推命仲間から「天干1干0支と弱く 強い制尅を受けていれば「1」の強さも
無くなる事もあるのに、何故1の数字をいれるか?それは皆無に等しい、
と言う意見に対してどう思われます」との質問あり、
「天干に1干あれば力があろうが無かろうが 1干は1干 詳細な分析によって、
つまり生尅制洩、干関係、強さの関係によってどの位の力なのかを
推し測れば良いのでは?子平学は勿論数学では有りません
数字は一応の目安です。その場合、月令(季節)や強化を採用した強さの
目安的数字が非常に役立ちます。その結果1の半減は命式の連鎖反応や
運との連鎖反応(関連)の現し方を推命判断に活用すべき、
それが滴宝先生の教えですから、人は人、滴宝式は滴宝式
迷う事無く粛々と推命を行っていきましょう」との話をしました。で、
「そのお題頂きますね。私ががブログにして良いですよね」と
言う事になりました。
< 無いよりまし干について >
天干が1干0支と弱く、他の干に強く制尅を受けていれば(1)の強さより
弱くなるのは当然!1マイナスαは0,5程の強さになる事もありますが
こう言った事は推命では念頭に入れておくべきですし、
時に「無いよりまし」な事も多くあります。
例えば無いよりましな癸でも、燥木の乙に取っては命拾いの
「無いよりまし以上」の癸となり推命判断にはきっちりと入れるべきです。
数干数支の強い癸で湿を充分得ている命式(湿の命)に比べ、1干0支と
弱い癸で、燥木の乙(燥の命式)では吸収の仕方には必死さに違いが出ます。
こういった「必死さ」等の調候を推命判断に活かさなければなりません。
子平学は喜・怒・哀・楽・思・愁をよく表現して、その人の欲望や諦めの
程度等も推察できます。
命式は色々様々の判断をする中で、日干を自分自身と見ますが、命式も自分
自身です。命運の命は命式、運は大運の事で、命式は体であり大運は用でもあり、
こういった観点からも命式・大運は自分自身と見ますが、日干ばかりに捕われて
いるとこう言った関連性を見出す事が出来なくなります。
書く曰私も以前はその様でしたから、大口は叩けませんが。
さて大運は命式に影響を及ぼしますが、「無いよりまし干」に地支や天干に
よって強まる時期がありその時期は「無いよりまし干」ではなくなりますし、
合去の時期は「無いよりまし干」が全くなくなる調候があります。
こうして大運が「無いよりまし干」にどの様な影響を与え、命式全体(他の干へ
の影響も含め)にどの様な変動が起きたのか見極める必要があります。
これを大運から命式への「連鎖反応」とでも言いましょうか。
この「無いよりまし干(すこぶる弱い干)」を全く無いものと扱えば、
この様な推命判断をする必要がなくなり、判断は簡単の一途を辿る事になります。
又、日干も例外では無く1干0支で制尅にあっている場合があります。
日干(本人)は他の干からの影響を受け易いものですが、無い等とは
絶対に考えられるものではありません。
外格の従児・従財・従官等もあって、日干ばかりに気を捕われていると
判断に狂いが生じ易いのではと考えます。
< 無いよりましな干or支と体質的調候用神 >
これまで様々な体質の方を見てきましたが、この命に水の一滴
「水の1干or1支」もしくは「火の1干or1支」があればこの様な
体質にならなかったであろうに、と思う時が度々ありました。
燥命の水1滴 冷湿命の1火は、体質の調候用神
にあたり、例え忌の干や支であっても悪さをする訳は有りません。
ですからどんなに弱っていても「皆無」の評価を下す事だけは、
滴宝式子平学は「なりません。」と・・・・。
この様に理を突き詰めれば「無いよりまし」では無く
「あって有難う。の干・支」となりました。
< 最後に >
弱い喜の干は、力不足で調節には苦労が伴い精神的にも無理をきたしますが、
弱い忌の干では、調節は簡単で、前例に比べると少ない苦労で人生の可能性を
見出す事ができます。
ですからこの「無いよりまし干」を副用神として、
その働きをジッと見つめて行こうかなと考えました。
良いお題を頂戴しました。
( ブログの参考文献 )
平岡滴宝訳 「新訳 滴天髄」 「神峰通考・干支体象詩」
平岡滴宝著 「改訂版・あなたの運命のすべて」
「子平学・四柱推命法深書」 「秘本・子平廣論」
( 子峰院 占い人・和珞 2021/12/10 )
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