子峰院の子平学・四柱推命( 大運について )

 今回は大運について書きました。大運は十年で見る いえ 五年で見る等と

その論争は尽きる事を知りません。今回私もその論争のお仲間入りをさせて

頂きました。と言っても平岡滴宝式で(大口を叩いておいて)一寸だけ論じて

みました。

 

平岡滴宝著 子平学・四柱推命法深書から、まる写しです

< 大運十年、上下各五年 >

 大運の見方、考え方は、古く渕源、渕海の時代から、十年説が定説に

なっています。日本においても十年説を支持される方が多く、定論のようで

す。しかし古書類をよく見てゆきますと上下五年の論は随所に見られます。

 明通賦では、「至大、癸運、至西下五年云々」とありますし、消息賦では

「行運以、有前後五年の説、二句互文見義」とあります。又別文には、「男迎、

女送、陽男陰女、運順行、一運十年、更分前後各五年」と記されています。

壺中子氏も上下を分けて五年説で論説されています。

 いずれも古賦類の多くは宋代のものと思われますが、明代張神峯氏の

命理正宗も五年で分けておられますし、清代、沈孝膽氏も子平真詮、論支

の中で、「喜逢運、秀清面此五年中、亦能為其禍福」とのべられ、

上下五年説を採用されています。勿論同時代、子平学の達人と言われた

陳素庵氏も五年説です。

いずれが正しい説かと言うよりもは、こうした論説があると言う認識の方が

大切であり、広くそして深く研究する心がまえが大切ではないかと思います。

                           平岡滴宝著 」

           

※印のところは 私和珞が書きました。御了承下さい。

※人生とは「あ~水の流れのように」あの名曲の様に、過去の流れによって

現在があり、過去から現在に引き継がれた人生から 未来があるからには 

ホンマ、大運は表の様にぶち切ったものではありません。

しかし 表にすることで人生の流れを表現するには簡潔・簡便法である事は

間違いありません。縦十年、前半後半夫々五年を見るどちらも必要です。

其の上、縦だけでなく年代前後の運を見る事も重要になります。

そして長い大運全体を一目で見る事によって

推命考察に利用役立てる可能性が充分にあります。 

 少・青年時代の他人と比べ理不尽な立場から反骨精神が生まれ「何時か

は」と考えている方には その何時かを知る事が可能です。

人生は色々、持ちつ持たれつ支え支えられ人は助け合って生きて行く

ものですが、天涯孤独の人の中にはそれすら叶わない人もおられる事は

確かです。それを占術者の方達は「徳が無い」と言って差別化

するのでしょうか? どちらにしても 結局自身の持分の喜怒哀楽は自分自身

の力で消化して行く。

 トドの詰まるところ 自分の足でしか人生を歩いて行くしか他はありません。

 

平岡滴宝著「 改訂版、あなたの運命のすべて」

あなたの人生「運命」の流れ から大運の流れ八種類A~Hから 

A・D・E・Gとその解説を書き写しました。

※年代の数字は解りやすくする為に10単位にしています。

 

( A ) 努力次第で大成功するタイプ、幼い時は不調。

   90 80 70 60 50 40 30 20 10 10~1 ←年代

   ✓ ✓ 〇 〇  〇 〇   〇 〇 ✓  ✓   

   ✓ × ✓ 〇  〇 〇   〇 〇 〇   ✓  

エリートタイプ しかし子供の時代は恵まれた環境にあっても、あまり勉強

しない子であったり、しっかりした子でも鍵っ子であったりします。

寿命は平均的で、一生の間あまり大病をしないタイプです。時に重い病気に

にあなる人もいますが生命にかかわることはめったにありません。

 

 

( D )苦労の多いタイプ、 晩年は努力次第。

   90 80 70 60 50 40 30 20 10 10~1 ←年代

   × 〇  〇 〇 ✓  ✓  ✓  ✓ ✓  ✓

   〇 〇 〇 〇 ✓  ✓  ✓  ✓ ✓  ✓

苦労をするために生まれてきたのではないかと思われる人のタイプです。

でも人生を投げるようになってなくて、不遇の時代でも地道な努力を

していれば、晩年はかならずむくわれるはずです。

 

( E )前半好調、後半不調 晩年不平不満が生じやすい。

   90 80 70 60 50 40 30 20 10 10~1 ←年代

   ✓ ✓ ×  ✓ ✓  〇  〇  〇 〇  〇

   ✓ ✓ ✓ ✓ ✓  ✓  〇  〇 〇  〇

前半の人生が好調なだけに自信過剰が尾を引いて、後半が思いやられ

ます。不平不満が多く、晩年が寂しくなる人のタイプです。

※40代まで好調で「我が世の春」を味わった人ですから、どちらかと言えば

自分より偉い者はいないとの自然感覚の強い人、ワンマン型が多く 自分勝

手で独裁的 上から目線での物言いは他人を思い通りにしようとする気持ち

が抜け難い人が多く、忌運からは他人に嫌われ事が思い通りに運ばない等 

時に失業、正規の仕事から手を引く事もあります。又失職後は家族、特

に行動を共にする連れ合いには苦労が圧し掛かかる気配を感じます。

 

