子峰院の子平学・四柱推命( 子供の行動性と子平学・四柱推命 )

 あるご婦人のお話しです。

 都会より初めて、気の合ったご婦人方と子供連れで田舎の川遊びに

行った時の事です。

そんなに川幅は広くなく当日は数日前から雨も降っていなかった為 

水量も多くなく、水辺には子供達が遊んだり皆が休むには程好い広さの砂浜も

有り、子供達同士は仲良く遊んでいました。周りには僅かばかりの他のグループが

いて、砂浜は少なからず賑わっていました。

仲間グループに目をやれば幼い娘さんがいません目を走らせ探せば 

水際で一人水遊びをしているに気がつき直ぐに走って

娘さんの傍へ駆け寄ると、何かに意地悪されたように娘さんはゆっくりと

流れに巻き込まれ手を掴もうとしましたが、叶わず遠ざかって行きます。

流れはゆっくりだから追いつけると思いきや、自身の足は

水に絡まれなかなか彼女に追いつけず、気を取り直し死に物狂いで追いかけ

何とか追いつき手をしっかり掴み身体を抱上げる事が出来た時には

涙が止まらなかったそうです。あの時、一瞬この娘を見殺しにしてしまうのか?

と思ったとか・・・

彼女は、水難被害から子供達を守る為にチャンスがあれば誰彼なしに、

その話をしては聞かせるそうです。

私も子供が生まれて間も無くに彼女からその話を聞かされて

忘れようにも忘れられない育児の教訓となって 機会があればお母様方に

この話をしています。

彼女が一番伝えたい事は、「浅瀬の川の流れは見た目にゆっくりで大丈夫

と思えても、思った以上かなり速く、特に足元の速さは想像を遥かに超えて

速く強く、足元を掬われ油断は禁物だ」と

子供が無事大人になる事は奇跡に等しいと常に思っていますが、反面

子供達には伸び伸びと成長して欲しいと切望しています。

 

 子平学・四柱推命は、大まかに言えば木火土金水の強さで占術します。

命式によっては、五気の内どれかの災いがはっきりと表れる物が少なく

ありませんが、それは運によって出現する事が多いのが現実です。

五気の内で最も多く表れるのが火・水の災いで、中でも水難の方が多く、

干支体象詩壬詩でも述べていますが、

特に幼少期に多いと経験的にも感じています。

 

平岡滴宝訳 神峰通考 干支体象詩 壬水宮詩日より

「身強原自無財緑 西北行程厄少年」

直訳) 

 内格では、日干の壬が強い程財縁は薄くなりますし 当初西北の運から始まる

命式は、幼少の頃色々と問題が起りやすくなります。

 

補注)では、多くの解説がされていますが ここでは一例を取り上げます。

日干が壬では強い行動力が出るようですし、制のきかない命式では

その行動性はきまった方向性が乏しいのも事実です。もしこれに癸が

加わった命式では複雑さも加味されます。

 

(内格の命式で、日干忌の壬が強い人が、初運等で忌の壬水をより強める

命式は干支体象詩が曰(いう)「西北行程厄少年」に成り得ます。

そうした時期は活発な上、行動範囲には広さがあり幼少期の行動性には

気をつける必要があります。忌運での注意喚起をしています。)

 

干支体象詩壬詩 補注では加えて

但し日干壬の喜忌に係わらず、喜運では方向性を保ちますが、いずれに

しても程度は強さにかかります。又日干以外の通変星でも同様です。

 

 

(日干が壬が喜であっても、運では喜忌変星や破格で忌運となる事が

有り、その調候は水が強い程厳しい傾向となる恐れがあります。

又喜運では、水が強い程身を守る体勢は(方向性を保つ)強くなります。

干支体象詩、己土宮詩日の補注で、日干己で癸の透干があって水支が

多く、大運が幼少期に壬が巡る様な命式は体質等にも注意を

呼びかけていますし、

こうした子供さんの御両親へのご苦労を言っています。

 

神峰通考 壬詩「「西北行程厄少年」には 深い意味が幾つかあると思います。

その一つに、同様な運の流れであってもより年代的に注意しなければならない

時期があると、ここでは特に幼少年期の注意を言っています。

 

私は二人の師によって、幼少期と老年期は青壮年期とは違った見方を

する事を厳しく教わっていますが、現実的にこうした見方は

非常に重要になります。

             

