子峰院の子平学・四柱推命 ( 弱い日干に強い印星 )

 印星は知恵を現わしますが、五気では日干(本人)の一つ手前に位置して

親を言い、この場合の知恵は「立ってる者なら親でも使えの知恵」と

師匠である平岡滴宝先生はよく仰っていました。

親も大きく分ければ、本人に取って優しく扱いやすい親と気難しく扱い難い

親の二通りがありあます。

( 偏印の効いた人 )

半世紀も前の話です。

幼稚園に上がったばかりの子供の遠足は現地集合、子供と同じ組で

ご近所で親しくしている母娘さんと一緒させて頂きました。

こちらの娘さんは次女、上にお姉ちゃんがいましたからお母様は幼稚園

の行事等には慣れていました。

当時、遠足先に向かう電車は固定式の四人向かい合わせの座席になってい

ました。

ラッキーな事に電車は空いていて四人は向かい合って座れる状態でした。

彼女達はサッサッサアーと乗り込み座席を確保してくれました。私達親子に

進行方向の座席を残してくれていました。

その時私は、深く物事を考えていませんでした。

広い公園で鹿達と遊び美味しい?各自手作り弁当を頂き適当な時間に

お開き解散となって、帰りの電車もこの母娘だけと一緒しました。

帰りの電車も空いていました。

帰りの乗車時も母娘さん達は素早く座席を確保、その時はご自分達

は進行方向の座席を確保、私達は進行方向に背を向けて長時間座っ

て帰りました。

私共母娘は、彼女達とは違いだんだん元気を失い挙句に乗り物酔い

でどっと疲れて帰宅しました。帰って直ぐに広い仕事場の掃除や夕食

作りをしないといけない時間でしたが帰るなり疲れ切って寝てしまい

ある家族からはヒンシュクを買って辛い思いをしました。

彼女は、遠足からの帰りは疲れていて電車の逆行座りはそれに追い打

ちをかける事を経験からか賢さからかよく承知していたのでしょう。

私も経験して理解出来ました。

だからこそ、それからは、この様な場合お互いに話し合いジャンケン等で

決める様にしています。

彼女は偏印がよく効いた人でした。

ブログではよく書いていますが、偏印(倒食)は二通りの内、気難しい親の様な

人を動かす知恵で計画的で繊細で巧、人の心を読み解く知恵等を見る事が

可能です。

しかし、上記の様な賢い人が、他人からの評価が良いかと言えばそうでも無い

事が多々あり、同じ印星でも印綬と比べるとその差がはっきりと出る様に

思います。

(※命式の状態や干関係によっても出方には違いが生じます。

印星の話を続けます。

日干と比べ印星が強いとどうしても依頼心が強くなります。

格命では、内格では忌の印性格等がありますが、なにも格命だけに拘る

必要はありません。

                   

先月、日干以外の天干が全て偏印の方の親御さんより鑑定依頼がありした。

外格従強格(日干より印星の方が強い)です。

気の流れからも、周囲の方からのお膳立てで生きている様にお見受けしました。

この様になりますと偏印の良さを発揮する事は不可能です。

自宅で鑑定書を書いている傍で中年の家族が申しますには

「すると、変格時期にもしもの事があれば周囲の人の全責任やね」と、

他の占術師の方からもその時期を指摘されたそうです。

悲しい事に、この様な命式の持ち主は、ご家庭が裕福であればある程大事

にされ過ぎて反って成長の邪魔になりますし

裕福層な方が多いと感じております。

東洋占術には「不能」なる嫌な言葉がありますが、この場合身近な人の愛情が

反って本人の意欲や力を削ぎ痣(あざ)になるとの警告と言って良いでしょう。

「母慈滅子」なる言葉もありますが

母慈滅子とは、母親の様な人(身近な贔屓にしてくれる様な人達等)が

過剰に心配や過保護、甘やかしすぎて自立や意欲等の力を削ぎ失わせます。

日干が弱く、印星が強い場合本人は依頼心がどうしても強くなり良く無い

されています。命式ではこの様な状態を「母慈滅子」と言って良いでしょう。

しかし

これをマザコンタイプと呼べるかと言えばどうでしょう。

上記の方は、日干(本人)と年支(母親・母親方)との相性は今一

現実的にも「母親を毛嫌いしている」との事でした。

幾ら日干が弱く印星が強くてもマザコンと言えるかどうかです。

しかし、まずマザコンタイプを疑ってみるのも一つの手段でしょう。

その後、丁寧な推命をして判断を下す必要があると思います。人は夫々

個性豊かで命式も色々ありますから、推命してみない事には「こうだ」とは

言い切れません。しかし、ザコンタイプの方は支える方の方が大変

事が多く、見極めなければならない時はよくあるものです。

命式や大運によっては、誰なら助けてくれるのかを見極める必要が

あり、子平学、四柱推命では重要課題と考えています。

 

先日仲間との談義では、色々な命式提供からも「固定観念は滴宝先生が

良しとする処では無い」との話し合いがされ、初心に立ち戻る大切さを

改めて考えました。

三月には、もう一つブログを挙げたいと思っていましたが

仲間との談義もあり、書いては消しを繰り返し今日に至りました。

 

( 余談 )

 印星に係わらず完全なるマザコンタイプの人は、日支が閑支であっても財に

関係する地支で、結婚が可能であれば昔で云う「髪結いの亭主」や「紐」の

可能性があります。その場合、伴侶と母親を天秤にかける複雑性が出る

可能性がありますし、双方上手く利用する兵もおられ占術者泣かせかも

知れませんが、どうしても見極め無ければならない時があります。

(※身旺でもマザコンの方はおられます。

 

 

( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳  「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著    「改訂版 あなたの運命のすべて」

                         「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

                      「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2025/04/01 )

 

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