子峰院の子平学・四柱推命(鑑定例 人生の底から急激に上昇)

15年以上も前、ある対談番組でこの方をはじめて知り、そのお話を伺い

驚かされました。小学校中学年より、精神的肉体的に酷い虐めに遭い

リストカットの経験もしたそうです。成績は振るわず高校にも行けなかった

彼が、ある時を境に独学を始め、大学は国立にそして大学院まで修了しました。

そんな並外れた経験を持った彼の人生に引かれて、当時勉強させて頂きました

が、現在も尚お元気でご活躍の情報を得る事が出来ました。

 

<命式・男性・推時>    ※生時は推定です。

時 日 月 年    甲己―絆神強化 甲は三倍の強さ

食   官 劫    月令-癸 季節-冬

辛 己 甲 戊    戊己2干1支 (3)

未 卯 子 申    辛1干1支  (2)

己 乙 癸 庚    甲(強化)3干2支 (5)

   

A3 対 B7  格名ー内格 正官格  扶抑用神-正官

Aが弱く喜 Bが強く忌

〇土と火が強まる時期は喜運、弱まる時期は忌運

 

< 命式は >

 日干己は未に根を持つが、強化の強い甲木に酷く尅され身弱傾向、

己は時干の辛からも洩気で弱められている。年干戊劫財の透干は日干を

強めないものの、甲は戊にも気が向き尅の力の分散に効果がある、申は忌

の強い甲に対しては喜だが、月令癸の元となる子とは半合に組して水

としては弱くなく喜忌双方の役割があり△とした。又木の根は卯未で水を欲し

がる忌の根に潤いを与えたり、化水の原因を作る月支子は役割的にも良く無く

月令癸と共に忌。

 

< 大運 >  11才丙運は化水 丙は壬に 時干辛は癸に変化

91 81 71   61   51 41 31   21 11 1

      △ 〇 〇 〇 〇 ✓ ✓

甲 癸 壬 辛 庚 己 戊   乙    (年運)庚辛壬癸甲

官 才 財 食 傷 比 劫 倒 財 殺

戌 酉 申 未 午 巳 辰 卯 寅 丑      (年運)乙壬丁戊己                  〇 〇 △ △ 〇 △ △ ✓ △ 〇

卯 卯       子 申      申 子

 

< 大運は >

 小学校中学年より精神的、肉体的に酷いいじめと成績の悪さに悩み続け

リストカットの経験もしているそうです。

〇1才乙~「乙、陰土(己)よく尅す」と言われ、身弱の己に取って乙はしんどい

相手です。困難の時期です。複雑な家庭環境で父親からもイジメを受けたそう

です。

年干戊は喜ですが、日干との間甲からの尅を分散している為乙運も同じ様

な傾向は、本人が苦しい時程度には多少の違いがあるものの父親も苦しん

でいます。経済状態は苦しかったそうです。

〇6才丑~丑は月支子と支合、子とは和合(仲良し)冲と比べると作用は弱く

10年運で考えると乙運の酷い影響が継続している可能性はあります。

〇11才壬(化水)~時干辛も癸に変化、冲天奔地、壬癸水は月令にも旺じ

られ戊は山崩れ、甲は流木、己は流土、辛は沈金と命式の天干に影響を与え

酷く弱体、悪い状態です。

〇16才寅~16才に母親を18才に母親を亡くしています。原因は壬運にあると

思われます。40才迄の年支の変化は母親だけでなく父親の変化も場合

あります。

〇21才丁~丁は甲を洩気で弱め戊己の土を強める木と土の通関用神で、良い

役割を果します。木火通命でもあり通関神の中でも最高の役割をするのがこの

場合の丁です。又木の根である未卯は丁火に洩れ易い地支ですし、未は特にこ

の時期木火土に還流して非常に良い役割です。強い丁は忌の辛を尅します。

調節期としては早く以降の人生に期待が持てます。

丁運中の23才より小学中学年のドリルで独学を始めています。

現実でも、良い伴侶との出会いがありその伴侶から高校進学を勧められ

その後夜間高校から国立大学、大学院と進んみ36歳母校の高校の

教論に向かえられていますし、物理学の研究にも熱心だったそうです。

その後の大運も悪くありませんから人並み以上に、飛躍の可能性は充分あり

ます。

現実では、教育関係の仕事、そして現在は執筆や講演等で活躍中です。

表題は、「人生の底から急激に上昇」と付けました。よそ目からは良く

見えますが、上記に書きましたように何もかも最低の状況からの急角度の上昇

は、心身ともに疲れる状態ですから非常な苦労があり努力が求められ、成果が

大きければ大きい程、苦労努力は比例、決して楽ちんコースではありません。

 

大運の大きな流れは推命上とても役立ち、この大運の様に幼少青年期が忌運続

でどんなに悲愴であっても、其の後喜運が長く続く様な人は決してぐれる様な

事はありませんし、人生の悪を、自身の生い立ちのせいにする事もありません。

 

 

< 最後に >

 日干己土と側干甲の関係は化土にならなければ、絆神強化の甲は三倍の強さ

になり習い立ての頃、滴宝先生は「草花を植えるような植木鉢に、大きな木を

植えるようなもの」と仰っておられました。日干(本人)にとって甲はしんどい

相手で干関係は良くありません。

推命経験では、虐めを受ける人や身体特に足の不自由な方を見ました。

しかし反骨精神が強いのでしょうか、皆さん夫々良い成果を出されています。

甲乙は、言語力の才を表して語学や短歌・詩の世界に身を投じている方もおられ

切ない自身の気持ちの表現は、苦労した人ならこその魅力があります。この方

は数学や物理、自身の体験を生かしたエッセイの出版や講演等の世界で活躍し

ておらられます。この方の場合調節期の丁運は偏印ですから印星の道と甲の

文書力等を生かした道、時の遭遇が一役買った命式と言えるでしょう。

病薬論の命式判断は命中には無用と役立つ干と支を見出して推命する

方法ですが、こうして推命してみますと不要な干支を見つけるのは非常に厄介

です。

この様に迷惑な干支の役立つ時期や役立て法を見出す推命法もあります。

私の場合、万年暦から手書きで書き写し、干合・冲・支合で力量を測り

大運を手書きしていくうちに思いつく事が多々あってそれに赴くまま推命

を行っています。手書きならではの思いつきです。

 

( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳  「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著     「改訂版 あなたの運命のすべて」

          「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

          「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2023/09/07 )

 

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