 

 

( ブログの参考文献 )

平岡滴宝著 「新訳・滴天髄」「神峰干支体象詩」

      「子平学・四柱推命法深書」「秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2020/11/12)

 

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