今回の命式は、平岡滴宝著 子平学 四柱推命法深書から選びました。
門下仲間では子平学 四柱推命法深書を「四柱推命法深書」とか「深書」と短
縮して呼んでいますから以下では「深書」と書く事にします御了承下さい。
深書の三の章(十天干体象)では、天干甲の説明に始まり 甲―甲、甲→乙
~天干体象最終には天干の癸 癸―癸で終わっていますが、夫々の関係性と
数例の命式を表記して詳しく説明されております。
今回の鑑定例はその内から(乙→丁)を選びました。
十干体象での命式は喜忌や大運は具体的には述べていませんが、私共門下
は全て自分で喜忌を出し、師に添削を受けました。
私は、30代は滴宝先生に50代は渕宝先生に、同じ命を二度鑑定書きをいた
しました。
乙→丁では二例の命式の表記があります。この命式を男女にわけ四人分の
勉強用の鑑定例がノートに書いて有りますが、その中から一例をブログにし
ました。
「「深書」(乙→丁)より
この場合の乙は、枯れていれば柴 、水分を持っていれば草花、0支の場合
は柴に準じます。」
(命式・女性)
食 比 傷 月令-丁 季節-夏 子未-害 丑未-冲
丁 乙 乙 丙 乙2干1支(3)
丑 未 未 子 丙丁2干(令)1支(5,5)
己 己 丁 癸 A3 対 B5,5 身弱
格名-内格傷官格
深書より、「乙は乾草で、丙のために枯となっています。丁への洩気が激しく
身弱に追討ちがかかっています。」
<命式は>
夏生まれ丙丁強く、未だけを根に持つ乙は枯れ芝。命中に年支子は唯一
の水支で情を見せます。つまり命式に冷と潤いを与えます。神峰干支体象詩
は言います。「月支の子は、水の占魁」と、月支では有りませんが「水支の中
で最も大いなるもの」と ですから枯れの命に子が有るのと無いのとでは大き
な違いがでます。なので「子」を調候用神にいたしました。命中の子と未は有情
の害に当り(害も悪い事ばかりでは有りません)ます。又子は月支未にも湿を
与え「あ~良いですね」と、つい声が出ます。
<大運> 〇=喜 ✓=忌 △=現状維持
99 89 79 69 59 49 39 29 19 9
〇 ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 △ △
乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸 甲 →(年干)乙丙丁戊己
比 食 傷 財 才 官 殺 印 倒 劫
酉 戌 亥 子 丑 寅 卯 辰 巳 午 →(年干)庚辛壬癸甲
✓ ✓ 〇 〇 △ ✓ 〇 〇 ✓ ✓
<大運は>
〇甲運は、喜の劫財ですが丁を強め無謀に走り兼ねません。
〇午運は、子未は害ですから子は無事、しかし未丑の冲を解きやはり
全ての地支が何がしかザワつきますから充分な推命が必要な時期と
なります。
〇癸の偏印運本来は喜運、しかし忌の丙には負け加えて子が通根
の癸と丁は激、気分は落ち着かず、転居等の可能性もあります。
〇59才巳運は、忌の火(食傷)を強め遊興でお金を使い過ぎ金欠の恐れあり。
〇壬運は丁を合去。〇辛運は丙を合去。〇辰運は乙を強め水支でもあり
乙は非常に元気になる。29才から44才の15年間は割と良く
理解力や決断力が優れ、人からの信頼を集める時期となるでしょう。
〇卯運は、乙を強めますが丁への洩気を考えますと闇雲的活発な行動となり
他人からは行く先の柵を外される様な調候、しかし喜運事無きを得る。
〇49才~54才庚(偏官)運は、月干乙を合去忌運 日干乙は丁への洩気を
増し身弱傾向は進むが日干乙と強化するよりましで、感情感覚の弱りは無頓着
で何事にも意欲を無くすが自覚の無さに救われる可能性。
〇50才以降天干は土を強め、次に火を強め忌運が続きます。
※又、年支子は、40才からは徐々に力を落とし始め60才以降には発揮し
ないと言われ間違えば火の禍は「老女厄ずく」になり兼ねませんが、60以降
の地支運は亥子丑運が巡ります。子は未丑の冲を解き水支3支になりますから
火の厄は逃れそうです。
〇己・戊の忌財運は、厄ずくで無い事から却って尅そうとして気力は活発
になる可能性。
〇79・89の丙丁運は、年運でも火運が巡りますことから乙の弱りは顕著になる
上、火の禍よる病・出火などにも気をつけたいものです。
※40才以降は、子の弱まりと火の強さから全ての十干に暗に影響を及
ぼしますから特に60才以降の健康管理には充分な配慮が必要になります。
<良い時期>
命式は身弱、丙丁が合去になる時期や木水が強よまる時期が良くなりそう
ですが、癸は丁と激、甲乙は洩気で丁を間接的に強めますから、慎重な推命
が必要になります。木は地支が湿木(燃え難い)となる運と丙丁合去の時期が
一番良くなりそうです。
<性格>
比肩2干の競争心日干乙は側干丁に弱められ、月干比肩(競争心)側干丙
によって40才頃までは逆生、敗北を感じ易い。
丙傷官は拘り強く人見知り。
体力より精神力勝り、加えて子午の害や丑未の冲等によっての神経病みは
所謂突発性癇癪の可能性、自覚で改善の余地は充分に有ります。
形影的には極普通の方です。
( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )
平岡滴宝訳 「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」
平岡滴宝著 「改訂版 あなたの運命のすべて」
「改訂版 子平学・四柱推命法深書」
「改訂版 秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2023/12/02 )
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