子峰院  和珞の鑑定例122

 平岡滴宝先生に支持した数十年前ワンツーマンの講義は理論の他、幾人かの

推命をノートの見開き左側に命式・大運と内容を書き指導を仰ぎました。

開いた右側は師によって、殴り書きの様に縦横斜めと多きめの

漢字二・三・四字と書いてくれましたが、当時その意味の半分も

理解できてなかったと思います。

復習に見直せば何十年と経った今でも勉強になる事ばかりです。

 この命は年月干が合去

師は、「空きの多い命は神経を更に細かく使う必要が有ります」と。

ノート左側には、

病=欠点=地支←冲・支合の地支=薬=〇

喜忌を論じ一を取るべからず←これを死法と言う。水の量 形影論

そして、大きく子平学、と書いています。

今回改めて師の言わんとする事に、私なりに忠実に推命をしてみました。

 

< 命式・男性 >

時 日 月 年

倒   比 官    月令-壬  季節-冬

辛 癸 癸 戊    戊癸-合去  申亥-害

酉 未 亥 申    癸(令)1干2支 3,5

辛 己 壬 庚    辛1干2支 3

        A=印比6,5  格名―外格従旺 羊刃格 (身旺) 

 (命式の喜忌) 

喜の干=癸・辛   喜の地支=申・亥・酉  

忌の地支=未(疵)  

 

 ( 命式は )

日干は月令を持ち偏印(倒)とも地支が2支としっかりした強さがあり、

頑張りが効き繕う事もできる本音と建前の使い分けが上手

季節は冬、癸は命には未等があり亥の蔵干は壬、天上は

雨雲そして雪では無く降りしきる冷たい雨

辛金は、癸や通根の地支の関係上、希少価値的な物では無く、少し曇った

銅鏡の様な物、甲乙木に出会えば酉申の通根あってナイフやハサミ位にはなれる。

 

( 性格 )

基本、向上心があって忍耐強く頑張りが効きく。

上記の他、一途で気位高くクールで理論的で落ち着きあって度胸も良い。

しかし、他人に対しては表現的に厳しさがあって融通さに欠け、

知らぬ間に他人の気持を傷つける等、特に忌運ではそう言った事で、

人にも自身にも利が無い事が度々起り兼ねない。

こう言った推命上目立つ短所は、

 心掛けるだけで運的に随分変わる可能性がある。

又、忌運では心配性の強まり。

 

< 大運 >  丙運は化水

99 89 79 69 59  49 39 29 19 9 

〇 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓   〇 ✓ ✓    

癸 壬 辛 庚 己  丁  乙 甲              ←(年運)壬丁戊己庚

比 劫 倒 印 殺 官 才 劫 食 傷

酉 申 未 午  辰 卯  丑 子    ←(年運)辛壬癸甲乙

〇 〇 ×  ◎ 〇 ✓    ✓ ✓   ◎   〇

         未     酉 酉     未                       ←冲・合する命上の地支

 

< 大運では >

年月干が合去の場合、元運の関係上親との関係を云々しますが

子平学の場合は大運に頼ります。しかし喜忌だけに頼るわけでは無く、

特にこの様な場合は、大運で幼少・青年期の詳細な推命で判断を行います。

甲乙運は忌の傷食運、2支通根 破格 喜忌変遷 

辛金(偏印・倒)を利用、 辛は甲に逆尅を言うが、この命は癸水強く元気に

欠ける冬木、辛申酉で傷をつけ皮を剥ぐ位は簡単、やる気には問題なく

後退りの心配も無い。乙(運)には鋏となって尅す事が出来る。

やる気や夢中になる事もあって学力も悪くは無く、

      親に心配させ世話を焼かせる事は人並みで、

       親御さんに取っては取り立てて問題児ではなく、

それに割く時間は少なかったと推測出来る。

しかし、忌運!成績や自身への評価に対し

本人のプライドが満足できる程では無かったでしょう。

20才後半までは問題はない。

 

丙運は化水運、丙は壬に時間辛は癸に変わり喜運。

思考力の偏印は消え、日時干は癸水は2干 大運は壬夫々月令を持ち

水量はかなり増える。年運で戊運が巡る時があり戊は強化三倍と強く

この年は気持ちが酷く荒れる様な出来事が起こる可能性。

偏印の辛の変化も良いとばかりは言えない。

丁運は癸が強く忌運であっても 破格・喜忌変遷は起こらず然程の事は無い。

戊運は強化五年は長く人生で一番厳しい時期となる可能性。

病の地支未を冲(丑運)・支合(午運)で無作用とする時期はとても良い時期。

 

申と亥は害にあたり、寅や巳の運では解冲解合になり冲・合は成立しませんが、

命式上、寅運や巳運は申と亥の夫々の間でくっついたり離れたりを

繰り返すわけで、本来その推命判断もされて然るべきです。

 

< 婚期と伴侶 >

この場合は八字だけで無く 命式全て十二字で見ています。

 この命での婚期は日支が冲で動く、年齢的にも24歳からの丑運ですが

現実でも26歳で結婚をされています。

日支は未(伴侶)、忌病の地支で伴侶は本人にとってどうか?

未の本気の蔵干己は 日干癸との関係性強く未の己は水を欲しがる己土

未は唯一忌、蔵干の並びから見ても湿金・汚金・濁壬と原因を作っている

のは、日支蔵干であるの己 嫌われ者になっている事から日支からの日干は

命式上最も都合が良く頼りがいのある相手、どちらかと言えば

大事にして貰えるでしょうし、離婚の可能性も少ないと見て良いでしょう。 

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< 最後に >

「喜忌を論じ一を取るべからず←これを死法と言う」

意味:喜忌ばかりを論じて一つの手段で物事を語れば判断は狂いすぎて

推命は死んだ様に使い物になりません。

これが平岡滴宝先生の子平学に対する強い思いです。

上記の様に、子平学は喜忌だけで推命を行っていない事をお解かり

頂けたでしょうか?

五年ないし十年、決して不安定・安定が続く事はありません。

勿論大運や命式が示す喜・忌の意味(象意)は重要で無視はできません。

子平学は喜忌運の程度と禍福は糾う縄の如し、

          そのあり様を見る事が出来る占術です。

              

 

( ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳 「新訳 滴天髄」 「神峰通考・干支体象詩」

平岡滴宝著 「改訂版・あなたの運命のすべて」

      「子平学・四柱推命法深書」 「秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2022/01/05 )

 

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