< ある男性の命式 >

 この命式は 2019年5月1日にブログにしたものですが、10歳の頃

お母様より、学校や野球には出かけるがそれ以外は外に出ようとしない、

将来が心配との依頼でした。滴宝先生は補注では「日干壬の喜忌に

係わらず、喜運では方向性を保つ」と、

私はこのブログで、5歳壬運を必要以上の行動を避けたのは、自身を守る為

 には最善な行動で喜運ならでの行動と、書きました。

 

 Aが強く身旺の命式ですが、丙印が己より強く(依頼心)特に水運の時期は

身弱傾向になり周囲からは気弱に映ります

 

< 命式・男性 >                                         

印   才 才                                            

丙 己 癸 癸    己=3 丙=3                                         

寅 未 亥 丑    癸(令)=5                                           

甲 己 壬 己    A6 対 B5

 内格A=忌 B=喜

(これは重要)

冬生まれの癸は雪等で壬を強める事は無いとブログではよく書いて

きましたが、この命は丙(太陽)が2支の通根で透干(冬月でも弱くはない)

月令は亥の初冬でもあり、癸水は雨、壬運では冲天奔地の関係が成立します。

(要は、凍っているか、解けているか)

又、暗雲映日を疑いますが癸とは距離があり、水支は年月と癸の下に

あって片寄っています。火支は日時支で丙の近くにあって 

丙と己とは側干で己土を充分照らしています。

命式は季節も重要ですが、その他の干や地支との関係や並び方も

重要になります。

元運での対人関係にも180度の間違いが生じ兼ねません。

 

(大運) 

25   15  5

〇 ✓ 〇

庚  壬    

申 酉 戌    

〇 △ △     戌運は十年運で見れば△が妥当

日干は己土、男性大運は順行で初運は壬の冲天奔地、上記説明の己日の

命式です。この様な命式は如何なる調候がどの程度現れるかで、推命上その

対処法が求められます。

15歳からの辛運は丙と化水運では辛は癸 時干丙は壬へと変わり

己=3 壬癸(令)は8,5になって喜忌変遷、運では変動大きく忌運。

(変化後の命式) 運)辛→癸

 財〇才才                                            

 壬己癸癸                                  

 寅未亥丑                                              

     

 元となる命は、丙印を利用して癸を尅して得る財で、チャンスあれば謀を

廻らす人でも有ります。

丙は時干にあって将来に希望・野望を持って生きる意欲に溢れた人ですから

身の危険に敏感です。15歳からの化水運は忌であっても調候用神

の将来性の丙を失って世の中に対し何とも知れぬ恐怖を感じたことでしょう。

 

お母様の後日談より

現実にも高校生活は軽い登校拒否に陥ったそうですが 学校の配慮もあって

軽くに済み部活も楽しんだそうです。

内格日干己に丑未の2支の根があり、物事への抵抗力が功を奏した

命式です。

 

 お母様には「大丈夫 ドンと構えハラハラドキドキの気持ちを

抑えて見ていてあげて 必ずや自分の進むべき道を見つけ独立を果します。

贅沢でない投資なら惜しみなく それが彼の安心の元になりますから」と

伝えました。

 

高校を無事に卒業 ある大学に合格 暫くは通ったそうですが、

「自身の趣旨には合わないから、目的とする大学に挑戦させて欲しい」と言って

20歳酉運で合格 目的とする大学に入学して卒業を果たしています。

現在は50歳近くになろうかと お母様とは今尚お付き合いがありますが

職業は教えて頂いておりません。お仕事は大学卒業後に入社した会社に

現在も在職、結婚はしていません。

 

 お母様からは笑い話で「あの独立は何だったのですか?仕事は真面目ですが

結婚もしないで我が家から出て行こうとしないのです」

 この方の場合の独立とは、自分の食い扶持ぐらいは稼ぎ 尚且つ確りと貯蓄も

する事と伝えております。 これも又笑い話です。

 

子供の行動性について以前から書きたいと思っていました。今回はその序章

のつもりで、又いずれ近い内に子供の行動性については書きます

 

(ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳   「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考・干支体象詩」

平岡滴宝著   「改訂版 あなたの運命のすべて」

        「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

                     「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2022/05/28 )

 

子峰院へのお問い合わせはこちら

  ↓   

子峰院ホームページ

http://t.co/XRxE0QDoby 

子峰院 【最新改訂版 子平学 四柱推命法 皆伝書】