平岡滴宝先生に支持した数十年前ワンツーマンの講義は理論の他、幾人かの
推命をノートの見開き左側に命式・大運と内容を書き指導を仰ぎました。
開いた右側は師によって、殴り書きの様に縦横斜めと多きめの
漢字二・三・四字と書いてくれましたが、当時その意味の半分も
理解できてなかったと思います。
復習に見直せば何十年と経った今でも勉強になる事ばかりです。
この命は年月干が合去
師は、「空きの多い命は神経を更に細かく使う必要が有ります」と。
ノート左側には、
病=欠点=地支←冲・支合の地支=薬=〇
喜忌を論じ一を取るべからず←これを死法と言う。水の量 形影論
そして、大きく子平学、と書いています。
今回改めて師の言わんとする事に、私なりに忠実に推命をしてみました。
< 命式・男性 >
時 日 月 年
倒 比 官 月令-壬 季節-冬
辛 癸 癸 戊 戊癸-合去 申亥-害
酉 未 亥 申 癸(令)1干2支 3,5
辛 己 壬 庚 辛1干2支 3
A=印比6,5 格名―外格従旺 羊刃格 (身旺)
(命式の喜忌)
喜の干=癸・辛 喜の地支=申・亥・酉
忌の地支=未(疵)
( 命式は )
日干は月令を持ち偏印(倒)とも地支が2支としっかりした強さがあり、
頑張りが効き繕う事もできる、本音と建前の使い分けが上手。
季節は冬、癸は命には未等があり亥の蔵干は壬、天上は
雨雲そして雪では無く降りしきる冷たい雨
辛金は、癸や通根の地支の関係上、希少価値的な物では無く、少し曇った
銅鏡の様な物、甲乙木に出会えば酉申の通根あってナイフやハサミ位にはなれる。
( 性格 )
基本、向上心があって忍耐強く頑張りが効きく。
上記の他、一途で気位高くクールで理論的で落ち着きあって度胸も良い。
しかし、他人に対しては表現的に厳しさがあって融通さに欠け、
知らぬ間に他人の気持を傷つける等、特に忌運ではそう言った事で、
人にも自身にも利が無い事が度々起り兼ねない。
※こう言った推命上目立つ短所は、
心掛けるだけで運的に随分変わる可能性がある。
又、忌運では心配性の強まり。
< 大運 > 丙運は化水
99 89 79 69 59 49 39 29 19 9
〇 〇 〇 〇 ✓ ✓ ✓ 〇 ✓ ✓
癸 壬 辛 庚 己 戊 丁 壬 乙 甲 ←(年運)壬丁戊己庚
比 劫 倒 印 殺 官 才 劫 食 傷
酉 申 未 午 巳 辰 卯 寅 丑 子 ←(年運)辛壬癸甲乙
〇 〇 × ◎ 〇 ✓ ✓ ✓ ◎ 〇
未 酉 酉 未 ←冲・合する命上の地支
< 大運では >
年月干が合去の場合、元運の関係上親との関係を云々しますが
子平学の場合は大運に頼ります。しかし喜忌だけに頼るわけでは無く、
特にこの様な場合は、大運で幼少・青年期の詳細な推命で判断を行います。
甲乙運は忌の傷食運、2支通根 破格 喜忌変遷
辛金(偏印・倒)を利用、 辛は甲に逆尅を言うが、この命は癸水強く元気に
欠ける冬木、辛申酉で傷をつけ皮を剥ぐ位は簡単、やる気には問題なく
後退りの心配も無い。乙(運)には鋏となって尅す事が出来る。
やる気や夢中になる事もあって学力も悪くは無く、
親に心配させ世話を焼かせる事は人並みで、
親御さんに取っては取り立てて問題児ではなく、
それに割く時間は少なかったと推測出来る。
しかし、忌運!成績や自身への評価に対し
本人のプライドが満足できる程では無かったでしょう。
20才後半までは問題はない。
丙運は化水運、丙は壬に時間辛は癸に変わり喜運。
思考力の偏印は消え、日時干は癸水は2干 大運は壬夫々月令を持ち
水量はかなり増える。年運で戊運が巡る時があり戊は強化三倍と強く
この年は気持ちが酷く荒れる様な出来事が起こる可能性。
偏印の辛の変化も良いとばかりは言えない。
丁運は癸が強く忌運であっても 破格・喜忌変遷は起こらず然程の事は無い。
戊運は強化、五年は長く人生で一番厳しい時期となる可能性。
病の地支未を冲(丑運)・支合(午運)で無作用とする時期はとても良い時期。
申と亥は害にあたり、寅や巳の運では解冲解合になり冲・合は成立しませんが、
命式上、寅運や巳運は申と亥の夫々の間でくっついたり離れたりを
繰り返すわけで、本来その推命判断もされて然るべきです。
< 婚期と伴侶 >
この場合は八字だけで無く 命式全て十二字で見ています。
この命での婚期は日支が冲で動く、年齢的にも24歳からの丑運ですが
現実でも26歳で結婚をされています。
日支は未(伴侶)、忌病の地支で伴侶は本人にとってどうか?
未の本気の蔵干己は 日干癸との関係性強く未の己は水を欲しがる己土
未は唯一忌、蔵干の並びから見ても湿金・汚金・濁壬と原因を作っている
のは、日支蔵干であるの己 嫌われ者になっている事から日支からの日干は
命式上最も都合が良く頼りがいのある相手、どちらかと言えば
大事にして貰えるでしょうし、離婚の可能性も少ないと見て良いでしょう。
< 最後に >
「喜忌を論じ一を取るべからず←これを死法と言う」
意味:喜忌ばかりを論じて一つの手段で物事を語れば判断は狂いすぎて
推命は死んだ様に使い物になりません。
これが平岡滴宝先生の子平学に対する強い思いです。
上記の様に、子平学は喜忌だけで推命を行っていない事をお解かり
頂けたでしょうか?
五年ないし十年、決して不安定・安定が続く事はありません。
勿論大運や命式が示す喜・忌の意味(象意)は重要で無視はできません。
子平学は喜忌運の程度と禍福は糾う縄の如し、
そのあり様を見る事が出来る占術です。
( ブログの参考文献 )
平岡滴宝訳 「新訳 滴天髄」 「神峰通考・干支体象詩」
平岡滴宝著 「改訂版・あなたの運命のすべて」
「子平学・四柱推命法深書」 「秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2022/01/05 )
子峰院へのお問い合わせはこちら
↓
子峰院ホームページ
子峰院 【最新改訂版 子平学 四柱推命法 皆伝書】
http://sihoin.web.fc2.com/shihei9.html