( G )好調、不調が入り乱れる、平均型

   90 80 70 60 50 40 30 20 10 10~1 ←年代

   ✓ ✓ 〇  〇 ✓ 〇   〇 ✓ 〇  ✓

   ✓ × 〇   〇 ✓ ✓    ✓ 〇 ✓  〇

普通の人生型と言えますし、このタイプに属される人が最も多いようです。

〇印、✓印、が正確にこの表のようになっていると言うのではなく、入り乱れ

ている理解して下さい。それはどのタイプにも言えることです。

 

( H )短命タイプ ×印の時期、生命に危険の恐れあり。

   90 80 70 60 50 40 30 20 10 10~1

   ✓ ✓ ✓ ✓  ✓  ×   〇  〇 ✓   〇

   ✓ ✓ ✓ ✓  ✓    ✓     〇 〇  ✓   〇

短命型で、〇印が続き突然×がつく人は、突然な事故や病気などに厳重な

注意が必要です。

著名人方の中にも時折マスコミを通じて知らされる事があります。

※このタイプの人は、優秀な方が多く周囲の方達に大きな期待をされて、

期待に答える様にして20・30代を忙しく過ごし、其の無理が迎える40代の

不調を招く原因となる事が多くあります。時に不調に気付くのが遅れる場合も

少なくありません。この様な人は本人が占術に頼る事は少ないと

思われます。

このタイプでも無理をしていない方とは結果には違いが現れます。

 

 

「十代の時期に✓印のつく人は、思春期に精神や情緒の不安定が多く見ら

れ、中には金銭面で非常に恵まれなかったり、交友関係が悪い等で

酷いケースでは未成年者でありながら非行・犯罪の行動に走ったりする

場合もあります。

 ×印がつく時期までに✓印の多い人の大半は、不健康な人か恵まれない

人生を強いられます。

表の縦一列の上下二枠で十年間を現していますが、上の枠で前半の

五年間、下の枠で後半の五年間を示します。

 なお〇印や✓印の程度は、命式によって当然それぞれ個人差があります

し、その中に含まれている現象は異なります。滴宝」

 

 < 最後に >

※長い大運には、壮年期に良し悪しがはっきりと二分するものを時々

見かけます。言い方は色々ありますが、ここでは「人生の転角」と申しましょう

か、良い運が続き突然忌運が訪れる。これを私は「人生の落とし穴」と若い頃

より申し続けてきました。仕事・経済・心身とあらゆる人生事に陰を落とし、

特に精神的に参いります。

 

では忌運から喜運へと二分する大運で 転角以降の喜運は無防備で良い

のかと言えば、それもNOで、特に喜運に入る手前の忌運では注意が

必要と滴宝先生は注意を呼びかけていました。

(その様に言われながら私 やっちまいました。経験者です。)

喜運に入っても特に財運に巡る人は、重責な仕事が待ち受けてる場合があり

それに突進するのか、年齢や体調を考慮して後退りするのか考えておいた方

が良さそうです。ただそれまでが忌運続きでしたから経済面での事から無理

の傾向が多く見られ、やはり体調を気遣う事が大事になりそうです。

 

次の例は

Dによく似たタイプですが、Dよりも苦労期間が長いタイプです。しかし30代に

調節時期が巡り健康に恵まれていれば、30代の調節を上手に利用する事で苦労

を物ともせず生きられるタイプです。壮年期の早くに調節時期が巡る人は

チャンスを掴める可能性があります。面白い事に、チャンスを手に出来た人は

80代の喜運からは、忌運続きであったにも係わらず満足感を味合えるでしょ

うし、80代からは喜運に係わらず気力の減退が見られます。

人は、苦労があって意気込みや味わえる幸福があると言う事でしょうか。

   90 80 70 60 50 40 30 20 10 10~1 ←年代

    × 〇  ✓ ✓ ✓  ✓  〇  ✓ ✓  ✓

    〇 〇  ✓ ✓ ✓ ✓  ✓  ✓ △  ✓

 

                   

(ブログの参考文献 )

 平岡滴宝訳  「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考・干支体象詩」

平岡滴宝著    「改訂版 あなたの運命のすべて」

        「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

        「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2022/06/17 )

 

 

 

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