子峰院  和珞の鑑定例№119

「結婚して数年が経つのに子供ができないのですが、可愛い赤ちゃんを

この手に抱く事が出来るのでしょうか」と、若い方達からこの様な相談での

依頼が舞い込む事は少なく有りません。

 

< 命式・女性 >

時 日 月 年        干合・冲・支合なし

財   倒 才    月令-庚 季節-秋

辛 丙 甲 庚    丙1干2支

卯 午 申 午    甲1干1支 

乙 丁 庚 丁    庚辛(強化)(令)6,5 1支 

            A5 対 B7,5   

用神取法 扶抑法(内格) 正財格  身弱

忌の病-庚・辛  喜の病-甲  元機-午・卯

 

< 命式は >

辛は日干丙と強化の干合、庚辛は月令に旺じられてかなりの強さに

なり申の通根があります。

よって日干丙と月干偏印(倒)が喜になり、庚辛は忌となる。

 

< 体質 >

気力・体力共に充分な方ですが、木が金に尅され命式上でも表面的ですから

肝系と目に弱点が有りますが、金を火が制していますし、金が強まる

時期は若くあまり心配は無いと推察します。しかしお酒は避けた方が

良いでしょう。最大の弱点は土気が無く木に暗尅、胃と腰にあります。

依頼による母体の期待は、師は「たとえ火が強くても水支の

1支があれば、子無きは心配なし」と申していました。

水は申にだけ頼り弱いようですが、金に生じられ心配は無く特に庚申は

水をよく生じ、そう言った面では申は調候用神と言えるでしょ。

 

では何故?大運で説明

 

< 大運 >

※乙運は化金

90 80 70 60 50 40 30  20 10   0

甲 辛 丙  戊   辛 壬 癸    →(年運)庚辛壬癸甲

倒 財 比 敗 食 傷 才 財 殺 官 

 亥 子 丑  卯 辰 巳 午 未     →(年運)辛丙丁戊己

卯   午   申     申   午     ←(冲・合する命式の地支)

 

( では何故? )

辛運の終わり頃に結婚 巳運の始めごろに妊娠、流産をして

数年妊娠の兆しを見なかった事からの依頼でした。

巳は、調候用神の申を支合で無作用にしている運でしたから、

原因はそこにあると考えました。

まだ若く、この先妊娠の可能性は充分あり心配ないでしょう。

時期的には、巳運が抜けて30歳以降になるでしょうと報告しました。

勿論主治医の支持が最優先ですが、無理な不妊治療は不要では無いか

と、主治医の方針も同じ方向性だった様で、暫く漢方薬等の

投薬治療が施されとの事でした。

子平学上の観点からは、女性に取ってこの様な時期、適度の運動は

大切ですが腰の健康はそれ以上に大切になります。

土気がない事から

無理で過剰な運動は避けた方が良い事を、助言させて頂きました。

巳運が抜けて31歳(今年)の8月終りに無事出産をされた、との御報告を

頂きました。出産は忌運ですが、子供さんの状態を命式で見れば

時支は、卯喜の元機の地支であり喜の印綬、賢く御本人に取って

手の掛らない育て易く楽しみな子供さんの筈です。

 

体質的には決して子供さんのでき易い体質ではありません

ですから、この時期に治療を受けた事は非常に有効だったと考えます。

今後二人目は恐らく無理でしょうから、お一人を大事に育てる形になるでしょうし

御本人も仕事大好き人間ですから、二人目を望むまないと推命しまいした。 

 

<大運で最高に良い時期・悪い時期は>

この命では、金が強まる時期は悪く、特にで強まる時期は月令が伴い

月干の甲をより酷しますから、甲印の弱りと忌の金の集合体の象意で見た

方が良さそうです。尅の関係が酷くあれこれと表面化での出費の可能性、

そう言った意味では庚運はこの命では一番辛い時期となるでしょう。

次いで悪い時期は、喜の甲を合去する己運でしょう。

二丙となる丙運は、甲は枯れ、金を強く酷し 、

暗に調候用神の申蔵干壬をも弱め、命式は酷く元気を失います。

年齢的に見て、体調など思わしく無い時期になりそうです。

午を冲・支合する未・丑運は、命に2支の午があり運の悪さは酷くない筈です。

この命で一番良い時期は、丁運で甲を洩気丁火を強め庚を尅す為

行動力、決断力、判断力、指導力と良くなり何もかも上手く行く時期です。

60歳と期は遅い気もしますが、これからの時代の人の60歳は、

目的を果たす時期としては遅くは有りません。天干運は良くありませんが、

地支運に恵まれている事から期待は大いにもてます。

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< 才質と性格 >

才質は、甲の倒食と午(体陽用陰)の蔵干丁に有りますが、甲は強い庚に制され

午の丁は天干丙の隠蔽で弱められて出難い才質です。

しかし、秘めた良い才質をお持ちで、日常生活ではおっとりに見えますが、

要領は良い方でしょし、やられたら正当な形での反論で返す、今が駄目なら

いずれと言う具合にチャンスを伺い、よく気がつく人です。

丙は十干中最も強く、日柱の天上の丙に2支は強そうですが秋月、

金の強さから見て妥当な強さあり人生上の波乱に

対しての抵抗力が充分ある事から、

おっとり型「その時はその時!」と肝っ玉の据わった女性です。

 

今回のブログは、「平岡滴宝著 子平廣論」を、お手本にしてみました。

 

( ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳  「新訳・滴天髄」 「神峰通考・干支体象詩」

平岡滴宝著    「秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2021/10/28)

 

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