子峰院の子平学・四柱推命 ( 比肩辛が三干 )

 今回は辛が日干以外にも透干 3干の比肩の命式です。此処暫くブログは

数干の比肩が連続していますが、推命は同じでも似通ってもいません。

辛は庚金よりも柔らかく非鉄金属にも例えられます。ですから数干の比肩辛は、

お互いに傷付く事を嫌い 特に日干(本人)が傷付くのを一番嫌いますから

競争心は強いなりに、そうした努力には工夫が見られ、雰囲気で人の気持ちを

察する等摩訶不思議な処が見受けられます。

又、月令は正官の丙、自己調節の出来る人ですから比肩が多い割には、

自己顕示欲等は強く無く普段は大人しく、陰干支が多い割にはおっとりとし

た性格です。

 

< 命式・男性 >

時 日 月 年     月令-丙  季節-夏 

比 比 食 比     巳亥-冲    

辛ィ辛ィ癸キ辛ィ      辛3干2支 (5)    

卯キ 亥 巳   丑△     癸1干1支 (2)     

乙 辛 丙キ 己       ( A5 対 B2 )

      用神取法-扶抑法  格名-内格 食神 

 

< 命式と現実 >

 辛の比肩は多く競争心は強いが、1支だけの根では不安定で心配性、

顔色は出やすい方です。

辛に癸は湿金、根は丑ですが己土の透干は無く汚金にはなっていません。

亥巳は冲ですが、月令の丙が下から水滴の着いた辛を照らし魅力的

に映ります。象意は「ゆっくりと理解を得られる」、急がず慌てず

何事も時間をかけて慎重。

扶抑用神は食神ですが、この方は工業高校を卒業した後は電気工事会社に就職、

勤め人です。技術を活かした雇われ職人。

父親は大工で跡取りにと望まれたそうですが、年干の比肩は「憧れ」「父親の

様になりたい」と思う反面、収入の不安定を嫌い、安定を求めて会社勤めの道

を選んだそうです。先に月令の正官を活かして 後食神の技術の道を選んで

います。

 

< 大運 >

94 84 74 64 54 44 34 24 14 4 

〇 〇 〇 〇 △ △ ✓ ✓ ✓ 〇

癸 甲 乙 丙 丁  己  辛 壬    →(年運)乙丙丁戊己

食 財 才 官 殺 官 倒 劫 比 傷    ←天干運の通変星

未 申   亥 子 丑 寅 卯 辰    →(年運)庚辛壬癸甲

△ ✓ ✓ ✓ 〇 △ △ △ 〇 〇

丑 解 卯 卯   丑   解         ←冲・支合する命式の地支 

 

<大運は> 

〇4才からの壬運は洗金 辰は喜癸を強め喜運、優等生だったそうです。 

〇辛比肩時代は、高校入試の時期偏差値が高く倍率の高い高校に入学。

忌運ですが40才前後より徐々に上昇運ですから努力は報われる可能性

は充分にあります。

〇24才庚運は、日干辛を尅す運です。職場での虐めは無かったそう

ですが、配線工事が恐くなり会社を辞め、大手の製鉄会社に中途採用

雇用されたそうです。(この時期に一度依頼を頂いています。)

忌運なのに何故?

40才代からは昇進傾向  年運が悪さをしていない それまでの経歴

等からではないでしょうか。

〇34才己運は、湿金汚金、この命では一寸した事が気になり神経過敏に

なる時期、結果は思い通り行きません。この時期が人生の底に当ります。

〇44才戊運は、月令は丙(火)化火運、運の戊は丙、月干癸は丁に変化、

変化した丙は、年干辛を合去します。命式辛3、丁は月令に旺じられ1,5

の強さに変わりますが、内格で辛は忌のまま丁は辛を尅仕切れませんが

この時期悪くはありません 喜丁偏官は地位の上昇、管理職時期は上司

の要求には精神的には非常に疲れたそうです。

〇子運は辛と癸に根である丑を冲 △ですが命式自体は弱ります。

〇丁運は、喜の偏官運ですが辛との強さの関係で精神的な苦労は免れません。

(この時期に二度目の依頼を頂いています。)

〇64才丙運は、年干の辛を合去喜運。恐らくは直ぐ上の上司が定年退職

その後釜位の昇進でしょう。

〇戌酉運は、時支は閑支ですが、喜の財運に通根の卯を支合・冲で弱めます。

74才乙運は喜運ですが、命式忌の辛に酷く傷つけられます。年運を見ますと

5年運の内年運では、金運が巡らず救われます。しかし、

69才から83才まで15年間は、木気・財気を暗に弱めますから目・肝系

などの弱りや可也の出費があるでしょう。

 

乙運は、鑑定経験から特殊な出方をします。ですから丁寧な説明が必要な

時期になります。「忌印を決してつけてはいけません」と付け加えて上で、

こう言った運の天干を滴宝先生は「却っての干」と仰って、門下には注意を

呼びかけていました。

命式強い忌の干が、運の弱い喜の干を尅す時期の説明は

           「新訳 滴天髄」に記しております。)

 

又、ここで重要な事は、69才まで借財の返済を済ませる事がベスト、

それ以降は自身の力で借財返済は無理の可能性は、子供さんに迷惑を掛ける事に

なります。

成敗と病気の時期が異なる場合があり、喜運だから病気はしないと言う事

は無く、特に老年期は喜運でも、体調を壊す事はよく有る話です。

特に60以降、喜の時支を濁すのは良い結果をもたらさないのが現実です。

喜運ですから、体調の許す限り仕事はついて回ります。

 

年干の辛について、)

 丙運がまともに働けば、月令は丁 丙は三倍そして日干辛とは強化絆神の

干合と丙の力はかなり強まり喜忌変遷の上、日干(本人)に過大な影響を加え

酷い状況が予測できます。

運での結果は体質的・経済的・精神的共に心配な状況になりますが、

この命の場合、丙運は忌の年干を合去喜運になり、まともに作用するより

かなり良くなります。化火運は上記の通り)

この方は男二人女一人の長男です。辛の比肩が同志が丑に支えられてる場合

気遣いの干関係の短所には言葉足らずがあり、特に忌の場合は誤解の恐れ

があります。

比肩は、支えられる地支によって性格・価値観は変わります。)

年干は父親、上記の様に父親はトコトンこの方を守り抜こうとの気配が伺えます。

それを伝えれば「両親は、別居の妹家族ばかりを大事にすると思っていましたが、

何かあれば一心不乱で問題解決に当たってくれます。お節介が過ぎると思ってい

ましたが、感謝しなければいけませんね。解りました。」と仰ってくれました。

                           無断転載を禁ず。

          

 

( 子峰院の出版物 及び ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳  「改訂版 新訳・滴天髄」 「改訂版 神峰通考干支体象詩」

平岡滴宝著    「改訂版 あなたの運命のすべて」

        「改訂版 子平学・四柱推命法深書」

                     「改訂版 秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2023/04/01 )

 

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