子峰院の子平学・四柱推命 ( 苦労人トップファイブ入り? )

 人は得てして「自分ほど苦労人はいない」と思い勝ちですが、本当にそうで

しょうか?この仕事をしてからは、私の苦労などは微々たるものだと思わずにい

られないと言う事が度々あります。

その上、御自身の苦労を自慢げに話される方がおられますが、

時に「いえいえ 貴方以上に苦労をされている方は世の中には大勢おられます

よ。」と、言いたくなる気持ちをぐぅと抑えなければならない事がたまーにあり

ます。しかし、それは占術者としては言ってならないと思います。

 私事ですが、中学生になりたての頃初めての定期テストへの準備勉強で、

人生で初めて家族が寝静まり深夜12時過ぎに入浴、何故か淋しくって悲しくって

静かな風呂場で嗚咽を漏らし涙をながしながら体を洗い湯船に浸かりましたが、

次の日、深夜の終い湯に浸かった時には不思議と何んとも感じませんでした。

もしかしたら苦労とは少しばかりの経験で通常化慣れていくものかも知れません

が、人それぞれで同じ様な事柄でも重く受け止める人もおれば、

これくらいは、とあまり苦にしない方がおられるのも現実です。

 

さて、話の本題に入ります。

近所に、頻繁なる外出時には、非の打ちどころのないお洒落で身を包み凛として、

出かけて行く若い女性がおられました。

出会えば彼女から 井戸端会議中のご婦人方に向かって挨拶をしますが、

何故か、日頃気の良いご婦人方は彼女とは反対側を向いて返事をします。

意地悪でとてもご愛敬とは申せません。

私は当然乍ら彼女の方を向いて挨拶を返しますし、気が付けば私の方から挨拶

をさせて頂きました。

 

 ある日夕食を済ませて何時もの様に散歩をしていますと、背後から彼女に

呼び止められて「占いをしていると伺いましたが見て貰えますか」と尋ねられ

話を伺えば、同居している自死した兄の娘(高校生)さんを占って欲しいとの

事でした。(彼女からすると齢の離れた妹と言う感じ)

「思春期に生い立ちがプラスされて公私共に色々と問題を起こして手に負え

ず、これからどうなって行くのでしょうか?」と

今回はその娘さんの話では無く、彼女の話を書きたいと思います。

彼女の母親は自死、次いでお兄さんも離婚の後娘さんを残して自死、元妻さん

は、娘さんの養育の意思が無く結局彼女が同居する事になったそうですが

養子縁組も出来ずに、苗字が違う事もネックにはあるので無いかと頭を抱え

ていました。

御本人夫婦の娘(小学低学年)さんが兄娘さんに懐いてくれる事が、一番救われる

そうです。

兄娘さんは高校で問題を起こして1度退学、その後他の学校が引き受けてくれた

ものの遠距離通学が原因で欠席・遅刻が多く、時々彼女は学校から呼び出しを受

けての外出だそうです。

「姪の事を思えば、担任から偉そうに言わるのはしゃくですから勝負服を着て行

くのです。」彼女のお洒落が納得出来た瞬間でした。

彼女の苦労はその事に留まらず「娘達がまだ手のかかる大事な時期に私も発作的に

母や兄の様な行動を起こさないかと不安」だと、

自殺者を家族に持つ多くの方々は、自身もその行為に及ぶのではないかと

心配になるそうで、私もその例外でありません。と

経験した方で無いととても理解できない心理です。

 

彼女は35歳足らず、子供一人(女性・当時小学生)、兄の娘(高校生)の

二人を伴侶と共に育てていました。

<命式・女性>

才    敗 印      干合・冲・支合無し 月令-壬 季節-冬

庚 丙 丁 乙     丙丁2干1支(3)

寅 子 亥 丑     乙1干2支(3)

甲 癸 壬 己     庚忌1干1支(2)

    A6 対 B2  内格:編財格

兄の娘さんと同時に依頼を受けました。

従旺格に見えますが、☆冬生まれの水局 ☆亥の乙は丁を強めず

☆寅の丙は丑の庚を弱め辛い よってBはAの3倍以上にならず内格。

大運は順行1才運、戊子からめぐりますが、地支運の年運では辛壬癸が巡り壬運

以外の癸は水支が通根 辛は化水酷い喜忌変遷となり忌運です。寅は忌の火木に

通根毒にあたりますが、冲する申も合する亥も80才以降にしか巡らず

毒の寅を冲・支合する申亥以外の地支はとても無情です。

又、偏印も傷官も透干が無いにも係わらず、天干や正気の地支蔵干に同じ字

が見当たらず。上記の事柄を含め非情に気難しい方ですし人を信じ切れない

人でもありますから、気持ちの浮き沈みが激しく気強く見えて常に不安と

同居しています。つまり他人からは突っ張りに窺えます。

依頼は31才からの化水運でした。次いでの干運41才の壬運は月干忌の丁を

合去数少ない喜運。調節時期としては 良い時期になりますからこの時期の

アドバイスをさせて頂きました。

私が依頼頂いた命式の中では、五気が揃って乍ら苦労人としてはランク

は上位に当たります。健康面では胃や腰に生活には支障のない程度の

持病を抱えていると見ましたが、納得いただきました。

さて 閲覧頂いた方にはどの様に映りましたでしょうか。

↓ まだ続きます。

      

久々の漢文です。酒の言葉が入った演歌や漢文はなんと心を

惹かれるのでしょうか?私は下戸ですがちょこっとお酒を飲め、気分を味合

えたらなら人生はかなり違ったのでは無いかと思っています。

 < 獨酌 > 杜牧

窗外正風雪、擁爐開酒缸。  

何如釣船雨、篷底睡秋江。

 

< 獨酌(どくしゃ)>  杜牧(とぼく)

窗外(さうがい)正に風雪、

爐(ろ)を擁(よう)して酒缸(しゅこう)を開く。

何如(いかん)ぞ釣船(ちょうせん)の雨、

篷底(ほうてい)秋江(しゅうこう)に睡(ねむ)ると。

 

風雪の字から寒さ厳しい今頃に書かれた詩では無いかと思います。

杜牧は803~852年の詩人 名門の生まれ若くして科挙に合格、都で官職に

就いていましたが、家族を養うために都を離れて報酬の良い地方で役人

を勤めながら美しい自然と女性と酒の詩を主に詠んでいたそうです。

題名は獨酌(独り酒)、良いですね~

この様に寒い冬は暖かい囲炉裏の傍で酒を飲める自分と

秋は船の上で眠る漁夫のどちらの方が良いであろうか?

と、簡単に訳してみました。

さぁ~身分を比較したものでしょうか?それとも風流を比較したものでしょうか?

色々と空想出来るところに漢詩の面白さがありますが、この詩もそう言った

点ではかなり意味深い詩ですね。

 

( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳  「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著    「改訂版 あなたの運命のすべて」

         「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

         「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2024/01/18 )

 

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