子峰院  和珞の鑑定例120

最近のTwitterでは、先・後について呟いています。

(先後の考え方は、命式によってその人が性格的に最初どの様な考え方で

始まり、結局どのやり方で人生を送ってゆくのかを主体に見分ける方法です。

体用の考え方とほぼ同じですが、体用の考え方は主に日干の意志が中心で、

用神が主な方法を指します。先後の考え方は、考え方、方法、意志の

三元方式だと言えるでしょう。従って決め方は少々複雑で命式を見慣れる

必用がありそうです。平岡滴宝著  子平廣論より)

先後の考え方は、まず通変星の意味をしっかり把握しておく必要があります。

天干や地支の関係も重要ですが、推命判断には通変星の意味は不可欠です。

命式・大運を見ても、何をどう判断すれば良いのか考えが及ばない時には

出来る全ての推命法で試して見れば、

必ずや「この方法なら出来る!」域にたどり着ける筈です。

「何事も知識は広く、深く、が良い」これは師である、滴宝先生の言葉です。

 

この命式は、子峰院から、提出は無期限の課題に手をつけて見ました。

< 命式・女性 >

時 日 月 年     月令-庚   季節-秋  巳申-支合

殺   財 才     辛1干(令)1支

丁 辛 甲 乙     甲乙2干1支

酉 亥 申 巳     丁1干0支

           元機-酉 

           

  A2,5 対 B4  (身弱) 内格 羊刃

 用神取法-扶抑法  格名-内格・正財格  

命式喜の干・支=辛・酉 

命式忌の干・支=甲・乙・丁・亥

 

命式は喜の羊刃ですが身弱 しかし日干辛は月令を持ち1支の通根があり

弱くして弱からず、先に財、後に殺

日支亥は忌ですが、運での亥は解合申を活かし得のある命式です。

この得は人生上での有利性を現しています。

辛金は柔らかくやや冷たいのが特徴ですが、1干0支の殺(丁)は性を暖める

には適当な強さです。正偏の財はやや強く男女の関係では嫉妬心が

伺えます。食傷の性質は少ない方で何事も知っておきたい気持ち強く、

少々突っかかる様な態度が見受けられますが、この命での乙は亥の根を持ち

甲木に絡む蔓 蔓に巻かれた甲木には、まして丁に制された辛では、傷一つ

つけられず全くの逆尅、本心は臆病、表と裏の二面性には大きな差が出ます。

 

< 大運 >

94 84 74 64 54  44  34 24 14 4

✓     〇 ✓ ◎

甲 癸 壬 辛  己 戊 丁 丙 乙     →年運)己庚辛壬癸

財 食 傷 比 劫 倒 印 殺 官 才     

午 巳 辰 卯  丑 子  戌 酉     →年運)甲乙丙丁戊 

        ✓ 〇   〇

    酉 酉 解     解         ←命式の支と冲・合・解

 

< 大運では >

〇火や木を強めたり、金を弱める時期は忌運  

〇火や木を弱めたり、金を強める時期は喜運 

天干運の乙・丙・丁は忌運、 辛を強め酉・戌は喜運、戊は辛を生じ喜の印星運

子は閑支しかし暗に丁を弱め喜運  己は甲を合去側干となった忌乙を切る為

喜運自身で稼げる時期、丑は辛を強め喜運辛は丑によって硬さを持ち、己運に続き

自身で稼げる時期。

 

庚・寅運は、依頼者に丁寧な説明が必要となる時期です。

月令は庚の金 庚運54才は年干の乙と変化の干合は化金 庚はそのまま 

乙は辛に変化A6・B3となり喜忌変遷忌運、日干類は忌で郡劫財奪、

大運庚の気は、喜となった甲へ向かい他人に迷惑をかける象意、

誰が相手かと推命すれば、強くなった比劫は弱い丁殺を見下して相手は偏官、

判断はこのあたりで下せば良いでしょう。

59才からの寅運は、巳申の支合を解きながら月支亥(支合)に向かい、

年・月・日支と付いたり離れたりと落ち着きなく騒がしい様子、

庚運の続きの寅運は、その付けが回った様子の推命は尽きる事が有りません。

こう言ったトラブルの可能性を依頼者の方に示唆する事は、

かなりの意味がありそうです。

 

( 晩年の健康について )

卯運は、冲で元機の時支酉を無作用にする時期は、病気等で体調を酷く

壊す可能性ですが、体調を取り戻す事も充分に有り得る時期

辰運は同じく酉を支合で無作用にしますが、この場合健康面での象意は

冲と支合の違いがあり卯と同じくとは言えません。

甲運は忌木の集合体で見るべきでしょう。

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( 最後に )

私はTwitterではこの様な事をセッカチにも書いてしまいました。

次のブログはこの命式女性です  内格喜の羊刃格巳申の支合 

AとBの差は少ないのに 破格も喜忌変遷も起らずその上財星は忌で

透干していますが「富の羊刃格」になり非常に良い命式です。

54才庚運の化金時期に気付いていなかったからです。じっくりとブログに

向き合えば、その次の寅運にもかなりの波乱が待ち受けていました。

「人生に落とし穴」がある命式です。この落とし穴が無ければツイートに

書いた様に「富の羊刃格」になったでしょう。

 

滴宝先生は

「子平学は当てる学問では無く、禍を多少なりとも回避できる

可能性を持った運勢学である。」と、

加えて「で、無ければ私は子平学の勉強はしなかったであろう」と、

耳にタコ程、聞かされた言葉です。

 

ですから、この時期を伝えインパクトを与える事で意識に残し

禍を最小限に食い止め、厳しい道のりですが

心がけ次第で「富の羊刃格」に、出来る可能性を秘めているの

では無いかと考えます。

 

若い頃「人生には落とし穴があってね」等と言っては、私に取っては

多くの年上の方から生意気にも、お仕事を頂いた覚えがあります。

 

 

( ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳 「新訳 滴天髄」 「神峰通考・干支体象詩」

平岡滴宝著 「子平学・四柱推命法深書」 「秘本・子平廣論」 

 

   ( 子峰院 占い人・和珞 2021/11/19 )

 

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